



前回は、当社がある会のメンバーを見学にお連れした形でしたが、今回のは、私が所属している委員会のメンバーとして案内していただいたというものでした。

が、もう一歩進んで、原子力発電で使う燃料のウランは、その3~4%ぐらいしか使われず、後は捨てるしかなかったのです。しかしそれではもったいないと、というのも、ウランも地球上で、あと80年ぐらいしかなく、日本はそれも輸入に頼っているという現状を考えると、使い終わったウランも一部再生して使おうというのが、プルサーマルです。
それともうひとつ大きな問題が、使い終わった放射性廃棄物の処理の問題。我々が毎日出しているゴミといっしょで、原子力発電所からもゴミが出ます。それを安全にどう処理するか、これを解決しなくてはなりません。


次に、発電する過程や発電した後に、発電所から放射性廃棄物が出ます。それを大きく、低レベル廃棄物と高レベル廃棄物とに分けます。「低レベル放射性廃棄物埋設センター」は、その名前のとおり、発電所から出る作業着や備品など低レベル廃棄物をドラム缶に詰めて、それを約200mぐらいの深さの所に埋め、それらをコンクリートで固め、最終的にはその上に粘土や土を被せ埋めてしまう所です。すぐ傍の少し高い所から見ると、1号は随分埋まっていましたし、2号も少し埋まってきている段階でした。200ℓのドラム缶300万本収容できるということですが、全国の電力会社から送られてくるわけですから、かなりの数になります。今年も9,720本の予定だそうです。


実は、ここから先がまだ決まっていないのです。ここで30年~50年冷却されて、その後は、計画では、地下300mの所に埋蔵する予定なのですが、その場所が決まっていないのです。これから地層処分が始まるスウエーデンや韓国ではすでに決まっているということですが。

今後、プルサーマルの燃料となるMOX燃料を作る工場もすでに着工されていましたし、ここは名実共に原子力燃料サイクル施設なんだと、今回しっかり実感することができました。

あまりにも高度な技術にびっくりすると同時に、日常からかけ離れている施設を見学したと思っていたのですが、「いや、待てよ。本当に私たちには関係がない、遠い施設なんだろうか」と考えた時、毎日使っている電気、九州の場合、作られている電気の4割は原子力であるということを考えると、私たちには関係ない、後のことは何も知らないでいいのでしょうか。
私は、日本の技術を信じているし、安全に万全の注意を払い、情報は出来るだけオープンにするということを約束してもらえれば、原子力については理解しようとしなくてはいけないと思いました。日本原燃はしっかりPRもして、今後もっと多くの人に知ってもらう努力も必要だと感じた次第でした

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