函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

やはり変だ!汚染水放出

2023年09月26日 09時25分33秒 | えいこう語る

私は海岸のすぐそばに住んでいるので、広大な太平洋を眺めて暮らしている。水平線を通過するフェリーや大型タンカーも、大海ではプラモデルのように見える。

 

その太平洋の広大さが、福島第一原発事故で発生するトリチウムの海洋放出の危険性を、多くの人を希薄化しているように思う。

 

国は処理水というが、放射性物質で水に溶けないトリチウムを一緒に、海洋に放出するという処理の仕方では、完全な処理水とは呼べない。

 

海底に水に溶けない放射性物質が蓄積されるということを想像すると、海産物に与える危険性は増してくる。

 

それでなくとも海は温暖化で、魚の姿が見えなくなり、昆布などの繁殖もなくなる「磯焼け現象」が顕著になったいるからだ。

 

放出に際し、国は漁業者の一定の理解は得られたというが、一定の理解とは国側の一方的な判断だろう。もし私が福島の漁業者ならば、一定の理解などするはずがないからだ。

 

7月31日の北海道新聞の記事に注目した。桁違いのトリチウムを出すのが【使用済み核燃料の再処理施設】だという内容だ。

 

フランスのラ・アーグ再処理施設では、2021年に1京ベクレルのトリチウムを海に流したという。これは福島の年間放出量上限(22兆ベクレル)の450倍だという。

 

そこで気がかりなのは、青森県六ケ所村で2024年の完成を目指すという、日本原燃の再処理工場だ。07年度に試運転した際(1300兆ベクレル)を流したという。

 

六ケ所の再処理工場も本運転すれば、年間(1京ベクレル)を流す見込みだという。そうであれば、中国の水産物輸入規制は、限りなく続くということになる。

 

トリチウムを含む処理水は、完全に「汚染水」だ。さらに北海道泊原発(現在停止)でも、炉心を冷やした温排水に、トリチウムは含まれていたという。

 

福島原発の汚染水海洋放出、さらに六ケ所村の再処理工場が完成した場合の、トリチウムの海洋放出。北海道漁業に与える影響は、膨大なものになるに違いない。それに泊原発の再稼働もだ。

 

「汚染水」と言わず「処理水」と呼ぶ。放出の裏で、国は“しかたがない”という、国民の‟あきらめ”を、狙っているのではないかと思われる。

 

コロナ禍で国民に起きた現象を考えてみたい。マスク着用の自主規制。米国製のワクチンの投与、さらにマイナンバー・カードの保険証へのひも付き導入など、我が国の国民は‟同調圧力”に従順な国民性を発揮したようだ。

 

コロナ禍の中で、政府の方針に疑いを持ちながらも、順応する国民性が表面化された。国による行動制限に対し、各種の補助金制度も同調圧力に寄与したのかもしれない。

 

そんな国民の反応を分析しながら、キシダ政権は本丸である【憲法改正】への、準備を着々と始めているようだ。

 

六ケ所村の再処理工場から排出される、福島原発以上のトリチウムの量。これらも海に流すしか‟しかたがない”で済ませようとするのだろう。それも漁業被害に対する膨大な補助金で。

 

完成後に排出する六ケ所村の再処理施設のトリチウムの量は、処理水とは呼べない量だろう。やはり私たちは「汚染水」と心に刻み、その危険性を持続しなければならない。

 

「汚染水」を「処理水」と呼び、政府に同調するメディアに違和感を持つ。メディアの本質は、国家の噓を暴露し、真実を国民に伝えることだと思うからだ。

 

メディアが大本営発表の片棒を担ぐのが、最も危険な行為だとは、歴史がきちんと証明しているではないか。

 

キシダ総理の「丁寧な説明」とは、国民に繰り返し真実を語らないことで、そのことに何の反論もださせないようにする【騙しのテクニック】のように思える。

 

広大な太平洋を眺めながら、人間がこの海を汚染する最大の‟悪魔”だということを、改めて思い起こすこの頃