ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))

亭主「ぶちょうほう」の身の周りのいろいろな風物を「画(え)日記」ふうに綴っています。

1993年黒部源頭の山行 その6(最終記事):野口五郎小屋を出て、8/13薬師沢小屋泊 8/14折立に下山するまで

2020-08-19 07:07:31 | 草花
野口五郎小屋には8月12日の晩にお世話になり、翌早朝に小屋を出て、前日歩いた道を戻って行きます。
水晶小屋を過ぎてから祖父岳に分岐する道に入り、祖父岳の山頂を通過した後、雲の平に下って行きます。
雲の平を通り過ぎると薬師沢の小屋まで下り、8月13日の晩はそこにお世話になります。
翌日は雨の中でしたが、太郎兵衛平まで登り返して、そこからまた8月10日に登って来た道を、今度は下って行きます。
終点の折立に下山するまでを二日分纏めてレポートします。
行程図 ↓


断面図 ↓




野口五郎岳より南アルプスの北部 ↓


カシバードで ↓

前日は南アルプスの方角は興味を引かれませんでした。おそらくは靄に視界を閉ざされていたのでしょうか? 明けてこの朝は早い時間ですので輪郭が見えていました。



南アルプス中南部 ↓


カシバードで ↓

塩見岳から荒川・赤石・聖岳まで見えています。

野口五郎岳の山頂を後にして来た道を只管戻ります。この後祖父岳山頂に着くまで、3時間40分ほどは画像がありません。
このことは山に入って日にちが経ち、いささか山に倦んできたのかもしれません。また、同じ道を引き返すことにうんざりしていたからかもしれません。


ともかく祖父岳に到着正面に薬師岳 ↓

祖父岳の山頂は「ここがピークだ!」という自己主張に乏しいところだったようで、印象が薄かったです。正面に薬師岳が大きく見えています。



剱・立山と赤牛岳 ↓

祖父岳の山頂からあたりを見回します。剱・立山方面はこれが見納めとなったようです。



黒部五郎岳 ↓

黒部五郎の秀麗な姿もこれが最後だったようです。



雲の平に向けて下る ↓

雲の平山荘のある方角に下りて行きます。



雲の平鳥瞰 ↓

初めて入る雲の平に期待しています。



雷鳥 ↓

また、ハイマツ帯の中を歩いて居ます。雷鳥にはこの山行ではこの一度だけ出会いました。



雲の平山荘に荷揚げ ↓

へりが来ていましたので撮っておきます。この山行では行動食をずっとカロリーメイトだけにしてきたので、飽き飽きとしてしまい、もう我慢の限界になっていました。
このあとこの山荘に入り、カレーライスを食べて、やっと留飲を下げました。



雲の平から水晶岳 ↓

水晶岳(別名:黒岳)も双耳峰なんですね。雲の平の平原(台地)を遮るように聳えています。



木道 ↓

雲の平の湿地部分には木道が渡されています。この雲の平という所はなかなか評判の高い場所です。その日の晩に小屋で同宿の方と話をしたのですが、彼は植木屋の職人さんで、自然の景色がとても庭造りの参考になると言っていました。
ところが小生ときたら、感性が大分低下していて、この有名な雲の平を横断して歩くことにさえも倦んでしまっていました。



薬師沢小屋 ↓

今夜の宿に午後一時前についてしまいました。こんなことなら雲の平で昼寝を入れるなりして、もう少しのんびり過ごせばよかったです。


明けて、8月14日の朝、この日は起きた時から雨が降っていました。
食事後、雨具を纏って歩行開始します。まず来た時の太郎兵衛平まで登り返します。
そして、8月10日に登って来た道を、今度は下って行きます。
全行程雨の中でした。


折立着 ↓

降り続く雨の中、車を置いた場所に戻りました。車での帰りの道は有峰湖に立ち寄ったりしながらのんびり走りました。
コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
«  27年前に歩いた黒部源頭の山... | トップ | 静かに静かに 汗を拭き汗を... »

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
山での生活 (縄文人)
2020-08-19 08:14:43

  〇 山に入り雲上生活一週間
          疲労困憊黒部源流 (縄)

疲れても自分の二本の足で帰ってこられるから不思議です、お疲れさんでした。

山の夜明け、稜線からの眺め、岩清水を手ですくって飲んだ心地、森林帯を歩く幻想感、高山植物や花・・・・・・Eを覚えてしまうともう身体が染まってしまいやめられない…。
山~1生の友として。

返信する
縄文人様へ (ぶちょうほう)
2020-08-19 09:20:27
縄文人様 こんにちは コメントを頂きましてありがとうございます。
山中で4泊もすると感性がどんどん薄れてくるみたいです。
感性を研ぎ澄まして山と向き合うためには一泊程度がベストなのでしょうか。
おまけに最終の下山日は雨の一日でしたから、盛り上がりも少ないように感じました。

頂いた御歌ほどには疲労困憊感はなかったのですが、山に倦んでいたような気持はありました。
最初の日に感じた膝関節の痛みがその後は引っ込んでくれて、問題なく下山してこられたのは有り難いことでした。

黒部源頭付近を周遊したのはこの時一度だけで、後年になってから薬師岳を単発日帰りしましたが、やはり山深いところだと実感しました。
返信する
こんにちは (多摩NTの住人)
2020-08-19 18:58:52
歌手の野口五郎さんの命名はこの名前に由来するようですね。私は野口五郎さん、西城秀樹さん、郷ひろみさんと同世代になります。そのほか江川卓さ、、掛布雅之さん、明石家さんまさんなども一緒です。野口五郎岳にはもちろん登ったことはありませんが、何となく気になる山ですね。
先日の武甲山のカシバードでは削られた部分はさほど変わっていないように見えました。
返信する
多摩NTの住人様へ (ぶちょうほう)
2020-08-19 21:26:37
多摩NTの住人様 こんにちは コメントを頂きましてありがとうございます。
野口五郎の時の御三家は随分女の子たちからキャーキャー言われていましたね。
その世代と江川卓、掛布が同世代でしたか。
しかし、明石家さんまはいまでもピカピカの現役ですね。
彼のギャグを繰り出すスピードと笑いのセンスは未だにその世界の第一人者なのではないでしょうか。

野口五郎岳にはあの有名なブナ立ち尾根、烏帽子岳経由で行く裏銀座コースが良さそうですね。
(小生は表銀座も、裏銀座も通して歩いたことがありません。)

武甲山の姿の変貌について、小生はあまりの変わりように愕然としたものですが、この辺の感受性については山との関わり方や、それに対する受け止め方に個人差があってしかるべきだと思いました。
返信する
黒部源流の山 (ふらっと)
2020-08-20 10:08:24
祖父岳はこんな山頂だったと記憶が詠みがてきました。
雲ノ平はテントで止まりましたが、バイトのあんちゃんが、ずっと山に籠っており、世間づれしてなくて別世界のようでした。

黒部源流の山は北アルプスでも一番遠く山に浸れる場所です。
拝見していて、また訪れて見たいと切に思いました。

オオキツネノカミソリの情報ありがとうございました。
返信する
ふらっと様へ (ぶちょうほう)
2020-08-20 17:38:12
ふらっと様 こんにちは コメントを頂きましてありがとうございます。
祖父岳の山頂での印象は薄かったですが、まだ四周の山並みは極上の見え方をしていたに違いありません。
それなのにその記録も記憶も残っていないのですから残念なことです。
山入りしてから日にちが4日も経っていますので、感性がマヒしていたのでしょうね。
”山に倦んでいた”に違いありません。勿体ないことです。

テント泊での雲の平とは誠に贅沢の極みですね。
恐らく雲上の楽園での夜だったのではないでしょうか。
小生は残念なことですが、日差しに炙られてひたすら歩いて通り過ぎただけになってしまいました。
しかし、この場所は仰言るように北アルプスでは一番の”遠山郷”なのかもしれませんね。
山深いところにあり、今度行く時はじっくり時間をかけて滞在したいものです。
高天原あたりは必ず訪ねてみたい場所ですね。

オオキツネノカミソリの群落地は面の木峠に上がる途中の道筋で、名古屋市の野外教育施設のある手前の左側にちゃんと案内看板が立っています。
道路からはたしか20~30分ほど歩いて行ったと思いました。
返信する
雲ノ平 (keitann)
2020-08-21 21:15:22
ぶちょうほう様、こんばんは。

私は不思議と雲の平や高天原方面は歩いたことがありませんが、数年前に三俣蓮華の山頂で、めちゃくちゃ展望に恵まれ、雲の平小屋まで良く見えましたが、確かに周囲が平らになっていて、雲ノ平という名前はぴったりだと思いました。
黒部五郎へ行ったときは太郎平小屋に泊まりましたが、あそこへ泊る人の大半は雲の平や高天原を周回する人のようでした。中には息子さんを亡くされた悲しみを癒すためにご夫婦で見えている方もいて、小屋での出会いはいつも印象的なものがあります。

私が水晶方面に行くなら裏銀座を下るのも良いかなと思っていましたが…まだ歩いたことがないので。

数年前に黒部五郎を単独でピストンして、翌日はぶちょうほう様と同じ雨に遭い、薬師ピストンを諦め(薬師は昔歩いてますから)折立へ、雨の中下りました。
下った後は富山へ下りず、途中から飛越トンネル経由で上丘方面に下りましたが、結構長い道のりでした。でも、新穂高や平湯迄下ってくると、勝手知った道なので安心しますね。
単独行はもうこの年になると難しいかと思いますが、いちばん心に残る山行になっていると思います。
返信する
keitann様へ (ぶちょうほう)
2020-08-22 18:32:29
keitann様 こんにちは コメントを頂きましてありがとうございます。
なるほど確かに三俣蓮華岳からは雲の平が見えているんですね。小生はあの時の山行ではそのことに気づいていませんでした。
周りの山にばかり気を取られていたようですね。
ところで三俣蓮華岳からの眺望はあの付近の中心地点のような気がして、天下一品だったような気がしました。
周りの山々に対して丁度良い距離にあるように思えますね。
この時に雲の平を歩いた小生はただ通り過ぎただけのような、そんな感覚の鈍摩した状態でしたので、それが残念です。
今度行く時は時間をしっかりとって、ゆったりとしたスケジュールで歩きたいものです。
それからもう一つ心残りなのは赤牛岳が残っていることですね。
赤牛をやって読売新道を通って黒部湖まで下りるという道も興味深いですね。
それから先は針ノ木岳経由で扇沢まで下るのでしょうか。

黒部五郎岳も最奥という感じのする山ですね。そこを女性単独でピストンとはやりますね。黒部五郎から太郎兵衛平までの稜線歩きは晴れていたら爽快な道なのでしょうね。
太郎兵衛平から折立までの下り道は日程の最後ともなりますと単調に感じたのではないでしょうか。
山行の締めくくりは神岡・新穂高でしたか。
比較的近場の私達とは違って、四国からの遠出ですから、動き方がダイナミックですね。
返信する

コメントを投稿