函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
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鎮守の杜・神宮外苑

2023年09月11日 20時20分06秒 | えいこう語る

明治神宮は、大正9年に明治天皇と昭憲皇太后を祀る神社として建立された。その時全国から献木10万本が贈られ、鎮守の杜ができたという。

 

鎮守の杜とは神社を守る杜だ。明治天皇が安らかに眠るための杜だ。明治神宮は70万平方メートルもの杜だ。

 

それは当時の国民が、近代国家としての基礎づくりに励んだ、明治天皇を敬う心が、広大な鎮守の杜を首都につくる事になったに違いない。

 

だが首都は、今やコンクリート・ジャングルになった。その中でも、この鎮守の杜は渡り鳥や小動物たちの、都会のオアシスとしての役割を果たしているに違いない。

 

明治神宮は日本一参拝者が多い。この敷地には野球場やラクビー場などがあり、国内の神社の中では最も経営が豊かな神社だ。

 

天皇制の維持存続にも、大きな役割を持っている。伊勢神宮と同様、日本国の精神を維持する大きな支柱となっている。

 

その鎮守の杜の競技場が老朽化したとの理由で、建て替え工事が始まっている。その工事で3000本もの樹木の伐採が予定され、周囲の環境悪化を懸念する声が上がっている。

 

ユネスコの国際記念物遺跡会議「イコモス」が、その文化遺産が危機的状況に直面しているとして、事業者や許可した東京都に、計画の撤回を求めたという。

 

私の隣の町の縄文遺産群が、世界遺産に登録された時、最終的にイコモスの審査をクリアーし、登録された。

 

その時初めてイコモスの存在を知ったが、世界では登録された後も、新たな建築物が周囲の環境に悪影響を及ぼすと、登録が抹消された例もあるという。

 

神宮外苑は都民の精神文化の支柱でもあり、首都の平安を守る象徴的存在であろう。私には皇居内に、マンションが建設されるようなそんな気がしてならない。

 

首都ばかりではなく日本の精神文化を称える象徴的な鎮守の杜。神宮外苑はそんな立ち位置でいいような気がする。

 

何ら説得力に乏しいが、精神文化というのは、近代化や商業化の波に流されてはならないような気がするからだ。

 

明治神宮や三井不動産の関係者は、商業的になる鎮守の杜について、このような熟慮をしたのだろうか。

 

日本には「罰が当たる」という考えがある。明治天皇が、この再開発をなんと考えているのか、その声を聴くことができる日本国民であってほしいものだ。

 

「神宮害苑」などと呼ばれれば、明治天皇に非礼ではないか。ちなみに明治神宮の住所は【渋谷区代々木鎮座】というそうだ。