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世界最強の男は誰だ

2020-06-26 02:57:55 | 格闘技
「IQHL」Volk Han - King of RINGS


男であるなら、誰しも一度は思った事があると思うのですが、
(世界で一番強い男は誰だろう)という事。

ずっと以前に古本屋に、そういった題の本があった。
私は早速それを買って読んだのです。

世界には様々な格闘技がある訳ですが、
例えば、プロレス・ボクシング・相撲・空手・柔道・キックボクシング・
サンボ・合気道・カポエラ・少林寺拳法・テコンドー・ムエタイ・
サバット・太極拳・・・・
恐らく100を超える格闘技があります。

この場合、武器を使う格闘技は考えない事にします。
例えば柔道より剣道(真剣)を使う方が絶対に強いし、
剣道より槍の方が絶対に強いのです。
これは戦国時代に、いくら剣の達人であっても、
剣道などまるで知らない雑兵がぶん回す長槍には勝てなかったと言いますから、
武器を使う格闘技を話しても意味がありません。
あくまで素手での格闘技を指します。

私が読んだ本の中には、
柔道・空手・プロレス・相撲・ボクシング・などの、
いわゆる有名な格闘技の中では誰が強いかが書いてありました。
覚えているのは、相撲(力士)最強として武双山がありました。
彼が全盛時代となると、恐らく1995年くらいに書かれた本だったのでしょう。

相撲というと格闘技ファンには、あれが最強か?というと、
多分、それは無いだろうと感じると思います。
相撲には、これといった殺し技が無いからです。
しかし、力士の持つ体重からくる破壊力はあなどれません。

私は、まずボクシングみたいな上半身だけの格闘技では、
世界最強にはなれないと思います。
ボクシングより、足を使うキックボクシングの方が強いに決まっています。
昔、ボクシングの西城正三と、
キックボクシングの藤原敏男の異種格闘技が行われた事がありますが、
結果はキックの藤原の勝利でした。
当たり前ですね、足の打撃力は手より何倍も強いのですから。

そして打撃だけの格闘技では世界一は無理でしょうね。
1993年、第一回UFC(アメリカの総合格闘技)大会で、
ブラジルの格闘技、グレーシー柔術の、ホイス・グレーシーが、優勝しました。
彼は結局3回も優勝したのです。

ホイス・グレーシーは185センチ・80キロの体格。
それは世界から集まった腕自慢達の堂々たる体躯を誇る選手に比べ、
見るからに勝てそうもない、そこらのアンチャンみたいな体格。
その細い男が並みいる強豪をなぎ倒しての優勝は、
世界中の格闘家と格闘技ファンの度肝を抜き、
それまでの格闘技の戦い方を根本から覆してしまいました。

いくら体重があろうと、いくらパンチ力があろうと、
いくらキック力があろうと、
当たらなければまるで何の意味も無いのです。
ホイス・グレーシーの戦い方は、
そういった連中に力を発揮させる事なく、
腰回りにタックルして横倒しにし、その上に馬乗り。
その体勢になってしまうと、もういくらパワーがあろうが何も出来ずにギブアップ。
その戦い方はそれまでの格闘技の在り方を変えてしまったのです。
打撃力だけに頼っていたら世界一にはなれません。

ボクシング最強と言われたヘビー級のマイク・タイソン。
彼のパンチが当たれば一発でダウンするでしょうが、
それをかわしてリングに寝かしてしまったら、もう彼は何も出来ません。
上半身だけでは話にならないのです。

私は個人的にはプロレスラーが最強と思っています。
それはあらゆる格闘技の集大成だと思うからです。



ルー・テーズ。
1916年生まれ。191センチ・110キロ。
彼の名前を知らないプロレスファンはまず居ないでしょう。
プロレスの鉄人と言われていました。
936戦無敗といった記録を持っているらしいです。



カール・ゴッチ。
1924年生まれ。188センチ・110キロ。
ルー・テーズが鉄人なら、カール・ゴッチは神様と呼ばれていました。
彼のプロレスは一切の妥協を許さないスタイルで、
あまりにも強過ぎて対戦相手から敬遠されてしまい、興行的には不評でした。
彼にプロレスを教えられたレスラーは沢山いて、アントニオ猪木もそうですね。

カール・ゴッチとルー・テーズは1964年に一度だけ対戦しています。
カール・ゴッチ(40歳)ルー・テーズ(48歳)
この時は2対1でルー・テーズが勝っています。



アレクサンドル・カレリン。191センチ・130キロ。
1967年生まれのロシア人。
この人はプロレスではなくアマレスの選手で、
オリンピック・グレコローマンスタイルで3度金メダルを獲っています。
霊長類最強と言われ、写真にある様に相手の体を丸ごと掴んで叩きつける、
一旦胴体ごと掴まれると相手の選手は何も出来ずに、
あきらめてギブアップしてしまうそうです。
ヘビー級でこんな荒技が出来るのは彼しか居ないでしょうね。
プロレスラーの前田日明は引退試合にカレリンを指名しましたが、
192センチ・115キロの前田をまるで子供扱いの怪力でした。
この試合はカレリンが勝ちました。





さて、こういった名だたる名選手を差し置いて、
その本が(最強)と言ったのは、
ロシア人の格闘家・ヴォルク・ハンでした。
冒頭の動画は、そのヴォルク・ハンの試合の動画です。
1961年生まれ。190センチ・107キロ。
体格はアントニオ猪木と全く同じですね。

全ソ連サンボチャンピオンになり、通算5回優勝。
サンボ世界選手権で2回優勝。

彼はプロレスラーではなく、ロシア・コマンドサンボの選手です。
つまりロシアの軍隊が行う戦闘用の格闘技。
日本のプロレスのリングで何度も試合をしていますが、
強い事は強いのですが、試合が地味で面白味はあまりありません。
それは、コマンドサンボは客に見せる為にやるものでなく、
プロレスが客に見せる為に試合をするのとは根本的に違うからです。

それは戦争で敵を瞬時に殺す為の武術であり、
他人に見せる事(ショー的な要素)など鼻から考えていないからです。



小兵のプロレスラーであり、後にレフリーをやっていた、
山本小鉄氏が言ってましたが、
「デカイ奴など怖くない・・恐いのは小さくても本気で殺しにかかってくる奴」だそうです。
体だけがデカくても気の小さい奴が躊躇ったりしてたら、
その間にノシちゃえばいいんだそうで、
そういった意味で、本気で殺しにかかってくるのが、アントニオ猪木だそうです。
そう言えば、本当に相手の腕を折っちゃった事がありましたね、猪木は。

ロシアサンボは殺しにかかってくる格闘技なので、
客に見せる事など気にもせず、
例えば目を狙ってきたり、ノドを狙ったりして、
本気になったら世界一強いのかも知れません。
他の格闘技が客に見せる為にやるのと違い、
いきなり殺す為にやる格闘技とでは、やっぱり違って当然。



ヴォルク・ハンの教えを受けた、
エメリヤ・エンコ・ヒョードル。
1976年生まれ。183センチ・104キロ。
ヘビー級では小柄ですが、プロの格闘技試合では10年間無敗でした。
彼も既に引退してしまいましたが、
こういったロシア・コマンドサンボ(殺す為の格闘技)が、
最も強いのかも知れませんね。

いきなり殺すのが目的な格闘技に、沖縄空手などありますが、
普通の格闘技では、そこまでやる事は考えていないので、
「殺せ」と言われても、出来ないでしょうね。
そこで逡巡している内に殺してしまった方が勝ちですから。
普通の格闘技では禁じ手があります。
目つぶしだったり、急所攻撃は反則として失格になったりしますので、
それをしない事を体で覚えているので、そこが甘さに、あだになってしまいます。
コマンド・サンボの様に、本当に相手を殺す事を優先する格闘技は、
真っ先にそういった個所を攻撃する事を体に覚え込ませているのですから、
普通の格闘家は彼等には勝てないと思うのです。


そういった意味でヴォルク・ハンだったり、エメリヤ・エンコ・ヒョードルが、
やっぱり一番強い男かも知れませんね。





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