新しい相棒のYさんは、私よりはるかに長い二胡経験年数の持ち主。
ただし、今の先生に出会う前の年月も加えて計算した場合だ。そして、
その年数が長ければ長いほど現在の先生のレッスンでは相当な苦労が
あったはず。
長年別の先生に習って身についてしまった運弓の癖をいったんリセット
してゼロからスタートするというのは、言うほど簡単なことではないのだ。
でも、Yさんは諦めなかった。彼女は述懐する。
「私だけじゃなくて先生も泣きたかったんじゃないかな。
とうてい無理って思わはったかもしれない。私も頑張った
けど、先生も見捨てんと よう教えてくれはったって思うんよ」
以前の運弓の癖が時々出ることもあって苦労が続くYさん。「私のせいで
べに丸さんのレッスンを引き戻してしまうかもしれへんねぇ。ごめんなさい」
こんな風に言われてしまったけれど、謝ってもらう必要なんて全然ない
からね。私の場合行きつ戻りつは当たり前のこと。逆に私のピッチの
不安定さがYさんの足を引っ張りまくっているのを忘れないで。
そう、お互いさまってことで、気にしないで行きましょ。


