波打ち際の考察

思ったこと感じたことのメモです。
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波屋山人

選挙

2021-07-26 23:29:33 | Weblog
知り合いに政治家はいない。
だけど、たまに知り合いがtwitterやfacebookで政治家について言及しているのを目にすることがある。
山口という国会議員は知っている教授の同窓らしい。兵庫の有名私立進学校から東大。

先日、兵庫県知事選に出ていた斎藤という人も、知り合いの知り合いらしい。信頼できる人だとか。
しがらみに流されがちな政治の世界で、比較的若くて行動力のある人に期待する人は多いだろう。

https://www.kobe-np.co.jp/news/senkyo/2021/0014459738.shtml
> 兵庫県知事選
> 当 斎藤元彦 858,782 無新
>   金沢和夫 600,728 無新
>   金田峰生 184,811 無新
>   中川暢三 140,575 無新
>   服部 修  46,019 無新

知事選の同日には、兵庫で町長選や市議選も行われていた。
ちょっと見てみると、上郡町長選は大接戦だったようだ。40票差。負けた方はとても悔しいのではないだろうか。

https://www.kobe-np.co.jp/news/senkyo/2021/0014496616.shtml
> 上郡町長選
> 当 梅田修作 3,073 無新
>   琴川邦寛 3,033 無新
>   遠山 寛 2,683 無現

立候補者の経歴を見ると、関西学院大経済学部卒、早稲田大学人間科学部卒、早稲田大学法学部中退。皆さん高学歴。

>立候補者
> 07月13日 17:00現在 届け出順経歴の見方
> 遠山 寛 とおやま・ゆたか/73
> 無・現2 白陵高評議員 関学大経済
>
> 梅田 修作 うめだ・しゅうさく/52
> 無・新 不動産業 早大人間科学
>
> 琴川 邦寛 ことかわ・くにひろ/66
> 無・新 元衆院議員秘書 早大法中退

早稲田大学の人間科学部は新しくできた学部ではないだろうか。
検索してみると、人間科学部が設置されたのは、1987年。
52歳の人が18歳だったのは、1989年? 初期の入学者なのかもしれない。

また、早稲田大学の人間科学部といえば、学力試験なしで入れる通信制のeスクールが有名。
何人ものジャニーズアイドルが履修していた。

この、早稲田大学人間科学部eスクールは一般の人間科学部と異なり、学科がないようだ。
梅田修作という人の公表している経歴を見ると、早稲田大学人間科学部卒。2015年からは慶應義塾大学法学部政治学科に在籍。
慶應は学科まで書いているのに、早稲田は学部までしか書いていない…
人間科学部eスクール履修者ではないだろうか。

> 梅田修作@umeda_syusaku
> 「若い世代が住みやすい町」「活気ある魅力的な町」を作るため、議員に。現在3期4年目。早稲田大学人間科学部卒。2015~慶應大法学部政治学科。

「2015~慶應大法学部政治学科」と書いているのも、通信制の法学部乙類である可能性が高い。
https://www.tsushin.keio.ac.jp/faculty/law/

正直に「早稲田の通信課程を履修してから慶應の通信課程に進んでがんばって学んでいます」と書けばいいのではないだろうか。
あえて「早大卒。慶應在籍」と書くのは、有名大学の名前を利用しようとしているように見えてしまう。
見る人が見ればわかる、虚飾。

下記のような学歴を比較すると、関東と関西では評価が異なるだろう。

> 関西学院大学経済学部
> 早稲田大学人間科学部
> 早稲田大学大法学部中退

関東では、関西学院大学を「かんせいがくいん」と読むことも知らない人が多いし、所沢市にある早稲田大人間科学部の難易度が体育系学部並みに低いと思っている人もいる。(近年はかなり難化しているらしい)
関東の人から見ると、中退とは言っても早大法学部がいちばん頭がよい印象ではないだろうか。
だが、関西の人から見ると早大中退はいちばん低く見られるかもしれない。


下記のような経歴だったらどうだろうか。

> 有名私立進学校から関西学院大学経済学部に進学して卒業
> 無名公立校を出てから早稲田大学人間科学部eスクール(通信課程)を履修
> 有名私立進学校から早稲田大学大法学部に進学して中退

通信課程履修者だけちょっと経歴が違うな、と感じる人も多いだろう。
学力試験なく入学できる通信課程の履修者は、学力試験を経て入学した人と大きな学力差がある。

卒業証書に「早稲田大学人間科学部通信課程」と書いてあるのに、経歴から「通信課程」を隠すのは妥当だろうか。
有権者が立候補者の能力を正しく判断するためにも、大きな学力差が推測される場合、卒業証書通りに「通信課程」の履修者であることを記載すべきではないだろうか。

そういえば、知り合いに、法政大学の夜間部を修了した人がいた。卒業証書には「通信課程」とか「夜間」とか「二部」の記載はなく、昼間部と同じだった。その場合は、就職活動中に夜間卒であることを名乗らなくても何も問題がなかったらしい。

町長選で僅差で負けた琴川という人は、山口壮という国会議員の秘書をしていた人だそうだ。
そうすると、知り合いの知り合いの元部下。
ちょっと親しみを感じるけど、残念でした。
選挙期間中に、梅田修作という人の経歴誇張(詐称?)疑惑を問題視していたら、逆転できていたかもしれない。
早稲田卒は早稲田中退より偉い、と思い込んでいる田舎の人もいるだろう。
早稲田の法学部に入ることは、無試験で入れる人間科学部eスクールを修了するよりはるかに難しいんだ、ということを周知していれば、結果は異なっていたかもしれない。


地方の市町村では選挙管理委員会もあまり機能していないのか、学歴の記載に関する規定がないところも多い。
その穴をついて、「通信課程」を隠してスペックを高く見せる立候補者もいる。
そういった人は、選挙公約で美辞麗句を並べても、飾りだけである可能性が高い。
騙される有権者にも責任がある。
この、上郡町という自治体は急速に少子高齢化が進み、いろいろ問題を抱えているようだけど、状況が好転することはあるのだろうか。

新しい兵庫県知事には、日本社会の縮図のような、小さな市町村の問題点もばっさり刷新するような取り組みを期待したい。


追記 facebookを見ると、梅田修作さんが早稲田大学人間科学部で学んだのは2010年5月からのようだ。
2011年10月の町議選で初当選しているようなので、通学ではなく通信制(人間科学部eスクール)の可能性が高い。





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ベンデレ、グリーズマン

2021-07-10 16:18:18 | Weblog
関西出身の日本代表サッカー選手が東南アジアに行ったとする。
ホテルで電球が切れていたのでフロントに電話すると男性スタッフが何人か来た。
でもスタッフはぼんやり天井を眺めたままで直らない。時間だけ経ち何の説明もない。
モテなさそうな珍妙な容貌のスタッフは表情も変えずコミュニケーションもなくたたずんだまま。

いったい何をやっているんだ? とサッカー選手はイラついてくる。
動画を撮りながら「こいつら何ボーっと突っ立っとんねん。ブッサイクやで。暗いわー。アホちゃうか。何しとんねん。ほんま殺してしもたろか?」などとつぶやいたとする。
同室の他の選手も暇だし仲間のイラ立ちも理解できるので一緒になって笑う。

友人に送った動画は、2年後にyoutubeにアップされて注目された。
ちょうど人種差別が世界的な話題になっていた時期なので、目をつけられたのだろう。
しかし、その動画では英語での翻訳文がちょっと原文と意味が異なっていた。
「彼らはなぜウスノロで立ち尽くしているのか。醜い、黒い顔だ。無能じゃないだろうか。何をしているのだろう。ほんとうに殺してしまいたい!」

この訳文を見た人たちは非難の声を上げる。
これは、とんでもない人種差別ではないか。言ってはいけないことを言っているのではないか。この日本代表選手を追放すべきではないか。そんな声が高まる。

中には、サッカー選手を擁護する人もいる。
「言うべきではない汚い言葉だけど、関西ではイライラした時の慣用句のようなものだ。ブサイクとか殺したろかというのは、容姿を見下したり殺人をほのめかしたりというのではなく、不満を感じたときについ口に出してしまう言葉だ。関西の芸人さんもよく言うではないか」
しかし、世論はおさまらない。

サッカー選手は「差別の意図はありませんでした。ブサイクとか殺してしもたろかという言葉は仲間内のスラングで、特定の人を侮蔑する意味はありません。でも気分を害されたのならすみません。謝ります」と謝罪コメントを出した。
それが言い訳にすぎないとしてさらなる炎上を呼び、サッカー選手は人種差別者のレッテルを貼られ、肩身の狭い思いをすることになった…


フランス代表選手のベンデレとグリーズマンの一連の騒動を見ると、そんな状況を想像する。
日本人も、海外で安易に荒っぽい言葉遣いをしない方がいい。差別主義者のレッテルを貼られ、疎外・排斥されてしまうかもしれない。


ほんとうは、共同体や組織の維持発展に不適切な行為を否定し排除することが、差別的な構造のベースにある。
劣っている者、不適切な者、間違っている者、などと認識される人々は、価値がない者として社会からはじき出されがちだ。

時代の変化や共同体の位置する場所によってそれぞれ価値観が異なるので、ある時代やある文化圏では問題とされていない価値観や構造が、別の時代や文化圏では差別的あるいは抑圧的として問題視される場合もある。
現代社会において、自分は一切差別などしていないと思っている人でも、後世の人たちからは「犯罪者差別」「動物差別」「害虫差別」「なまけもの差別」「薄毛差別」「多重恋愛者差別」などに積極的な差別者として認識されるかもしれない。


本当に世の中から差別問題をなくしたいと思っている人であれば、間違っていると思われる行為をしている人に対して、非難・見下し・否定・疎外などの姿勢を見せない方がいい。
「間違っているものを排除すれば問題が解消される」と認識するのは、まさしく差別をしている人たちと同じレベルの意識だからだ。

自分の価値観について自覚的な人々が増えれば、少しずつ差別問題の少ない世の中になるのではないだろうか。
差別をなくそうとしている人が、差別者と同じようなことをしているうちは、差別はなくなりようがない。
差別に反対している学者や評論家や精神科医やタレントさんたちが、差別的な人を攻撃し、価値のない人扱いして見下している様子を見ると、残念に感じる。
非難も侮蔑も怒りもなく、状況を変えることは可能だ。



https://news.yahoo.co.jp/articles/3047829801b9528f8e2469c5f3a46ed2dbce13b2
デンベレ差別発言を謝罪も「逆ギレ」と収まらず 批判と異なる「差別コメント」の日本語投稿も
7/6(火) 20:10配信
 サッカー・フランス代表のFWアントワーヌ・グリーズマンとFWウスマン・デンベレは、過去に日本滞在中に撮影された差別的発言を含む動画について、2021年7月5日、自身のSNSを通じて謝罪した。
 2人の謝罪内容もまた物議を醸し、日本のツイッター上では「開き直り」「謝るどころか逆ギレしてる」と批判が集まっている。その一方で、デンベレのインスタグラムには批判とは異なる、明らかな「差別的投稿」も相次いでいる。
■フランスメディアも批判
 グリーズマンとデンベレはフランス代表の中心的選手。ともにFCバルセロナ(スペイン)に所属する。19年7月にはクラブの日本ツアーで来日していた。
 問題になっているのは、その来日時にホテルの一室で撮られた40秒ほどの動画。2人はサッカーのテレビゲームをするため、ホテルのスタッフにセッティングを任せていた。しかし、デンベレはセッティング中のスタッフを前に、フランス語で「醜い面」「ひどい言葉だ」などと発言。グリーズマンはデンベレの隣で、終始笑みを浮かべていた。
 この動画が21年7月2日にインターネット上で拡散され、「日本人差別ではないか」と批判を集めた。3日には日本のウェブメディアが動画の内容を相次いで報じた。4日にはフランスで最も歴史のある日刊紙「フィガロ」電子版が動画を取り上げ、「人種差別的な発言」「悪い冗談を言いながら、スタッフの出自を公然と馬鹿にし、不快なカメラズームと太い笑い声を繰り返している」(編集部訳)と批判した。
 そうした中、5日夜にデンベレとグリーズマンは自身のSNSを通じ、騒動を謝罪した。
 デンベレはインスタグラムのストーリー機能を通じてメッセージを投稿した。動画での発言は「プライベートで、友人との間で、相手がどこの国の人であろうと使う傾向があります」と説明。動画はもともとプライベートで撮影されたとした上で、「このビデオが公開されたことで、そこに映っている人たちが傷つく可能性があることは十分に理解しています。だからこそ、彼らに深く謝罪したいのです」とした。
 グリーズマンはツイッターで、フランス語で次のような文章を投稿した。
「私は、どんな差別にも反対してきました。ここ数日、ある人たちが私をおとしめようとしています。私に対する非難には断固として反論し、日本の友人たちを怒らせてしまったならば申し訳ないと思っています」



コメント (7)
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