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今日も人生はライフ

60代主婦の日常はけっこうビジー。

リハビリパンツが盗まれた?

2005年01月03日 | 義母ユキコさん
ユキコさんのリハビリパンツを買う頻度は、1週間から
10日に一回くらい。母屋と我が家の両方に備えておくので、
毎回2個ずつ買う。これ、けっこうかさばるので、夕食の買物
と一緒だと大荷物になってしまうのよね。 
 
 
仕方ないので、まずリハパンツを買ったらいったん自転車 
置き場に戻って荷物かごに放り込んでおく。リハパンなん 
か盗んでいく人もいないしね。 
 
今日はそれで失敗してしまった。買物をすべて終えて自転 
車の所に戻ったら、かごに入れておいたはずのリハパンが 
ない!「えっ、盗まれちゃったの?」と一瞬顔色変わった 
かも。…が 
 
そうではありませんでした。間違えてよその人の自転車籠 
にリハパン2個を押し込んでいたのです。だって似たよう 
なオレンジ色の自転車だったんだもの。 
 
間一髪、よそ様の自転車カゴから取り戻しました。焦りま 
したよ~。

お食事見守り要員

2005年01月01日 | 義母ユキコさん
ユキコさんにうちへ来てもらって一緒に食事をする機会は、 
一年のうち何回もあるわけではなく、お正月はその数少ない 
チャンスのひとつである。 
 
痴呆になってしまってからのユキコさんの食事の仕方は、は 
っきり言ってちょっとお行儀が悪い。食べ物をテーブルにポ 
ロポロこぼすのは仕方ないとして、それをお箸でかき集めて 
また口に入れるのは…ちょっとね。お箸使いは実に見事なん 
ですけど。 
 
それから、いったん食べ始めた物を口から出して、お皿に戻 
すのも、出来れば見たくない光景。まして、鍋物や大皿料理 
の時、それをお鍋や大皿に戻そうとするのはほんとに困って 
しまう。 
 
今日も、口から出したり入れたりしていた昆布巻きの食べか 
けをお重箱に戻そうとしていたのを危うく阻止。牛じゃない 
んですから。 
 
というわけで、ユキコさんのための見守り要員にあたっちゃ 
った人は自分の食事を落ち着いて摂ることができません。い 
つもユキコさんに一足お先に食事をしてもらうのは、実は、 
こういう事情があったからなのです。

静かな大みそかに感謝

2004年12月31日 | 義母ユキコさん
2004年の大晦日は静かだ。たぶん今のユキコさんは、あと 
何時間かで新しい年が明ける、などということには全く気がつ 
いていないんだろうなあ。 
 
今から4年前の大晦日は大変だった。当時の私の日記にユキコ 
さんとのやりとりがしっかり書いてある。 
 
  「今日の夕食はどうするの?」 
  「手巻き寿司を一緒にしましょう」 
  「年越しそばは?」 
  「うちで作りますから、一緒に食べましょ」 
  「お正月はどうするの?」 
  「それもうちでやります。お料理は注文してあるし」 
  「お雑煮は?」 
  「私が作りますから大丈夫ですよ」 
   
これがワンセットのやりとり。ユキコさんは20分に一回の割 
で母屋からやって来ては、同じ質問を繰り返す。こっちの仕事 
がまったくはかどりませ~ん。 
 
ユキコさんにも何かやってもらった方がいいのかと思い、ビー 
ルを3本だけ買って来てくれるように頼んだら、買いも買った 
り、24本! 3本×8回ってことですね。酒屋さんもおかし 
いと思わなかったのかなあ。つまるところ、私の作戦の失敗 
ってことですけど。 
 
とどめは元旦の夕方。「べに丸さん、お正月はどうするの?」 
とユキコさんが我が家へ。朝方食べたおせち料理とお雑煮はど 
こへ行ってしまったのでしょう。 
 
ともあれ、今年の大晦日は静かに暮れて行きます。 

夕飯は済みましたよね

2004年12月27日 | 義母ユキコさん
ユキコさんに夕食を食べてもらってからうちの食事の支度 
を始める関係で、私の帰宅が遅くなると我が家の夕食時間 
が後ろにずれ込み、時にユキコさんの入浴時間とかち合っ 
てしまうことがある。 
 
今日も、私たちが食事を始めた途端に、ユキコさんが母屋 
からお風呂に入りにやって来てしまった。夫は浴室へ駆け 
込むと、浴槽の蓋をとり石けんを足下に。脱衣所に足拭き 
マットを置き、バスタオルを用意する。 
 
私は二階へ駆け上がり、洗濯してあるパジャマと着替えの 
肌着やリハパンツを用意する。バタバタと走り回り食堂へ 
戻った二人が見たものは… 
 
ちゃっかりテーブルにつき、お芋の煮っころがしをつまん 
で口に入れようとしているユキコさんの姿。夫が椅子から 
立たせようとしても、お皿にしがみついて離れようとしま 
せん。 
 
お風呂に入りに来たことなどすっかり忘れてしまったユキ 
コさんでした。 

ユキコさんの髪型

2004年12月25日 | 義母ユキコさん
ユキコさんの残された能力のひとつ 
に、自分の髪をまとめること、とい 
うのがある。首筋くらいまでの長さ 
の髪をなでつけてひとつにまとめ、 
後ろでくるくるとお団子にする。 
 
 
数本のヘアピンを上手に使ってそのお団子をきちっと留めて 
みせるのはさすが。 
 
もっとも「髪の毛をきれいにしましょう」と促さない限り、 
ボウボウの山姥のような髪型で、いっこうに気にする様子は 
ないんだけど。 
 
今朝、母屋へ行くと、ユキコさんは珍しく自発的に髪の毛を 
きちんと結っていた…ように見えたのだが、何だか後頭部か 
ら棒のようなものが突き出ている。 
 
あれー何だろう、と近づいてみて私は口あんぐり。ヘアピン 
が足りなかったのか、何とお箸を髪留め代わりに頭に突き刺 
していたのだ。見事髪の毛のお団子が留まっているのにもび 
っくりだったけれど。 
 
ちょうどかんざしのような、と言えば想像していただけるで 
しょうか。ユキコさん、苦肉の策だったのだろうなあと思い 
つつ、笑ってしまいました。 

知らない人ですか?

2004年12月24日 | 義母ユキコさん
今日は、夫と二人で買物と食事。ユキコさんは、臨時に 
上の義姉に来てもらってお任せ。ユキコさんの心配をし 
ないで夫と二人、外出できるのは半年ぶりかなあ。 
 
駅へ向かう途中、散歩帰りのユキコさんと義姉が前方か 
ら歩いて来るのに出会った。 
 
  「ゆっくり楽しんで来て」と義姉が言ってくれた。 
  「お願いしますね。じゃ、ユキコさん行ってきます」 
 
しかし、ユキコさんの目が泳いでる。「あんたたち誰?」 
と目が言ってる。 
 
おーい、私です、べに丸で~す。あなたの息子も一緒で 
すよ~。外で会ったせいなのか、完璧に知らない人扱い 
でした。まあ、いいんですけど。 
 

困った行動パート2

2004年12月21日 | 義母ユキコさん
ユキコさんの困った行動パート2。これは一昨年くらい前まで 
のユキコさん。「思ったことは何でも言っちゃう症候群」とで 
も言えばいいのかなあ。 
 
外出していろいろな物が目に触れると、とにかくそのことを口 
に出して言ってみないと気が済まないという症状だった。 
 
特に参ったのは病院の待合室。隣に座った人に向かって1分お 
きくらいに同じ質問をする。「初めてですか」「どこが悪いん 
ですか」最初はつき合ってくれていた人も、終いには苦笑い。 
 
先に呼ばれた人を指差しては「あの人、私よりあとに来た人」 
なかなか自分の名前が呼ばれないと「今度は私の番? あっ、 
あの人が先に入っちゃった」と大きな声で実況中継。 
 
挙げ句の果てに20分も待てずにすっくと立ち上がると「私は 
もういい。帰る」と宣言して、ドアの方へスタスタ(その頃は 
まだ足も達者)。もうすぐですから、ちょっと待って~、と必 
死に引き止める私。 
 
あの頃ユキコさんを病院へ連れて行くのは本当に大変でした。 
今のユキコさんだったらどうかな、最近風邪ひとつひかない健 
康体だから、試してみるってわけにはいきませんけど。 

入れ歯を盗んだのは誰!

2004年12月19日 | 義母ユキコさん
ユキコさんの困った行動で思い出すのは、義父が生きていた 
頃の「盗まれた幻想」。母屋からうちへ駆け込んで来て―― 
 
  「下着が盗まれたのよ。べに丸さんは大丈夫?」 
  「財布を盗られたわ。べに丸さんも気をつけて」 
 
もし、同じ屋根の下に暮らしていたら、犯人はお嫁さんであ 
る私になっていたのだろうか。さすがに別棟だから、ユキコ 
さんもそこまで無茶は言えなかったみたい。 
 
大変だったのは、義父と一緒に老人会の日帰り旅行へ出かけ 
る朝、入れ歯が「盗まれた」と大騒ぎになった時。義父は、 
「盗まれるはずないだろう。よく探してみなさい」と怒って 
いたが、ユキコさんは「昨日の夜忍び込んで来た泥棒が盗ん 
で行ったのよ!」と譲らない。 
 
結局、入れ歯はその日の夜、ダイニングテーブルの椅子の座 
布団の下から見つかったのだが、ユキコさんは、旅行に行っ 
ていた間に泥棒が返しに来たに違いないと、あくまでも言い 
張ってました。 
 
ある意味、つじつまが合ってると言えなくはないかもね。 



どういう風の吹きまわし?

2004年12月14日 | 義母ユキコさん
今日もデイサービスの準備に母屋へ 行く。ユキコさんの
身支度をし、持 っていく荷物を用意する。コートとマフラー
は出かける直前に着てもら うから、側に置いておく。 
 
いったん家へ戻り、「間もなく到着」というデイのバス 
からの電話連絡を受けて再び母屋へ。これがデイサービ 
スのある日のルーティンワークだ。 
 
今日はおでかけ、と説明しても、ユキコさんは聞いた端 
から忘れていくので、私もあまりしつこくは言わない。 
 
ところが、今日は信じられない光景を見た(ちょっと大 
げさだけど)。なんとユキコさんは自分でマフラーを巻 
きコートを身につけ、なおかつデイサービス用のかばん 
をしっかり抱えていたのである。「さあ、いつでもオー 
ケーよ」と言わんばかりに。 
 
「わあ、ユキコさん、よく支度できましたねぇ」と思わ 
ずほめてあげました。いったいどうしちゃったんでしょ。 

逆上する私

2004年12月13日 | 義母ユキコさん
この一週間調子よかったのだが、今日はまたお弁当
が手つかずだった。ヘルパーさんが到着した時(午後
4時になっていたんだけど)ユキコさんはお弁当箱を 
何度も手に取り、気にしながらも、結局食べてはいな
かったんですって。 
 
 
どうしてなのかなあ、食べ物だということが分から 
なかったのかなあ。夫が言うには「自分のためのお 
弁当だってことが分からなかったのかも。メモに 
『おかあさんのお昼ご飯』というふうに書いてなか 
ったからじゃないかな」 
 
後で考えたら、何であんなに腹が立ったのか自分で 
理解できないんだけど、この時は夫の言葉に私は逆 
上してしまった。 
 
「『お義母さんの』って書いてなかったからいけな 
いって言うの?お昼のお弁当という言葉がわからな 
いのに、『お義母さんの』をくっつけたくらいで理 
解できるとは思わない。私がどんなに一生懸命お義 
母さまのために、いろいろやろうとしてるか、わか 
ってないんでしょ! 私のメモの書き方が悪かった 
っていうわけ?!」もう支離滅裂。 
 
はい、分かってます。これは言いがかりというもの 
ですね。でも、仕事から疲れて帰って来ると、お弁 
当は手つかず、おまけにメモの書き方にダメ出しさ 
れて、切れてしまったのです。 
 
夫は私の剣幕に呆気にとられていました。あ~あ、 

自己嫌悪。 
 

私の名はユキコ

2004年12月12日 | 義母ユキコさん
義弟は毎晩ユキコさんを特訓している。自分の名前と生年 
月日住所などを紙に書かせているのだ。せめて、名前くら 
いは書ける状態を維持させてあげたいものね。数ヶ月前ま 
では4人の子供たちの名も書かせていたが、最近は無理に 
なってきたみたい。 
 
ただ、なまじ住所と名前が書けたりすると、時々困ったこ 
とも起こる。 
 
母屋の居間のテーブルにビール券がたくさん置かれていた 
ことがあって、ユキコさんに「これどうしたんですか」と 
尋ねたがらちがあかない。 
 
数日後、新聞販売店から契約の確認があって初めて事情が 
分かった。訪問販売のおじさんに言われるまま、契約書に 
名前を書いてしまったらしい。そんなこと、ユキコさんは 
てんで覚えていないし~。 
 
義弟が、何とかキャンセルしたみたいだが、こわいこわい。

手の中のそれは…

2004年12月10日 | 義母ユキコさん
デイサービスから帰宅してバスから降りるユキコさんを迎え 
た時、職員の人から「バスの中で排便したようです。パンツ 
をみてあげて下さい」と言われた。 
 
部屋に入り、リハパンの中をのぞくと確かに…。パンツを脱 
いでもらい、まずはトイレへ行っていただいた。トイレから 
出たユキコさんのお尻を、お尻拭きナプキンで拭き、新しい 
パンツをはかせる。 
 
ところが、どうも臭う。きれいに拭いたのになあ、と思いつ 
つテーブルの上を見てギョエッ! うんちがひとかたまりこ 
ろがってる~。ユキコさんたら大事に手の中に握って持って 
きたんだ。 
 
そのあとのてんやわんやは、ご想像に任せますが、いやあ、 
参ったです。

入れ歯だけはちょっとダメ

2004年12月09日 | 義母ユキコさん
ユキコさんの入れ歯を洗うのは夫の役目。私は、入れ歯 
だけはどうしてもだめ。ウンチ(これは滅多にないが) 
やおしっこの後始末だって大丈夫なわけでは決してない 
けれど、エイヤッとやっつけることは出来る。 
 
どうしてかなあ、入れ歯だけは正視できない。 
 
もうだいぶ前のことだが、しまってあった私のマグカッ 
プに、夫がポリデントとユキコさんの入れ歯を入れて洗 
浄してしまったことがある。私は半切れ状態になり、怒 
ったのなんのって。 
 
そのカップはめでたく、入れ歯洗い専用カップになりま 
したけどね。 

リハパンのCMに釘付け

2004年12月07日 | 義母ユキコさん
夫と一緒にテレビを見ていたら、リハビリパンツのコマー 
シャルが始まった。 
 
女優の吉田日出子さんが、男優平泉成さんに一生懸命パン 
ツ式おむつをはかせていた。「はかせるのに時間がかかっ 
てしまうと、その分、気持まですれ違ってしまうような…」 
というナレーション。アテントブランドのそのリハパンツ 
は、すごく伸び縮みするので、はかせ易いということらし 
い。 
 
気がつくと、夫と私の視線はテレビに釘付け。コマーシャ 
ルが終わってのふたりの第一声が「これいいね!」 
 
この1年、ユキコさんのおしっこ対策にあれこれ悩んでき 
た私たち夫婦は、いわば戦友同士のようなもの。でも、紙 
パンツのコマーシャルに興味津々になるなんて、ちょっと 
前まで考えもしなかったことです。

お昼ごはんを食べてください

2004年12月06日 | 義母ユキコさん
勤めに出る日は、ユキコさんの昼食用にお弁当を作って 
置いておく。「お昼に食べて下さい」と口で言っておい 
てもユキコさんはすぐ忘れてしまうので『お昼のお弁当 
です』というメモをセロテープで貼り付けておく。 
 
ところが、ヘルパーさんによると、ここ半月くらいお弁 
当が手つかずのことがしばしばあるという。彼女曰く、 
「お昼ご飯だということがわからないのではないでしょ 
うか」 
 
でもねぇ、ユキコさんは、文字はばっちり読むことが出 
来るはずなんだけど…。待てよ、ひょっとして、文字の 
表す概念を理解することができなくなっている? 読め 
るけど意味が解らない?そんなことってあるんだろうか。 
 
ヘルパーさんの助言に従って、今日はお弁当箱に蓋をす 
る代わりにラップをかぶせておくことにした。中身丸見 
え状態にしておいたというわけ。 
 
ユキコさん、きれいに食べてくれました。でも、私は見 
てしまった。出勤する時に母屋をのぞいたら、ユキコさ 
んが嬉しそうにお弁当を食べている姿を。ま、ユキコさ 
んのお腹にご飯が収まってくれれば良しとしましょう。