河童の歌声

歌声喫茶&キャンプ&ハイキング&写真&艦船

折り鶴になった少女

2016-05-26 13:11:23 | 旅行
合唱曲 折り鶴 おりづる ~ 平和への祈りを込めて ~


作詞・作曲・・ 梅原司平

生きていて良かった  それを感じたくて
ヒロシマの町から   私は歩いてきた
苦しみを言葉に    悲しみを怒りに
傷ついた身体で    ここまで歩いて来た
 この耳をふさいでも  聞こえる声がある
 この心とざしても   あふれる愛がある
 羽ばたけ折り鶴    私からあなたへ
 羽ばたけ折り鶴    あなたから世界へ

生きていて良かった  それを見つけたくて
ナガサキの町から   私は歩いてきた
この胸の痛みを    歌声に託して
焼け跡の下から    ここまで歩いて来た
 この耳をふさいでも  聞こえる声がある
 この心とざしても   あふれる愛がある
 羽ばたけ折り鶴    私からあなたへ
 羽ばたけ折り鶴    あなたから世界へ

 羽ばたけ折り鶴    私からあなたへ
 羽ばたけ折り鶴    あなたから世界へ



この歌は、私達も歌声喫茶でよく唄う歌です。

この歌が、反戦歌的な歌である事は何となく分かっていました。
しかし、今回の広島・原爆資料館に行って、
初めてその正確な意味を知りました。

この歌に唄われる様になったのは、
佐々木禎子(さだこ)さんという、
原爆の為にわずか12歳で逝った少女だったのですね。





佐々木禎子・・1943・1・7~1955・10・25(享年12歳)
彼女は1945年8月6日、2歳の時に爆心地から1,7キロ地点で、
黒い雨(原爆投下後に降る、放射性物質を含む雨)により被ばくした。
それから10年間は健康的に全く問題なく元気でした。
スポーツが得意で中学校の体育の先生になるのが夢でした。

それから10年、彼女が12歳の1954年11月頃より、
首回りにシコリができ始め、
55年1月には、シコリがおたふく風邪の様に顔がはれ上がり始め、
白血病と判明、余命1年と診断されました。

55年8月に名古屋の高校生からお見舞いとして折り鶴が贈られました。
それから禎子さんも鶴を折り始め、8月下旬には千羽を越えました。



10月25日、最後はお茶漬けを二口食べ、
「あ~、美味しかった」と言い残して、天国へと旅立って行きました。



禎子さんの白血病との戦い、クラスメート達の温かい友情は、
日本全土に感動の輪を広げ、
遂に平和公園に(原爆の子の像)が建てられました。

この像は今も、平和への祈りを込めて日本各地から、
いや、世界の国々から送られてくる鶴で、美しく飾られているのです。





エリカさんは、原爆の子の像の前で、この歌を口ずさもうと歌詞を書いたメモを持っていったのですが、
涙ぐんで唄う事が出来ませんでした。



原爆資料館で、禎子さんが折った鶴を見つめる小学生。
この子たちには、もう絶対に戦争は無い・・その未来に期待しましょう。


今まで、この歌は好きだったのでノーテンキによく唄っていましたが、
原爆資料館での大勢の小学生・中学生の修学旅行らしき団体や、
世界中から多くの観光客も詰め掛け、皆さんが食い入る様にじっと見つめていた姿など思い出すと、
これからしばらく、この歌は唄えませんね。
禎子さんの死に顔写真を見ると、もう胸が締め付けられてしまいます。

戦争は残酷ですね。
絶対にあってはならないと、心からそう思います。





コメント (7)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 原爆の街・広島へ・・ | トップ | 大和ミュージアムへ »
最新の画像もっと見る

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
とても (わか)
2016-05-26 20:12:23
良い旅行をしましたね。

「折鶴る」の解説をありがとうございます。
返信する
いえいえ (河童)
2016-05-26 21:49:37
わかさん

ど~いたしまして・・
折り鶴の字がね、チト違ってるんだけどね(笑)

で、そちらの浜松旅行は如何でしたか?
返信する
大変失礼しました (わか)
2016-05-27 08:02:56
折り鶴 でしたね。どうも書き込んでいて違和感がありました。
4日間、お天気に恵まれ 3日間は、富士山が目前に見えて満足でした。

最終日は、当地のフラワーパークの樹木医をしていた
塚本こなみさんのお膝元の「はままつ・フラワーパーク」も行ってきましたよ。
時期的に薔薇が時期で アジサイが咲き始めたところでしたね。
返信する
花ね~ (河童)
2016-05-27 14:55:35
わかさん

花っていいですよね。

特に歌声喫茶の花・・こちらは、花じゃなく「華」って書くのかな?これがいいよね~。
返信する
Unknown (ゆか)
2019-03-14 14:10:55
小学生の時、原爆の授業で映画を観たのてすが
それがおそらくこの彼女の事を綴ったものだったんだなと思います。
もうだいぶ昔のことで、詳しくは覚えておらず断片的に覚えているのが
体に出来るシミ、それが広がって。首に出来たシコリ。入院生活。送られた折り鶴。自分も退院を待ちわびて鶴を折り続ける。
痩せ細る身体。おぶってもらい、眺めた外の景色。咲き誇る桜。
原爆の恐ろしさと、病気になって辛かった彼女とその生活の中で楽しみと希望を見いだすも結局は死んでしまう悲しい結末。
戦争のせいで、辛い経験がたくさんあった。修学旅行と共に、この映画をみて、自分はそういう経験をした人達の生き残りから生まれた命なんだと教わりました。
題名すら分かりませんが、大人になった今もう一度観たい映画です。
返信する
ゆかさんへ (河童)
2019-03-14 22:32:50
その映画を検索しましたら、
1957年・共同映画社製作(67分)の、
「千羽鶴」だと思われます。
共同映画社からDVD版が発売されているようです。
共同映画社・・〒150-0002
渋谷区渋谷2-5-12 青山アジアマンション・505室・tel 03-5466-2311
価格は4200円。
私も観てみたい映画です。
返信する
DVD (河童)
2019-03-19 10:57:40
ゆかさん、
「千羽鶴」DVD買いました。
今日到着、4860円でした。
返信する

コメントを投稿

旅行」カテゴリの最新記事