新宗教界の論客の1人に、金光教(こんこうきょう)の三宅善信という人がいる。
宗教情報に詳しい「レルネット」というサイトを運営されている。
http://www.relnet.co.jp/
・レルネット
金光教は神道系の新宗教で、漫画家のサトウサンペイが信仰している事でも知られている。
サトウサンペイの本によると、金光教は教会の建物がぼろく、他の宗教の悪口を言わない。
金儲けに熱心ではなく、排他的でもないらしい。
金光教は1859年(安政6年)に岡山で始まった。ちょうど今年で立教150年らしい。おめでとうございます。
それはともかく、レルネットに三宅善信さんの「天下りを拒否して苛められた漢検協会」というコラムを見つけた。
http://www.relnet.co.jp/relnet/brief/r12-236.htm
・天下りを拒否して苛められた漢検協会(09年02月13日)
ここでの論点に、気になる記述があった。
> さて、問題の漢検協会である。結論から言おう。何故、今回、
> 漢検協会がこれほどマスコミから叩かれることになったのか?
> それは、文科省の官僚の天下りを決然と拒否したからである。
> これだけ、「天下り」や「渡り」が問題となっているにもかかわらず、
> マスコミはまんまと文部官僚に作戦の乗せられたのである。
これは、何を根拠に書かれたのだろうか。
事実がそうでなければ、風説の流布に当たる。
漢検協会は、文部科学省の生涯学習推進課が管轄している。
ざっと見ると管轄されている団体は42あるが、このうち文科省の官僚の天下りを受け入れている団体はいくつあるだろうか。
・文部科学省所管公益法人一覧(生涯学習政策局生涯学習推進課)
http://www.mext.go.jp/b_menu/koueki/syougai/02/002.htm
財団法人全国珠算学校連盟
財団法人全国理容美容学校連盟
財団法人専修学校教育振興会
財団法人日本英語検定協会
財団法人日本数学検定協会
財団法人日本漢字能力検定協会
財団法人全日本情報学習振興協会
等々、さまざまな財団があるが、これらの財団の理事、評議員のうち、文部科学省から天下った人の名前を挙げてほしい。
各団体に何人か天下ったりしているのだろうか。
少なくとも、漢検と並んで大きな団体である日本英語検定協会には文部科学省出身の人がいないのではないか。
私は理事や幹事の名前を検索してみたが、文部科学省に関係のある人を1人も見つけることはできなかった。
・日本英語検定協会(英検)の理事・幹事
http://www.eiken.or.jp/step/pdf/outline02.pdf
経済産業省の管轄下にある財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会は、経済産業省からの天下りを受け入れている。
他の省庁がそうだからといって文部科学省もそうだろうと思い込んでほしくない。
また、漢検が問題視されている原因に、
「公益法人は利益を上げないことを条件に税金が優遇されている。それを利用して儲けてもいいのか」
という視点がある。
そのことについて三宅善信さんは言及されていないのではないか。
漢検は当初、株式会社の作った任意団体が運営する民間検定だった。
だが、財団法人になってから爆発的に受験者を増やした。
文部科学省後援の公的資格を名乗ると信頼度がアップした。検定の促進に大いに利用できた。ポスターにもパンフレットにも問題集にも「文部科学省後援」と刷り込んだ。
さらに、財団法人であれば税金を優遇された。本来なら税金にとられる何億円かを支払わないで済み、稼いだお金は個人的な株式会社に流して蓄えた。
もし、民間検定のままであればこんなに受験者が増えることもなかったし、稼げることもなかった。
だが、三宅さんは下記のように書かれている。
> 「漢検」に関しては、もともと株式会社の営利事業として行って
> いた事業を、当時の文部官僚が唆(そそのか)して「公益法人」化
> させたのである。もちろん、「所轄庁」としての監督権限の拡大と、
> 将来の「天下り先」の確保の目的で…。この十年ほどの間に、
> 「漢検」が伸びたのは、大久保理事長をはじめとする漢検協会の
> 自己努力に他ならない。
これも、何を根拠に書かれたのだろう。
例えば、TOEIC(国際ビジネスコミュニケーション協会)は、当時の通産省の人が法人化を持ちかけたのではない。TOEICの運営者側が通産省に働きかけた。
財団法人化するとおいしいからだ。
漢検も、文部科学省のほうから財団化を持ちかけたという話は聞いたことがない。
文部科学省の肩を持つつもりはないけど、各省庁の中で、文部科学省の人たちはまだがんばってくれているほうではないかと思う。
経済産業省や農林水産省などはともかく、文部科学省をいじめなくてもいいのではないかと思う。
「まじめに問題提起しただけなのに、『献金しないから脅すのか』と言われてしまった非族議員」みたいなことになりませんように。
どの省庁からどの団体に天下っているか、ちゃんと確認してから言わないと、正義感の強い人を恐喝者呼ばわりしてしまうことになりかねない。
宗教情報に詳しい「レルネット」というサイトを運営されている。
http://www.relnet.co.jp/
・レルネット
金光教は神道系の新宗教で、漫画家のサトウサンペイが信仰している事でも知られている。
サトウサンペイの本によると、金光教は教会の建物がぼろく、他の宗教の悪口を言わない。
金儲けに熱心ではなく、排他的でもないらしい。
金光教は1859年(安政6年)に岡山で始まった。ちょうど今年で立教150年らしい。おめでとうございます。
それはともかく、レルネットに三宅善信さんの「天下りを拒否して苛められた漢検協会」というコラムを見つけた。
http://www.relnet.co.jp/relnet/brief/r12-236.htm
・天下りを拒否して苛められた漢検協会(09年02月13日)
ここでの論点に、気になる記述があった。
> さて、問題の漢検協会である。結論から言おう。何故、今回、
> 漢検協会がこれほどマスコミから叩かれることになったのか?
> それは、文科省の官僚の天下りを決然と拒否したからである。
> これだけ、「天下り」や「渡り」が問題となっているにもかかわらず、
> マスコミはまんまと文部官僚に作戦の乗せられたのである。
これは、何を根拠に書かれたのだろうか。
事実がそうでなければ、風説の流布に当たる。
漢検協会は、文部科学省の生涯学習推進課が管轄している。
ざっと見ると管轄されている団体は42あるが、このうち文科省の官僚の天下りを受け入れている団体はいくつあるだろうか。
・文部科学省所管公益法人一覧(生涯学習政策局生涯学習推進課)
http://www.mext.go.jp/b_menu/koueki/syougai/02/002.htm
財団法人全国珠算学校連盟
財団法人全国理容美容学校連盟
財団法人専修学校教育振興会
財団法人日本英語検定協会
財団法人日本数学検定協会
財団法人日本漢字能力検定協会
財団法人全日本情報学習振興協会
等々、さまざまな財団があるが、これらの財団の理事、評議員のうち、文部科学省から天下った人の名前を挙げてほしい。
各団体に何人か天下ったりしているのだろうか。
少なくとも、漢検と並んで大きな団体である日本英語検定協会には文部科学省出身の人がいないのではないか。
私は理事や幹事の名前を検索してみたが、文部科学省に関係のある人を1人も見つけることはできなかった。
・日本英語検定協会(英検)の理事・幹事
http://www.eiken.or.jp/step/pdf/outline02.pdf
経済産業省の管轄下にある財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会は、経済産業省からの天下りを受け入れている。
他の省庁がそうだからといって文部科学省もそうだろうと思い込んでほしくない。
また、漢検が問題視されている原因に、
「公益法人は利益を上げないことを条件に税金が優遇されている。それを利用して儲けてもいいのか」
という視点がある。
そのことについて三宅善信さんは言及されていないのではないか。
漢検は当初、株式会社の作った任意団体が運営する民間検定だった。
だが、財団法人になってから爆発的に受験者を増やした。
文部科学省後援の公的資格を名乗ると信頼度がアップした。検定の促進に大いに利用できた。ポスターにもパンフレットにも問題集にも「文部科学省後援」と刷り込んだ。
さらに、財団法人であれば税金を優遇された。本来なら税金にとられる何億円かを支払わないで済み、稼いだお金は個人的な株式会社に流して蓄えた。
もし、民間検定のままであればこんなに受験者が増えることもなかったし、稼げることもなかった。
だが、三宅さんは下記のように書かれている。
> 「漢検」に関しては、もともと株式会社の営利事業として行って
> いた事業を、当時の文部官僚が唆(そそのか)して「公益法人」化
> させたのである。もちろん、「所轄庁」としての監督権限の拡大と、
> 将来の「天下り先」の確保の目的で…。この十年ほどの間に、
> 「漢検」が伸びたのは、大久保理事長をはじめとする漢検協会の
> 自己努力に他ならない。
これも、何を根拠に書かれたのだろう。
例えば、TOEIC(国際ビジネスコミュニケーション協会)は、当時の通産省の人が法人化を持ちかけたのではない。TOEICの運営者側が通産省に働きかけた。
財団法人化するとおいしいからだ。
漢検も、文部科学省のほうから財団化を持ちかけたという話は聞いたことがない。
文部科学省の肩を持つつもりはないけど、各省庁の中で、文部科学省の人たちはまだがんばってくれているほうではないかと思う。
経済産業省や農林水産省などはともかく、文部科学省をいじめなくてもいいのではないかと思う。
「まじめに問題提起しただけなのに、『献金しないから脅すのか』と言われてしまった非族議員」みたいなことになりませんように。
どの省庁からどの団体に天下っているか、ちゃんと確認してから言わないと、正義感の強い人を恐喝者呼ばわりしてしまうことになりかねない。