河童の歌声

歌声喫茶&キャンプ&ハイキング&写真&艦船

映画「憧れを超えた侍たち」

2023-06-28 17:50:11 | 映画
妻と「明日は映画を観に行かないか」と話していたのですが、
その映画は「大名倒産」という作品でした。



以前観た映画「超高速参勤交代」という映画が面白かったので、
それに似て、奇想天外時代劇かと感じ、私も妻も観たかったのです。
で、上映時間は何時なんだろうとネット検索していたら、
そこに在った映画「憧れを超えた侍たち」が目に入ってきました。

妻を呼び寄せ「これ面白いと思わないか?」と訊いたら、
妻も「大名倒産」なんかより、こっちが観たいとなったのでした。
何しろ、あのWBC世界大会の時は、テレビにかじり付きで観ましたし、
準決勝でのメキシコ戦、もう負けるもうダメだ、からの奇跡の逆転劇の興奮。
そして遂に王者アメリカを相手の決勝戦。
あの興奮と感激をもう一度観たかったですからね。



これはドキュメンタリー映画で、
栗山秀樹氏がWBCの「侍ジャパン」の監督に就任した2021年12月に始まり、
2023年3月の世界大会までの道のりを描いています。

栗山氏の世界一に賭ける熱い想い。
その為に自分が出来る最善の事に、全力を傾ける強い意思。
大会までの1年数か月に何度も会議を開き、栗山氏はスタッフに、
自分の思いを、みんなに一丸となって優勝目指して頑張ろうと鼓舞します。
栗山氏の熱い思いと、その為には皆さんの一致協力体制がなければ成し遂げられないという思い、
そういった彼の強くも温かい思いやりのある言葉は、
スタッフや選手たちに徐々に伝わって、強い団結心が芽生えて行くのでした。

私達がテレビで観ていたのは、あくまでも球場という表舞台。
しかし、その裏側には、選手ひとりひとりの人間性があり、
形として結果が出ない事には、認められないという非情な世界があります。

準決勝のメキシコ戦でホームランを打たれて3点を失ってしまった、佐々木朗希投手。
もしこれで負けてしまったら責任は自分にあると、
ベンチ裏でかがみこんで泣いていた、若干21歳の若者、佐々木朗希投手。
そんな場面はテレビでは勿論、観る事はできません。

あの試合は、私ももうダメだろうと思いました。
しかし、起死回生の逆転勝利。
佐々木朗希投手は、まさかまさかの嬉し泣きで顔をくしゃくしゃにしてました。

そして決勝戦のアメリカ戦。
あの大谷翔平は、ホントにここ一番に決めてくるスターですね。
彼の、誰もが認める偉大さ、明るさ、真のスーパースターです。

テレビで観ても感動した、あのWBC。
それを映画館の大スクリーンで観ると、
彼等の身体の大きさを感じ、大迫力での音声は感動が何倍にもなります。
そして私の好きなドキュメンタリー映画という事で、
本当に観て良かった、そう思った近来稀に見る良い映画でした。






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深海潜水艇タイタンの圧壊事故

2023-06-25 07:02:57 | 事件・事故


タイタニック号を見物に行く、深海潜水艇タイタンが圧壊しました。
それが何メートルで圧壊したかは、まだ分りませんが、
少なくとも、船内に残された酸素で最後まで生きていたという、最悪の事態ではなく、
一瞬にして即死した事は、苦しみが少ない分、良かったのだと思います。

世界中の海底には、何十万隻という船が沈んでいます。
特に戦争の為に沈んだ船には、逃げ出す暇もなく、
そのまま海底に引きずりこまれた船は沢山あります。
そういった船内に閉じ込められた状態だった人は、
海底に着くまで、そして海底に着いても数時間は生きていて、
精神的にも肉体的にも、地獄を味わいながらゆっくりと死んでいくのです。
そしてそういった人の死体は、永久にそのままなのです。
そういった死に方を思うと、ゾッとします。

しかし、タイタン号の5人は、そういった意味では(幸せ)でした。
一瞬で死んだ方が良かったのですから。



1981年の映画に「Uボート」があります。
この映画はヴォルフガング・ペーターゼン監督が40億円をかけて製作しました。
実物大のUボートのレプリカを建造するという力作で、
数ある潜水艦映画のトップクラスの秀作で、私は何度も観ています。

そのドイツの潜水艦がヨーロッパとアフリカ大陸との境目である、
ジブラルタル海峡を突破するのです。
狭いジブラルタル海峡を突破するという行為は命がけの危険な賭けです。

そして、案の定敵に発見されてしまい、地獄の様な爆雷攻撃を受けます。
船体に重い損傷を受けたUボートは沈没して行きます。
あらゆる手段で沈没を回避すべく努力するのですが、艦の沈下を止められなくなってしまいました。

潜水艦には深度計があり、Uボートの場合、
緑色の安全深度は100メートル、
100~165メートルはオレンジ色になっています。
165~260メートルは、赤色の危険色になっています。

ちなみに、映画に登場するUボートはドイツ海軍で最も多く製造された艦種であり、
その圧壊深度は230~250メートルとされていました。
各国の潜水艦が最も極秘とするのは、この圧壊深度なのです。

どこの国の潜水艦でも安全深度は、ほぼ圧壊深度の半分とされています。
つまり、このUボートの場合では、115~125メートルまでが、一応安全深度なのです。
160メートル辺りから緩いボルトが抜けて吹き飛んできました。
そんなボルトをまともに顔面などに受けたら大怪我をするか死ぬかです。
パイプの繋ぎ目からは激しい漏水があり、スパナできつく締め直します。

更に深度が増してくると船体は水圧で不気味なきしみ音を発し、
漏水は更に激しくなり、船体にゆがみが生じ、
それは角材などで、つっかえ棒をしないと即、圧壊に繋がりかねません。
乗組員全員が水に浸かりながら、死に物狂いになります。

そうした時に、船体は衝撃を受けて沈下が停まったのです。
それはつまり船は海底に着いたのでした、
その深度は280メートル。よくぞ保ったものです。

用の無くなった者は、酸素消費を少なくする為に眠ります、
修理をする為の人だけが十時間以上の必死の修理にたずさわります。
そして、遂に浮上できるかダメかの瞬間が訪れます。

結果は、浮上に成功したのですが・・その後は・・・

潜水艦事故というのは、深度という水圧との戦いであり、
船内に残された酸素という極めて難しい時間との戦いです。
例え沈没個所が特定できたにしても、乗組員をそこからどうやって安全に救い出すか、
そこが非常に難しく、潜水艦沈没事故から救い出された事は、奇跡というくらいなのです。

ですから、私はタイタン事故が起こった時から、
これはダメだなと思っていました。
でも、酸素地獄の死ではなく、一瞬の圧壊であったので、
こう言ってはなんですが「良かった」と思っています。

遊びで潜水艦などには、決して乗るものではありません。
兵隊の中で、最も人気の無い、なり手の無い部署、それが潜水艦なのです。
そんなトコに高額のお金を払ってまで、今更タイタニックなど見たいと思いますか?
そんなのは映像で観ていればいいと思うのですがね~。

でも、事は全て後の祭りとなってしまいました。
気の毒でしたね~。



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月桃・・昨日は沖縄戦終結の日でした

2023-06-24 19:58:42 | 歌声喫茶
16.3.29.月桃・国立の歌声


昨日6月23日は、沖縄戦終結の日という事で、
それは今では、あちこちの歌声喫茶で「月桃」が唄われる日でもあります。
私達は一日置いて、今日、「月桃」を唄ってきました。

この名歌「月桃」については、
2015年8月16日、ブログ「河童の歌声」にも書いています。

この美しいメロディー、優しい歌詞を見ると、
それが、沖縄県民、女子供を悲惨な目に遭わせた歌とも思えません。
悲しい事に、こういった反戦の意思、戦争体験は後世には中々伝わらないそうです。

反戦の強い思いが、そのまま伝わるのであれば、
第二次世界大戦で、悲惨な目に遭った人達が大勢いるロシアが、
まさかウクライナを相手に、侵略戦争を仕掛けるといった事態は起こらなかった筈です。

戦争反対、と言って皆で反戦歌を唄っていても、それが基になって二度と戦争をしないかと言うと、
そんな簡単な事ではないのです。

実際に戦争の為に悲劇的な事態を体験したり、
自分の周囲で、そういった悲劇を見た人は、思い出すのもイヤで、
多くを語ろうとしません。
でも、語らずにそのまま沈黙を続けていたら、もっと酷い事が起きるかもしれません。
では、語り部として後世に伝えても・・・
その意思は容易に後世の人達には伝わらないみたいなのです。

人間とは何と不完全な生き物なんでしょうか。
反戦歌を唄わないより、唄った方が多少はいいのかも知れません。
でも、歌では戦争は回避できません。
一人一人の人間が、自分の心に「戦争だけは絶対にしない」という、
硬い意思を持ち続けていかないと、戦争は再び起こる可能性があります。

特に、日本人という体質は、過去の戦争で判る様に、
一旦戦争となった日から、上官からの命令には絶対服従し、
兵士以前に、独りの人間である事など無視され、
それが民間人であろうが軍隊の命令は「絶対」であると信じ込み、
非人間的なロボットになってしまう、そういった恐るべき体質を持っています。

例え上官であろうが、対等な一人の人間として堂々と意見を言える民主主義のアメリカ。
階級がひとつ違えば虫けら同然としてしか見ない日本体質。
戦争は二度とやらないと言う事も、ひとつの反戦意思ではありますが、
もっと具体的な悲劇、反人道的行為、などを噛みしめて、
強い強い意思を持ち続けないと、中々難しいのだと思います。



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歌声喫茶ともしび日和

2023-06-22 16:14:51 | 歌声喫茶
今月の私達は、ともしびづいています。



4日(日)に、「山の歌だけの歌声喫茶」がありました。
夜の部になってから登場したのが、仙台ロシア合唱団長、三橋さん(スケさん)でした。
既に(真っ赤なお顔の・・)の私。
かなり出来上がってますね(笑)

その次の週、15日には夫婦二人で、昼夜と楽しんできた、
と思ったら、翌日16日には、
ナナ、なんと私がたった独りだけで(多分単独ともしび初体験)で、
昼の部に参加し、皆さんから「どうしたの、離婚しちゃたの?」状態。
実は~~・・・(笑)





翌週の昨日は、
高円寺のガード下居酒屋で4人で飲み会。
こんなトコに、いい居酒屋がいっぱい在るなんて知らなかった。
そこから東西線1本で、高田馬場まで行けるなんてのも知らなかった~。
という訳でまたまた歌声喫茶ともしびの楽しい夜。
4人で唄いまくってしまったのです。

しかし、これで終わりだと思ったら大間違いだよン。
またまた来週は、4人でともしび誕生会へ行くんですよ~。
つまり6月は毎週ともしびへ行く事になりました。
その日にたまたま居たという方には騒ぎまくりの大迷惑かと思われますが、
悪い時に当たったと、観念しなさいね~。




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戦艦ロイヤルオーク撃沈

2023-06-22 15:12:34 | 軍艦






1939年(昭和14年)10月14日。
侵入は不可能と思われていたイギリスの軍港、スカパフローに停泊中の、
戦艦ロイヤル・オークがドイツの潜水艦の攻撃で撃沈させられました。

この軍港は天然の要塞でもあり、イギリスは更に軍港の出入り口を、
様々な手段で封鎖しており、ドイツ艦の侵入は不可能と考えられていました。



1939年10月初め、潜水艦Uー47艦長、ギュンター・プリン大尉は、



ドイツ潜水艦隊司令官、カール・デーニッツ大佐(後の提督)に呼び出されます。
潜水艦によるスカパフロー軍港の攻撃は出来ないだろうか?
スカパフローは防潜網や警備艇によって厳重に防備されているだけでなく、
潮流が激しく、水中速度の遅い潜水艦での侵入は不可能と考えられていたのです。
しかしデーニッツはあきらめ切れずに様々な情報を収集していました。
最も北側のカーク水道(幅1キロ程度の狭い水路)は、
何隻かの沈船で閉鎖されてはいるが、侵入可能に思えました。



プリーン大尉はデーニッツの資料を熟慮した結果、この作戦を引き受けます。
作戦決行は10月13日~14日の夜間に決められました。
10月8日、プリーン大尉の潜水艦Uー47は、ドイツのキール軍港を出発。
10月13日早朝、Uー47はオークニー諸島東方沖合に沈座して時間になるのを待ちます。



戦艦ロイヤルオークは、ロイヤル・ソヴェリン級、第5番艦。
1914年1月竣工。
29150トン、全長190メートル。

プリーン大尉は狭い水道の沈船との衝突を避ける為に、
潜航せずに浮上した状態で敵から発見されにくい深夜の浮上航行を図ったのです。
それは14日午前0時27分の事でした。
そして戦艦ロイヤルオークを発見、艦首から3本の魚雷を発射しました。
1本の魚雷が命中したのですが、乗組員は何事が起ったのかと様子を見ているだけでした。
(まさか、侵入不可能と言われるスカパフローに敵が来るとは考えてもいなかったので)
プリーンは艦を回して、今度は後部発射管から1本の魚雷を発射しましたが、
これは命中しませんでした。
プリーンは一旦南に回避し、その間に魚雷を再装填し、再び戦艦に戻って来ました。
そして午前1時23分に3本の魚雷を発射。
3分後にロイヤルオークは大爆発し、わずか13分後に転覆、沈没したのです。

プリーン大尉のUー47は元来た道を引き返し、
午前2時15分にスカパフローから無事、脱出しました。

10月17日、Uー47はドイツ、キール軍港に帰還しました。
イギリスの戦艦を撃沈した彼等は英雄として、レーダー大佐に迎えられ、
翌日にヒトラー総統に謁見を受けたのでした。

その後もプリーン大尉は素晴らしい戦果、
28隻撃沈、総トン数16,5万トンの、潜水艦のエース艦長となったのです。



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