天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

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12月13日:アダマスの迷宮/お知らせ

2016年12月13日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

谷と台地のこの迷宮のようなシステムは、2016年6月21日に欧州宇宙機関のマーズエクスプレスによって撮られた。これはアダマス・ラビリンサス(Adamas Labyrinthus:ラビリンスは迷宮)として知られる領域の一部を示し、火星の北の低地のユートピア平原(Utopia Planitia)に見ることができる。ここでは、差渡し5~20キロメートルのランダムに成形されたブロックが、幅2キロメートル以下の交差する谷によって切り離されている。このパターンは、ここの光景が海洋における細かな粒の堆積から生じているという考えを支持して、地球上のいくつかの沖合に観測されるものに似ている。周囲に谷を持つこのような多角形の構成は、重力の下での崩壊、ブロックを切り離す地殻構造の動き、多孔性の堆積物からの流体の排除など、いくつかの多様なプロセスに起因している。このイメージの地上解像度はピクセル当たり約15メートルであり、このイメージは北緯39度、東経101度に中心がある。

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

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<お知らせ>: 日本の国際宇宙ステーション貨物船「こうのとり」は、今夜13日午後8時ごろ宇宙ステーションに接近し捕らえられます。中継放送は「ホームページ」の「ウェブNASAテレビ放送予定」から。 なお、捕捉の時刻は変動することがあり、大幅に早まった例もありますのでご注意ください。

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12月12日:ジュノからの木星の南極のオーロラ/お知らせ

2016年12月12日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

8月の木星への初めての最接近で、NASAのロボット宇宙船ジュノは、明るいオーロラのリングのこの劇的な赤外線のイメージを捕えた。オーロラは惑星の磁場と相互作用する太陽からの高エネルギー粒子によって生じ、磁極周辺の卵形が普通である。ジュノからのデータは、木星の磁場とオーロラが、予想外に強力で複雑であるという事前の徴候を与えている。残念なことに、コンピュータの不具合から、9月にジュノがジュピター神の巨人の近くを通過する間セーフモードになった。その瞬間的異常は今解決され、ジュノは、日曜日(注:昨日)に木星の雲の上を通過する、次の準備に入っている。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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<お知らせ>: 日本の国際宇宙ステーション貨物船「こうのとり」は、明日13日夜宇宙ステーションに接近し捕らえられます。中継放送時刻等は「ホームページ」の 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。なお、捕捉の時刻は変動することがあり、大幅に早まった例もありますのでご注意ください。

 

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12月11日:ソーラーアレイと日の出

2016年12月11日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士トーマス・ペスケ(フランス)は、2016年11月25日に国際宇宙ステーションからこの写真を捕え、ソーシャルメディアで共有した。ペスケはコメントした。「我々は、国際宇宙ステーションにおいて、時速 28,800 キロメートル、90分で全地球軌道を飛行し、24時間おきに16回の日の出を経験する。もちろん、我々は内部で働いており、大部分の日の出には気がつかないが、時々、私は写真をとることができる。」

<出典>: 「遠征50(Expedition 50)」

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12月10日:「こうのとり」種子島宇宙センタから打上

2016年12月10日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)の H-IIB ロケットは、南日本の種子島宇宙センターから、東部標準時12月9日金曜日午前8時26分(日本時間午後10時26分)に打上げられた。打上の時、宇宙ステーションは、日本の南のフィリピン海の約400キロメートルを飛んでいた。打上の15分少々後に、 HTV-6 貨物船は成功裏にロケットと分離し、国際宇宙ステーションとの4日間のランデブーを始めた。12月13日火曜日に、 HTV-6 は下からステーションに接近し、複合体へ向かってゆっくり進むだろう。NASAの遠征50指揮官シェーン・キンブローと欧州宇宙機関(ESA)のトーマス・ペスケが、12トンの宇宙船をつかむためにキューポラから Canadarm2 ロボットアームを操作するだろう。続いて、地上のロボット管制官達が、5週以上を過ごすだろうハーモニーモジュールの地球に面する側にそれをインストールするだろう。ペギー・ホイットソンは、ランデブーと捕捉の間、 HTV-6 システムを監視するだろう。12月13日のランデブーと捕捉のNASAテレビの放送は午前4時30分(日本時間午後6時30分)に始まるだろう。宇宙船の捕獲は午前6時(日本時間午後8時)ごろが予定され、ハーモニーへの最終的なインストールの放送は午前9時15分(日本時間午後11時15分)に再開するだろう。

<出典>: 「国際宇宙ステーションブログ(Space Station)」

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<ひとこと>: 12月13日の中継放送は「ホームページ」の「ウェブNASAテレビ放送予定」から。

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12月9日:南極大陸のラーセンC氷棚の亀裂/お知らせ

2016年12月09日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

NASAのアイスブリッジ(Icebridge)ミッションの科学者達は、2016年11月10日に、南極半島のラーセンC氷棚(Larsen C Ice Shelf)の大規模な亀裂の斜めの視界を撮った。極地の氷の空からの調査 Icebridge は、11月18日に8回目の連続的な南極への展開を終えた。氷棚は背後の地上の氷を支えている。氷棚が崩れるとき、後ろの氷は海の方へ押され、続いて海面の上昇を加える。ラーセンCは、今ラーセンCで成長しているものに似た亀裂をつくった後に2002年に崩壊した小さな氷棚に隣接している。アイスブリッジ科学者達は、ラーシェンCの破砕を、長さ約112キロメートル、幅91キロメートル以上、深さ約5キロメートルと測定した。亀裂は完全に氷棚を突っ切って進んでいるが、それは完全には横断してはいない。オペレーションアイスブリッジミッション(解説動画は こちら から)は、極地の地面と海氷の変化に関するデータを集めることであり、NASAの氷、雲、陸地高度衛星(ICESat)ミッションとの間の測定の連続性を維持している。最初の ICESat ミッションは2009年に終了し、その後継 ICESat-2 は2018年打上の予定である。2009年に始まったオペレーションアイスブリッジは、現在、2019年まで資金を供給されている。

<出典>: 「アイスブリッジ(Icebridge)」

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<お知らせ>: 12月9日夜、「こうのとり」貨物船が12月9日午後10時21分に国際宇宙ステーションに向けて打ち上げられます。NASAテレビの中継放送は「ホームページ」の「ウェブNASAテレビ放送予定」から。 JAXA の中継放送は こちら(Youtube JAXA) から。なお、NASAテレビの放送開始は午後10時から。 JAXA の中継放送開始は9日午後9時35分からです。

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12月8日:Arp 240:ハッブルからの渦巻銀河間のブリッジ/お知らせ

2016年12月08日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

これらの二つの渦巻銀河の間に何故ブリッジがあるのだろう? ガスと星達で構成されたこのブリッジは、これらの巨大な星のシステムが互いに接近して通過し、また、相互の重力によって誘導された激しい流れを経験したという強い証拠を提供している。まとめて Arp 240 として、個々には NGC 5257 と NGC 5258 として知られるコンピュータモデルおよびこれらの星の集団の年齢は、これらの二つの銀河達が僅か2億 5,000 万年ほど前に互いの最初の接近した通過を完成させたことを示している。これらの重力の流れは物質を引き離すだけでなく、ガスを圧縮し、その結果、二つの銀河達における星の形成と異常なブリッジをつくり出す。銀河の融合は一般的であると考えられ、 A+rp 240 はこの不可避なプロセスにおける短い段階のスナップショットを表している。 Arp 240 はおとめ座の方向約3億光年にあり、小さな望遠鏡でも見ることができる。繰り返される接近した通過は、最終的に融合し一つの結合された銀河の出現に至るだろう。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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<お知らせ>: 日本時間12月9日午後10時以降、国際宇宙ステーション貨物補給船「こうのとり」が打上げられます。NASAの中継放送は「ホームページ」の「ウェブNASAテレビ放送予定」から。

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12月7日:ベロナ断崖:太陽系で最も高い崖

2016年12月07日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

天王星の月ミランダのベロナ断崖(Verona Rupes)は深さ20キロメートルと推定され、地球のグランドキャニオンの深さの約10倍である。スリルを捜す冒険家も、ミランダの低い重力によって毎時約200キロメートルのレースカーの速度で落下し、上から底まで約12分かかる。適切なエアバッグの保護があれば生き残れるかも知れない。ベロナ断崖のこのイメージは、1986年のボイジャー2号ロボット宇宙船の通過によって捕えられた。この巨大な崖がどのようにつくられたかは未知であるが、恐らく大きなインパクトまたは地殻構造上の地表の動きに関連している。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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12月6日:オリオンと公式な星の名

2016年12月06日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

オリオンで馴染みの星達と空を横断する星座は、今、公式な名前を持っている。星達に名前をつけることが公式に認められている唯一の組織国際天文学連合は、昨年、シリウス、北極星、ベテルギウスなどの知られた星達を含む最も明るい星達の、既に一般的になっている227の名前を承認した。此処では、オリオン座が、今公式になったいくつかの星の名とともに示されている。約30度に及ぶこの息をのむような眺望は良く知られた集団を描いている。オリオンのベルトの全三つの星達の通称は今では公式になった。 1,500 光年にある大きなオリオン星雲は最も近い大きな星形成領域であり中央右下に見える。また、馬頭星雲や魔女の頭星雲を含む有名な星雲が見られる。オリオン星雲と明るい星達は肉眼でも容易に見えるが、星雲に富んだこの複合体の広範囲な星間ガスからのダストの雲と放射は非常に微かであり記録が難しい。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: この記事では星座オリオン付近に集中している様々な天体オブジェクトを紹介しています。著作権が保護されていますので、注釈付きイメージは上のリンクをクリックしてご覧ください。注釈なし大判はイメージをクリック。

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12月5日:ロゼッタ彗星のクローズアップ

2016年12月05日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ミッションの最後の数週間で、ロゼッタ宇宙船は、これまでの何れよりも彗星67P/チュリュモフ-ゲラシメンコに接近する挑戦を行ない、最終的には2016年9月30日の降下で地表で停止した。この写真は、9月前半にロゼッタのナビゲーションカメラでとられた三つの最接近イメージである。最終的な降下ではナビゲーションイメージはとられなかった。左は、古代エジプトの神に因んで名付けられたアッシュ/セス領域(Ash and Seth regions)と呼ばれる境界線を描いた9月8日の彗星の大きなローブの一部である。この視界は、左上のセス(Seth)に向かって傾く、右下の灰(Ash)で覆われた地形を明らかにしている。多くの丸い形の一つがこの領域に見える。このイメージは地表から約 2.6 キロメートルでとられた。中央のフレームはアヌビス(Anubis)領域に散らばる大小の礫の詳細な視界である。このイメージは9月14日に約 2.6 キロメートルからとられた。右は9月11日のセスの視界であり、彗星から約 3.5 キロメートルでとられ、ダストと礫で覆われた下の地形に劇的な影を投げかけるテラスを明らかにしている。ロゼッタは2014年8月に彗星とランデブーした初めてのミッションであり、2年以上彗星とともに太陽を周った。今日、それは太陽から6億キロメートル超、地球から7億 4,000 万キロメートル以上にある。

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

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12月4日:南大西洋の火のような日没

2016年12月04日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションの宇宙飛行士が一枚の広大な炎のような日没を撮った。地球の表面は既に暗闇に入り、沈む太陽、大量の雲、そして、この視界は宇宙飛行士が彼らのフライトを記憶に残す強力なイメージにしている。明暗の青い薄い層が大気の多くの層を明らかにしている。雲とダストと煙によるオレンジブラウンのラインの最も低い層は、我々が経験する気象の層、対流圏として科学者達に知られている。それは日没に強烈な赤を与える大気の煙とダストの粒である。宇宙飛行士達は、一日に16回日の出と日没を見るので、ざっと90分ごとにこのような大気を見る。宇宙飛行士達は、多くの場合、地球の大気がどれくらい薄く脆弱であるかについてコメントする。この写真は、2016年10月27日に、ニコン D4 デジタルカメラで、240ミリメートルレンズを使ってとられた。このイメージは遠征49クルーのメンバーによってとられ、コントラストを改善するために拡張され、レンズのノイズが除去されている。

<出典>: 「国際宇宙ステーション(Space Station)」

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12月3日:遠征50クルー、国際宇宙ステーションに向けて打上げ

2016年12月03日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

この長い露出の中で、2016年11月17日に、ソユーズ MS-03 宇宙船が、遠征50クルー、NASAの宇宙飛行士ぺギー・ホィットソン、ロシア連邦宇宙局の宇宙飛行士オレグ・ナビスキー、欧州宇宙機関の宇宙飛行士トーマス・ペスケとともに、バイコヌール・コスモドロームから打上げられているのが見られる。ホィットソン、ナビスキー、ペスケは、軌道の複合体で約6ヵ月を過ごすだろう。

<出典>: 「遠征50(Expedition 50)」

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<ひとこと>: 縦に細長い写真です。ロケットの噴射の火柱が流されずに鮮明に出ている珍しい写真なので取上げてみました。なお、一昨日日本時間12月1日~2日深夜に行われた続くソユーズ MS-04 貨物船は、打上後間もなく通信ができなくなり失われました。ソユーズは宇宙飛行士の送迎にも使われていますが、最後段が有人モジュールか貨物モジュールかの違いであって大きくは同じ構造です。人的被害は出ていないものの、このところソユーズは事故が多く不安定で、この前のクルー、更にその前の大西卓哉飛行士達の打上もほぼ一か月延期されています。

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12月2日:アルマ望遠鏡山麓施設の天の川(動画)/<追記>プログレス MS-04 の打上失敗!

2016年12月02日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

人里離れたところに建設されたアルマ望遠鏡山麓施設(標高2900メートル)の夜空に、天の川がかかっています。赤と白の鉄塔がそびえる西の空には横倒しのオリオン座、反対の東側には南十字星やケンタウルス座アルファ星、ベータ星が見えています。南の空には大マゼラン雲がぼんやりと浮かび、その右上には南極老人星カノープスが明るく輝いています。

アルマ望遠鏡運用の要:山麓施設

アルマ望遠鏡のアンテナ群は標高5000メートルに設置されていますが、望遠鏡の操作や大規模なメンテナンスなどは、少し標高が低く酸素も多い山麓施設で行います。写真で目立つ高い鉄塔は、パラボラアンテナの鏡面精度を測定するための人工電波発信機を設置するために建てられたものです。山麓施設にはオフィスや装置の実験室などのほか、宿舎や食堂があり、常時100名以上が滞在して業務にあたっています。山麓施設は荒涼とした土地が広がる山肌の真ん中に設置されていて、最寄りの町からは50キロメートルほど離れています。山麓施設内の照明と遠くの町のわずかな明かり以外に空を照らすものはなく、素晴らしい星空を楽しむことができます。

<出典>: 「国立天文台、今週の一枚」

<動画>: イメージをクリックして国立天文台のサイトから

 

<追記>: プログレス MS-04 の打上失敗!

2016年12月1日、バイコヌール宇宙センタから、ソユーズU打上船(LV)による貨物船プログレス MS-04 の打上が行われた。LVのフライトは382秒まで正常だった。その後、プログレス MS-04 の遠隔通信データは停止した。レーダー・ステーションは計算された軌道に貨物船プログレス MS-04 を検出できなかった。情報によると、この非常事態はロシアのツバ(Tyva)共和国の人が住んでいない山岳地帯の高度約190キロメートルで起きた。大部分の貨物船の破片は密度の濃い大気で燃えた。委員会が現在の緊急時の分析を行っている。この貨物船の消失は、国際宇宙ステーションの通常のオペレーションとステーション・クルーの生命に影響を及ぼさないだろう。

 

<参考>このところソユーズ貨物船の打上げ失敗が続いています。宇宙飛行士達の事故は起きていませんが、打上船ソユーズUは同一なので極めて憂慮されます。また、貨物船に積み込まれた実験機器などは失われました。

 

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12月1日:アポロ17号VIPサイトの立体写真

2016年12月01日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

赤/青の眼鏡を取り出して、月のトーラス・リトローの谷のステレオの光景をチェックしよう! このカラーの立体写真では、手前にアポロ17号の月面車の詳細な3Dの視界を、背後には月着陸船と遠い月の丘を横たえている。この世界は、ローバーのTVカメラを通して離陸する月着陸船を見ることができるので、この駐車した場所はVIPサイトとしても知られている。1972年12月、同僚ロナルド・エヴァンズが頭上で周る間、アポロ17号宇宙飛行士達ユージン・サーナンとハリソン・シュミットは月で約75時間を過ごした。クルーは、それまでの他の月面着陸サイトより多くの110キログラムの土と岩のサンプルをとって戻った。サーナンとシュミットは未だに月の上を歩きまたはドライブした最後の人達である。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック

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