人生アラカルト

どうせ過ごすなら楽しくね。

速読してなにが面白い

2010-12-24 00:48:37 | 判断は勝手
本を早く読むことを自慢する人がいる。だから? コンピューター
のように計算の速い人がいるだろうが、人間の頭は、ものごとを
覚えた尻から忘れるように出来ている。また、忘れなければ大変だよ。

目から入って来た情報を全部覚えることは不可能だ。電車に
乗って通過する景色を覚えようとするのに似ている。

昔、大学教授は専門バカと言われたものだ。専門知識はすご
いが、一般常識に欠けるという意味だ。いま、そんな先生は少
ないだろう。タレントのような先生がもてはやされる時代である。

速読の話であった。先生の研究室には山のような図書が積ん
である。かれらは速読の名人である。先生は自分の研究分野
に必要な事柄を早く見つけたい、だから、山のように本が積ん
であっても、ポイントだけしか読んでいない。

研究者たちは、一度読んだ本を捨てようとしない。読んだことは
すぐ忘れるから。また、情報や資料は手近なところに置いておき
たいからだ。本がなかったら、不安でしょうがないのが先生さ。

速読の話であった。本を沢山読むことと、早く読むことは違うのだ。

シェークスピアの舞台を2時間かけて観る。面倒くさいから、ダイジ
ェストを10分くらいで読む。

人に聞かれたら、「あー、あれはこんなはなしだよ」
「戦争と平和」 それなら、知ってる映画観たし。こんな内容やし。

夏目漱石。「心」 読んだよ。速読でね。

ひどい。古今の名作をたっ、たと読んで内容を知ったと云わないで。

そんなものと違うか。速読とは。大学の先生のようにはいかんさ。