函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

黙認する国民の責任

2021年04月14日 19時52分56秒 | えいこう語る
▼今日の表題は、芥川賞作家の池澤夏樹が、共同通信のインタビューに答えた、米軍普天間基地移設問題について【黙認する国民の責任】という表題が、心に突き刺さったので引用させていただいた。

▼沖縄の米軍基地問題は、沖縄県民にだけ重荷を押し付けている。それに対し【黙認している日本国民全体の責任だ。いつからこんな国になったのか】と叱責する。

▼さらに対米従属が強化される我が国を【だらしのない政治になってしまったが、声を上げないと、変わらないことを認めることになってしまう。考えて言い続けて、まっとうな国に仕立て直す努力を続けないと】と続く。

▼最後に【沖縄の問題は、日本人が人間としての姿勢が問われていることを忘れてはならない】と強烈なメッセージを国民に送る。・・・北海道新聞14日の記事より。

▼この内容を読んで、沖縄県が福島県へとつながる。誰が見ても保管不能な福島第一原発事故汚染水を、国は2年後に海洋放出を決定した。

▼事故から10年経ってもトリチウムを除くことが出来なかった、いや、処理しようとしなかった「原子力ムラ」の狡猾さだ。

▼電力は国民の生命維持エネルギーだ。使った国民が最後は責任を負えばいい。汚染水も核のゴミもだというのが、政府の方針になってきたようだ。

▼それにデブリの除去もある。風評被害の負担額も、電気力金の値上げで全て解決させる。なんの負担もなく東電は存続し続け、原子力関係の天下り先も確保されるのだ。

▼原発が立地する大熊町と双葉町も、しかたがないと放出容認を決めた。経済同友会も「判断は妥当だ」とし「政府は風評被害をなくしていく努力を続けないといけない」と、とぼけたことを言っている。

▼福島の海は泣いている。海洋に無数に散らばるマイクロ・プラスチック。さらにトリチウムが海底に蓄積される。

▼福島は「ヒラメ」が美味しいという。ヒラメは、砂の中にもぐり、体内にプラスチックとトリチウムを取り込むのだ。

▼福島の海洋放出の件を、ある函館市会議員に聞いてみた。「まだ市議会ではそんな動きはありません」という。海はつながっているのだ。他人ごとではないはずだ。

▼全漁連会長が海洋放出に反対している。トリチウムを除去できない我が国の科学技術で、原発再稼働など絶対認められないではないか。

▼【沖縄の問題は日本人が人間としての姿勢が問われていることを、忘れてはならない】という言葉を、沖縄を福島に変えて、心に刻み込まなければならない。

▼他人事という考えでは、民主主義はますます劣化していくだろう。