函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

日本NATO入りか?

2023年05月16日 08時39分53秒 | えいこう語る
▼国家が憲法を守らない国、なぜこんなに日本は常識のない国になってしまったのか。その最大の理由は、国民が憲法を理解していないことにあるのではないかと思う。

▼日本は戦争に負け新しい憲法が制定された。中でも「憲法9条」は、絶対戦争をしてはならないことを明記した。

▼憲法に「戦争の放棄」を書き込んだので、永久に戦争には加担しないと、国民は安心したのだ。だが日本軍を廃止したため、ソ連が攻めて来たら困るということで、米軍の駐留を望んだ。

▼憲法が変わっても天皇制が連続して残されたので、共産主義革命が日本で起きると、国体が崩壊することを恐れた日本国と米国が「日米安保条約」を提携し、共産勢力の台頭を阻止しようとした結果、米軍の駐留が今に続いたというのが、私の拙い考えだ。

▼統一教会を日本に普及させたのが安倍晋三の祖父であり、A級戦犯で死刑を免れた元総理の岸信介だ。これは共産党を日本から排除するという「勝共連合」が、目的だったという。

▼天皇制を国家の支柱にしようとする我が国の保守政治は、なぜか対米従属に突き進む。かと思えば、憲法は米国により押し付けられたと主張し、憲法改正を試み、主権国家としての体面を保とうとする。

▼戦後の日本人の在り様を、ノベル文学賞受賞の大江健三郎は「曖昧な日本の私」と定義した。田舎おやじのぼんくら頭でも、そのように思う。

▼この「曖昧さ」を利用しながら、安倍晋三以降の政治家は、国家の基本秩序である憲法を自前で作ろうとして「憲法改正」一本やりになっている。

▼国民も「曖昧さ」に慣れてしまい、憲法改正に進もうとしているようだ。そんな状況を「民主主義の劣化」だと称するが、だが日本に真の民主主義が根付いたのだろうか。

▼私たちは民主主義といえば「多数決の原理」を思い出す。だが近年の保守政治の体質は“多数の横暴”で成り立っている。

▼安倍晋三以来目立つのが「閣議決定」だ。国会論戦を軽視する傾向が目立つ。それは野党の凋落によるものだけではない。国民自身が民主主義や憲法を、きちんと学んでこなかったことによるものではないか。

▼哲学者プラトンは、民主主義に否定的だったという。弟子であるソクラテスが、アテネイの若者をそそのかし、伝統的な神々を否定したとして「民衆裁判」にかけられ『死刑』になった。

▼多数の決定だからと言って、正しいとは限らない。そうだとすれば政治をより良いものにするためには、一人ひとりの人間を道徳的にしていくしかない。政治家は自らが道徳的であるだけではなく、人々を道徳的に陶冶する能力を持つべきだ。プラトンが行き着いたのは何が道徳的に正しいか、良き生活、良き徳とはなにかを知る哲学者こそ、統治の任うを負うべきであるという。・・・政治哲学者宇野重規著「民主主義とは何か」講談社。

▼ふとプラトンの言葉を思い出す。【教育とは健全な地域社会と、健全な人間を育てること】だと。果たして健全な住民が居て、健全なコミュニテーはありえるのだろうか。教育現場での妙な事件が相次いでいるではないか。

▼日本の多くの政治学者たちが安倍晋三の憲法解釈は間違いだとした。それに対し次の総理菅義偉は「日本学術会議」に対抗意識をあらわにした。あからさまな民主主義への冒涜だ。

▼さらに「曖昧な総理」といわれる岸田文雄だ。日本にNATO「北大西洋条約機構」の事務所を開設すると、中国側が批判した。もちろんロシアもだ。

▼ウクライナがNATOに加盟するのではないかという危機意識で、ロシアは侵攻に踏み切った。ウクライナにはNATO側から武器の提供が行われ、ロシアは劣勢に立たされているようだ。

▼そんな中、NATO側と手を組んで、ウクライナ支援を宣言しようというのが「G7サミット」だ。そんな折にNATOの事務所開設などというのが、中国側から知らされる。

▼中国やロシアは、日本がNATO加盟に動くのではないかという危惧を覚える。日本のメディアは、そんな情報をいち早く報道してほしいものだ。それとも国家に忖度しているのだろうか。

▼米国の極東最大基地としての日本。それに反発するのは、中国・ロシア・北朝鮮だ。この三国同盟が結成されれば、一番先に戦場と化すのは日本ではないか。

▼日米安保条約があったが『憲法9条』があったため、日本は戦争に巻き込まれなかった。自前の軍隊を持つことになれば、米軍は日本から段階的な撤退の可能性がある。

▼そうなれば最前線で戦うのは我が国だ。米国は後方支援に徹し、ウクライナ支援と同様、武器弾薬を供給するだろう。常設の軍隊とは自衛のためにあるからだ。

▼日本はかつて、米国からの核爆弾投下によって終戦を迎えた。次も政策を過てば、核攻撃の場所となりうるのではないかと妄想も働く。なんといっても周囲に影響が少ない島国だからだ。

▼今日は私が手伝う妻の店の定休日だ。朝から小雨が降り続いている。もみじの若葉が、まるで赤ちゃんのようなかわいい手に見える。こんなが静謐な光景が、平和というのだろう。

   とりとめもなく曖昧な日本の私
                三頭下

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2 コメント

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Unknown (一読者)
2023-05-21 16:25:48
>哲学者プラトンは、民主主義に否定的だったという。弟子であるソクラテスが、

ソクラテスの弟子がプラトンではないでしうか? 老婆心までに失礼します。
ソクラテス→プラトン→アリストテレスと師弟関係にあったと、聞いたことがあります。

*いつも本サイトを読ませていただき、啓発されておりまる。
Unknown (かわぐちえいこう)
2023-05-29 09:43:55
ご指摘ありがとうございます。書いていて変だと思っていたのですが、調べもしないでアップしてしまいました。本を読み返してみたら3人の名が連ねて書いてあり、私が単に読み違えしていました。今後ともよろしくお願いします。

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