
昔、行きつけの食堂がありました。
そこのおばさんに聞いた話です。
その食堂に、近くに在る会社の社員たちがよく昼食に来ていたそうです。
その中のある3人は仲良しでした。
そんな彼等が「宝くじ」を3人でお金を出し合って買ったそうです。
さて、当選発表になった時、
何と3等、100万円が当たっていたのです。
そこまでは目出たかった。
しかし、そこから話はややこしい事になりました。

その当選券を持っていた一人の男の妻が、
「これは貴方が買ったんだから、全部貴方の物だ」と。
100万円を3人で一緒に買ったのだから一人33,3万円づつ分ければ何の問題もなかったのに、
その妻は頑としてそれを受け入れずに離そうとしないのです。
他の2人分の67万円を我が物であると言い張り、譲らないのです。
宝くじ券を売り場で買った本人は、彼等に「100万円当たった」と言ってしまいました。
ですから、彼等は早く33万円を俺達に頂戴よ。
と思っているのに、彼の女房が握ったまま決して離そうとはしないのです。
これには亭主も困り切ったと思います。
壮烈な夫婦喧嘩になったと思います。
33万円の(棚から牡丹餅)だったら、
普通の家庭ではかなりの遣い出があった筈です。
彼等3人は家族ともども豪華な料理で盛り上がったかも知れません。
それだったら、きっと全員が楽しかった筈です。
しかし、たった一人の女がそれを全部ぶち壊しにしてしまいました。
同じ会社で毎日彼等は顔を合わせるのですから、
当選した男は、もう居たたまれなくなり、結局会社を辞めざるを得なくなりました。
たった67万円を、いくら喉から手が出る程欲しかったとはいえ、
亭主の職まで失う程欲しがる女が何処にいるでしょう?
まさに「女の浅知恵」・・「馬鹿丸出し」
宝くじというのは、こういった買い方はやめておいた方が正解ですね。
それにしても、彼等夫婦はその後、離婚・・そうなったかも知れません。
もしそうだったとしたら、
その女は何もかもを失った、という事です。