墨遊 俳句
短冊 Kの俳句二句書く
残り蚊の手にまつはるや旅支度
秋日和の或る日、旅の携行品を思い
つくままバッグに詰め込んでいた。
手許に秋の蚊が煩くつきまとって離れ
ない。弱弱しいが執拗で往生した。
秋燕の群失せにけり高架線
南国への旅立ちか、秋燕の群が高架線
にズラリと並んでいた。瞬時ののち
再び窓外を見ると群は消えていた。
そのあっけなさに空虚感だけが残った。
短冊 Kの俳句二句書く
残り蚊の手にまつはるや旅支度
秋日和の或る日、旅の携行品を思い
つくままバッグに詰め込んでいた。
手許に秋の蚊が煩くつきまとって離れ
ない。弱弱しいが執拗で往生した。
秋燕の群失せにけり高架線
南国への旅立ちか、秋燕の群が高架線
にズラリと並んでいた。瞬時ののち
再び窓外を見ると群は消えていた。
そのあっけなさに空虚感だけが残った。