創造のよろこび♪♪

書、表装、水墨画、つまみ絵、写真、洋裁など自分の創作活動を娯しんでいます。。。

墨遊 俳句

2011-09-02 21:33:00 | Weblog
墨遊 俳句

Kの俳句二句書く

 細りゆく 親子の絆 雲の峰

 いつの頃からか親子の情は薄くなってきた感がある。家庭内暴力で子が親を、親が子を
 虐待する悲惨な報道が珍しくなくなった。しかし、今回の大震災では子が親を、親が子を
 心底心配している光景を沢山見た。平凡な日常ではお互い気づいていないものを非日常の
 中では再発見することもあるのかも知れない。
 一回きりの人生。絆の何たるかを逞しく盛り上がってゆく雲の峰を仰いでふと考えた。

  殻のまま這ひゐし蝉を木に戻し

 空蝉が歩いていたらどうだろうか?!実際、目の前を殻を被ったままで歩いていたのだ。
 鎧を着た武者のように。びっくりしたのなんの!! 観察すると何かの事情で殻が取れ
 なかったらしいので可愛そうでもあり、木に止まらせたものの何時までも思い出す一コマ。


お盆過ぎに97歳の母が亡くなりました。母の胸に私の書いた般若心経を乗せ、白菊の花を
そっと添えました。
母の母がいなかったら、またその母がいなかったらこの私もいなかったはず。また娘も孫も命を
つなげていけなかったはずです。
震災でこの尊い命を引き継ぐことができなくなられた方々のことをしみじみと思った夏でした。