「こんにちわッ、テディちゃでス!
むふふゥ! きょうからァ、すでにィ~」
「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!黄金週間だ~!)
こんにちは、ネーさです。
GWといっても遠くへお出掛けする予定はないんですけど、
よく行く本屋さんではポイントが2倍になるイベントが……!
また本を買っちゃいそうだな~とニヤつきつつ、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪
―― 猫さえいれば、たいていのことはうまくいく。 ――
著者は収録順に、荻原浩(おぎわら・ひろし)さん、
石田祥(いしだ・しょう)さん、清水晴木(しみず・はるき)さん、
標野凪(しめの・なぎ)さん、若竹七海(わかたけ・ななみ)さん、
山本幸久(やまもと・ゆきひさ)さん、
2025年1月に発行されました。
「にゃんこォ、でスかァ?」
「ぐぅるるがる!」(←訳:ニャンコだね!)
ええ、読んで字のごとく、
この御本の主題は、《猫》。
6篇それぞれに、
個性的なニャンコちゃんが登場いたします。
その中で、個人的に
最も印象深かったニャンコちゃん、いえ、作品は、
若竹七海さん作『神様のウインク』。
「うッ! ここォ、じめじめェなのでス!」
「がるるる~!」(←訳:ボロいし~!)
「くらいィでスよゥ!」
語り手の『オレ』こと
中学生のヒデくんが暮らしているのは、
東京の郊外にある
上ヶ丘(かみがおか)団地です。
完成当時の上ヶ丘団地は、
それはもう、大人気の物件でした。
幼稚園があって公園があって、
図書館の分館や郵便局、
スーパーマーケットと診療所も揃っていて、
入居の倍率は38倍!
しかし、時が流れました。
現在の上ヶ丘団地は、
湿気の多さと建物の古さに
入居者さんも減少してしまい、
ほとんど廃墟のようです。
「ううゥ、おばけェがァ、でそうゥ~…」
「ぐるるぅ~…」(←訳:怖いよぅ~…)
しかしの、しかし。
一周回って、というべきか。
必然、というべきか。
団地を管理するコーダンは、
あらためて上ヶ丘の可能性に注目したのです。
郊外だけれど、23区からは遠くない。
土地も、充分に広大。
古い建物を除いてしまって、
大規模な再開発をしようじゃないか!
「むッ! そのォけいかくのォせいでェ~」
「がるるるぐるるるがるるる?」(←訳:どんどん入居者が消えてる?)
人もまばらな、
ホラーアトラクションさながらの団地で、
ヒデくんは或るトラブルに巻き込まれました。
声を上げても、
誰の耳にも届かない。
誰も助けに来てくれない。
そりゃそうだよ、だって、
誰もいない、みたいなもんだから、
もうここには。
刻一刻と”命の期限“がゼロに近付き、
ヒデくんが意識を失いそうになった
その時――
“あいつ“の気配が?
「あはァ! しんうちィとうじょうゥ、でス!」
「ぐっるるるる!」(←訳:待ってました!)
ネタバレ厳禁!ですから、
これ以上のお喋りはできません。
ただ、『猫島ハウスの騒動』『ポリス猫DCの事件簿』など、
ニャンコが活躍する作品を紡ぎ出す
著者・若竹さんらしい快作!だとは
断言できますよ。
可愛らしくて、ふてぶてしくて。
儚いのに、逞しい。
朝から晩まで、丸~くなって、くぅくぅごろごろ。
そんなニャンズを描く全6篇、
皆さま、ぜひ、一読してみてくださいね♪
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