葵を火葬した動物霊園の、月に1度の 方生会(ほうじょうえ) がありました。
日蓮宗のお寺の付属ですが、立派な本堂で、宗教に関係なく、ご供養してくださいます。
方生会とは、亡くなった命を供養し、自分が生かされていることに感謝をする、というものだそうです。
一緒に暮らした動物を、この1ヶ月の間に亡くした人たちが 100人近くも参加していて、驚きました。
どの子も皆、いっぱいいっぱい可愛がられた子ばかり。
全ての名前が読み上げられての読経に、新たな思いがこみ上げてきます。
お願いしてあった葵のお位牌に、この日、魂が入りました。
きれいなクリスタル。ギズモと、お揃いです。
お骨を、四十九日が過ぎたら、ギズモのいるお墓に納めることにしています。
できれば、このままずっと、家にいて欲しい・・・
天に召されて、40日も経つのに、葵のあの感触が、鮮明すぎて、困ります。
普通に歩いていて、いきなり寂しさに襲われます。
台所に立っていて、どうしようもなく、涙がこみ上げてくることがあります。
きっと、同じ思いの人たちばかり。
こうして、ていねいにひとつずつ段階を経て、次第に悲しみが薄れていくのでしょうね。
あちこちですすり泣きの声が聞こえる中、方生会の最後に、和尚様のおっしゃったこと。
「このように家族として供養してもらえる動物は、幸せです。
十分に供養したらそのあとで、ぜひ、恵まれない動物たちも供養してあげてください。」 と。
頷いている人が、何人もいました。
天使になったどの子も全て、この世にいた時の境遇に関係なく、今が幸せでありますように・・
そして、葵が、みんなとお友達になれますように・・・
ギリシャ旅行の最終日は、アテネの遺跡巡り。
深く “見学” したいので、日本語のガイドさんを頼みました。
ガイドさんと一緒にホテルに迎えに来てくれたタクシーのトランクに、荷物を全部詰め込んで、出発です。
見学後、そのまま空港まで、送ってもらいます。
<アカデミー> <アテネ大学> <国立図書館>
いちばん古い銀行とか、国会議事堂とか、国立科学博物館(独立戦争の英雄像)などを巡りました。
立ち寄った第1回近代オリンピック競技場では、その昔吹いていたであろう風を感じて・・
そして、3日前に裏側からライトアップのパルテノン神殿を見た アクロポリスの丘へ。
<前門(プロピレア)> <パルテノン神殿>
前門は、神域の入り口。 入ると、目の前に、パルテノン神殿が姿を現します。
紀元前5世紀に建てられたもの、と思うと、よくぞ今まで残っていてくれた・・・感慨ひとしおです。
<パルテノン神殿の修復>
一度ばらして、組み立てるという、大変な修復作業。
部品の足りないところ、欠けてしまっているところは、白い材料で埋めています。
<エレクティオン神殿> <乙女の石柱>
カリアティードという乙女の像は、皆、片足を曲げています。
頭に重いものを乗せているので、疲れないように「休め」の体勢になっているのだそうです。
ガイドの ゆりこさんは、日航の第4期のスチュワーデスさんだった人。
70歳だそうですが、バイタリティー溢れる、素敵な女性です。
知識が深く、どんな質問にも、間髪入れずに答えてくれます。
展望台から眺めると、眼下に“古代”が広がります。
<ディオニソスの劇場> <アリオス・パゴス>
アリオス・パゴスは、アクロポリスの西にある、低い丘。
政治や裁判の集会が開かれたところで、今は、上からの見晴らしが楽しめます。
上っている人たちが、ゴマ粒のように見えますね。
<ヘロド・アクティクス音楽堂> <ローマ時代のアゴラの風の塔>
音楽堂では、あの マリア・カラス のコンサートも行われたそうです。
2世紀に建てられたままの壁に当たった声は、どんな風に響いたのでしょう?
ローマ時代初期の 風の塔 は、きれいな八角形。正確に八方位を示しているのだとか。
<風化していく柱> <ブーレエの門>
積み木のように積み上げられた柱。
地震のほとんどないこの地方。 大理石の柱を崩れさせたのは、強い風の力だそうです。
<オリンピア・ゼウス神殿>
ゼウス神殿の、元々106本あったという柱が、今は、13本しか残っていません。
左は、アクロポリスの丘から見た ゼウス神殿。普通に、住宅が近くにあります。
古代と現代と、妙にマッチした、すてきなアテネ。
建物全ての壁の色と屋根の色が、条例で決められているのだとか。
どうりで、どこを見ても、ベージュとレンガ色。落ち着いた一体感が、町全体にありました。
今回見逃したところ、あまりにもたくさんありすぎて・・・
ガイドのゆりこさんから、今度来たら、ぜひこんな所に、なんていう情報をたくさん頂きました。
昼間に閉館した博物館が、夕方になって再び開館するとか、あそこはこうとか・・・
色々教えていただいたけれど、遅かった・・・
初めに聞いていたら良かったのに、なんていう情報が、いくつもありました。
もっともっと深く、アテネの古代に浸りたい・・・
ギリシャの風に吹かれたい・・・
そんな思いを残し、アテネ~ドバイ の夕方の便に乗るために、空港へと向かいました。
<ゼウス神殿にて>
8日間、葵も、ずっと一緒に旅をしました。 24時間片時も離れず。
こんなに長く一緒に過ごしたのは、初めてです。
車に酔ってしまってどこにも連れて行けなかった葵、これからは、どこに行くのも一緒です。
帰りは、行きに11時間かかった ドバイ~成田が8時間半。
行きより2時間半も少ないということが、気分的に楽だったからか、快適なフライトでした。
映画を2本、『シャーロック・ホームズ』と『レミーのおいしいレストラン』 を観たりして・・・
成田で預けてあった娘の車で家に帰り着き、夢のような旅行が終わりました。
ただいまー、と祭壇の葵に声を掛けたら、きれいなお花が増えていました。
留守の間に、こたママさんから届いた、ピンクのお花でした。
そして、ヒデッチさんから、存命中の葵にと思っていらして間に合わなかったけれどと、お守りも。
葵のご紋の下賀茂神社のお守り。
葵にお供えし、納骨が済んだら、私が身に付けさせていただこうと思います。
こたママさん、ヒデッチさん、ありがとうございました。
夫が用意していてくれた“ザ・和食” で、あー、帰ってきたんだなぁ、と、現実に戻りました。
アテネより列車で5時間。田園地帯を眺めながら、カランバカ へと向かいました。
<国鉄の列車> <車窓からの教会>
遠く、近く、のどかな中に、いくつもの教会が流れていきます。
田園地帯を進んでいくと、いきなり目に飛び込んできた、岩山。
<カランバカ駅> <駅よりの眺め>
駅から、いきなりこんな風景です。翌日、あの世界に、入っていきます。
ということで、ホテルにチェックイン。早速、町の探索です。
しかし、ギリシャの男性は、あまり働かないのだろうか??
気がつけば、オープンカフェに、ビールだったり、お茶だったりを飲みながら集っているのですね。
実に楽しそうに。
カランバカで最初に食べたのが、ほうれん草。やっぱり、大きなレモンが半分、ドンと。
サントリーニでも、アテネでも、ここカランバカでも、テーブルに着くと、いきなり食べきれないほどのパン。
“お通し”感覚なのでしょうか。
<ほうれん草> <公衆電話 と ダストボックス> <水遊び>
子供はどこでも、自由人。
この子のお母さんも、必死で走り寄り、止めていました。
翌日は、3時間の約束でタクシーを頼み、朝から メテオラ修道院 をめぐりました。
メテオラとは、「中空の」という意味。 感じとしては、中空というより天空です。
14世紀に建てられた世界遺産です。
<アギオス・ニコラオス修道院> <ヴァルラーム修道院>
長い間風雨にさらされて、無駄なものが全てそぎ落とされ、岩だけが残ったという説。
この辺りが湖の底にあって、侵食されてできた岩山だという説。
そのてっぺんに、どういう風に建てたのか、今も謎なのだそうです。とにかく、圧巻。
<ルサヌー修道院> <ルサヌー修道院から見たふもとの村>
今は、建立後に作られた石段を上り、私でも中に入れるのです。
ヴァルラーム修道院では、ゆっくりと、195段上りました。
修道院群の中で最大のメガロ・メテオロン修道院。ここも、115段。
<メガロ・メテオロン修道院> <12角形の教会部分>
中に入ると、ここが天空の修道院であることを、忘れます。
修道士さんたちの食事は、パンとワイン。ワインの貯蔵室がありました。
庭には、わらわらと寄ってくるたくさんの猫がいて、癒されます。
近くの扉の中には、棚に並んだたくさんの しゃれこうべ が。
扉の覗き穴から中全体が見えますが、中を撮って連れて帰っても困るので、遠くからパチリ。
どの修道院も、女性は、ズボンはだめ。スカートでなければ入れません。
ストールを持っている人はそれを、持っていない人用に、巻きスカートが用意してありました。
<アギオス・ステファノス修道院> <アギオス・ステファノスから望む村>
大小の修道院。たったおひとりのところもあれば、6人で修行、というところも。
最後の一箇所は、「ここにいるからー」 と、下で待っていました。
<アギア・トリアダ修道院>
長いスロープを、娘たちが歩いて行きます。その先は、140段のらせん階段だとか。
見上げれば、修道僧と荷物だけを運ぶロープウェーが動いています。
どうぞ、と言われても、乗りたくない・・・
待っている間、葵 と ドライバーさんと、のんびりしていました。
<アギア・トリアダ修道院を眺める 葵> <ドライバーのバシリスさん>
イケメンのドライバーさんは、ギリシャ訛りの英語です。とにかくいい人で・・・
予約の時点では3ヶ所だったのですが、入館可能なところ全部を回ってくれました。
見晴らしのいい丘などにも何ヶ所か立ち寄り、カランバカ に戻ってみれば、1時間オーバー。
なのに・・・ ニコニコと、「超過料金? いらないよ。 チップ? いらない、いらない。」
初めの約束では、超過1時間につき20ユーロということだったのに。
カランバカに戻り、太陽の下、オープンテラスの タベルナ でのランチ。
まぶしい日差しの中、真っ昼間から、ワインです。
奥にあるのは、イヨミスタ。 お米やお肉などを詰めたトマトとパプリカのお料理です。
こちらでは、お米は、野菜なのです。
カランバカ~メテオラ、こんな経験ができて、1泊で来てよかった。
ここをぜひ、と、旅程に入れてくれた娘に、感謝です。
夕方近くの列車で5時間、名残惜しい思いで、アテネに戻りました。
さて、旅行記に戻りましょう。
<サントリーニ空港>
駅のようにかわいい空港です。 ここから、2泊した サントリーニ島 をあとにして、アテネ に向かいます。
アテネに着き、ホテルにチェックインし、早速町に出ました。
まず、夜のひとリ歩きはしてはいけないという辺りの、中央市場に。
<青果市場・トマトがいっぱい> <青果市場・オリーブがいっぱい>
きゅうりやトマト、レモンなど、よく知る野菜も、大振りです。
<肉市場にて>
とにかく、丸ごとのお肉がずらーり。行けども行けども、お肉です。
頭が付いたままぶら下がっていたりして、写真は、これが限度のような・・
アクロポリス が望める、モナスティラキ広場。
周囲の通りには、お土産やさんがずらーっと並んでいます。
<広場に集う人と教会> <プレッツェル?やさん>
午後の休みの時間だからか、地元らしい人が、ただ座っていたりするのです。
のんびりした時間に、歩みもゆっくりになります。
<いちごやさん> <ピスタチオナッツやさん>
大きな苺も、ナッツも、無造作にスコップですくって袋に入れて売っていました。
<ミトロポレオス大聖堂> <入り口天井のモザイク>
大聖堂の中は、空気が重く、でも澄んで、思わずお祈りをしたくなる厳かな空間でした。
サントリーニ島 もそうでしたが、アテネ でも、つながれていない犬が、あちこちに。
全ての犬が去勢・避妊手術、予防接種を受けていて、地域で飼っているという感覚のようです。
首輪はしていたりしていなかったり。
皆おとなしく、土地の人にも観光客にも、おだやかに近寄っていくのです。
そんな姿に、無性に葵が思い出されて、寂しさがこみ上げ、ちょっとナーバスになってしまって・・・
娘たちにも、迷惑をかけてしまいました。
気を取り直して、オリーブの木々の間の道を通り、この日の夕食にと決めたレストランに。
こんなにステキなロケーションのレストランで、パルテノン神殿 の夜景を眺めながらの夕食。
盛り上がらないわけがない・・・
このパルテノン神殿のあるアクロポリスの丘を訪れるのは、最終日のお楽しみ。
この翌日は、列車で、不思議な世界に向かいます。
母が生まれたのが、88年前の 4月17日。
めでたく、米寿 を迎えたこの日の朝、春の雪がお祝いしてくれました。
主役 プラス 弟家族と、私の家族と、11月に結婚した弟の長男夫婦。
11人全員揃って祝うことができたのが、いちばんの幸せです。
曾孫こそいませんが、それでも3代、皆元気です。
6人の孫と 葵 に囲まれて、はい、チーズ。
芝にある 「とうふや うかい」 での、豆腐会席。
まずは、用意していただいたバースデーケーキを前に、シャンパンで「おめでとう!!」
アダルト、ヤング、それぞれおしゃべりしながら、食事もすすみます。皆笑顔です。
<磯の香り(若竹煮)> <お造りと 揚げ田楽> <八寸>
お造りには、お祝いにと、わさびの葉の上に金箔があしらわれています。
<豆水とうふ> <竹酒> <和牛炭火焼>
仲居さんが取り分けてくれた名物の 豆水豆腐は、濃い豆乳に浸かっていて、美味しかったー。
他に椀物とかもあり、飲んで、話して、デザートまで完食し、本当に楽しいお祝いとなりました。
最後に、お祝いのケーキを 11人に切り分けてくれた板前さんに、感心してしまいました。
揚げ田楽、中庭で、こんな風に作っていましたよ。
このお店、東京タワーの足元。
東京タワーって、小学校の遠足で上ったくらい。
あとは、遠くから眺めるばかりの 東京名所 です。地元の人間って、そんなものですよね。
ということで、東京タワーツアー、決行。 お店から3分。ぞろぞろと向かいました。
<レインボウブリッジ> <ライトアップの東京タワー> <愛宕グリーンヒルズ>
たしか、昔は、入ってすぐにエレベーターがあったような。
ところが、ここはファッションビルか、という感じで明るく、食べ物やさんなどもあります。
展望台には、あちこちに、コインを入れる双眼鏡があった記憶があるのですが・・・
双眼鏡、ありません。
昔なかった高層ビル群の灯りの、人工的な美しさ。 さすが東京です。
東京に住んでいながら、「きれいー」 などと騒いでいるって・・・
母のお祝いのおかげで、東京の夜景見物 までできました。
外に出たら、「うわっ、寒っ」
まだまだ 春になりきれない春の夜でした。
来年の89歳のお祝いには、また新しい家族も増えているかもしれません。
若いままの元気な母で、ずっといて欲しい。心からそう思います。
エーゲ海に浮かぶ サントリーニ島。
朝、フィラ にあるホテルの、木に群れる鳥の声で目覚めました。
パーッと明るく、まぶしい、カラッとした空気。 「あ~、今、私はここにいる」
ホテルで朝食を終えて、とにかく サントリーニ を歩きましょうと、スニーカーで出掛けました。
<エーゲ海ブルー> <路地で>
路地での立ち話さえ、絵になっています。
教会の屋根は、ブルーだったり白だったりの、丸いドーム型。
皆が敬けんな信者なのでしょう。とにかく、教会の多いところです。
ここは・・・ 道かなぁ? なんて恐る恐る進むと、ちゃんと通りに出たり。
いきなり ロバ と出会ったり。
そうそう、初めて目にするこんな標識にも驚きでした。
色々なお店を覗きながら、あちこち寄り道。
ロープウェーの乗り場辺りから、うねうね曲がった石段を、港に向かってひたすら下りました。
途中には、サボテン群もあったりして、ここは メキシコ? なんていうところも。
<停泊中> <海の男>
着いたところは、フィロン港。ちょうどお昼になっていました。
オープンカフェで、海の風を受けながらの昼食が、気持ちよかったー。
このワンちゃん、港の入り口からずっと、後になり先になりしながらついて来て・・・
テーブルに着いた私たちの足元で、こてっと眠ってしまいました。
可愛かったー。葵ともお友達になれたみたいでした。
<タラモサラダ> <シーフードのサラダ>
タラモサラダ、日本の感覚でピンクかと思いきや、運ばれてきたのは、白でした。
きゅうりは、どこで食べたのも大きく、皮をむいてありました。
タコやえびのサラダには、オリーブオイルとビネガーをたっぷり。さっぱりと美味しい。
あれこれ頼んで、それでもヘルシーで、美味しくて、満足、満腹。
下ってきたということは、帰りは上り。
実は、ここまで来たのには、ロバタクシーに乗るという、娘たちの目的があったのです。
私だけ ロープウェー で上ると言ったのに、娘たちも ロバ使いのおじさんも「大丈夫だから」って・・・
私の乗った白いロバちゃん。体重オーバーで、ごめんねー。
1時間以上かけて下りた石段の道を、たった15分ほどで、上まで連れて行ってくれました。
滞在の フィラ からバスで30分ほどの、イア というところの夕陽が素晴らしいとか。
で、ホテルでひと休みし、バスに乗って、その夕陽を眺めに行きました。
<思い思いに夕陽を待って>
<7:25pm>
夜の始まりの遅いところです。
午後7時半近くになって、やっと、黄昏た空に夕陽が落ち始めました。
<7:28pm>
あとは、つるべ落とし。どんどん海に向かって、沈んでいきました。
<7:40pm>
<7:50pm> <8:20pm>
夕陽が沈んだあとも、しばらく明るく、バス停までぶらぶらと散策。
さすがに、フィラ まで戻った頃には、暗くなっていました。
夕食に選んだ レストラン(タベルナ)には、訪れた日本人が置いて行った折鶴が飾ってありました。
<鯛みたいな魚のグリル> <カラマキア> <ムサカ>
材料がいいので、焼いただけ、揚げただけに、添えられた大きなレモンをたっぷりかけて。
この イカのから揚げ(カラマキア)は、あちこちで何度か食べました。
ムサカは、なすと挽肉などの重ね焼き。 ギリシャ料理には、ナスを使ったものがいくつもありました。
どれも皆、美味しかった。
どこで何を食べても美味しくて、嬉しい限りです。
お腹いっぱいで、ホテルに戻りました。
心地よい疲れもあり、翌朝、鳥のさえずりに起こされるまでぐっすり眠りました。
ギリシャから帰ってきての「ただいまー」に、葵の小さな顔がひょこっと迎えてくれる気がしていました。
葵のいないことがたまらなく寂しく、しばらくボーっと過ごして、1週間が過ぎてしまいました。
帰ってすぐに社員の給料の支給もあり、仕事をしている時間だけは気が紛れはしましたが・・
いつまでもこんなことではいけない、そう思い立ち、旅行を楽しく振り返ることにしました。
私、新婚旅行以来、海外旅行は初めて。
娘が 「友達とギリシャに行くけど、一緒に行く?」 「行く行く~」
なんて簡単に決めた旅行でした。
3月28日、乗ったのは、エミレーツ航空 成田~ドバイ 直行便の記念すべき第1便。
2年前に娘がドバイの旅行をしたときは、わざわざ関空まで行っての搭乗でした。
少し眠ってから、この画面で、600もあるメニューから、最新の映画を観て行くつもりでしたが・・・
ドバイまでの11時間の半分ほどの辺りで、ちょっと具合が悪くなりまして・・・
酸素吸入や地上の医師との連絡など、CAさんにとても親切に対応していただきました。
そして、なんと、この先一生乗ることのないファーストクラスに席を取ってくださったのです。
エミレーツのファーストクラスは世界一、というのを聞いたことがあります。
完全にひとりになれる豪華な個室。
本当に快適な空間で、気持ちよく眠り、すっかり快復することができました。
<車椅子で血圧測定> <ドバイ空港医務室>
ドバイに着いたら、車椅子で出迎えられ、空港の医務室で、医師の診察を受けました。
心電図、血糖値測定、など。 全て無料です。
たくさんの方に、すっかりお世話になってしまい、感謝でいっぱいの旅の始まり。
絶対に忘れられない旅行になりそうです。
なんだか、波乱万丈の予感・・・ でも、その後は体調もよく、楽しんできましたから、ご安心を。
ドバイで待ち時間の5時間半を過ごし、飛行機を乗り継いで、4時間。
キラッキラのお陽さまで眩しいアテネに、降り立ちました。
<空港から外に出て>
ここで、更に5時間半待ちで、アテネ航空に乗り換え、最初の目的地サントリーニ島へ。
成田を発って、30時間。着いたのは夜8時過ぎ。
なのに、まだ夕方のように薄明るい空に、月がきれいでした。
<お月様がお出迎え>
ホテルにチェックインし、夕食に、町に出ました。
夜の、静かな石畳の路地。お店の中からは、賑やかな声が聞こえてきます。
どこがいいかなぁ・・・
美味しい物を探し、狭い路地を歩いて見つけた、可愛いエントランスのお店。
とっても陽気な店主さんが、楽しかったです。
<サントリーニワイン> <ドルマタギア、グリークサラダ>
体調がすっかり戻り、初めての食事は、もちろん、ギリシャ料理。
ドルマタギアは、塩漬けのぶどうの葉で米を包んだもの。もっちりとして美味しかったー。
オリーブの実がいっぱいのサラダの上にヤギのチーズが乗ったグリークサラダも、好みの味でした。
お腹いっぱいになり、ホテルに戻ったのは、深夜といえる時間。
でも、夜更けるのが遅いここでは、まだ宵の口のようです。
娘たちと別れ、2晩泊まるこの部屋で、ひとり、ゆっくり眠りにつきました。
翌日は、サントリーニ島を散策します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/05/4d6daa48571ea9ef3bb4fa388ac9e185.jpg)
カランバカに1泊して、メテオラの修道院を巡り、今、アテネにいます。
アテネ時間の午前2時半。夜更かししてしまいました。
今回の旅の締めくくりは、アクロポリスなど。
その後、ドバイ経由で、成田に帰ります。