少し前から気にかかっていた肺のCTを撮っていただき、診断していただきました。
結果は、以前からある小さな影を除き、特に異常なし。
転移を疑ったのは、取り越し苦労だったようです。めでたしめでたし。
長生きを決めているので、少しの異変も気になります。
気になったことをひとつひとつ解決していくのも、今では、楽しみになりました。
お隣から、琉球朝顔の根を、おすそ分けしていただきました。
去年、お隣のお庭で咲いているこの花を、初めて見たのです。
花は普通の朝顔のようなのに、切れ込みがなく丸みのある葉で、お昼過ぎなのに咲いていました。
「きれい。変わった朝顔ですねー」 「珍しいでしょう。琉球朝顔っていうんですよ」
なんていう会話を、覚えていらしたのですね。
残念なことに、冬越しを失敗、ご主人のお姉さまから分けてもらわれたそうです。
その中から持ってきてくださった、貴重な1本が、これ。
琉球朝顔はめったに実をつけないのだそうで、こうして、根っこで増やすらしいのです。
ぐるぐるっと巻いてプランターに植えておいたら、芽が出て、葉が出て、蔓が伸び始めました。
面に広がっていくように、ネットを張ってみたのですが・・・
去年見たあの花が、ここでも咲いてくれるでしょうか?
せっかくいただいたので、うまく咲かせないと、と、ちょっぴり緊張です。
昨年、義妹の御舅さんのご葬儀に出席のために出掛けようとしていた、その矢先の大腿骨骨折。
そのまま1カ月の入院。
ということで、義妹の嫁ぎ先に、大変な不義理をしてしまいました。
あれから、ちょうど1年。
先週、1周忌のお参りに、夫とふたり、岩手まで行ってきました。
東北自動車道を、ひたすら北へ。
途中、北海道のナンバーの大きなトラック(というのかな)を見つけるたびに、期待がいっぱい。
大きな牛の顔が並んで、外を眺めていたり、豚の耳だけがひらひら見えたり。
馬はデリケートなのか、完全に覆ってあって、姿が見えませんでした。
退屈しのぎは、「いちばん遠いところから来ているのは?」 なんていうクイズ。
熊本ナンバーを見つけた時は、興奮しました。
そんなこんなで、北上まで、片道7時間。
御仏前に手を合わせ、不義理を詫び、ご冥福を祈りました。
これで義理が立ったかな、と思うと、やっと、肩の荷が下りた気がします。
義妹の御舅さん、老人会で楽しんでいる最中にいきなり倒れ、その7時間後に亡くなってしまったとか。
鮮やかな死に様です。
きっと、いい人生を歩かれたのだろうな、と思います。
何度かお会いしましたが、とても優しい、穏やかな方でした。
近くの温泉に宿をとりました。
3つの源泉があるという、美人の湯と謳った「瀬美温泉」。
義妹家族も、御舅さんが元気な時に、日帰りで行ったり、泊まったこともあるとか。
部屋の窓の下を、渓流が流れます。
美人の湯 に浸かって、美しさを磨かないと。
ということで、宿について一休みの後、早速、貸切風呂に。
<貸切風呂の湯> <朝の露天風呂>
とろんとした、重たい感じのお湯。お肌がいきなり、つるりんとします。
ポッカポカの汗がひいたところで、夕食に。
「美人の湯」 「夢の湯」 と、ここの温泉の名がついたお酒。すっきり系で、美味しいお酒でした。
ヘラに乗っているのは、蕎麦味噌のヘラ焼き。プチプチと、面白い食感です。
お土産用に、チェックアウトに合わせて作ってくれるというので、家族分お願いしちゃいました。
翌朝、早朝の露天風呂では、目の前の木に飛んでくる小鳥の姿に、心が癒されました。
そして・・・さらに美人度を上げてしまいました。どうしましょう。
しっかり朝ごはんのあと、ゆっくりのチェックアウト、そして、義妹の家に、ごあいさつに。
帰り際、お姑さんから、たくさんのお土産をいただきました。
復興さんま塩干しは、三陸海岸宮古のもの。皆さん頑張っています
たーくさんの朝採りアスパラガスや、うるい、茹でた蕨・・・
他に、岩手のリンゴジュースやヨーグルト、お菓子など。
夫も私も東京人。田舎がないので、とっても嬉しいお土産でした。
東京に向かう東北自動車道、あちこちで、「東日本大災害本復旧工事」 が行われていました。
応急処置で全面通行可能にはなっていても、完全な復旧には、時間もお金も、いっぱいかかりそうです。
あの震災との闘いがまだまだ続いていくのだと、身にしみました。
6月12日、骨折記念日。
ちょうど1年目の今日、整形外科の診察日でした。
丸1年経って、骨折箇所の骨が、やっと、形を成してくれましたよ。
<正面・今日> <横から・今日> <横から・3月>
3月の画像と比べると、はっきりつき具合がわかります。
長いチタンのボルトを、骨が隙間なく包んでいます。
骨転移の部分なので、骨形成の状態が悪く、時間がかかりましたが、これで、ひとまず安心。
ただ、もうひとつ、心配材料が。
胸骨に加え、反対の左大腿骨の、まったく同じ場所に、小さく転移箇所があります。
骨がついたことで、癌の骨転移の治療を再開。
そうすると、薬が効きすぎる体質で、骨が硬化してしまうし・・・
左大腿骨ががポキッといかないように気を付けながら、おしとやかに暮らさないと。
これからは、定期的な血液検査と尿検査で、骨の状態を診ていただくことになりました。
整形外科の先生とも、長~いお付き合いになりそうです。
素敵な女医さんでよかったー。
去年、ちょうどこの時期、青梅を生協に注文したまま、いきなりの骨折・入院。
結局、梅酒を作れずじまいでした。
毎年の作業が途切れてしまいましたが、今年は、しっかり漬けましたよ。
青梅2kgに、氷砂糖1kg、そして、ブランデーを7本。
甘さ控えめの梅酒、美味しくできますように。
だらだらと日を過ごしていたら、京都から帰ってきて、もう、2週間が過ぎてしまいました。
3日目、葵祭を観た後から、京都を離れるまでのこと。
葵祭の前に、ホテルでしっかり朝ごはん。御飯は、おかゆにしてもらいました。
前日行った「市原商店」 にあったような竹のお箸と、箸置き。いいものを使っています。
さて、葵祭の余韻が体に残る中、御所の木陰をゆっくり歩き、堺町御門から出ると、ちょうどお昼の時間。
近くに美味しいお茶漬けのお店があるのを調べておいたので、行ってみてがっかり。お休みでした。
どうしよう・・・ ま、いいか。
御所近く、何度も何度も前を通りながら1度も立ち寄ったことがなく、いつも心残りだったところがあります。
「清明神社」。
夢枕獏の「陰陽師」が好きで、そのほとんどを読んでいながら、ここは素通りばかり。
「行きたい」に、友人も快く付き合ってくれました。
御所から清明神社に向かうタクシーの中で、運転手さんに
「どこか美味しいランチの食べられるところ、ないかしら?」
と相談したら、なんと、私たちが清明神社を見ている間に、素敵なところを予約してくれました。
お茶屋さんの並ぶ、上七軒通り。風情があります。
その中の、紅梅庵というお店。お昼は、お手軽料金で、お弁当が食べられるとか。
重い塗の梅型の器で出てきた、紅梅弁当。
たくさんのお料理を、少しずつ。女性好みのお弁当。
他に、自家製の美味しいちりめんじゃこの乗ったご飯や、グレープフルーツのゼリーなど。
ゆったりしたお部屋で、3675円。嬉しいランチになりました。
お店の人に外まで見送られてお店を出ると、そこは、北野天満宮。
3人とも子供が大きくなって、受験生もいないけれど、お参りしていきましょう、と、門をくぐりました。
あれあれ、閑散としているなぁ・・・ と、歩いて行ったら、急に賑やかに。
本堂の方には、修学旅行の中学生や高校生がいっぱい。
どうやら私たちの入ったのは、裏の門だったようです。
さすが、学問の神様。みんな、真剣にお守りを選んでいました。
大きな牛さんが何か所にもあって、中学生たちに撫でまくられていましたよ。
御利益があるといいね。
天満宮の表にいたタクシーに乗り、行先を相談。
京都は、流しのタクシーも、しっかりと観光タクシー。運転手さんが、頼りになります。
「青蓮院が好きなら、あそこがお奨め」 と、修学院離宮近くの、「曼殊院」に連れて行ってくれました。
落ち着いた枯山水の庭園に、ほっと一息。
運転手さんの楽しい解説で、ゆっくりと一回り。
お庭の手水鉢に彫られているのは、飾りのセミ。
この庭園を望むお部屋の襖の引手が、ひょうたん型だったりと、遊び心にあふれています。
<黄昏の間>
「黄昏の間」の左奥の違い棚は、10種類の寄木で作られた、曼殊院棚というのだそうです。
青蓮院と同じ門跡。建物の配置や庭園の造りが、なんとなく似ているように思いました。
ここまで来たら、もう1か所、たぶん好きになれるお寺がある、と、連れて行ってくれたところ。
曼殊院から修学院離宮を挟んだ位置にある 「蓮華寺」。
住宅街を上っていく感じの、こじんまりとした、素朴な感じのお寺。
門をくぐると、たくさんの石仏が並んでいます。
河原町通りから掘り出された石仏が、300体も安置されているのですって。
<石仏群> <蓮花寺型灯篭>
六角の笠の蓮花寺型灯篭。こんなにひょろっとした灯篭、見たことがありません。
こちらは、曼殊院とは違う、池泉鑑賞式の庭園。
書院から眺めると、鶴がいて、亀がいて、舟があって・・・ と、池の中に、岩が配されています。
不便なところにあるせいか、訪れている人が、ほんの数人。
庭園も、ゆったりした気持ちで、じっくりと眺めることができました。
17時6分発の新幹線には、まだ十分に時間があります。
「早めに駅に行って、お土産見たり、お茶を飲んだりしよう」
ということで、そのままタクシーで京都駅に向かってもらいました。
今回は、思いがけないところばかりに行けた、とっても充実した京都の3日間でした。
何も考えずに行ったのに、わいわいと楽しくて、いっぱい美味しくて。
京都で会った人たちに感謝しながら、新幹線に乗り込みました。