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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

《映画》で、解決。

2017-07-09 22:05:34 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 じわじわァ~ッとォ、あるぷすゥ!」
「がるるぐるがるる!」(←訳:虎です!山が近いぞ!)

 こんにちは、ネーさです。
 ツール・ド・フランス2017は、ワイン街道を走り抜け、
 ジュラ山脈に入りました。
 明日の第9ステージは今大会屈指の超級山岳コース、
 しかも天気予報では午後に雷雨あり?
 トラブルが起きませんようにと祈りながら、
 さあ、ここからは読書タイムです。
 本日は、こちらのエンタな小説作品を、どうぞ~♪

  



      ―― キネマ探偵 カレイドミステリー ――



 著者は斜線堂有紀(しゃせんどう・ゆき)さん、2017年2月に発行されました。
 第23回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》を受賞したこの御本は、
 著者・斜線堂さんのデビュー作品でもあるんですよ。

「ぱちぱちぱちィ!」
「ぐるるぅー!」(←訳:祝デビュー!)

 物語は、題名からもしゃっきりお分かりのように、
 ミステリー、
 いえ、キネマでカレイドなミステリー作品で、
 ミステリといえば、これはもう、
 探偵さんがつきもので。

「どんなァたんていィさんッ、でスかッ?」
「がるるるぐるるがるる!」(←訳:もちろんキレ者だよね!)

 え~っと、そうね、
 世に名探偵とされる方々は、
 ホームズさんにせよエラリー・クイーンさんにせよ、
 ナイフのように切れ味鋭い知能の持ち主なのですが、
 彼らはまた、変わった人よね~と
 呆れられることも少なくありません。

 そして、この御本の探偵さんは……

「うゥ~むゥ??」
「ぐる!」(←訳:うむ!)

 しかし、探偵さんの登場に先立って、
 まずはワトソン博士的な役どころの青年をおひとり、
 ご紹介しておきましょう。

 英知大学の二年生・奈緒崎(なおさき)くんが、
 まさにワトソン博士の……ワトソン博士には遠く及ばない、
 んですけど、やっぱり、たぶんワトソン博士なワケで……

「ふァ??」
「がるぅ?」

 まあつまりハッキリ言っちゃいますけど、
 奈緒崎くん、大学の成績はボロボロなんですのよ。

 まだ二年生の前期だというのに、
 テストはダメダメだったし、
 出席率も悪いし、
 早々に担当教授さんから告げられてしましました。

 留年決定、と。

「……あァ~」
「……ぐる~」

 留年、でも。

 教授さんは、ニンジンを、いえ、
 或る解決策を奈緒崎くんに突きつけます。

 嗄井戸高久(かれいど・たかひさ)くんという、
 現在はひきこもりになっている一人の学生、
 かつては主席入学を果たしたほど優秀な学生を
 もし、大学に連れてくることが出来たら。

 そうしたら、ちゃんとキミを卒業させてあげるから。

「ええええェ??」
「がるぐるるっがる!」(←訳:アリですかっそれ!)

 教授さんがどこまで本気なのかは分かりませんが、
 奈緒崎くんには後がない。

 これは……連れてこないと、嗄井戸くんを!

「でスよねッ!」
「ぐるる!」(←訳:だよね!)

 嗄井戸くんが住むという、
 下北沢のアパートへ、
 奈緒崎くんは向かったものの、
 あっさり拒否されてしまいました。

 大学にはもう行かない――

「……でスよねェ~」
「がるぐるるるる~」(←訳:そう簡単にはね~)

 ただ、奈緒崎くんは見つけます。
 嗄井戸くんが喰いついてくる話題が、ひとつ、あった。

 彼は、映画マニア!

「とッぱこうゥはァ、そこでスねッ!」
「ぐるるる!」(←訳:映画の話!)

 そして、映画に係わる何気ないお喋りが、
 嗄井戸くんと奈緒崎くんに
 新たな役割を与えることになりました。

 映画館に/映画にまつわる《謎》を解く――

「なぞのォ、こたえはァ~…」
「がるるぐる!」(←訳:映画の中に!)

 映画好きさんにも
 ミステリ好きさんにもおすすめのキネマミステリ、
 スカイエマさんの表紙イラストを目印に、
 本屋さんで、図書館で、
 探してみてくださいね~♪