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なぜトヨタは国際労働機関「勧告」を無視するのか

2022年09月19日 21時38分34秒 | トヨタ自動車

ー 20 年余に亘るフィリピントヨタでの争議ー

 9月18日(日)名古屋ミッドランド前で街頭宣伝活動 、トヨタ自動車の子会社「フィリピントヨタ社」での 237 名に及ぶ解雇問題(労働争議)である。

 しかも 事件は2001 年に発生して22 年目を迎えている。豊田章男社長はこのまま放置しておくつもりなのか、である。 この問題は単に日比にまたがる労使問題にとどまっていない。フィリピントヨタ労組(TMPCWA)の訴えで、国 際労働機関(ILO)はフィリピン政府に対して団結権条約および団交権条約に違反すると7 度にわたって批判勧告を 行っていて、トヨタは、国際的には恥をさらし続けているといってよい。

 かたくななトヨタの言い分は「フィリピントヨタ社は、別法人であり、トヨタ本社は関知しない」「ILOの勧告は、 フィリピン政府に行われたもので、トヨタになされたものではない」である。しかし、トヨタからの出資と社長を送 り込んでいること、別法人であっても子会社であり、関知しないなどとは言えない。

 これまでもアメリカの現地法人 でのリコール問題、セクハラ事件では、トヨタ本社が直接対処に乗り出した。最近では、日野自動車のデータ改ざん 事件でも同様である。トヨタの「アジア蔑視」が見え隠れするようである。

 次にILOの勧告は確かに企業にはなされない、政府に対してであるが、何をもって勧告がなされたかをみれば、「関 知しない」などと厚顔無恥なことは言えない、というのが常識というものである。 フィリピントヨタ労組(TMPCWA)を20 年に亘って支援してきた日本の支援団体、全造船関東地協など関東地区 とこの愛知は、争議の早期解決に向けてトヨタ本社に腰を上げよと促し続けている。その主たる内容は、

1.フィリピントヨタ社における長期労働争議の解決をただちに行うこと。

2.フィリピントヨタ社岡本社長に対し、フィリピントヨタ労組と話し合いを行うように指示すること。

3.フィリピントヨタ社岡本社長に対し、ILO 勧告に従い「当該解雇を取り消して、当該労働者たちを現職復帰させる か、それがどうしても不可能ならば適正な補償金を支払う」交渉をフィリピン労働雇用省に仲介を依頼し、フィリ ピントヨタ労組とただちに行うように指示をすること。

4.フィリピントヨタ労組に対しフィリピントヨタ社における労働争議が21年間も継続したことを謝罪すること。 <2022 年7 月28 日、フィリピントヨタ労組を支援する愛知の会からの申し入れ書>

 9 月18 日、トヨタ自動車名古屋オフィス(ミッドランドスクエア)のある名駅前には支援者約30 人が集まって、マイ ク街宣とチラシ配りが行われた。

  9 月19 日はトヨタは出勤日であり、早朝の愛環・三河豊田駅、本社周辺でのチラシ配りと、午前9 時からトヨタ本社への争議解決「要請書」を提出しました。

8月1日に愛知の会から要請した内容に対して「回答」をいただくことになっておりましたが、またもや傲慢な態度を示し、「要請書は受理していないので回答のしようが無い」と嘘をつき無責任極まりないトヨタの態度でした。

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