シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

グッモーニング!ミス・デイジー!・・「ドライビング・ミス・デイジー」

2006-04-16 20:48:23 | Weblog
89年ブルース・ベレスフォード監督作「ドライビング・ミス・デイジー」

主演はジェシカ・タンディ、モーガン・フリーマン、ダン・エイクロイド。

ユダヤ人の未亡人、デイジー(ジェシカ・タンディ)はひとり暮らし、今日も車を自分で運転、でもよる年波には勝てず車をおしゃかにしてしまう。

心配した息子(ダン・エイクロイド)は運転手ホーク(モーガン・フリーマン)を雇う。でも彼女は気に入らない。黒人だから!

長年通ってきていて慣れているメイドは黒人でも信頼しているが、新しい黒人が出入りなんて、とんでもない!黒人はすぐに物を盗むし!

彼の運転の車に乗ろうとしないデイジー、でも淡々と根気強く接するホークにほんの少しずつだけ心を許していく。

このふたりの25年の友情を描いている作品だ。

一部では「白人にとって都合の良い友情物語」として嫌悪されているらしい。

でも時代背景を考えると、映画の中の物語とは言え、こういうことがあっただけでも、大したもんじゃないかって思える。

だって、本当に黒人は人間であって、人間じゃなかったんだからね。

同じくジェシカ・タンディが出ている「フライド・グリーントマト」の中でも南部のカフェで裏庭を解放して黒人に食事を食べさせる主人公たちに対して眉をひそめるシーンがあった。

それに対して「なによ!めんどりの穴から出てきた卵は食べられるのに、黒人とはいっしょに並んで食事できないってどういう道理??」って憤慨する女性の黒人の発言があった。

だから、この「ドライビング~」での描写は「白人のご都合主義の友愛関係」というより「この時代では、これでいっぱい、いっぱい」だったのではないすかね?

何となく上質な肌触りで好きな映画です。モーガン・フリーマンの南部なまりもいい!

車がどんどん新しいものになっていくのをいいやね。

ジューイッシュ・ママ、タンディに頭が上がらない息子役のダンの腹の出方にも目を見張った。

いろいろ言われていますが、私にとっては、好きな映画の1本と言えます