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今日も人生はライフ

60代主婦の日常はけっこうビジー。

年の瀬の点訳

2017年12月29日 | 音訳(点訳)

商売をしているわけでもないのに、年の瀬って心がそぞろになる
やっかいな季節だ。大掃除、やる気なし。おせちの準備、とっくに
放棄。いっそのこと早く年をまたいで新年になってほしい。

そんな弱腰に追い打ちをかけるかのように、点訳の2校が戻って
きた。え~、今なの? 思わず恨みがましいつぶやきが。

だが、すぐに気を取り直す。校正者は忙しさをものともせずに
仕上げてくれたに違いない、少しでも早く…と。

ぐうたらな私だって、やらなくっちゃ。「点訳あたま」に切り替えれば
作業は楽しい。3分冊だから、一日1冊ずつ片付けて年内に訂正だけ
でも終わらせよう。

年の瀬に点訳というのもいいかもしれない。ちょっと逃避が入って
いますが。


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無口になる

2017年12月16日 | 音訳(点訳)

12月も半ばを過ぎ、年内の音訳講座はあと1回を残すばかりと
なった。今日は重めの課題が出され、受講生はすっかり意気消沈
である。

1600字の原本プラス 超めんどくさそうな図表。
下調べが大変だし、図表を説明する原稿も作らなくてはならない。
不慣れな私たちは、録音が一度で済むとは思えないから、年末年始の
忙しさの合間を縫ってセンターへ通うことになるだろう。

いつも一緒に帰る仲間たち数人、口数の少ないこと。それぞれに
課題のことを考えて暗ーい気持ちになっている。

でも、ここを乗り切らないと先へ進めないことは、みんなよく分かって
いるから頑張るわよね。



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孤独の作業

2017年11月11日 | 音訳(点訳)

音訳講座で毎回出される課題は、原則としてセンター内の録音室で
読むことになっている。録音室は全部で8個あるけれど、各ブースは
とても小さい。2畳あるかないか、という狭さである。

受講生のOさんが言う。

   「入った途端に息苦しくなっちゃった」

確かに狭い。1メートル四方のテーブルと、椅子が一脚。あとは小さな
サイドテーブルが置かれているが、もうそれだけで部屋は
いっぱいだ。
閉所が苦手な人には堪えがたい空間
かもしれない。

私はといえば、この録音室に一人こもって行う録音作業がけっこう楽しい。
誰に遠慮することも気を遣うこともない。自分のペースで、自分のリズムで、
好きなように作業することが許される。納得できるまで何度やり直しても
文句を言われることもない。

私ってひとりが好きなのよね。たくさんの他人の目にさらされることが
超苦手。要約筆記をやっていたときのストレスの原因の一部は、たぶん
私のこの
性格だったんだろうなあ。

3人でチームを組み、その場の発言を要約しつつ筆記することで、聴覚
障害者に情報提供するというのが「要約筆記」の役割だ。どんなメンバー
との
組み合わせになってもチームワークを保たなくてはならない。自分の
書いた
文字を大勢の人たちの目にさらし、その場で無言の評価が跳ね
返ってくる。まさに
私の苦手要素が満載だ。

片や、点訳も音訳も孤独の作業ではあるけれど、私向きだなあとつくづく
思う。


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電話はちょっと苦手だけど

2017年10月26日 | 音訳(点訳)

先日、音訳サークルのメンバーに電話をかけたときのことだ。 
そういえば…と気がついた。

かけた電話には必ずしも本人が出るとは限らなくて、お子さんだったり
お連れ合いだったりするわけだけど、どういうわけか彼らの第一声が
いつもとっても
フレンドリーなのだ。そのことに今さらながら気がついた
というわけ。

メンバーの誰に電話をかけても、音訳の…と名乗ると、

  「あ、音訳の方ですね。いつも大変ですね」

  「音訳のお仲間ですか。お世話になっています」

こんな風に応対してくれる。ああ、家族の中で音訳ボランティアの活動は
しっかり認知されているんだ、理解されているんだなあと安堵するのである。

電話をかけるのが超苦手な私、ちょっとした拒否反応でダメージを受け
ちゃうけど、ほんのわずかでも
受容的な態度に出会うと、ものすご~く
嬉しくなるのです。



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仕事じゃないんだけどなあ

2017年10月20日 | 音訳(点訳)

地元の音訳ボランティア活動が妙に立て込んできて、少し焦っている。
ただでさえ人員不足なのに、家族の事情や本人の体調不良で活動を
休まざるを得ないメンバーが続出。

病気知らずの元気者は、当然その穴埋めに駆り出される。年間予定で
決まっている文芸誌や新聞コラムの吹き込みも、私のスケ
ジュールは
10月11月に集中しているものだから、息つく暇もない。

今日の録音も、Yさんの代わりだ。Yさんは編集作業にも熟達している
ベテランメンバー。その代わりなど務まるわけもなく、私の参加は単なる
数合わせみたいなものなんだけどね。

   「べに丸さん、早く編集作業ができるようになってね。
  貴重な戦力なんだから」

というリーダーの言葉が、嬉しいような重荷のような…

   **********

趣味の延長で始めた音訳を、私の意識はそのまんまで楽しいから続けて
いる。でも、やっぱり趣味とボランティア活動は違うのだろう。やっても 
やらなくても自由。放り出したところで誰も困らない。常に自分の中だけで
完結させてOK、という趣味の世界とは一線を
画す必要があるのだ。

音訳ボランティアには責任が伴う。レベルアップを目指す努力だって求め
られる。
分かってはいるけれど、つい自分に向かって問いかけるのだ。

  「仕事じゃないんだけどなあ。そんなに頑張ってまで、
   あなたはやりたいと思ってる?

 


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教え方いろいろ

2017年10月13日 | 音訳(点訳)

前回の講座では、録音専用機「DR-1」の操作方法をマンツーマンで
教わった。そして、次の回の講座に出席した私たち生徒はこっそり
情報交換をするわけである。

  Aさん曰く「私が習ったインストラクターは教え方が上手
  だったし、優しかったわよ。今はこの程度で十分って
  言ってくれた」

  Bさんはさんざんだったらしい。担当のインストラクターは
  終始ピリピリ。一寸刻みにダメ出しをされて気持ちがボロ
  ボロになったとか。


  Cさんを担当したインストラクターは、時間切れになると
  「あとは一人でやってね」と丸投げ。根性マンのCさんは、
  別の日にセンターへ出直して自力で課題を仕上げた。

インストラクターを務めてくれた方たちは、それぞれベテランかつ
能力のある音訳者ばかりのはず。でも、右も左も分からない新米に
ゼロから教えるというのは、また別の話なのだと思う。
というか、先生役に対する向き不向きってぜったいあるわよね。

とはいえ、時間を割いてのボランティア指導である。文句を言っては
罰が当たる。本当にありがたいことなのだ。

    *************

そんなこんながあったけど、受講生は頑張った。仕上がった課題は
どの人のも、初めてマイクに向かって吹き込んだとは思えないほどの
出来栄えでした、とこれは講師の先生の言。

このメンバーなら、きっと全員が最後までめげることなく完走するに
違いない。



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ポップガード

2017年10月10日 | 音訳(点訳)

音訳ボランティア養成講座で、なくてもいいけどあるといいかも という
道具のことを教わった。その名は「ポップガード」。

パピプペポとかバビブベボなど、破裂音(ポップ)の風がマイクに当たって
ノイズとして録音されてしまうのを防ぐためのものである。

こんな感じに、口元とマイクの間をさえぎるように設置する


自分の録音音声を聞くたびに気になっていたのだ。「バッ 」や「フッ」などの
息の音
がかなり耳障りであるということに。今月は市の広報を録音する当番
当たっているから、さっそく使ってみよう。どれくらいの効果があるのかなあ。

楽しみです。

 


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デジタル録音機 DR-1

2017年10月05日 | 音訳(点訳)

音訳講座の今日の中身は 「DR-1」というデジタル録音専用機の操作を
学ぶ
実技だった。録音室に入り、マンツーマン体制で指導してもらう。
機械のセッティング、最適な録音、さまざまな訂正方法、ページ付けや
セクション分け…習うことはたくさんある。

最初の最初から順序立てて、必要なオペレーションをしっかりと教えて
もらえたから、多少
かじっていた私にとっても すごく役に立つ授業だった。

地元サークルで初めてDR-1を使ったときは、先輩会員から機械を渡され、
こう言われただけ。

    はい、これで録音してきてね。使い方はマニュアルを
    読めばわかるでしょ

聞けば、代々の会員もそんな感じで、四苦
八苦しながら自力でマスター
していったというのだから、みんな大した
根性の持ち主だと思う。

    *********

ちなみに、この「DR-1」という録音機だが、メーカーが製造中止を決めた
ため、にわかに品不足となっている。時代はパソコンダイレクト録音へと
移りつつ
あるとはいえ、使い勝手が良い上に音質もクリアな「DR-1」は
まだまだ手放せないのですが。

 
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無理は禁物

2017年09月21日 | 音訳(点訳)

一回目の校正が戻ってくるまで3か月かかった。私の点訳の出来が
よほど悪かったせいなのかと勘繰ってしまった。時間がかかる理由を
センターの職員さんは説明してくれたけれど、とてもその言葉通り
受け取ることはできない。

ミスの少ない点訳の方が校正がスムーズであるのは、誰にだって
わかることだもの。まあ、そこを深追いしたところで得るものはなさそう
だから、自分の点訳の力をつけるしかないよね、と心ひそかに誓う
だけにしておく。

    ************

それはそれとして、遅ればせながら気がついたことがあるのだ。

新人といえども熱心な人は、校正が戻ってくるまでの間、ただボーっと
待っているわけではないに違いないということに。 この間に次の本の
点訳に取りかかれば、時間を無駄にせずに
一冊でも多くの本を
点訳することができるという理屈になる。

「よし、私も」と意気込みかけたのだが、職員のTさんにやんわりと止め
られた。

  「べに丸さんは音訳の講座もあるのですから、
  無理はしないでくださいね」

はい、わかりました。


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一校が戻ってきた

2017年09月17日 | 音訳(点訳)

2冊目作品の点訳が完了したのは6月半ばであった。
そのファイルを提出した直後は「やっと終わった~。しばらくは点字を
忘れて過ごしたい」と解放感に浸った。

だが、あれからすでに3か月が経つ。まだ校正が戻ってこないのはなぜ?
忘れられているわけじゃないわよね。それとも、あまりにひどい点訳だから
校正者が音をあげちゃったのかな。

いろんな悪いことを想像して、だんだん心配になって来た。

音訳講座が開かれた日、同じ建物の中にある点訳事務室を思い切って
訪ねた。

コーディネーターの職員さんが、

   「今日明日にも送るところでした。ちょうど良かった。
    原本を持って帰ってくれますか」

グッドタイミングであったわけ。

   *********

職員のTさんによると、毎年、点訳講座受講生の1冊目だけは最優先で
校正に
回すから比較的早く戻るのだそう。でも、2冊目以降の点訳は順番
どおり
なので、どうしても時間がかかるのだとか。

校正者が不足しているという話は聞くし、パソコンを使うことによって敷居が
低くなり、そのぶん点訳の質の低下が問題になっていると
いうのも知って
いる。

そんな事情が重なって、点訳の世界も大変なんだろうなあ。

とにもかくにも、私の1校が戻ってきてホッとした。さ、猛スピードで修正
するぞ。

 


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きっかけ

2017年09月16日 | 音訳(点訳)

音訳ボランティア養成講座の初級コースは、第一回ということで
まずはひとりひとりの自己紹介からスタートした。実は、そこでちょっと
した衝撃を受けるのである。

20名のうち、17名が異口同音に口にしたのは 

   「音訳は初めてです」
   「どういうものか分からなかったけど、一度やってみたいと思って」

という趣旨のひとことだったのだ。多少なりとも経験のある受講生は
3名だけだった。そのせいなのか、クラスの雰囲気はおっとり。
もっと言うならのんびりしている。和気藹々と楽しくやれそうで嬉しい。

学ぶために受講しているのだから、初めての人ばかりというのは
当たり前のことかもしれないのだが、ついつい点訳講座を思い出して
しまう。

     ************

半数以上が経験者という構成メンバー、しかも居住する地域でバリバリ
活動している人がたくさんいた。未経験者といえども、点訳の意味や意義
をしっかり把握した上で参加している人が大半。

私のような、何もわかりません状態の受講者は少数だった。
スタート時点ですでに差をつけられていた初心者としては、ただもう
ついていくのに必死だったのだ。

点訳を学ぼうとする人にとって、単なる興味や思いつきというのは
そもそも動機にはなり得ないのかもしれない という気がする。
私の場合は
「うっかり」と「勘違い」がきっかけだったから勘定には
入らないし。

音訳と点訳では、入り口のハードルの高さがすこーしだけ違うのかも
しれないなあ。


 

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音訳講座、折り返す

2017年09月07日 | 音訳(点訳)

音訳ボランティア養成講座の入門コースが終わった。次の初級コースは
9月から始まる。ここまでの講座で印象に残ったことを書き留めておこう。

* ひとつは「事前調査の大切さ」だ。原本の内容を正しく伝えるには、正しく
  読まなくてはいけない。特に固有名詞(人名や地名)を間違えることは
  絶対許されない。”知ってるつもり”はとっても危険。必ず調べる。

  そのために、センターの資料室や地元の図書館での調べ作業にかなり
  の時間を費やすことになる。この事前調査が進めば、音訳の70%は
  終わったと言っても過言ではないのだとか。

* もうひとつ「わぁ~、大変だ」と思ったのは「処理」という作業である。

  原本資料には、文章だけではなく写真や図表もあるので、それらを言葉で
  説明しなくてはならない。見れば一瞬でわかるものを、見ていない人にも
  イメージし理解できるように表現するのは、けっこう難しいことなのだ。

  建物の平面見取り図を言葉だけでどうやって説明しろと? 
  見えてたって理解不能な「人口動態総覧」とやらの表…お手上げです。

そうは言っても、奥の深い音訳の世界への興味は尽きません。

 


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音訳講座、始まる

2017年05月26日 | 音訳(点訳)

原本の内容を音声で正しく伝えるのが至上命題である「音訳作業」。
読めない語をチェックするのは当然のことだが、読めると思いこんで
間違った読み方を
してしまうことも避けなくてはならない。

そのためには、調べる手間を厭わないことだ。前回の宿題は、難読の
人名と地名、それから一つの漢字で何通りにも読める語の読み方と
その使用例を辞書から拾うことだった。

久しぶりに訪れた図書館。2日間通って述べ6時間くらい滞在したかも。

   *********

そして、今日は第二講目である。テキストに載っている語を順番に
読んでいったのだが、先生は正しい読みが出て来るまでOKを出さない。
「竦む」という語を、15人の人が正解できないまま、ついに私の前まで
順番が迫って来た。

私だって読めないよ~、と焦りまくっていたら、隣の人が正解を出して
くれて
ホッとするやら、感心するやら。

「すくむ」でした。 はぁ、そうなんだ。知らなかったわ~。


やりたがり

2017年04月23日 | 音訳(点訳)

県の視覚障害者支援センターが主催する「音訳ボランティア 養成講座」
を受講することにした。一昨年は、自分のうっかりが 原因で受け損ねて
しまったから、今年こそはやるぞと決めて申し込んだのである。

どれだけやりたがりなんだろう、と自分のことながら少しだけ呆れている。
テニスと二胡はまあいいとして、半人前の点訳はどうするの? 地元の
音訳ボランティアだって今年は相当忙しくなるのに、新しい活動場面を
増やしてしまって大丈夫なのか。

結局、やりたいのよね。そう言うしかない。根は怠け者のくせにチャンスが
あると、ついやってみたくなるという やっかいな性分。

スタートしたら頑張っちゃうんだろうなあ、きっと。



考えても同じ

2017年02月26日 | 音訳(点訳)

『音訳ボランティアの会』のYさんから電話である。

とっさに頭を回転させる。広報紙の録音に臨時で入ってほしいと言われるのか。
それとも文藝春秋の巻頭エッセイを担当する人が急にできなくなったから代わりに
やってと頼まれるのか。いずれにしても、あまり愉快な用事ではなさそうだと
当たりをつけてしまうところが、
我ながら悲しい。

実際は、もうちょっとやっかいなことだった。来年度の役員をやってもらえないか
という打診だったのだ。何で新米の私が? 当然の疑問だと思う。

だが、理由を説明されて半ば観念した。

  ① 役の中身が、現会計担当であるYさんを補助する仕事であること

  ② したがって、まだ経験年数の多くないYさんが頼める相手は
    限られること

そして何より、私が引き受けることを決めた最大の要素は、我が家が市役所の
目と鼻の
先に位置しているという事実である。市からの委託仕事をやり、補助も
受けている
関係で、会計係はしょっちゅう市役所に足を運ぶ必要がある。

交通費も時間もかけることなく行き来ができる、というアクセスの良さは最大の
メリット
であるに違いない。

「すぐでなくていいの。考えてからお返事ちょうだい」 とYさんは言ったけれど、
考えたところで同じだなあというのが私の思い。出来ないと判断したら即 断るし、
やると決めたら
すぐ承諾する。時間を置いてから返事をする気まずさの方が
何だかいやなのです。