隣りのベッドでは、30代くらいの女性がマッサージをしてもら
っている。
「先生、きのうから頭痛がひどくてまいっちゃいました。
薬を何回飲んでも効かなくて」
「首と肩が相当緊張してますからね、頭痛はそのせいだ
と思いますよ」
「じゃあ、バファリンを何錠飲んでもダメってことですか」
「そうねぇ、バファリンは半分やさしさで出来てるからね」
「??・・・」
うわっ、化石のようなギャグ。案の定、隣りのベッドの女性には
とんと通じなかったようで。代わりに私の方が笑いをこらえるの
に必死。
この先生、時々ピンぼけギャグをかまして周囲の温度を一気に下
げる名人なのだ。テニス肩痛で満足なサーブが打てない私の顔を
見るたびに
「べに丸さん、今日は300キロサーブ打てましたか」
とニコリともせずに言ってくれる。「いやぁ、だめですぅ。エヘ」
と笑うしかない私です。
いるし、仲間とネットゲームをする時にMacでは不都合なのだそうだ。
そうかぁ、我が家もついにウィンドウズ・デビューかぁ、と感慨深いもの
がある。
最初が Mac だったので、次もそのまた次もMac。今は私が PowerBookG4
で、娘が iMacG5を使っている。ラーメンズのCMではないけれど、あか
抜けたデザインのデスクトップ画面、抜群の操作性、安心の性能…まさに
信頼できるお友達って感じなんだけどね。
で、問題は購入費用。娘はクレジットの分割払いにすると言うが、いかに
も手数料がもったいない。「分割で返すのなら、私に返してよ。手数料な
しでいいから」というわけで、にわか母親ノンバンクの登場である。
「出してやったら?」と大甘の夫は言いかねないけれど、一人前の社会人
に対して、いくら何でもそれは失礼ってものです。
新しいパソコンが来た後の、
このばかでかい G5の置き
場所が悩みの種
「地方から上京する知人を、どこか楽しい場所へ案内したい」と実家の母が言うので、
いくつかのプランを提案した。もっとも、来週早々に行きたいという無茶な要望なので、
すばらしいプランというわけにはいかない。
* ドラリオン * 歌舞伎 * 宝塚 * お芝居 * はとバス観光
まあ、こんな感じ。だがーーーー
「ドラリオンて何? サーカスみたいなもの? ちょっとね~。
歌舞伎も宝塚もなんだかねぇ。お芝居は森光子でしょ、どう
かなあ。はとバスもありきたりよねぇ・・・」
「おかあさんじゃなくて、A子さんが楽しめるかどうか考えて
よね」
「じゃあ、はとバスにする。桜が見られるコースがいいわ」
それでは、といくつか候補をあげてみる。
「飛鳥山? 行ったことある。小石川後楽園もあるある。六義
園ねぇ、ここも行ったわ。隅田川の川下りかぁ、これもやっ
たことあるのよねぇ」
「だからぁ、お母さんが行ったことあるかどうかじゃなくて、
A子さんを案内するんだから」
まったく、自分が楽しむことっきゃ考えていない母の自己チューぶりには、困ったもんです。
電話が大の苦手の私だったけど、再就職に選んだ仕事は
消費生活センターの相談員。採用面接のとき「どうも電話は
苦手なんです…」とついホントのことを言ったら、面接官だ
った相談部長に「やる気ないんですか」とつっこまれてしま
った。
「あります、あります」と慌ててアピールして何とか合格。
そして気がついたら16年間も相談員をやっていた。結局の
ところ、面白い仕事だったんだろうなあ。
受話器を取る瞬間まで、何が飛び出して来るか分からないと
いうハプニング性は体に悪そうだったし、問題を解決するた
めに費やすエネルギーは半端じゃなかったけど、ミステリー
を解きほぐすような知的ワクワク感は捨て難かった。
少なくとも世の中のために役立っているかもしれないと思え
る、ささやかなやり甲斐があったからこそ、続けてこられた
のだと思う。
それにしても、消費者相談の事例集には到底載っからないで
あろう「とんでも相談」が、ずいぶんとありましたっけ。
とれなくなってしまったとおっしゃる50代後半の男性Zさん。「この
綿棒は欠陥商品ではないでしょうかね」と話す口調はとても穏やか。
「これから耳鼻科へ行って取ってもらおうと思うんです。
治療費をメーカーに請求したいんだけれど」
「どういう使い方をなさったのか伺う必要がありますね。
綿棒の残りはありますか。綿球がはずれ易い構造にな
っていることがはっきりすればメーカーに申し出るこ
とが出来ると思いますよ」
「いやあ、もう残ってないんです。実はメーカー名も分
からなくて」
よくよく話を聞いてみると、購入したのは約2ヶ月前のことで、しかも
買った店も覚えていないという。うーん、手がかりがなさ過ぎる。苦情
を申し出る相手が分からないのでは、どうしようもないんです。
「そうですか、じゃあ仕方ないですね。実は綿が耳に入
ってしまったのは1ヶ月くらい前のことなんですよ。
最近になって耳が痛くなって来たもんだから」
驚いて一瞬絶句する私。相談なんかしてる場合じゃないです、Zさん。
耳の中で綿が腐ってますよ。今すぐ、即刻、直ちに耳鼻科へ行って下さ
い! と叫んだのでした。もう、心臓に悪いです~。
*************************
「消費者相談あれこれ」のカテゴリ、ようやくZさんにたどり着きました。
この辺で打ち止めに致します。おもしろいとおっしゃって読んで下さった
皆様ありがとうございました。
ブログ日記は続きますので、これからもどうぞよろしく。
パッケージ・ツアーにすると決めた途端に、何だかのんびりしてしまった沖縄旅行計画。日程は4月8日(日)出発がいいわね、と話し合い、とりあえず旅行会社へ問い合わせてみた。
それが2月の半ば頃のことだったのだがーーー
ところが、4月8日出発は満席、15日出発もいっぱい。「なんで?まだ2ヶ月も前なのに」と焦りまくって、とにかく22日出発を押さえた。沖縄ってそんなに人気エリアなのか、と今ごろ気がつく迂闊なわたし。
このツアーのポイントは、2泊3日の日程で同じホテルに2連泊というところだ。何せ、熟年レディ4人のグループだから忙しいのはかなわない。そして、私が何より気に入っているのは「美ら海水族館」に180分滞在というプランニング。
こればっかりは、他社のツアーを探してもなかなか見つからない優れものだと思う。そもそも沖縄旅行を思い立ったのは、海博記念公園にある、この水族館へぜひ行きたいと思ったことがきっかけなのだから、ぜったい外せないんだもんね。
現地の半日観光バスに乗った。清水寺、高台寺、八坂神社などを見学した
あと祇園会館の祇園踊り鑑賞もついているという盛りだくさんのコース。
そして、特にY子さんが楽しみにしていたのは、夕食の京料理弁当だった
のだがーー
「京都らしいお料理なんかほとんど入っていなくて、その辺の
幕の内弁当の方がよっぽどマシなくらい。広告には豪華京料
理弁当って書いてあってイメージ写真も載ってたんですよ!」
こんな粗末なお弁当しか出ないと分かっていたら絶対申し込まなかったの
だから、払ったお金を全額返して欲しいというのが、Y子さんの主張。
「えーと、それはどうでしょうか。観光スポットの見学は楽し
まれたんですよね。お弁当も期待通りではなかったにせよ、
食べられないものが出たわけではないので…」
何とも歯切れの悪い受け答えだ。いったい、この半日観光のお値段はいく
らだったのだろう、とY子さんに尋ねた。
何と何と『1980円』がそのお値段。1980円ねぇ、バス代と拝観料
と祇園踊りも込みでこの値段は超破格値としか言いようがない。バス会社
は「豪華京料理弁当」だなんてよくもしゃあしゃあと広告したものだ。そ
れにお客さんの方も、この値段でいったいどんな豪華料理を期待するって
いうのだろう。
とはいえ広告に問題がないわけではないので、消費生活センターから公正
取引委員会に申し出をし、業者に対する警告を発してもらうこととなりま
した。
実はこれ、15年前のご相談。広告を信じてその結果が苦情になるという、
考えようによっては人の心が素直な時代だったのかもしれない。今は、う
まい話は信じるなというのが常識ですものねぇ。
困る点がひとつ。それは、上達度にバラツキが生じるということ。入門
クラスだから、始めた時期はほとんど同じはずなのに、10ヶ月ほど経
過した現在、かなりの技術的な差が出て来てしまっているのだ。
私より少し年下のH子さんと私と同年輩のS子さん、このふたりはどん
どん上手になっている。音程が確かだし、音色もしっかりしている。D
調の次に習い始めたG調にもすんなり慣れて、新しい曲も次々にクリア
していってるし。
一方,70代後半かなと思われるE子さんと60代後半くらいの唯一の
男性Nさんは、相当苦戦している様子。未だにD調の音階が怪しい。そ
れどころか内弦と外弦の弾き分けが出来ていない。曲を演奏する以前の
段階で足踏み状態なのだ。
だから、先の二人とあとの二人の差は開く一方で、先生もすご~くやり
にくそうだ。到底同じ内容のレッスンは出来ないから、一つの教室で、
二種類のレッスンが同時進行している感じで、まるでパラレルワールド
だ。両方ともに不完全燃焼なんじゃないかなあ。
そういう私は、何とか「上手組」の尻尾にくっついていかなくてはなら
ないので、日々練習に励んでいます。頑張るぞ。
まず、顔の上半分と尻尾だけが真っ黒なこの猫は
妙に落ち着き払った猫である。

多くの野良たちは、人影を察知すると瞬間移動よろしくパッと姿を消して
しまうが、この猫は自分の居場所を容易に明け渡そうとしない。人との距
離を計りながら、じっとこちらを見つめたまま動かない。名付けて「長老」
である。
玄関脇においてある自転車カゴの中に入り込んで
いたのは、たぶんまだ子供に違いないこの猫。

いったいどうやって入ったのだろう。「文句ある?」と言わんばかりの強気
の表情。「どうぞどうぞ、ずっと居てもいいからね」と愛想笑いをしてみた
けれど通じるはずもなく、30分後には姿を消していた。
タレントの持ち主Kさんが招待してくれたので、ピアノとチャイムの演奏発
表会にいそいそと出かけた。
トーンチャイムというものを目の当たりにするのは初めて。チャイムの一本
一本に異なった音がひとつずつ割り当てられていて、奏者はひとりで何本か
を受けもち、自分が担当する音の番が来たらそのチャイムを手に取って打ち
鳴らすのだ。
楽器の姿はこれ。高い音ほど短くて細いし、
低くなるほど長くて重そうだ。

トーンチャイムの演奏を鑑賞する醍醐味は、何といっても目で見ることだ!
と思った。目を閉じて聴いていると、オルゴールのような美しい音色で曲が
普通に流れていくだけ。
ところが、その演奏風景はかなりの緊迫感に満ちている。複数のチャイムを
とっかえひっかえしながら演奏しなくてはならないし、自分の番を逃したり
違う音を出したりするとグダグダになってしまうから気を許せない。出番が
少なくて暇そうに見えても、曲の流れを追い続ける集中力を途切れさせるわ
けにはいかないだろうし。
曲芸のようなその演奏スタイルは、まさに手に汗握るという感じだった。何
人もの奏者が心を合わせて音の流れをつなげて行く難しさ、それをやり切っ
た時の達成感、トーン・チャイム演奏の大きな魅力って、この辺にあるんじ
ゃないかなあ。






