波打ち際の考察

思ったこと感じたことのメモです。
コメント欄はほとんど見ていないので御用のある方はメールでご連絡を。
波屋山人

国際ヨモギ研究財団推薦よもぎ葉茶

2022-03-07 22:08:48 | Weblog
むかしからヨモギにはなじみがある。
幼少時、怪我をした時にはヨモギを揉んで汁を付けていた。
草餅もおいしかった。
身近な薬草というか、ハーブだった。

田舎でヨモギやミツバや山椒の葉などといった日本のハーブに親しんでいたこともあり、学生時代はハーブのサークル活動をしていたこともあった。
毎週集まってハーブティーを飲んだりハーブを使った料理を食べたりしていた。
サークル代表の男は現在ソムリエ。副代表?だった私は今も植物好き。
それにしても、サークルを作ると女性がたくさん入ってきたのだが、代表の友人も私も一切手出しはしなかった。なつかしい思い出だ。

それはともかく、沖縄に行くとときどきヨモギを買ってくる。
沖縄ではフーチバーと呼ばれ、ヤギ汁や雑炊に入っている一般的なハーブだ。
ニシヨモギという種類のヨモギらしい。関東から九州、沖縄、台湾、東南アジアまで広く分布しているとか。

1月に石垣島に行った時は産直市場でフーチバーを一袋(108円)購入し、持って帰って来ていろいろ料理に使わせてもらった。
刻んで卵と混ぜて焼いて焼いてもなかなかおいしかった。

茎ごと料理に使うこともあるが、今回は残した。捨てるのは惜しくコップの水に挿しておくと、何週間か経つと根が出てきた。
そこで、100円ショップで買ったプランターと鉢と赤玉土とハーブ用の土と鉢底石を用意。
以前牡蠣を食べた時に残しておいた殻を10枚ほど焼いて砕き、土と混ぜ合わせてプランターと鉢に入れた。
沖縄は琉球石灰岩の土地が多いから、アルカリ性に近いのではないだろうか。その状態に近づけたい。

春の日差しを浴びてどんどん成長してくれることを願い、現在はプランターと鉢をベランダに出している。
雑草同然なのでたくましく育ってくれると思うが、どうなるだろう。

そんなことをしているくらいヨモギ好きの私は、以前からときどきヨモギ茶も飲んでいる。
ドクダミ茶の方がやや清涼感があるので仕事中には向いている気がするが、ヨモギ茶もやさしい味わいでわるくない。

今飲んでいるヨモギ茶の袋を何気なく見ると、「国際ヨモギ研究財団推薦」と書いてあるのが目に入った。
奈良県東吉野村産、深吉野よもぎ加工組合のよもぎ葉茶を、国際ヨモギ研究財団が推薦しているらしい。
どういった団体だろう、もしかしてヨモギ好きの私の好きそうな情報があるのだろうか、と思って "国際ヨモギ研究財団" で検索してみたがなかなか情報が出てこない。

> よもぎテラピーdeデトックス | 気まぐれ料理 - Amebahttps://ameblo.jp › akebeecan › entry-12065194660
> 2015/08/23 — 国際ヨモギ研究財団(理事長ことヨモギ博士:大城 築 《おおぎ きずく》氏)の推薦を受けました~. レイコ先生は. 日本にまだよもぎ蒸しサロンが無い時 ...

> 三六五(みろこ)石鹸 ~ますます、シリーズ - ポレポレ ...https://polepolefactory.com › products
> 2020/02/19 — 奈良県吉野郡の無農薬・有機畑で育てられた「ヨモギ粉・花穂(国際ヨモギ研究財団推奨品)」を練り込んだ、優しい緑の石鹸。自然のよもぎの香りが ...

> #さがみっこ Instagram posts - Gramhir.comhttps://gramhir.com › explore-hashtag › さがみっこ
> 米粉のよもぎシフォン一年を通して畑に農薬を使わず、無農薬で大切に育てられた奈良県東吉野村産のよもぎを使用しました☺️ こちらのよもぎは、国際ヨモギ研究財団 ...



「ヨモギ博士:大城 築 《おおぎ きずく》氏」という記述があったので検索してみると、
「よもぎ健康法研究会総本部 創始者・会長 大城築」という人がいるらしい。
https://ameblo.jp/grind-house/entry-12667688418.html

・大城築-よもぎ健康法研究会 創業55周年記念
https://oogi.yomogi.net/?fbclid=IwAR0F3EvP66_qsRCi2DHEbJh9MgxnxzOM9HhZO8OF5I48eqlXsl6HKYH42nk

しかし、どこを探しても「国際ヨモギ研究財団」の名称が出てこない。どういうこと?

公益財団法人や一般財団法人を検索できるサイトで「よもぎ」や「ヨモギ」で検索したけど何もヒットしない。

・国・都道府県公式公益法人行政総合情報サイト 公益法人 i nformation
https://www.koeki-info.go.jp/pictis-info/csa0001!show#prepage2

もしかして、「国際ヨモギ研究財団」という財団は存在していないのか?

「深吉野よもぎ加工組合」が、もし存在しない財団名を宣伝に使っているとしたら、優良誤認の不正表示として景品表示法に違反するのではないだろうか。

「深吉野よもぎ加工組合」のサイトには「大城築先生プロフィール」というページもあるようだが、そこにも「国際ヨモギ研究財団」についての記述はない。
http://uda-yomogi.com/post-1072

もしかして、海外の財団なのだろうかと思って検索すると、下記の団体があった。
代表者は大城築(おおぎきずく)氏なので、「国際ヨモギ研究財団」はこの団体のようだ。
正式な財団法人でないのであれば、「国際ヨモギ研究会」と訳した方がよいだろうか。
しかしなぜハワイで登録しているのだろう。
それに、この団体の公式ホームページが見つからない。活動実態のない、登録だけされている団体なのだろうか。

・INTERNATIONAL MUGWORT RESEARCH FOUNDATION
https://opencorporates.com/companies/us_hi/236464D2
INTERNATIONAL MUGWORT RESEARCH FOUNDATION NONPROFIT
Company Number
236464D2
Status
Inv. Dissolved
Incorporation Date
27 June 2012 (over 9 years ago)
Company Type
Domestic Nonprofit Corporation
Jurisdiction
Hawaii (US)
Business Classification Text
MUGWORT HERBS CONTAIN ALL ESSENTIAL NUTRIENTS FOR HUMAN HEALTH AND BEAUTY. BASED ON OUR SCIENTIFIC AND MEDICAL RESEARCH. WE PROPAGATE THE MEDICINAL USAGE OF THESE HERBS TO PROTECT, RESTORE AND BALANCE THE BODY AND ITS MANY SYSTEMS.
Inactive Directors / Officers
ARTHUR O. YAMADA, agent
OHGI,KIZUKU, president, 1 Apr 2013-
OHGI,KIZUKU, director, 1 Apr 2013-
OHGI,MASAYO, vice-president, 1 Apr 2013-
OHGI,MASAYO, director, 1 Apr 2013-
YAMADA,ARTHUR O, director, 1 Apr 2013-
Registry Page
https://hbe.ehawaii.gov/documents/business.html?fileNumber=236464D2



しかーし、よく見てみると代理人のところに、ARTHUR O. YAMADAの名前が!
> AGENT NAME ARTHUR O. YAMADA

アーサー・O・山田さんといえば、ディプロマミル(学位商法)で有名な非認定のホノルル大学を運営していることで有名。
日本生まれのアーサー・O・山田こと山田乙彦さんは、価値の無い賞を受賞させるビジネスにも関わっている。。。

https://www.tsuhanshimbun.com/products/article_detail.php?product_id=1463&_ssd=1
> 消費者庁表示対策課は3月8日、化粧品通販を展開するリソウが自社商品や技術について「日本初の快挙!国連から特別功労賞!」などと広告していたことが優良誤認に当たるとし、景品表示法に基づく措置命令を下した。これに対し、リソウは「そういった賞があると疑いもしなかった」と被害者然とする。だが、あまりにとぼけたその弁解を、容易に認めることはできない。今回の措置命令は、第三者からの信用を巧みに利用した、安直なマーケティング手法に警鐘を鳴らすものでもある。
(略)
 一方、リソウが説明する受賞経緯はこうだ。
 ハワイに拠点を構え、山田乙彦なる人物が理事長を務める「世界平和文化財団」からある日手紙をもらった。内容は、化粧品原料に自社栽培する無農薬米を使っていることに対し、「"そのような取り組みはそうそうにない"ということで国連顕彰に推薦したいと思っているがどうか」というもの。リソウとしても「せっかくの良いお話であればお願いしたいということで山田先生にお願いした」というのだ。
(略)


世の中にはさまざまな宣伝文句がある。
少しでも価値があるように見せようとして、さまざまなNo.1表記や受賞歴や権威のありそうな肩書を記載する。
だけど、それが張りぼてであることが明らかになると、尊敬されるどころか、残念な人扱いされてしまう。ひどい場合は犯罪人になってしまう。

宣伝文句には要注意。ほんとうの価値を自分の力で見出せるように、気をつけたい。


深吉野よもぎ加工組合さんも、せっかくいい製品を作っているのだから、活動実態のあやしい、HPすらない「国際ヨモギ研究財団」の推薦などと名乗らない方がいいのではいいのではないかと思う。


3/8追記
以前、山田アーサー乙彦? さんについて少し調べたことがある。
現在ネット上で確認できないページもあるが、山田乙彦さんは1969年に鹿児島大学水産学部水産製造学科を卒業した人のようだ。
そうすると、健在だとしても75歳ぐらいだろうか。
学位商法(ディプロマミル)とか顕彰ビジネスといったアンダーグラウンドな世界に興味のある人の間では、少し知られている人だと思う。

※2013年のメモ
  ↓
鹿児島大学水産学部同窓会サイトより
http://www.gyosui.net/hp/honbu-H14.htm
§<平成14年4月10日掲載>
 平成14年3月18日にホノルル大学学長(ハワイ)の山田乙彦先生(昭和44年水産製造学科卒)が来学され,「これからの大学における研究と教育」という演題でご講演いただきました。講演会には,山田先生の水産学部在学時の恩師である柿本大壱先生(魚水会名誉会員)にもご出席いただき,当時の水産学部のお話しをお聞かせいただきました。


財団法人総合教育研究所(米国ハワイ国際大学連合オリエント地区統括研究機関)サイトより
http://ouyoushinri.com/news.html
平成24年度 第26回・応用心理カウンセリング研修開催
(略)
米国ハワイ国際大学(旧ホノルル大学)からは、山田乙彦総長が来県し、健康医学についての講義をされ、酵母の大切さを訴え、生徒全員が講義に集中興奮をしていた。また、米国合衆国、ハワイ国際大学の意向についての説明もあり、留学も叶ことも伝て皆から喜ばれていた。


ビジネス英語雑記帳(別宅)
2009年7月29日 (水曜日)「インチキ大学・ニセ学位(続)」
http://tottocobkhinata.cocolog-nifty.com/bizieizakkicho/2009/07/post-f9fd.html
実は某大手出版社のサイトに、堂々と著者名のあとに(ホノルル大学教授)と表示してある例があるのです。上記記事で、出版社がこういったインチキ学位ないし大学を、知らないとは言え、後押しする格好になっているのは問題ではないかと指摘しましたが、まるで問題意識がないようです。語学物を出されている出版社の方々は、今一度、例のインチキ大学リストをご覧になり、ご自分たちの関与している執筆者達の経歴を洗い直してもいいのではないでしょうか。
食品の不当表示が一時社会問題化しましたが、調べる手だてのない消費者の信頼を裏切っているという意味で、本質的にはそれに通ずるものがあります。法務部門まである立派な出版社が万一、こうしたディプロミルに関わっていたことが露見するに至れば恥の上塗りというものでしょう。



3/14追記
そういえば、「INTERNATIONAL MUGWORT RESEARCH FOUNDATION」という団体に関して、次のような記述があった。
> 7 Dec 2018
> INVOLUNTARY DISSOLUTION

INVOLUNTARY DISSOLUTIONは、非自発的な解散。
この団体は、2018年12月7日に強制的に解散させられている。すでに、国際ヨモギ研究財団という団体は存在していないのだ。
財団法人ではなさそうとか、実体がなさそうという以前に、そもそももはや登録上も存在していないのだ。
そのような団体の推薦を名乗るべきではないのではないだろうか。
奈良県深吉野よもぎ加工組合につながりのある人はぜひ教えてあげてほしい。

ちなみに、「arthur o. yamada」で検索すると24団体がヒットする。国際心理学研究財団、国際カイロプラクティック研究財団、日米教育文化交流協会、国際アンチエイジング研究財団、世界平和子ども財団、国連世界人類機関など、もっともらしい名前の団体が多いが、おそらく活動実態はなかったのだろう。どれも強制解散となっている。
https://opencorporates.com/officers?q=arthur+o.+yamada&utf8=%E2%9C%93

(参考)
https://www.markresearch.com/involuntary-dissolution/
> 会社の解散には会社の議決によって行なわれる任意的解散(Voluntary Dissolution)と非任意的解散(Involuntary dissolution)があります。
> 任意的解散は取締役会または株主総会の決議を経て進める通常の解散手続きです。
> 非任意的解散は、裁判所による解散命令のほか、税金の滞納や年次報告書の未提出などに起因する行政による法人格剥奪処分があります。




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「頭が悪い人」とか「クソだ!」とか

2022-03-06 20:26:20 | Weblog
メディアでよく目にする、ひろゆきとかホリエモンといった人々が「頭が悪い人」とか「クソだ!」という言葉を使うことに違和感がある。

おそらく、一言で否定したい、生理的に受け付けない、といった感覚を率直に表現しているのだろう。
くだけた気軽な言葉として好意的に受け取っている人もいるかもしれない。

だけど、配慮に欠けた言葉ではないだろうか。

「頭の悪い人」という表現は、「体の悪い人」「容姿の悪い人」などにも通じる。
脳機能に問題のある鬱病や統合失調症の人が、「頭の悪い人」という否定的な言葉を聞いたらどう思うだろうか。
病気で歩くのが遅い人が、「足の悪い人だ!」と失笑されたら、どう感じるだろうか。
病気で視野の狭い人を、「目が悪い!」と切り捨てることは、思考の幅の狭い人に対して「頭が悪い!」と言うことにつながらないだろうか。
なぜ拒絶したり見下したりする必要があるのだろう。

世の中には健康体の人もいれば病気を抱えた人もいる。経済的に潤っている人もいればその日暮らしの人もいる。背の高い人もいれば低い人もいる。知能指数の高い人もいれば低い人もいる。若い人もいれば老いた人もいる。
そういった多様性があるのは自然の摂理に沿った状況なのだから、ひとつの観点から「劣っている」「価値がない」と認識される存在を排除・否定しなくてもいいのではないだろうか。

そもそも、なぜ思考レベルの低いことが否定されなくてはならないのだろう。
もっとも、ちょっと意識の高い人が、勘違いをしているというか成功につながらない道に進みがちなこともある。
彼らが自分でその道を選んで進むのは別にいいが、他の人にまで影響を及ぼすこともある。
そのような人たちに関わりたくないから、反射的に払いのけるように「頭が悪い!」「クソが!」と漏らすのならまだわかる。
別に好かれたくもないし、嫌われたっていい。むしろ、自分のことを嫌ってもらっていいからすぐ離れていってほしいと思っているのかもしれない。
あえて、「頭がわるい」という俗悪的な言葉を使って拒絶しているのだろうか。


「クソだ!」という表現もどうだろう。
排泄物は肥料として活用されることもある。排泄物に価値を見出さず拒絶するのは、排泄物に対して失礼ではないだろうか。
排泄物の管理や活用に関わっている人を見下したり蔑視することにもつながりかねない。

自分の体内にもたくさん抱え込んでいる排泄物を価値のないものとして見下す必要はないのではないか?
排泄物には「肥え(こえ)」という呼び名もある。肥溜めとか肥桶とか。
農村部の人にとって人糞は貴重な肥料だった。
私の実家では2000年前後までは人糞を肥料にして何百坪かの畑で野菜を育てていた。
親や近所の人たちが「クソだ!」などと発言する様子は一度も見たことがない。

もしかしたら、ちょっと意識が高いように見えるけど事実上だまされているような人々に対して、「お前たちは稼いでいる人たちのいい養分になってしまっているだけの肥料のような人間だ!」と喝を入れようとして「クソだ!」と言っているのだろうか。


ひろゆきとかホリエモンといった人たちは柔軟な思考や広い視点を持ち、当意即妙の受け答えができる「頭のいい人」だと思うが、どうして視野の狭い子どもがよく使うような、「頭が悪い」とか「クソ」という表現を多用するのか不思議に感じる。

あまり物事の仕組みに目を向けようとしない、自分の頭で考えようとしない人たちにも、自分たちの言葉が届くように、わざと子どもっぽい言葉を使っているのだろうか。

あるいは、そういった人たちの裏をかいて、皮肉として多用しているのだろうか。
「頭が悪い」とか「バカ」といった安易な表現を使う人こそ、本当の意味で頭が悪いんだよ、とか
「クソだ!」とか「ムカツク!」といった感覚的に否定してばかりの人こそ、自分の世界を狭めて袋小路に入って夢想に逃げてしまうんだよ、とか
人をバカにした態度をとっている人を持ち上げることなんて意味ないよ、早く気づけよ、といったことを伝えようとしているのだろうか。


本当に頭の機能にすぐれているというか言語表現に巧みな人は、安易に否定する言葉を多用しない。
アホとかバカとかマヌケとかクソなどといった罵倒語の多用は、猫パンチ並みに破壊力が弱く、客観的に見るとお粗末な印象。そのことをわかっている人は、罵倒語なんて使おうとも思わない。
スマートに関節技を決めるには無駄な威嚇も大声も必要ない。

時代も変わった。
学生運動の頃は、罵倒語や感情的な表現も、士気高揚や熱気演出などのために許容されていた。
しかし、当時の言葉が抜けていない高齢の評論家が熱く語っても、なかなか現在の人々には届かない。
煽情的な表現や罵倒語は、論理的な説明を放棄した暴力的な行為だと思われがち。
評論家の佐高信さんは、相変わらずの論調で名誉棄損か何かで佐藤優さんに訴えられているようだが、現代では有罪になってしまう可能性も高いのではないだろうか。

現在ニュースサイトやメルマガなどで目にする、学生運動世代というか1940~1950年代生まれの評論家たちの文章表現には違和感を覚えることが多い。
佐高信さん(1945年生)、高野孟さん(1944年生)、山口二郎さん(1958年年生)、浜矩子さん(1952年生)、金子勝さん(1952年生)、新恭という人も1952年前後の生まれではなかっただろうか。
けなすような表現を使わなくても、人を追い詰めることは可能なのだが、その技術は磨かなかったのだろうか。

左派の人たちが暴力的な表現を克服できないうちに、右派の人たちが丁寧な表現を磨いてきていないだろうか。
百田尚樹さん(1956年生)などは相変わらず乱暴な言葉も使っているようだが、櫻井よしこさん(1945年生)は、口汚く罵るようなことはしない。
もっとも、右派論客とされがちな櫻井よしこさんや三浦瑠麗(1980年生)などは保守派というよりは、保守リベラルとでもいうような立ち位置ではないかと思う。
それでも、現代の日本において社会主義や共産主義に親和的な人々が大きく勢力を縮小し、核武装論議や憲法改正論議が全否定される風潮が弱まっているのは、右派の人たちが自分たちの価値観を守るために怒鳴ったり罵ったりといった攻撃的な姿勢を見せなくなった(少なくとも目立たなくなった)ことが影響しているのではないだろうか。

ぜひ、学生運動世代の人たちにも、感情を煽るような言辞の多用ではなく、論理的な解説を求めたい。いつまでも「右派はバカだから」みたいな態度でいると負けてしまう。

私がヤフーニュースなどを見ていて感心することが多い記事を書く人は、1970~1980年代生まれの人が多い。
窪田順生(1974年生)、安田峰俊(1982年生)などといったライターさんの記事は実に興味深い。
中川淳一郎(1973年生)、山本一郎(1973年生)といった人の文章もおもしろい。

彼らは、右派の人からは左派、左派の人からは右派と言われてしまうような人たちかもしれない。
だけど、一見して右派とも左派とも判断がつかない、親政府なのか反政府なのかもわからない。主義に基づいて仲間と敵を分けて擁護と攻撃をくりかえすようなこともしない人々こそ、誠実なのかもしれない。
是々非々というか、物事の構造をありのままに認識しようとする人は、時に忖度なく常識やルールを乗り越える。
そういった人々のなかに、ホリエモン(1972年生)やひろゆき(1976年生)も含まれているのかもしれないと感じていた。
彼らが使用する、人を見下したような表現は、1940~1950年生まれの評論家にありがちな表現とは意味合いが異なるのだろうか。これからも注視しておきたい。


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大暴落

2022-03-05 22:12:16 | Weblog
数か月前、オンライン証券のマイページのスクリーンショットを残した。
持っている株が大きく上がり、もう後は下がっていくだけだろうな、と感じたので、株価のピークを記録しておいた。

案の定、翌週から株価は下降してあっという間に半分以下に。
しかも、数百万や1千万でとどまらず、2千万、3千万と大きく価値を下げている。大暴落だ。しがない平社員にとってはかなり大きな損害。

私はあまりお金に興味はなく、少し持っている株も10年以上放置したままだが、それでも今回はそれなりにショックを受けた。気にしていないつもりでも、朝起きると株価大暴落のことが脳裏をよぎったりする。
さすがに何千万円というお金を失うのは、数万円なくすこととレベルが違い、少しは潜在意識にダメージを与えるようだ。

「3千万円失うぐらいだったら宿代を節約せずもっと優雅な旅行をしておけばよかった」とか、「売りに出されている鎌倉の山林を買っておけばよかった」とか、「安い中古マンションを買っておけばよかった」などと、つい後ろを向いてしまう。

しかし、持っている株の評価額がピークに達したと感じた時、私は2つの方向を検討していた。
「多くの人が株価の下落を予想しているので全部売り払って一度現金化する」あるいは、「毎年ウン十万の配当金を受け取り株主優待を利用するために株を所持し続ける」という選択。

私は、リスクを考えつつ、「めんどくさい」ということを理由に株を所持し続ける方を選んだ。
自分で選んだ結果なので、後悔しても仕方がない。
賭けに負けたのだ。
ついでに言うと私は賭けに強くない。スーパーのレジは、私が選んだ方に限って進むのが遅い...


こうなった以上は、状況を分析して、次の行動に移るしかない。

興味があるのは、大きく下落している割安株の購入だ。
しかし、これもまた難しい。底だと思って買ったらまだまだ下がる、ということも珍しくない。

様子見中だが、いくつか気になる株がある。
配当率が4%以上ある安定企業や、現在は配当率が低いけど数年後に大きく成長が見込める企業など。

いちばんリスクが低いのは、数か月のうちに大きく株価が下がったら、瞬間的に配当率が上がった安定企業の株をまとめ買いすることだ。
配当率が5%であれば、手取りは4%程度。500万円の株を買うと毎年20万円手に入る。

株の配当で毎年200~300万円もらえるようになれば、早期リタイア、FIREが視野に入るのではないだろうか。
何もしないでも毎年200~300万円入ってくるのであれば、お金のために働く必要はなくなる。ハーブ栽培とか便利グッズ発明とかギャラリー経営とか、自分の興味のあることを半分遊びのように取り組むことができる。

そういうわけで、株の大暴落バーゲン期間中に、自分なりにいくつか株の購入を検討しておきたい。



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