天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

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9月15日(日):唐辛子の花、宇宙で咲く

2024年09月15日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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 最終更新日 9月12日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題
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 最終更新日 9月11日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表
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<今日のテーマ>: 唐辛子の花、宇宙で咲く

2021年7月、国際宇宙ステーションに搭乗したNASAの宇宙飛行士は、植物生育04(PH-04:Plant Habitat-04)実験の一環としての先進的植物生育(Advanced Plant Habitat)で、チリ・ペッパー(chile peppers)の栽培を開始した。宇宙飛行士とケネディ大学の研究者達チームは、収穫前のピーマンの成長を監視するために協力した。2021年9月30日のこのイメージには、チリの花とつぼみを見ることができる。 PH-04 は、軌道実験室で試みられた最も長く、最も困難な植物実験の一つだった。2回目の収穫では、26の唐辛子が栽培され、宇宙で栽培された作物から、最も多くの宇宙飛行士達に食料を供給するという記録を破った。

<参考>: 英語での名「チリ」(chili, chile, chilli, chille)はメキシコのナワトル語での唐辛子の呼称 chilli に由来する。南米西側の地名・国名「チリ (Chile)」とは語源が異なる。 ウィキペディア から。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Monika Luabeya(著者名です)

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9月14日(土):これまでで最も熱い夏

2024年09月14日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: NASA、2024年夏をこれまでで最も熱い夏と評価

<前書き>: これは昨日の 「地球観測」 の記事の再掲です。

科学者達は、1880年まで遡って、地球の気温を任意の月や地域の温度をより確実に追跡できる新しい最先端のデータセットも共有した。

NASAのゴダード宇宙研究所(GISS)の科学者達は、1880年に世界的な記録が始まって以来、2024年8月が、地球で最も暑い夏となる、月間気温の新記録を樹立したと発表した。この発表は、新しい分析が、NASAの約145年前の気温の記録に対する信頼性をサポートする中で行われた。

北半球の夏、2024年の6月、7月、8月を合わせると、NASAの記録にある他のどの夏よりも摂氏約 0.1 度暖かく、2023年に記録したばかり値を僅かに上回った。2024年の夏は、1951年から1980年までの平均の夏よりも摂氏 1.25 度暖かく、8月だけでも平均より摂氏 1.3 度暖かかった。

「複数の記録からのデータによると、過去2年間の温暖化は拮抗しているように見えるが、強いエルニーニョの年を含め、その前年に見られたものをはるかに上回っている。これは、人間が引き起こした、気候の温暖化が続いていることを明確に示している。」

NASAは、数万の気象観測所で得た地表の気温データと、船舶やブイベースの機器からの海面温度から、 GISS 表面温度分析と呼ばれる温度記録をまとめている。また、南極大陸からの測定値も含まれている。解析の手法では、地球上の温度ステーションの間隔がさまざまであることや、計算に歪みを与える可能性のある都市の暖房の効果が考慮されている。

温度記録の新たな評価
この夏の記録は、コロラド鉱山大学、全米科学財団、米国大気海洋局(NOAA)、NASAの科学者達による新たな研究により、NASAの全球および地域の気温データに対する信頼性がさらに高まったことによるものである。

--- 以下略。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

<出典>: Sally Younger(著者名です)

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9月12日(木):新しい音響化、宇宙の過去を聴く

2024年09月13日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: NASAの新しい音響化、宇宙の過去を聴く

四半世紀前、NASAはチャンドラX線天文台からの「最初の光」のイメージを公開した。チャンドラの高解像度X線画像能力の世界へのこの紹介には、地球から約 11,000 光年にある爆発した星の残骸、カシオペアAの前例のない眺めが含まれていた。長年にわたるチャンドラのカシオペアAの眺めは、この望遠鏡の最も有名なイメージの一部になった。

この節目の記念日を記念して、カシオペアA(Cas A)を含む三つのイメージの、新しい音響化が発表される。この音響化は、デジタルデータが日常的にイメージに変換されるのと同様に、天文データを音に変換するプロセスである。

この Cas A の音響化は、チャンドラだけでなく、NASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡、ハッブル宇宙望遠鏡、引退したスピッツァー宇宙望遠鏡からのデータをも特徴としている。スキャンは、残骸の中心にある中性子星から始まり、三角形の音でマークされ、外側に移動する。天文学者達が初めてこの中性子星を見たのは、25年前、チャンドラの初観測が発表されたときだった。チャンドラのXの線写真は、爆発した星の破片が宇宙空間に広がっていることも明らかにしている。イメージの明るい部分は、より大きな音量と高い音によって伝えられる。チャンドラからのX線データは、変化するピアノの音にマッピングされ、高温ガスに埋め込まれた、温められたダストを検出するウェッブとスピッツァからの赤外線データは、さまざまな弦楽器や金管楽器に割り当てられている。ハッブルが検出した星は、 クロタール(打楽器の一種。シンバルを小さくしたような形であるが音は全く異なる または小さなシンバルで演奏される。

<ひとこと>: 音は動画 Youtube から。左端中央右端

<出典>: Chandra

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9月12日(木):小さな月デイモス

2024年09月12日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: 小さな月デイモス

火星には、フォボスとデイモス(Deimos)という2つの小さな衛星がある。 これらはギリシャ神話の恐怖とパニックの人物にちなんで名付けられた。 ここには小さな衛星デイモスの詳細な表面図が示されている、これらのパネルの二つのイメージは、NASAの長寿命の衛星であるマーズ・リコネッサンス軌道船に搭載された HiRIS カメラによって、2009年に撮影したものである。火星の二つの衛星の外側のダイモスは、太陽系で知られている最小の衛星の一つである。 直径は僅か約15キロメートル。火星の衛星は、二つともに、アメリカの天文学者アサフ・ホール(Asaph Hall)によって1877年に発見された。しかし、それらの存在は、惑星の運動法則を導き出した天文学者、ヨハネス・ケプラーによって、1610年ごろには仮定されていた。この例では、ケプラーの予測は科学的な原理に基づいていなかったが、 彼の著作とアイデアは非常に影響力があり、これらの火星の二つの衛星は、150年以上も前の1726年のジョナサン・スウィフトの「ガリバー旅行記」にも描かれていた。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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9月11日(水):エンケラドゥスの新鮮なタイガーストライプ

2024年09月11日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: 土星のエンケラドゥスに描かれたフレッシュなタイガーストライプ

土星の衛星エンケラドゥスの亀裂から地下の海が流れ出ているのだろうか? タイガー・ストライプと呼ばれるこの長い徴は、この月の南極に細かい氷の粒の雲を作り、土星の神秘的なEリングを作りながら、この月の氷の内部から宇宙に氷を噴出していることが知られている。 その証拠は、2004年から2017年にかけて土星を周回したロボット宇宙船「カッシーニ」からもたらされた。ここに描かれているエンケラドゥスの高解像度画像は、近接するフライバイから示されている。 タイガー・ストライプと呼ばれる珍しい表面の徴が疑似カラーの青で見えている。エンケラドゥスがなぜ活動しているのかは謎であり、隣の衛星ミマスはほぼ同じ大きさであるが、完全に死んでいるように見える。 放出された氷の粒の分析によって、エンケラドゥスの内部に複雑な有機分子が存在するという証拠が得られた。 これらの大きな炭素に富んだ分子は、エンケラドゥスの表面の下の海に生命が生息している可能性があることを補強はしているが、証明はしていない。

<付記>: カッシーニ宇宙船の探査終期の記事は こちら から。エンケラドゥスのタイガー・ストライプを発見したカッシーニ宇宙船は、探査の後半でその氷の噴出物の中に飛び込み解析している。ミッション終了後発表された、エンケラドゥスのタイガー・ストライプ関する解析記事は こちら から。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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9月10日(火):太陽風はどのようにエネルギーを得るか

2024年09月10日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: 太陽風はどのようにエネルギーを得るか

1960年代以降、天文学者達は、太陽の超音速の「太陽風」、つまり太陽系に流れ出る高エネルギー粒子の流れが、太陽を離れた後もエネルギーを受け続ける仕組みを不思議に思ってきた(右図:動画です。イメージをタップ)。今、NASAとヨーロッパ宇宙機関(FSA)の宇宙船の幸運なラインナップのお陰で、科学者達が太陽と地球の間の太陽活動をよりよく予測するのを助けるパズルの重要なピースとなる知識、その答えを発見したかもしれない。

2024年8月30日のサイエンス誌に掲載された論文では、最速の太陽風が太陽の近くの磁場の大きな捩じれ、磁気の「スイッチ・バック」が動力源となっているという説得力のある証拠を提供している。

以前、NASAのパーカー(Parker)太陽探査機は、これらのスイッチバックが太陽風全体で一般的であることを発見した。2021年に太陽の磁気大気に突入した最初の宇宙船となったパーカーは、科学者達が、スイッチ・バックが太陽の近くでより明確で強力になると判断することを可能にした。しかし、科学者達は、これまで、この興味深い現象が実際に太陽風で重要なエネルギーを蓄積しているという実験的証拠に欠いていた。

科学者のチームは二つの異なる宇宙船を使った。パーカーは、太陽の大気、即ち「コロナ」の中を飛ぶように作られており(右図)、ヨーロッパ宇宙機関とNASAの太陽軌道船(Solar Orbiter)ミッションは、太陽に比較的近い軌道上にあり、より長い距離で太陽風を測定している。

この発見は、2022年2月に、パーカー太陽探査機と太陽軌道船が、2日の内に同じ太陽風の流れを測定できるという偶然の一致によって可能になった。太陽軌道船は太陽のほぼ半分まで来ており、パーカーは太陽の磁気大気の端を迂回していた。

科学者達は、長い間、エネルギーが、太陽のコロナと太陽風全体が、少なくとも部分的には「アルベン波(Alfvén waves)」として知られる波を通じて移動することを知っていた。これらの波は、太陽風を構成する物質の過熱状態であるプラズマを介してエネルギーを輸ぶ。

   アルベン波(Alfvén waves)
英語 Wikipedia からの翻訳---プラズマ物理学で、ハンネス・アルベンにちなんで名付けられたアルベン波は、磁力線上の有効張力によって提供される、復元力に応答してイオンが振動するプラズマ波の一種である。

しかし、アルヴェン波が太陽と地球の間の太陽風とどれだけ進化し、相互作用するかは、これら二つのミッションが、これまでにないほど同時に太陽の近くに送られるまで測定できなかった。今、科学者達は、コロナ近くのこれらの波の磁気変動と速度変動に、どれだけのエネルギーが蓄えられているか、また、太陽から遠い波によって運ばれるエネルギーがどれだけ少ないかを直接判定できる。

新しい研究は、スイッチバックの形でのアルベン波が、太陽風が太陽から離れて流れるときのより速い流れで記録された加熱と加速を説明するのに十分なエネルギーを提供することを示している。

--- 以下略。

<ひとこと>: 少々難しい記事なので、この訳文自体も要約して載せています。

<出典>: Abbey Interrante(著者名です)

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9月 9日(月):明かされる太陽系外縁の構造

2024年09月09日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>:明かされつつある太陽系外縁の構造(国立天文台)
 ―すばる望遠鏡とニューホライズンズの20年の挑戦 ―

すばる望遠鏡の広い視野を活用した探査で、 カイパーベルトの外側に未知の天体集団が存在する可能性が示されました。太陽系の成り立ちを知る上で重要なこの研究成果は、太陽系外縁部をさらに外へと進むニューホライズンズ探査機と、すばる望遠鏡との国際協力によって得られたものです。
<図>: すばる望遠鏡(左)とニューホライズンズ探査機(右)

太陽系外縁天体のうち、太陽からの距離が 30-55 天文単位(1天文単位は地球と太陽の平均距離)にあるものを「カイパーベルト天体」と呼びます。米国航空宇宙局(NASA)のニューホライズンズ探査機は、人類史上初めて、太陽系外縁天体の表面を間近から観測するという重大な任務を担い、2006年に打ち上げられました。2015年に冥王星に近接しその表面を詳細に観測した後、2019年にはカイパーベルト天体の一つであるアロコスに近接し観測を行いました。

探査機に搭載されているカメラは視野が狭く、自らカイパーベルト天体を発見することはできません。ここで活躍するのが広い視野を持つすばる望遠鏡です。すばる望遠鏡の広視野カメラでカイパーベルト天体を多数見つけ出し、その中から、探査機が近接観測できる天体や、少し遠くても観測できる天体を絞り込んでいったのです。

2004年から2005年に行った主焦点カメラSuprime-Cam(シュプリーム・カム)による観測では、24個のカイパーベルト天体を発見することができました。さらに、この観測の間に開発された移動天体検出のための手法を活用して、2020年からは超広視野主焦点カメラ Hyper Suprime-Cam(ハイパー・シュプリーム・カム、HSC)を使ったより深い観測を開始し、2023年までの観測で239個の太陽系外縁天体を発見しました。

「HSCによる観測で最もエキサイティングだったのは、既知のカイパーベルトを超える距離にある天体が11個も見つかったことです」と、研究チームの吉田二美(よしだ ふみ)博士(産業医科大学、千葉工業大学惑星探査研究センター)は語ります。55-70 天文単位の距離にある天体は少ない一方で、70-90 天文単位あたりに一群の天体があるように見えたのです。このような天体群の谷間は他の観測では報告されていなかったものです。これが確かならば、原始太陽系星雲は、これまで信じられていたよりもはるかに大きかったことになり、太陽系の惑星形成過程の研究に影響を与えるかもしれません。

本研究で発見した天体の正確な軌道を決定するため、研究チームは HSC を用いた観測を継続しています。遠方天体の発見とその軌道分布を明らかにすることで、太陽系の形成史を知り、太陽系外惑星系と比較して普遍的な惑星形成を理解する一端となるでしょう。ニューホライズンズ探査機は現在、太陽から60天文単位の位置にあってさらに外側へと向かって進んでいます。すばる望遠鏡とニューホライズンズ探査機が、カイパーベルトの先に何を発見するのか、研究チームは楽しみにしています。

<ひとこと>: 大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。

<出典>: 国立天文台

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9月 8日(日):キューブサット地球軌道に展開

2024年09月08日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: キューブサット、地球軌道に展開される

キューブサットとも呼ばれる小型衛星が、国際宇宙ステーションの「きぼう」実験棟の外側にある小型衛星軌道展開装置から、地球軌道に展開された。このキューブサットは、ノースロップ・グラマンの宇宙貨物船シグナスに搭載されて届けられ、世界中の公的機関や民間組織のさまざまな教育・研究目的に役立てられる。

<ひとこと>: キューブサットと呼ばれている小型衛星は、日本の誇れる技術の一つである。記事にある「きぼう」実験棟の外の小型衛星軌道展開装置は、国際宇宙ステーションの初期から日本の「きぼう」実験棟の外に用意された。放出される小型衛星は、「きぼう」の内部で展開装置に装着され、外部に出されて宇宙に放出される。これらの小型衛星は、独自では打上が難しい国や企業、学生達に期待され、実際に使われてきた。この装置のキューブサットは10センチメートルの3次元構造を基本としており、最近では用途によって大小さまざまではあるが、10センチメートル(またはその倍数)という基準は今でも通用している。また、これに限らず、最近では、キューブサットの技術が大型衛星を凌ぐ実用性を発揮している。--- 大判はイメージをクリック(タップ)。

<出典>:  Gary Daines(著者名です)

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9月 7日(土):ベピコロンボ、4回目の水星フライバイ

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<今日のテーマ>: ベピコロンボ、4回目の水星フライバイ

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)/日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)のベピコロンボ(BepiColombo)ミッションは、2026年11月に水星周回軌道に入るための、その小さな惑星の重力を利用した、水星での6回の重力支援フライバイの4回目を成功裏に完了した。

この最接近は国際時間2024年9月4日21時48分に行われ、水星の表面から約165キロメートルまで降下した。
宇宙船は初めて、水星の南極をはっきりと見ることができた。

図左: このイメージは、2027年初頭に主要な科学ミッションを始めるときに、科学者達が詳細な調査を期待した一例である。ベピコロンボは、初めて水星の右上の南極を見た。この地域の一部のクレータのフロアには日光が届かないため、水星が太陽に非常に近いにもかかわらず、この土地は凍えるような寒さであり、水の氷が存在する可能性がある。水星の表面には、水星の南極に近い四つのクレータなど、多くの魅力的な地質学的な特徴がある。南極を囲む大きなリングは、南極地域(地球の「極圏」に相当)として指定された領域を示している。また、イメージには軌道船の中利得アンテナ(中央上)と磁力計ブーム(右)がある。

図右: 水星の表面には多くの魅力的な地質学的特徴があり、その中で有名なイタリアの作曲家アントニオ・ヴィヴァルディ(1678-1741)にちなんで名付けられたヴィヴァルディ・ピークリング盆地は最も壮観な一つである。ヴィヴァルディの全長は210 km で、日の出のラインに非常に近い位置で見たために、その風景は影によって美しく強調されている。また、プラネタリ軌道船の中利得アンテナ(中央上)と磁力計ブーム(右)がある。

<付記>:水星の地形には世界の、小説家、作曲家などの文化人の名が付されており、日本の例では、夏目漱石、丸山応挙、滝廉太郎、紫式部、清少納言などの名が採用されている。

<ひとこと>: 記事は編集し直しています。ベピコロンボの水星フライバイについては昨日の記事参照。大判はイメージをクリック(タップ)。本サイトの水星のページはこちらから。

<出典>: BepiColombo

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9月 5日(木):ベピ・コロンボ、4回目の水星フライバイへの新たな軌道を開始

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<今日のテーマ>: ベピ・コロンボ、4回目の水星フライバイへの新たな軌道を開始

なぜ水星を訪れるのがそんなに難しいのだろう?

水星は、太陽系で最も探査されていない岩石惑星であり、それは、主に、そこにたどり着くのが非常に難しいためである。ベピ・コロンボ(BepiColombo)が太陽に近づくと、その星の強力な引力が、宇宙船を太陽に向かって加速させる。さらに、宇宙船は地球から大量のエネルギーで打ち上げられ、小さな水星の周りの軌道に捕らえられるにはあまりにも速度が速すぎる。

搭載された推進装置だけで、この二つのハードルを乗り越えるのは非常に難かしい。そのため、ベピ・コロンボは、重力支援フライバイも利用して、エネルギーを失わせ、最終的に水星の周りの軌道に捕らえられるほどまで減速する。

ベピ・コロンボの水星への旅はさらに壮大になる。

ベピ・コロンボは、ヨーロッパ宇宙機関の水星惑星探査機と日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)の水星磁気圏探査機という、水星を周回する二つの科学探査機で構成されているという点でユニークである。これ等の二つはヨーロッパ宇宙機関の水星転送モジュール(MTM)によって、この謎の惑星まで一緒に運ばれる。2024年4月、ベピ・コロンボは、MTM の電動推進装置がフルパワーで作動しないという問題に遭遇した。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Week in images (ESA)

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9月 5日(木):フェルミの12年間の全天ガンマ線マップ

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<今日のテーマ>: フェルミの12年間の全天ガンマ線マップ

X線の視界を離れて、ガンマ線で何が見えるか想像してみよう? この全天マップは、NASAのフェルミガンマ線宇宙望遠鏡から宇宙がどのように見えるかを示している。 フェルミは、人間の目で見ることができる光の約10億倍のエネルギで見ることができる。このマップは12年間のフェルミ観測を組み合わせたものである。 色はガンマ線源の明るさを表している。 明るい源は明るい色で見える。 中央を横切る目立つ縞模様は、ミルキウェイ銀河の中心面である。上に散らばっている赤と黄色の点のほとんどと、ミルキウェイの平面の下には非常に遠い銀河があるが、平面内の銀河のほとんどは近くのパルサーである。イメージを埋め尽くす青い背景は、遠くの光源からのガンマ線の拡散した輝きであり、暗すぎて個別には検出できない。一部のガンマ線源は確認できないままで、研究のテーマであり、現在、それらが何であるかは誰にもわからない。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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9月 4日(水):太陽の三角形の隆起

2024年09月04日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: 太陽の三角形の隆起

なぜ太陽の上に三角形が浮かんでいるのだろう? 形は珍しいが、構造のタイプは珍しくはなく、それは進化している太陽のプロミネンスの一部である。太陽のループする磁場はエネルギー粒子の流れを導き、時には数ヶ月間、輝くガスの構造を上空に保持する。プロミネンスが明るく輝くのは、特に高温、高密度、または不透明な太陽プラズマが含まれているためである。この驚くべき三角形の構造は先週発生した。我々の地球よりも大きいこの象徴的なプロミネンスは、何人かの太陽写真家によって撮影され、NASAのSDO(Solar Dynamic Observatory)によって記録され、約1日で激しく消滅するのが記録された。この目を奪うようなイメージは、水素が強く発する赤色の光で撮影された。その下には、太陽の彩層(参考:太陽の光球面のすぐ外側の白熱したガス層)が敷き詰められ、それに比べて背景の空は非常にかすかであり星は見えない。今年、太陽の表面はかなり活発であった。

<ひとこと>: この記事は著作権が保護されていますので、写真は印象のみをとらえていただくために、小型版にして掲載しました。太陽面の非常の珍しいまた精細な写真です。表題とは別に、特に太陽の表面の荒々しさが表現されています。大型イメージは下のリンクから追うか、撮影者 Andrea Vanoni 氏個人のサイトからご覧ください。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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9月 3日(火):アースケア、大気中の粒子を詳細に調査

2024年09月03日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: EarthCARE 、大気中の粒子を詳細にプロファイリング

<前書き>:  EarthCARE(アースケア、Earth Clouds, Aerosols and Radiation Explorer) は、ヨーロッパ宇宙機関 (ESA) と日本宇宙航空研究開発機構 (JAXA) および情報通信研究機構 (NICT) の共同開発の地球観測衛星。衛星に搭載したセンサで全球の雲およびエアロゾルの鉛直分布を観測することによって、気候変動の要因であるのにも関わらず二酸化炭素より科学的な理解度が低いとされている雲・エアロゾルの全球の三次元構造をモデル化し、気候変動予測の精度を向上させることを目的としている。以下は、ヨーロッパ宇宙機関の、その初期の成果である。

5月に打上げられたヨーロッパ宇宙機関の EarthCARE 衛星は、すでに三つの科学機器からの最初のイメージが配信されるなど、波紋を呼んでいる。現在、そのスポットライトは、衛星の四つの機器の中で最も先進的な大気ライダー(atmospheric lidar:右にそのビデオ .mp4)に注がれている。

この最先端のセンサーは、山火事、ダスト、海しぶきなどの自然源からの小さな粒子や液滴、産業排出物や木材の燃焼などの人間活動からの大気エアロゾルや地球のさまざまな地域の雲の、高度20キロメートルの詳細な垂直プロファイルを捕えている。

このユニークな機器は、紫外線のパルスを放射し、反射信号を解析することで、エアロゾルや雲の高度、厚さ、光学特性、物理的特性などの分布と特性を測定するために使用される。

これは、衛星の他の三つの機器と連携して作業することで、地球のエネルギーバランスにおけるエアロゾルと雲の役割を理解するために重要である。特に大気ライダーは、大気質予報を改善するための重要な情報も提供する。

最初の画像は、8月2日の大気ラダーからのもので、南極大陸の極成層圏の雲のプロファイルを示している。下の灰色の帯は、すべてのイメージに写っているように、 EarthCARE のマルチスペクトル画像装置によって、赤外線で捉えられた対応する領域であり、すべての機器のデータに自然な視覚的コンテキストを提供している。

極地の成層圏の雲は、冬と春の成層圏オゾンの枯渇に大きく貢献している。これらの雲は、成層圏のオゾン分子を積極的に破壊する化学反応の表面として働く。このプロセスは、南極大陸の悪名高いオゾンホールの形成における重要な要素である。

中央右の雲のギザギザの形は、重力波によるものと思われる。重力波は、空気が上向きに押し上げられて安定した空気の層になり、重力によって空気が引き戻され、海の波紋のような波紋効果が生じることで形成される。

これらの波は、エネルギーと運動量を下層大気から上層大気に伝達し、気象パターン、一般的な大気循環に影響を与え、極成層圏の雲の形成に影響を与える。

--- 以下略。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: EarthCARE

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9月 2日(月):9月の夜空ノート:素晴らしい月達

2024年09月02日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: 9月の夜空ノート:素晴らしい月達

9月には、巨大ガス惑星の木星と土星、またその衛星が再び登場する。月も観察するが、望遠鏡や双眼鏡で太陽系内の他の月も観よう。これらの衛星(および惑星)が夜空で最も高い位置にあるときに観察して、遮るもののない最高の景色を眺めることを勧める。

土星とその衛星

2024年9月、リングの惑星土星の軌道には146個の衛星が確認されている。これらの天体の大きさは様々で、最も小さいのは直径数百フィートであり、最大は太陽系で2番目に大きなタイタンである。


約14億キロメートル離れているが、タイタンはその大きさから、都市部や郊外の空の下でも、4インチの望遠鏡で土星の隣に簡単に見つけることができる。ほとんどが窒素で、微量の水素とメタンを含む大気のタイタンは、2005年にカッシーニ・ホイヘンス・ミッションの一環としてホイヘンス探査機で短期間探査され、タイタンの表面に関する詳細な情報を提供した。NASAのミッション「ドラゴン・フライ」は、2030年代にタイタンの表面を探査する予定である。

土星の衛星エンケラドゥスもカッシーニミッションによって探査され、表面の下から噴出する氷を明らかにし、土星のリングの輝きを増した。地球の月と同じように、エンケラドゥスは土星と潮汐固定されたままであり、常に同じ側をホスト惑星に向けている。

木星とその衛星

惑星の王、木星は、最多の衛星を持ってはいないが、95の衛星のうちの四つは、この時期、明確な線を形成し、小さな双眼鏡や小さな望遠鏡で見るのが最も容易である。
左図、イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストは、1610年に、ガリレオ自身の望遠鏡で初めて発見されたことから、ガリレオ衛星と呼ばれている。

 

★ 2024年9月14日の 国際的な月観察の夜「International Observe the Moon Night」 も祝おう。

<ひとこと>: 記事は要約です。大判はイメージをクリック(タップ)。
本サイトの土星のページ(カッシーニ)は こちら、木星のページ(ガリレオ)は こちら から。

<出典>: Kat Troche(著者名です)

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9月 1日(日):台風シャンシャン、日本を連打する

2024年09月01日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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 最終更新日 8月28日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題
 最終更新日 9月 1日  今日の宇宙 ------下の記事と同じ
 最終更新日 8月29日  火星探査情報 -----火星探査情報
 最終更新日 8月20日  地球観測 -------温暖化対策として
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<今日のテーマ>:台風シャンシャン、日本を連打する 

2024年8月下旬、台風シャンシャン(Shanshan:日本の呼称台風10号)が日本上陸した。この強力な嵐が、列島の北東に移動し続けたため、既に日本の南部で地滑り、停電、洪水を引き起こしていた。

8月27日、シャンシャンが上陸する前の大雨が、蒲郡市で致命的な地滑りを引き起こし家を埋めた。気象庁は緊急事態を発令し、九州の大部分と中央日本の一部で、何百万人もの住民にその地域から避難するよう勧告している。

イメージ右上は、8月28日に台風が列島の主要島に接近したときの台風を示し、風速は時速約185キロメートルの、カテゴリー3のハリケーンに相当する。8月29日の朝、九州の南端上空にある。風は時速135キロメートルに弱まり、カテゴリー1のハリケーンに相当し、嵐は内陸部に突入した。

イメージ右下は、上陸から約5時間後に九州上空を移動したシャンシャンである。何れのイメージも、NOAA-20 衛星の可視赤外線画像放射計 VIIRS で撮られた。

嵐は、8月31日と9月1日に、大阪や京都など日本の中東部に接近するにつれて弱まると予測されている。

<付記>: 日本における呼称は台風10号であるが、国際的には台風にも特定の名が付される(ここではシャンシャン)。アメリカのハリケーンの強度の分類は、カテゴリ1から5まで、カテゴリ5が最も強い。米国東海岸ではハリケーン4レベルの嵐はしばしば見られる。つまり、台風10号は強さではさほどでなく、列島の南の海水温の高さから、広域の激しい雨台風として分類できるのかもしれない。

<イメージ>: 右上の比較イメージは源ページから。右下のイメージの大判はイメージのリンクから。

<出典>: Earth Observatry

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