全トヨタ労働組合(ATU)

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職場に生かそう!内野さんの判決

2007年12月17日 14時18分38秒 | Weblog
変えよう!安全・安心で快適な職場環境に


 トヨタ自動車で働いていた内野さんの労災認定が認められましたことは、既に当ブログでも触れました。
 この画期的な判決に反響が大きいことです。そこで、労働組合や疑問に思う労働者が自職場で、この判決をいかに生かしていくか検討する必要があると思います。原告もおっしゃっているように、よかったよかったで終わらないことだと思います。

判決文で小集団活動等の業務扱いに触れている箇所について、以下に抜粋しました
ので参考にして見てはいかがでしょうか。議論しましょう。

内野裁判の判決に見る課題

裁判所の判断(抜粋)
創意工夫提案及びQCサークル活動は、本件事業主の事業活動に直接役立つ性質のものであり、また、交通安全活動もその運営上の利点があるものとして、いずれも本件事業主が育成・支援するものと推認され、これに関わる作業は、労災認定の業務起因性を判断する際には、使用者の支配下における業務であると判断するのが相当である。
 
EX会(職制会)の活動については、これも本件事業主の事業活動に資する面があり、役員の紹介などといった一定の限度でその活動を支援していること、その組織が会社組織と複合する関係にあることなどを考慮すると、懇親会等の行事への参加自体は別としても、役員として、その実施・運営に必要な準備を会社内で行う行為については上記と同様に業務であると判断するのが相当である。

夜間・交代制勤務による労働は、人間の約24時間の生理的な昼夜リズムに逆行する労働態様であることから、慢性疲労を起こしやすく、様々な健康障害の発症に関連することがよく知られており、特に、近年の研究により、心血管疾患の高い危険因子であることが解明されつつあることに照らせば、健一の業務が、深夜勤務を含む2交代勤務制である本件勤務形態の下でされていたことは、慢性疲労につながるものとして、業務の過重性の要因として考慮するのが相当である。

死亡前2ヶ月前から6ヶ月前における労働時間数やいわゆるトヨタ生産方式の詳細について判断するまでもなく、したがって、これに対する被告の主張についても判断を要せず、健一は、量的及び質的にも過重な業務に従事して疲労を蓄積させた上、本件災害直前において極度に強い精神的ストレスを受けたものと認められ、健一が従事した業務は、心室細動などの致死性不整脈を成因とする心臓突然死を含む心停止発症の原因となるものであったということができる。
コメント (1)
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コメント投稿のお願い

2007年12月17日 08時42分36秒 | Weblog
トヨタ自動車堤工場の内野健一さんの労災(過労死)申請をめぐる裁判で名古屋地裁が立派な判決を出したことを契機に、当ブログの訪問者や投稿者が激増しています。大変ありがたいことです。最近はコメント投稿も増えており、これも私たちを勇気づけます。
 こうした皆さんの対応に対して、私たちの現段階の力量からすれば身に余るもので、それに対して十分な対応ができていないことを申し訳なく思います。しかし、これに懲りずにブログへの訪問、コメント投稿も引き続きお願いでします。
 以前お叱りを受けたのですが、コメント投稿は許可制になっています。実はある時期、議論がエスカレートしたこともあり、それに対応しきれなくなって許可制に移行した経過があります。議論はストレートにした方がいいのでしょうが、それならばネット上ではなく、なまの討論の場も追求したいと思います。
 とりあえずお願いまでです。

全トヨタ労働組合(ATU)
 広報担当  仲間 健
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