波打ち際の考察

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波屋山人

張本人とか

2015-05-30 13:48:23 | Weblog
5/30(土)、昼前に何気なくテレビを見ていると、立教大や東京芸大の古い校舎が紹介されていた。
東京芸大には、日本一古い赤レンガの建築が残っているらしい。
関東大震災の後、モルタルが塗られていたけど、1970年代に元々は赤レンガ造りだということが発見された。

米山勇さんという建築史家の人が建物に入る。中で待っている前野まさる東京芸大名誉教授について、アナウンサーに「すごい人なんですよ」と紹介する。

そこで、ふと女性のナレーションが気になった。
「赤レンガを発見した張本人」というような言い方をしたのだ。

ぼくはあまり日本語に詳しくないけど、この文脈で「張本人」と言うのは違和感がある。


三省堂の『大辞林』では次のような意味らしい。
http://www.weblio.jp/content/%E5%BC%B5%E6%9C%AC%E4%BA%BA
> 【張本人】
> 1.その事件を起こすそもそもの原因となった人。 「うわさをばらまいた-」
> 2.悪事などのたくらみをした首謀者。かしら。首領。ちょうほん。

張本人というのは、いいことをした人に対しては使わないのが通常だ。
収録に立ち会った人は、誰も違和感をおぼえなかったのだろうか。

<参考>
http://www.mxtv.co.jp/bangumi/
放送時間11:30
■東京クラッソ!WEB
「まちかどタイムトラベラー」
現代的なオフィス街だけが、東京ではない。明治維新の帝都の威風。大正から昭和初期にかけての、ロマンティックでモダンな都市の面影。江戸の風情を遺す木造の仕舞屋。目を凝らせば、知られざる東京の姿を伝えるシックな建築が今でも街角のあちらこちらに見つけられます。東京の歴史を物語る貴重な建造物を探しに街に出よう。
【MC】 久保純子,島田秀平 【リポーター】 米山勇(建築史家),香屋ルリコ 【ナレーター】 牧野芳奈


また、先日ネットでニュースを見ていたら、少し間違いがあるように感じた。

太平洋の14か国首脳が来日して島サミットが行われたので、ヤフー!ニュースに出ていた東京新聞の記事を見ると、地図に番号が振られ、国名が書かれていた。

しかし、見ていくと、4番バヌアツのところ、色が塗られている島は、フランス領ニューカレドニアだ。
バヌアツは、500キロくらい北にある島々。ソロモン諸島とフィジーとニューカレドニアの間に位置する。

バヌアツとニューカレドニアを間違うのは、バヌアツの人に失礼だと感じる。
新聞が、久米島と慶良間諸島の場所を間違えて表示していたら、沖縄の人たちは「その程度の認識か」と感じて残念に思うだろう。

<参考>
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015052302000253.html
■首相「550億円支援」 島サミット 共同宣言採択
2015年5月23日 夕刊
 安倍晋三首相は二十三日午前、福島県いわき市で開かれている「第七回太平洋・島サミット」で基調演説した。海洋進出で周辺国との摩擦を強める中国を念頭に「私たちは力による威嚇や、力の行使とは無縁の関係を持つべきだ」と参加各国の連携を呼び掛けた。
(略)
 サミットは同日午後、海洋秩序の維持や戦没者遺骨の収集への協力を盛り込んだ共同宣言を採択し、閉幕した。


まあ、テレビで間違えたことを言ってもクレームが来ることは少ないだろうし、ネットに間違えたことを書いてもすぐ修正できる。
本や雑誌ではそう簡単にはいかないから、うらやましい。

本を出すときは緊張する。
重大な誤植があれば回収や刷りなおしを検討する必要がある。
書籍の編集者はそういう恐怖を感じながら本を作っているけど、ネットやテレビの人はそれほどの緊張感はないのかもしれない。
テレビを見ていると、テレビ局の人がこういうことを間違えるはずがないだろう、と感じる誤植テロップを目にすることがあるけど、外注なのだろうか。社内の人がチェックしたら気づくはずなのに惜しいな、と感じる。


コメント (10)
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