とうちゃんのぷらぷら日記

アウトドア系の日記及びうんちく

テレーズ・デスケールー モーリアック(遠藤周作訳)

2016-06-25 21:12:31 | 本、作家
今日たまたまある本を探していたら、本棚の隅にモーリアックの「テレーズ・デスケールー」を見つけた。
薄っぺらな文庫本なので存在そのものを忘れていたが、この本を読んで感銘を受けた記憶があつたので思わず手に取りペラペラとページをめくってみた。

すると驚いた。
ページとういページに赤線やマーカーが引かれ、書き込みだらけになっていた。
まったく記憶になかったが、この汚い字は確かに自分の字だ。
文庫本の発行日からすると、20歳ぐらいの時に読んでいるようだ。

何を書いているのだろうと見ると、
テレーズ・デスケールーのタイトルの上には「夜の沈潜への旅」と書いてある。
バサス、サンクレールとあるのは、小説の舞台となっている地名のようだ。
ところどころに、トニオ・クレーゲルがどうのこうのと書いてある。
どうもトーマス・マンの「トニオ・クレーゲル」とこの小説を比較していたようだ。

「夏の暑さ」
「火と水」
「火はテレーズの離れた場所で燃えている」
「テレーズとベルナールとの間が悪くなるほど火が強くなる」
すぐには、ピンとこないが、どうもこの小説のキーワードのようだ。
他にも、いろいろなことがくどくどと書いてあるが、
すぐには意味が解らない。
なんだか恥ずかしい。

モーリアックは三島由紀夫にも多大な影響を与えた小説家のようだが、小説家の遠藤周作も自ら訳している。遠藤周作もよほど思い入れがあったのだろう。

だんだん思い出してきた。
この小説は、人間の本質に迫る問題作で、フランス文学の傑作なのだ。


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