波打ち際の考察

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波屋山人

語尾のばし

2010-01-24 09:20:42 | Weblog
30代半ばから40代半ばくらいの女性の会話を聞いていると、時々気になることがある。
語尾をのばして話す人が少なくないのだ。
若い頃に身につけた習慣なのだろうか。
せっかく若く見える人が多いのに、しゃべり方で「むかしバブルを経験した世代かな」と判別されてしまうのはもったいない。

語尾をのばす話し方もひとつの価値観というか文化だと思っているので、ぼくは生理的不快感を示して拒否することはない。
(まどろっこしいと思ってしまうことは時々あるけど)

どんなしゃべり方がはやっても、どんなファッションがはやっても、いちいち目くじらを立てることはない。

だけど、現代の東京で、ハイソックスの女子高生の中にルーズソックスの女性が混じっていたら目立つ。
30代半ばから40代半ばくらいの女性の話し方は、一昔前にはやったルーズソックスのようなものかもしれない。

今も語尾をのばして話す人が時々いるけど、10年、20年前の語尾をのばす話し方とは似て非なるものだ。
若い女の子は、語尾をのばしながらもすっきりと締めた話し方をする人が多い。
むかしのほうが、もっと間延びした話し方をする人が多かった。

間延びした話し方は、「無防備で、かわいらしくて、ゆったりした感じ」と思われていたのかもしれないけど、「しまりがなくて、話す力がない人の時間稼ぎ話法のようで、ばかみたい」と感じる人もいた。

たしかに、むかしのしゃべり方は、語尾を上げながらのばし、考える時間をとっているように感じる。
ところが、最近のしゃべり方は、語尾をのばしながらもシュッと下げ気味に言葉を切り上げ、余分な余韻を残さない。

「渋谷に行ったらぁー↑、元カレに会ってぇー↑、文句言われてぇー↑、ありえないしぃー↑」
などと、語尾をゆるく上げてぼやかすしゃべり方と、
「渋谷に行ったらーぁ↓、元カレに会ってーぇ↓、文句言われてーぇ↓、ありえないしーぃ↓」
のように、語尾をのばしながらもゆるく下げて締めるしゃべり方は、
外巻きの髪型と内巻きの髪型くらいは違いがあると思う。
いや、関西アクセントと共通語アクセントの違いになるだろうか。
まあ、ギャルのしゃべり方や髪型や方言に興味のない人にとってはどっちでも同じなのかもしれない。


追記 新大久保を歩いていると、韓国の人が「ヨボセヨォー」とか、「何々ヨォー」としゃべっている姿を見かける。語尾をのばしてしゃべっているように見えるけど、韓国の標準的な話し方なのか、若者独特のしゃべり方なのかわからない。語尾をのばす話し方が嫌いな人は、彼らのしゃべり方を聴いても不快になってしまうのかな。

追記2 NHKを見ていると元ドコモの夏野剛さんがケータイ内蔵のシステムLSIについて語っていた。アナウンサーや女性タレントはすっきりした話し方をしているけど、夏野さんは時々崩れているように聞こえた。よく聞くと、「すでにぃ、何々でぇ、してるとぉ、何々ですしぃ、いわゆるぅ」などと、語尾をのばしている時がある。夏野さんは1965年生まれ。現在45歳。バブル世代か。この世代だと、男性でも語尾をのばす人が珍しくないのかもしれない。


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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2019-01-29 14:33:32
最近は老若男女みんなこれ。
語尾のばしというか助詞の強調。
大陸からの影響か、北陸の方言で
読点区切りの語末を波打たせる発音にも似ている。
大学教授も母親も海外の人の話す日本語もみんなこれなので、もうこの先の日本語はこういう話し方になってしまうのか。
話の途中という合図で相手の注意を引きつける役目なのはわかるけど、
伝えたいのは助詞ではなく、発言内容ではないのか?
そんなに語尾ばかり強調して、内容はどうでもよくてただ注意を引きたいだけだという
日本人の頭の空っぽさを象徴している。
英語にもアップトークという語尾上げがあるが、
英語は単語や文章の中に主なアクセントがあるため、問題にはならない。
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