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9月 3日(火):アースケア、大気中の粒子を詳細に調査

2024年09月03日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: EarthCARE 、大気中の粒子を詳細にプロファイリング

<前書き>:  EarthCARE(アースケア、Earth Clouds, Aerosols and Radiation Explorer) は、ヨーロッパ宇宙機関 (ESA) と日本宇宙航空研究開発機構 (JAXA) および情報通信研究機構 (NICT) の共同開発の地球観測衛星。衛星に搭載したセンサで全球の雲およびエアロゾルの鉛直分布を観測することによって、気候変動の要因であるのにも関わらず二酸化炭素より科学的な理解度が低いとされている雲・エアロゾルの全球の三次元構造をモデル化し、気候変動予測の精度を向上させることを目的としている。以下は、ヨーロッパ宇宙機関の、その初期の成果である。

5月に打上げられたヨーロッパ宇宙機関の EarthCARE 衛星は、すでに三つの科学機器からの最初のイメージが配信されるなど、波紋を呼んでいる。現在、そのスポットライトは、衛星の四つの機器の中で最も先進的な大気ライダー(atmospheric lidar:右にそのビデオ .mp4)に注がれている。

この最先端のセンサーは、山火事、ダスト、海しぶきなどの自然源からの小さな粒子や液滴、産業排出物や木材の燃焼などの人間活動からの大気エアロゾルや地球のさまざまな地域の雲の、高度20キロメートルの詳細な垂直プロファイルを捕えている。

このユニークな機器は、紫外線のパルスを放射し、反射信号を解析することで、エアロゾルや雲の高度、厚さ、光学特性、物理的特性などの分布と特性を測定するために使用される。

これは、衛星の他の三つの機器と連携して作業することで、地球のエネルギーバランスにおけるエアロゾルと雲の役割を理解するために重要である。特に大気ライダーは、大気質予報を改善するための重要な情報も提供する。

最初の画像は、8月2日の大気ラダーからのもので、南極大陸の極成層圏の雲のプロファイルを示している。下の灰色の帯は、すべてのイメージに写っているように、 EarthCARE のマルチスペクトル画像装置によって、赤外線で捉えられた対応する領域であり、すべての機器のデータに自然な視覚的コンテキストを提供している。

極地の成層圏の雲は、冬と春の成層圏オゾンの枯渇に大きく貢献している。これらの雲は、成層圏のオゾン分子を積極的に破壊する化学反応の表面として働く。このプロセスは、南極大陸の悪名高いオゾンホールの形成における重要な要素である。

中央右の雲のギザギザの形は、重力波によるものと思われる。重力波は、空気が上向きに押し上げられて安定した空気の層になり、重力によって空気が引き戻され、海の波紋のような波紋効果が生じることで形成される。

これらの波は、エネルギーと運動量を下層大気から上層大気に伝達し、気象パターン、一般的な大気循環に影響を与え、極成層圏の雲の形成に影響を与える。

--- 以下略。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: EarthCARE


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