
これは結婚前の娘が使っていた部屋。今は私の二胡の練習場所に。
音が外へ漏れないように、ペアガラスの窓を内側に取りつける工事をした
ので、二胡でやかましい音を出しても大丈夫な唯一の部屋だ。
だが、どういうわけか うちの猫たちもこの部屋が気に入って、毎日入り
びたりなのである。

追い出すことなんてできないし、くつろぐ彼女たちを「騒音」で邪魔するのも
気が引けて、二胡の練習はついつい後回しになってしまう。
けっきょく猫を口実に怠けたいだけなのか、私。

これは結婚前の娘が使っていた部屋。今は私の二胡の練習場所に。
音が外へ漏れないように、ペアガラスの窓を内側に取りつける工事をした
ので、二胡でやかましい音を出しても大丈夫な唯一の部屋だ。
だが、どういうわけか うちの猫たちもこの部屋が気に入って、毎日入り
びたりなのである。

追い出すことなんてできないし、くつろぐ彼女たちを「騒音」で邪魔するのも
気が引けて、二胡の練習はついつい後回しになってしまう。
けっきょく猫を口実に怠けたいだけなのか、私。
セキュリティソフトのサポートセンターへ電話をかけた。自動音声の
案内が流れる。
製品別の4択からひとつ選ぶ。
次に用件別の3択から選ぶ。
さらに細かい用件別の3択から選ぶ。
目的の窓口に到達。
ここまでは当たり前の手順だ。でも、次のアナウンスにずっこける。
「お電話ありがとうございました。本日は営業時間を終了いたしました。
午前9時から……」
オ~イ、営業時間が終わっちゃっているのなら、いの一番に告知してよね。
担当窓口へたどり着くまでに3分はたっている。有料通話だからすでに料金
がけっこう掛かっちゃってるんですけど。
**********
ところで、なぜ電話なのか。私以上にパソコンに疎い夫のセキュリティソフトの件
で問い合わせを試みているからなのだ。夫のメールアドレスは無効になってしま
っている。セキュリティソフトのサイトに入るためのパスワードも不明。
電話で問い合わせるしかありません。
伯母から、某信託銀行の通帳への記帳を頼まれた。気軽に引き受けて
きたのだが、信託銀行はどこにでもあるというわけではないらしい。
調べると、隣の町にならある。自転車で20分ほどのところだ。日曜日だけど
ATMは開いているだろうと気軽に出かけた。ところが、休日のATMは
機能が制限されていて、記帳はだめ。せめて残高照会だけでもと思ったら
カードがないからそれもできない。
全くの無駄足に終わった。信託銀行って使えない! 今や銀行のATMは
24時間稼働するし、休日だろうが通常の作業をしてくれるようになって
いるというのに。
もちろん八つ当たりです、ハイ。
パソコンで点訳をすると聞いた時、まず想像したのは「翻訳ソフト」の
存在だった。科学技術のめざましい進歩発展に照らしたら、かな文字を
点字に翻訳する技術なんてとっくの昔に実用化されているだろう。
キーボードでパシャパシャとローマ字入力したものが自動的に点字に
翻訳されるというイメージを思い描いた。
ところが、それが大きな勘違いであることを昨日の講座で思い知った。
点字器がパソコンに替わりはしたものの、点訳の方法は昔と同じ「6点
入力」なのである。6つの点を組み合わせて作る点字、それをそのまま
入力する。だから、点字の50音、点字の数字、点字のアルファベット…
覚えなければならない。
パソコンだったら何とかなるかな、と考えていた気持ちがかなりへこむ。
それでも、やっぱりパソコンはすごいのである。点字編集ソフトには
もちろん翻訳機能が備わっていて、入力した点字を即座にかな文字に
変換して正誤を確認することができるのだから大助かり。間違いが発見
されたら、その訂正(削除や挿入)はとても簡単だし。
昔は、一文字でも押し間違えたらそのページを全部やり直す、なんてことも
あったらしい。気が遠くなるような根気と労力が必要だったのだ。
夫は、普段着でオシャレをするなどという発想をまったく持ち合わせない人。
勤めていたころは背広がユニフォームみたいなものだったから、まあ問題は
水面下だったのだが、退職した今、それでは困ってしまう。
彼の日常着はまさにダサボロ。体型が学生時代とほとんど変わっていない
せいもあり、何十年も前のジャケットやズボンを平気で身に着けている。
よれよれのポロシャツと、廃棄処分寸前のパンツで出歩いても平気。
洋服を買いに行こうと誘っても 「いらない」 「めんどくさい」の一点張り。
仕方なく、私が適当に見繕って買ってくるのだが、引き出しの中に見慣れ
ない衣類を見つけるたび 「買う必要ない。今さら何を着たって変わらないよ」
まったくもう、張り合いがないことといったら。
******
ところが、孫が生まれて事情が少し変わってきた。娘の誘いで孫と一緒に
動物園や水族館などに出かける機会が増え、外出着を考えないわけには
いかなくなってきたのである。これを利用しない手はない。
「タロウとお出かけするのなら、少しはオシャレしないとね。
孫にダサイじいちゃんと思われるわよ」
効果てきめんです。
毎回どっさり出される点訳の宿題は、全部やり遂げるだけでも
けっこう大変。そして、ただやればいいってものではなく、できる
限り間違いのない答案を作りたいのである。
そのため、仕上げた課題をいったんプリントアウトして自分の目で
校正してみるのだが、初心者がやる校正は所詮穴だらけ。誤った
知識で見直した部分は、ことごとく間違いとして添削されて戻って
くる。
ただ、間違い方にもコツがあるなあと思う。どうせなら「理屈通り」に
間違えたい。すなわち 「この約束を忘れていたから、同じルールを
使うところはすべて間違えた」 ということなら自分でも納得できる
ような気がする。次の改善につながるミスってそういうものよね。
何の法則性もない とっ散らかった誤答ばかりでは、ただ意気消沈
するだけ。単なるおっちょこちょいのケアレスミス、あるいは点字の
ルールがほとんど理解できていない勉強不足ということに他ならない
のだから。
あ~あ、もう少しキレのある脳ミソがあれば。
ドイツで開催中の「ゲリー・ウェバー・オープン」。錦織選手の試合は
テレビで放映されるので夫はかぶりつきでテレビ観戦だ。
芝のコートはボールが滑るねぇ、と私。スライスの球が来ると なお
難しくなるんだよね、と夫。芝コートから連想したのか、話題は往年の
名選手の話へ。
「芝が得意なすごい選手が昔いたよね、だれだっけ。北欧の。
確かジョコビッチのコーチをしてる」
「北欧といえばエドバーグしか思いつかない」 これは私。
「違う違う、『べ』とか『バ』とかつく名前」
本当に人の名前が出てこなくなった老年夫婦なのである。
************
30分後、2階で洗濯物を干していた私の耳に夫の大きな声が聞こえた。
「ボルグ!」
ああ、ビヨン・ボルグというスウェーデン人のプレイヤーがいた、いた。
どうやら夫はこの30分間ずーっと思い出そうとしていたらしい。50音の
アから始めてひとつひとつ潰していったと言う。ご苦労さまなことである。
だが、ちょっとした残念が…
調べてみるとボルグは確かにウィンブルドンで5連覇しているのだけれど、
ジョコビッチのコーチではなかった。ボリス・ベッカーがその人。彼もウィン
ブルドンで活躍した選手ではありますが。
どちらも「バ行」だったというところは大正解!
ドーラのお尻がまた破けた。正確には、肛門の脇にあるにおい袋
(肛門嚢)に液がたまり破裂してしまったのだ。排便時などに、肛門嚢
から中の液体を少しずつ放出していれば問題はないのだが、ドーラは
それがうまく出来ない。匂いの液体が溜まりに溜まって限界となり破裂。
体質から来るものなので、ドーラだけが既に3回も。
彼女には可哀想なのだが、これが松ではなくて まだ幸いなのである。
松を医者に連れていくのは至難のこと。家中を追いかけ回して捕獲
するところから始めなくてはならないのだから。
いくらお人好しといっても、やっぱり獣医さんは苦手。帰宅後、私に
向かって文句タラタラのドーラです。
お客がタクシーを何日か前に予約する場合、少なくとも行き先と
到着希望時間とを前もって伝えておくことが多いと思う。
それは裏を返せば、あらかじめ目的地について予習しておいて
くださいね、という言わずもがなの期待が込められているという
ことではないだろうか。
**********
行き先はある地域の民間総合病院。かなりの規模の病院だから
調べる手段はいくらでもあったはずなのだ。しかし、今日のタクシー
ときたら!
最寄りの駅まではスムーズに来た。この分だと予定よりずいぶん
早く着きそうだと喜んだのもつかの間、駅から数分の場所にある
はずの病院へたどり着くのに何と30分!
悪気がないのは分かる。タクシー会社の本部に電話で問い合わせ
途中のコンビニで道を訊ね、道路地図を眺めまわして首をかしげる。
運転手さん必死だ。だが、走るほどにどんどん迷路に迷い込んで
いく。
病院に問い合わせましょうか という私の提案には「いや、大丈夫です」
となかなかのプライド。余裕で間に合うはずが、約束時間ぎりぎりに
滑り込む結果となった。
タクシーが道路のプロで走りのプロだという思い込みは、そろそろ
捨てなくてはならないのかもしれない。分かりやすい地図を用意して
いなかった私が、たぶん悪かったのです。
母の人工透析は、シャントではなくカテーテルを使用。日々のメンテ
ナンスが少し面倒ではあるが、透析時の負担が少ないので母は
カテーテルを気に入っている。だが残念なことに、その耐久性は
最大でも2年間。そしてまもなく母のカテーテルは寿命を迎える。
シャントに切り替えるか、それともカテーテルを作り直すかの選択を
迫られ、母は迷うことなく後者を選んだ。簡単なものとはいえ、入院して
手術をしなくてはならないのだが、大動脈弁置換という大手術を乗り
越えて生還した母、怖いものはないのである。
手術は明日。
現在は私や妹の家から遠くないところにある有料老人ホームに暮らす
母であるが、実は4年間のケアハウス経験がある。
************
10年前、母は自分の足で県内各地のケアハウス(軽費老人ホーム)を
見て回り、ここと決めた施設に入居を申し込んだ。当時は満室だった
ので約2年間待たされたという。
ケアハウス「S」は社会福祉法人が運営する自立型の福祉施設。入居時
に保証金25万円を納めると、毎月の費用は母の年金で十分まかなえた。
もちろん、すべての居室は個室。毎日の食事が用意され、大浴場には
いつでも入れるし、各階に備えつけてある乾燥機付き洗濯機も自由に
使える。
外出や、家族の訪問はいつでもできるし、届けを出せば外泊もOK。母に
とって住み心地満点のホームであった。
ただ、当時の母は、いくつかのルールを自分に課していた。
* どんなに親しくなっても入居者仲間を自分の部屋にいれない。
招待されたら訪問はするけれど、自分から訪ねることはしない。
* 仲良しグループというか「派閥」というか、そういうものがどうしても
できてしまうのだが、自分はできるだけ距離を置く。
* 誰かの噂話を聞いても絶対口外しない。もちろん自分から
人の噂を口にはしない。
何といっても集団生活なのである。さまざまな人生を送ってきた人たちが
縁あってひとつ屋根の下で暮らすわけだから、暮らしぶりや考え方の違い
から摩擦が起こることは避けられない。
ケアハウスという一つの空間に、適切な自分の立ち位置を確保するため
には、それなりのマナーというか覚悟というか、そういうものが必要なのだ。
母は、会うたびに、ケアハウス内で日ごろ見聞きするあれこれを妹や私に
語って聞かせた。それが母のガス抜きになっていたことは否めない。
************
庭の梅の木に青梅が鈴なりに生っているのを、夫が収穫してくれた。
実は有難迷惑。
めんどくさいなと思いつつ、今年も「梅酒」と「梅酢」を仕込む。娘のところへ
梅酒をひとビン持っていくことにした。留守中に部屋へ置いておくので
メモをつける。
「中の梅は半年たったら取り出してね。3か月後くらいから
飲めます」
夜、娘からメールが。
「飲めるのは、梅を取り出してから3か月後ってことかな」
しまった、私のメモの書き方が悪かった。梅を取り出すのは半年後だけど、
今から3か月後には一応飲めるようになる、という意味で書いたつもりが
伝わらなかったらしい。
当たり前のことだと思って説明不足になってしまった。私の常識イコール
娘の常識ではないということですね。
樹上には、この3倍くらいの量の梅がまだ残っている。
黄色く熟したら今度は梅干しを漬けなくてはならないのか?
かなり憂鬱
遠方の有料老人ホームに入居している伯母から珍しく電話。
「悪いんだけど、お金を5万円くらい現金書留で送ってくれる?
手元のお金がなくなっちゃって」
うーん、そんなはずはないのだが。つい先日ホームを訪ねた際、部屋の
小物入れ引き出しの中に、数万円のお金がちゃんと封筒に収まっている
のを確認したばかり。だいいち、伯母が自分の財布からお金を出し入れ
する機会なんてほとんどないのだから、手持ちのお金が残り少なくなる
ことはあり得ないのだ。
それを言ってもたぶん伯母は納得しない。自分で思い込んだ事実以外は
なかなか受け入れることの出来ない思考年齢になっているわけで。
だから急いで郵便局へ行き、伯母宛に現金書留を送る。
翌日、また伯母から電話。内容はもちろん 「お金を送って」 というもの。
わっかりました、と返事をする。次の日にもまた連絡があったけど、さすがの
私も「もう送りましたからっ!」とちょっと切れ気味。
そのあくる日には、めでたく書留が到着したらしく、伯母から「ありがとうね」
の電話がかかった。やれやれ。
************
そして今日である。
「べに丸ちゃん、悪いんだけど手元のお金がなくなったから
現金書留で3万円ほど送ってくれる?」
おっと、今度は3万円?何ゆえの減額。 今回は本人に引き出しの中を
確認してもらう。届いたばかりの現金書留の封筒が絶対入っているはず
なのだから。
「あら、あったわ~。よかった。ありがとうね」
たぶん、あと1,2回は同様の電話がかかって来るに違いない。今週は
伯母を訪ねる予定だから、部屋中をくまなく探してみよう。きっとかなりの
額のお金があっちこっちにしまい込まれているはずです。
「だれか点字が読める人いない?」
音訳ボランティアの録音日、Sさんの呼びかけが耳に入り、考えるより
先に「はい、できます」と手を挙げていた。何たる図々しさ。
でも、カナの50音はだいたい覚えたつもりの私、たぶん読めるはず。
部屋に置いてあった「点字表記辞典」をチラチラと参照しながら、音訳
テープの利用者から送られてきた短い手紙を漢字かな混じり文に直した。
日常的に点字を使っている人が作成した生の点字文を見るのは初めてで
ドキドキ。内容が平易なものだったからには違いないけれど、まあまあ
スムースに読み下すことができて嬉しかった。
もっとも、最初は仮名に直した文がまるで意味不明でものすごく焦った
のだ。実は紙が逆さまだったのよね。恥ずかしくて、こっそり笑いました。
うちのプリンターに合わないインクカートリッジを買ってしまった。
装着しようとして間違いに気づく。困ったなあ。ひょっとして娘の
プリンタに使えないかと尋ねてみたが、だめ。
選択肢はふたつ。諦めるか、オークションに出すか。
インクの購入価格は たぶん6000円近くはしたはず。それを諦める
のはやっぱり残念。不慣れだけどヤフーオークションに出品してみる
ことにした。未使用とはいえ、箱を開けてしまっているインクカートリッジ
なんかを買ってくれる人がいるだろうか。おそるおそるの出品である。
だが、嬉しいことに入札があった。しかも複数。価格がどんどん上がって
いく。1000円でも売れたらラッキーと思っていたから、ちょっとびっくり。
純正インクって高いからなあ。半額で買えるなら、箱が開いていても
オッケーなのかもしれない。
ありがたいことです。