人生アラカルト

どうせ過ごすなら楽しくね。

手術室に響くアルゼンチンタンゴ

2010-10-17 09:40:37 | 音楽療法
「手術の時、かけるCDがあれば流しますよ」 世の中変わったもんだ。
好きな音楽を聴きながら、胃を失うか。

手術室から、提案を受けたらうれしくなった。こわい手術もやや
和らぐかも。前日、同室の大学の先生と曲選びで楽しんだ。

病院へ持ち込んだCDはクラシックなら病気にやさしいモーツ
アルト。シャンソン、アルゼンチンタンゴ、そしてちあきなおみ。

ベートーベンはあかんと思う。妙に深刻になったりして、ストラ
ビンスキーもっとあかん。傷口がえぐられる。だから、持って来
なかった。

シャンソンは心落ち着くが、振られただの悲恋の歌が多い。ア
ルゼンチンタンゴの歌の内容は似たものだが、リズムがいい。

結局、京都の楽団「アストロリコ」のアルバムを手術室の看護
師さんに渡した。

ちあきなおみも候補にあがったが、「いつものように、幕が開き」
では、手術にはなまなましい。で、やめた。

アルゼンチンタンゴの[ALGUEN CANTO]は意識あるうちにかか
ればよし。「別れの朝」でおなじみだが、スペイン語で歌っている
ので、内容は分からない。

さて、手術当日ストレッチャーに乗せられて、手術室へ。
この日は手術日とかで、いくつもある部屋はどこもにぎわっている。

てきぱきとした看護師さんの手により、私は手術台に乗せられた。
まだ、外科医の先生たちはいない。

CDがかかった。バンドネオンの音色が手術室に流れる。最初の
曲はやさしいので、心がやすらぐ。

「麻酔をかけますね」

その声を聞いてから数秒後に眠りに入った。
「別れの朝」はずっと先だから、もちろん聞けない。

「ご苦労様、無事終わりましたよ」

眠ったと思ったら、起こされた。その間4時間だった。
CDによる音楽療法はたった1曲も聞かないうちに字、円度。





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