「こんにちわァ、テディちゃでス!
ふゥ~…さみしィ~でスゥ~…」
「がるる!ぐーるるるがるぅ~!」(←訳:虎です!ツールロスだよぅ~!)
こんにちは、ネーさです。
ええもう、毎年この時期恒例の、
ツール・ド・フランスが終わっちゃって寂しい症候群に
どっしり憑りつかれていますよ。
こんな日の読書タイムは少ない元気も二割三割増しになりそうな
↓こちらの小説作品を、さあ、どうぞ~♪

―― 紫式部の娘。賢子がまいる! ――
著者は篠綾子(しの・あやこ)さん、画は小倉マユコさん、
2016年7月に発行されました。
『賢子』は『かたこ』とお読みくださいね。
あ、声に出して呼ぶ場合は『賢子ちゃん』がいいかもしれないわ。
「ふむむゥ? かたこちゃんッ??」
「ぐるるがる~?」(←訳:女の子ですか~?)
はい、そうです。
賢子ちゃんは、14歳の女の子です。
ただし、賢子ちゃんの生まれ育った環境は、
賢子ちゃんがタダの14歳の女の子であることを許しませんでした。
平安の、
左大臣・藤原道長公が権勢をふるう時代、
お母さんがあの紫式部さん、という家庭に生まれたら、
どうしたって平凡な人生とは縁がなさそう、でしょ?
「ふァ~…いだいなァ、おかあさんッ!」
「がるるぐるるる!」(←訳:ママは偉人さん!)
宮仕えしていたため、
母・紫式部さんとあまり触れ合うこともなく、
祖父・藤原為時(ふじわらのためとき)さんに
漢文・和歌・琴・琵琶といった
貴族の基礎教養を教え込まれた賢子ちゃん。
とうとう、その基礎教養で
我が道を切り拓く時がやってきました。
「ふァいッ! テディちゃ、わかりィまスゥ!」
「ぐるがるぐるるる!」(←訳:ボクにも分かるよ!)
「それはァ、たぶんッ!!」
御所へ上がる――
母・紫式部さんが仕えた皇太后・彰子(あきこ)さまの御所で、
賢子ちゃんもこの秋から宮仕えする、と
決まっていたのです。
これだけでも充分プレッシャーになりそうなものですが、
或るパイセン、いえ、先輩と賢子ちゃんとの対決が、
いま御所で秘かな話題に?
「たッ、たいけつゥ??」
「がるる!」(←訳:不穏だ!)
既に御所に上がっている、
和泉式部さんの娘・小式部(こしきぶ)さん。
『源氏物語』作者・紫式部さんの娘・賢子ちゃんと、
歌人として名高い和泉式部さんの娘・小式部さんとの
有名人二世対決に、
宮中の耳目が集まっているのです。
「うわわわァ~…」
「ぐるるぅ~…」(←訳:怖いよぅ~…)
しかし、当の賢子ちゃんは。
物怖じするどころか、
気合満々、意気軒昂として宮仕えに出立する日を
待っていたのでした。
越後守に任ぜられて都を去ったお祖父ちゃんが、
お前を越後に連れていってやりたいが、と
溜め息していたのへ、
賢子ちゃんが心のうちで思っていたことは。
田舎なんて、まっぴら!
私は、光君(ひかるのきみ)みたいな殿方と
物語のような恋をするんだからー!
「そッ、そうきましたァでスかァ~」
「がるるぅ~…」(←訳:元気だぁ~…)
人と比べられるのが何だ!
小式部ごときに負けるものか!
でも、上昇志向な賢子ちゃんは、
はたして気付いているのでしょうか。
いつの時代の、
どんな宮廷も、
平穏とは程遠いという事実を――
「しのびよるゥ、いんぼうゥ!」
「ぐるるるるるるがる?!?」(←訳:ラブロマンスはどこ?!?)
パッと見はライトノベル風の、
実は上質な時代考証に裏打ちされた意欲的なフィクションを、
歴史好きな活字マニアさんは
ぜひ、一読してみてくださいね。
おすすめですよ~♪
ふゥ~…さみしィ~でスゥ~…」
「がるる!ぐーるるるがるぅ~!」(←訳:虎です!ツールロスだよぅ~!)
こんにちは、ネーさです。
ええもう、毎年この時期恒例の、
ツール・ド・フランスが終わっちゃって寂しい症候群に
どっしり憑りつかれていますよ。
こんな日の読書タイムは少ない元気も二割三割増しになりそうな
↓こちらの小説作品を、さあ、どうぞ~♪

―― 紫式部の娘。賢子がまいる! ――
著者は篠綾子(しの・あやこ)さん、画は小倉マユコさん、
2016年7月に発行されました。
『賢子』は『かたこ』とお読みくださいね。
あ、声に出して呼ぶ場合は『賢子ちゃん』がいいかもしれないわ。
「ふむむゥ? かたこちゃんッ??」
「ぐるるがる~?」(←訳:女の子ですか~?)
はい、そうです。
賢子ちゃんは、14歳の女の子です。
ただし、賢子ちゃんの生まれ育った環境は、
賢子ちゃんがタダの14歳の女の子であることを許しませんでした。
平安の、
左大臣・藤原道長公が権勢をふるう時代、
お母さんがあの紫式部さん、という家庭に生まれたら、
どうしたって平凡な人生とは縁がなさそう、でしょ?
「ふァ~…いだいなァ、おかあさんッ!」
「がるるぐるるる!」(←訳:ママは偉人さん!)
宮仕えしていたため、
母・紫式部さんとあまり触れ合うこともなく、
祖父・藤原為時(ふじわらのためとき)さんに
漢文・和歌・琴・琵琶といった
貴族の基礎教養を教え込まれた賢子ちゃん。
とうとう、その基礎教養で
我が道を切り拓く時がやってきました。
「ふァいッ! テディちゃ、わかりィまスゥ!」
「ぐるがるぐるるる!」(←訳:ボクにも分かるよ!)
「それはァ、たぶんッ!!」
御所へ上がる――
母・紫式部さんが仕えた皇太后・彰子(あきこ)さまの御所で、
賢子ちゃんもこの秋から宮仕えする、と
決まっていたのです。
これだけでも充分プレッシャーになりそうなものですが、
或るパイセン、いえ、先輩と賢子ちゃんとの対決が、
いま御所で秘かな話題に?
「たッ、たいけつゥ??」
「がるる!」(←訳:不穏だ!)
既に御所に上がっている、
和泉式部さんの娘・小式部(こしきぶ)さん。
『源氏物語』作者・紫式部さんの娘・賢子ちゃんと、
歌人として名高い和泉式部さんの娘・小式部さんとの
有名人二世対決に、
宮中の耳目が集まっているのです。
「うわわわァ~…」
「ぐるるぅ~…」(←訳:怖いよぅ~…)
しかし、当の賢子ちゃんは。
物怖じするどころか、
気合満々、意気軒昂として宮仕えに出立する日を
待っていたのでした。
越後守に任ぜられて都を去ったお祖父ちゃんが、
お前を越後に連れていってやりたいが、と
溜め息していたのへ、
賢子ちゃんが心のうちで思っていたことは。
田舎なんて、まっぴら!
私は、光君(ひかるのきみ)みたいな殿方と
物語のような恋をするんだからー!
「そッ、そうきましたァでスかァ~」
「がるるぅ~…」(←訳:元気だぁ~…)
人と比べられるのが何だ!
小式部ごときに負けるものか!
でも、上昇志向な賢子ちゃんは、
はたして気付いているのでしょうか。
いつの時代の、
どんな宮廷も、
平穏とは程遠いという事実を――
「しのびよるゥ、いんぼうゥ!」
「ぐるるるるるるがる?!?」(←訳:ラブロマンスはどこ?!?)
パッと見はライトノベル風の、
実は上質な時代考証に裏打ちされた意欲的なフィクションを、
歴史好きな活字マニアさんは
ぜひ、一読してみてくださいね。
おすすめですよ~♪