波打ち際の考察

思ったこと感じたことのメモです。
コメント欄はほとんど見ていないので御用のある方はメールでご連絡を。
波屋山人

同志社大学浅野健一教授文春裁判

2008-02-26 23:00:50 | Weblog
あんまり注目されていないけど、2月27日にこういう裁判の判決がある。
週間文春の報じた浅野健一教授セクハラ疑惑の記事に対して、「メディアの犯罪報道」を専門にする元共同通信記者の浅野健一教授が裁判を起こしている。
どんな判決が出るのやら。

・文春記事の虚構に二月二七日判決 浅野文春裁判が結審
http://www.support-asano.net/menu/textpage/t-database/kyuen014.html

それにしても浅野健一先生、日本が誇るロックミュージシャンであり詩人でもある浅井健一氏と名前似過ぎ。まぎらわしい~。


浅野先生のセクハラ疑惑についてはwikipediaにも記載してある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%85%E9%87%8E%E5%81%A5%E4%B8%80

この内容を週刊文春が記事にしたから名誉毀損なんだと。
ついでに、個人的な疑惑を追及されてた同僚の渡辺武達教授が仲の悪い浅野教授のネタを週刊文春にタレこんだらしいんだと。

もうどうでもいいんですけどね。
攻めるときには強いけど守りに入ると弱い人というのはいます。
疑惑を指摘されると「噂の真相」に逆ギレした本多勝一さんみたいに。
もしかしたら浅野先生も守りには弱いのかもしれない。攻めるだけ攻めて、守ると弱いっていうのはちょっとかっこわるい。

だけど渡辺武達教授は親公明党陣営みたいだし、浅井健一教授は親北朝鮮陣営みたいだし、わけわかりません。

ただ、友人が浅野先生の教え子で、渡辺先生とか、当事者の三井さんや中谷さんのこともよく知ってるみたい。

彼によると、確かに、浅野先生はセクハラもやりかねないかも、とのこと。
自分の仲間たちはグループをつくって仲良くし、そうでない人には親しくしていなかったとか。党派性でもあるんですかね。
友人は浅野先生の著作をたいへん高く評価していたけど、浅野先生に対しては意外にも疑問符つきの立場でいる様子。

浅野先生、そんなにメディアを敵視しなくてもいいんじゃないですか。
怨念もつと、体に悪いですよ。
それに、浅野先生がいくら刺激的な挑発的な言葉を言っても、もうメディアは全然反応してないですよ。
メディアなんかには、適当に笑顔を見せて、うまく自分のイメージ作りに使えばいいのでは。

それにしても同志社大学というのはよくわかりません。
関西随一の名門私立大学(といっても東京で言うと上智と青学と日大を足して3で割った感じ?ミッション系で頭良くておしゃれで大きい)なのですが。

京都女子専門学校を卒業した土井たか子さんが親しい同志社の教授に師事して、なぜか結果的に同志社大、同志社大院を卒業されたことになっていますが、そのあたりの事情はあやふやです。正式に試験を受けていないのではないか、単位も得ていないのではないか、とも言われています。
しかし、それを追及されても同志社大学の事務局はノーコメントを貫くだけ。

浅野健一教授のセクハラ疑惑が当事者から報告されても、何年も結論を出さないで置くだけ。具体的にどんな調査を行うつもり?
浅野先生のゼミに入る女性は勇気あると思うな。

なんなのでしょう。同志社大学。
懐深い京都というかなんというか。
でも同志社大学、早くなんとかしないと、中身スカスカになってしまいますよ。
まだブランド力はありますが、関東では全然評判を聞かなくなっています。がんばって同志社!



2/28追記
一応主要紙には全部判決が出たようですね。
セクハラ記事で名誉毀損、文芸春秋に275万円の賠償命令(読売新聞) - goo ニュース

文春が負けた!というニュアンスの記事が多いけど、京都新聞はこういうことをきちんと書いている。大学もアカハラ、セクハラを認めるんでしょうか。
  ↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080227-00000038-kyt-l26&kz=l26
浅野教授が複数の大学院生に博士論文の主査であることを強調したメールを送ったことは「アカデミックハラスメントに当たり、記事は真実」とした。別の大学の女子学生1人へのセクハラ発言も事実と認めた。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京ランドクルージング with iPod mini (東京マラソン2008完走記)

2008-02-22 18:11:07 | Weblog
去年に続き今年もマラソンの抽選にあたってしまったぼくはダイエットのためにもがんばって走ってみることにした。
とはいっても年が明けてもほとんど練習はせず、体重も減らず、運動といえば昼食時の3~4キロのジョギング。
夜ちょっと走ったのは本番まで2週間を切った頃から。
ふざけてますねー。
マラソンをなめてますねー。

だけど、年明けは去年のマラソンで痛めた膝に痛みがあって、正座もできなかったのです。
2月に入ってからうそのように痛みがとれ、正座もできるようになり、ちょっと走る練習もはじめたわけです。

世田谷代田から、環七沿いに駒沢通りまで往復6~7キロを3日、世田谷代田から代官山まで往復8キロ程度を2日、世田谷代田から恵比寿まで往復9~10キロを直前に2日、それから梅が丘から渋谷までのジーンズでのランニング約5キロ。
それから平日昼間の3~4キロジョギングを10数回?
それが全練習量。
でも昼休みのクッションの少ないスニーカーでのジョギングでふくらはぎや膝を痛めたかも。
本番直前になって左足のくるぶし、ふくらはぎ、膝などに違和感があり、不安に思う。

でもまあ、山野や田畑を駆け巡って育ったぼくには、持久走の素質が少しはあるように感じる。
あんまり長距離走りたくはないんですけどね。
だって、なんだかマゾじゃないですか。じわーっとしんどいのに耐えるなんて。

とにかく、本番6日前には渋谷のスポーツ品店で新しいシューズを購入。膝テーピング?も購入。
本番前々日の金曜日にはビッグサイトでゼッケンを受け取り、出店してあったスポーツ店のブースでスパッツみたいなの(3千円)とか、ランニング用のジャージ上下?(8千円)みたいなのとか、手袋(千円)を購入。
ついでに下北の薬局でキネシオテープを購入。


本番当日、まじめに6時過ぎに起きて風呂で最終マッサージ。
ついでに浴槽の両側に手をついて体を湯の中から持ち上げ、膝を曲げた足をお湯の中に浮かせ、足を前後させてフォームの確認、筋肉の動きの調整を行った。

7時までにはバナナ2本(ちょっと高いけどインカバナナはおいしいよ!)と栄養ドリンクのカクテル(生薬系のものと、アスパラドリンクとかリポビタン系のもの合計3本)を飲んで元気をつけて、それから念入りなキネシオテープとやらを使ってテーピング。
何よりも膝が心配なのでぐるぐる巻き状態。
ふくらはぎやくるぶしにもテーピング。
それからスパッツをはいて、昨夜両面テープでゼッケンを貼ったシャツを着る。
そうそう。今年は両乳首に絆創膏を貼ってガード。去年は両方の乳首から出血して痛い思いをしたし。

そんなことしているうちに、気がついたらもう8時過ぎ。ふと資料を見ると手荷物を預けるのは8時30分が締め切りだと書いてある!

おどろいて急いで部屋を出たけどもう8時10分。
500mほど走って世田谷代田の駅に向かったんだけどなんだか体が重くて、おいおい大丈夫かという勢い。
8時15分くらいに駅に着くと、運悪く13分に電車が行った後。青い空がきれいだけど、ちょっとあせる。
8時23分の小田急に乗って新宿へ。案の定、こんな時間に移動しているランナーはいない。
8時35分に新宿駅について、急いでトイレに行って個室を使って、すぐ都庁前にダッシュ。
90%閉められている29番のトラックのところに行って、急いで荷物を手渡した。もちろんすぐその場で上着とジャージの上を袋につっこんで。

もう8時45分くらいなので、「並ぶのを締め切ります。今から並ぶ人は最後尾からの出発になります」などと怖いことを言っている。
急いでカモシカのようにダッシュして「C」のエリアに急ぐ。
今回は、完走予想時間3時間50分で申請していたから、ABCD~と9段階あるスタート位置の前から3番目。まあまあいい場所。
去年は5時間半で申請してたら9段階のうちの7番目で、かなり後ろに並ばされた。

で、並んで10分もすると9時になってまず車椅子の人たちがスタートした。(見えないけど号砲が聞こえた)
9時10分にはぼくたちもスタート。
スタートラインに達するには4~5分かかったような気もしたけど、まだ花吹雪(ハート型の白い紙)が少し舞っていた。
都知事の姿と六本木合唱団(島田雅彦さんはいらっしゃったのかな。判別できなかった)を左右に見ながらスタート。

去年と違ってよい天気。
去年は寒い中、長い間待たされた人が多かったからスタートしてほんの1~2キロの新宿大ガード下で何人もの人たちが壁に向かって立ちションをするという壮絶な姿を目撃したわけだけど、今年はそんな姿は目にしなかった。

それにしても体がやっぱり重く、膝の痛みは出て来ないけど、数キロも走ると早々に額にうっすら汗をかきはじめた。
体重も結局63キロから減ってないしね。
カモシカっていうのはシカじゃなくてウシ科の動物だっけ、などと考えながらのそのそゆっくり走っていると、やがて10キロを越え、東京タワーがどんどん近づいて来る。ほんとに天気がよく、青空も美しい。

右耳にだけヘッドホンをかけ、ジャージ下の左ポケットに iPod mini を入れて、右ポケットにはケータイ。
iPodは昨日いろいろ5.5時間分の曲を選んだのだ。
1曲目はコレクターズの「恋をしようよ」
2曲目はミッシェルガンエレファントの「暴かれた世界」
そのほか、スーパーカーとかモリッシーの曲が多い。
ピチカートファイブや須永辰緒、スリーパーとかけっこういろんな曲が入ってる。
ちゃんとブランキージェットシティーも入ってる。

そういった音楽を聴きながらマラソン、東京ランドクルージングなんて、いい感じじゃないですか?
ロックのライブでは誰よりも長時間ジャンプしていられるぼくだから、長丁場のロックライブ会場にいる気分で、足を動かしてもいいかもしれない。

だけどそのうち15キロもすぎ、20キロもすぎると足が重くなってくる。乳酸たまってきているのかなという感覚。勢いのある曲をが耳に入ってきてももう足にはそれに同調する元気はない。
あんまり足を上げない、力を使わないフォームなんだけど減量に失敗して体重が減ってないから、足への負担が大きい。

そのうち土踏まずにも激痛が走るようになってしまった。
へんな姿勢で足をひきずりながらゆっくり走ってたけど、そのうち気合を入れて痛さに耐えようと決意して走り始めたらありがたいことに痛みが引いていった。なんでだろ。

20キロ時点をすぎると応援女性陣K&Rに電話。雷門に向かっていることを伝えると、すでに過ぎてしまったところにいるとのこと。
なんとか雷門を過ぎ、道のりを長く感じながら日本橋近くまで来て電話するとまたぼくが過ぎ去ったところにいるとのこと。行き違い~。
しかたないのでゴールで会うことにした。
それにしても走りながらのケータイはつかれますねー。

臨海部は橋が多い。橋を登るときはいいんだけど、下るとき膝に痛みが走った。これはまずい。橋の坂を下るときはちょっと歩くことにした。

30キロをすぎてからはほんとに歩いてゴールに向かいたかったんだけど、走り続けるとなんとか4時間を切ることができるかもしれない、という状況だったので我慢して走ることにした。
最後の1キロになっても、計算上、歩いてしまうと4時間切り(サブフォーって言うんでしたっけ)ができない状況。

最後は1キロ1キロの表示の感覚を長く感じながらなんとか3時間54分54秒でゴール!スタートラインにつくまでに5分ほどかかってるから、実質3時間50分。
ゴール脇ではK&Rさんたちも見ていたそうです。

ゴールすると足につけていた計測チップを切ってもらい、おばさんからメダルをもらって、バナナやSOYJOY?や水やエアーサロンパスなどをもらいました。

着替えようと思って手荷物引取り所に行くと、ここで問題勃発。
なぜかぼくの袋だけが出て来ないのです。財布が入っているというのに。
現場の高校生ボランティアのような人たちは右往左往気味でしたが、現場を仕切っている超やり手っぽい頭の回転の速そうな人がなんとか解決策を指示したのか、25分後には袋を見つけてもらえました。よかった。

それから国際展示場駅近くでイベントがあったので、ブルガリアのブース?でローズジャムを買い、アルゼンチンブースでマテ茶を買い、アフガニスタンブース(スタッフの女性が美人!)やアルジェリアブース(スタッフの女性がチリのアニータさん似!)やジャマイカブース、ザンビアブース、マダガスカルブースなどを見て、去年と同じようにサイゼリヤへ。
ぼくはファミリーレストランというものが好きではないというか全然興味がないんだけど、なぜかサイゼリヤには好意的なのです。安い割においしいと思う。

で、3日間禁酒していたのでワインを注文。
この数週間、体重は減らなかったけど、朝昼食時を抜いたり、シラタキでラーメンをつくってみたり、いろいろカロリー摂取を減らす努力をしてたんだけど、今日は高カロリー解禁。
エスカルゴもピザもいただきました。


それにしても、去年は激しく膝を痛めて階段の上り下りもできないくらい深刻な状態になってたけど、今年はテーピングのおかげでずいぶん助かりました。

超手抜きランナーというかものぐさランナーというか、何も知らないぼくはどうせマラソンなんてシューズさえあったらどんな格好でもいんでしょ、と思ってたけどそれは大違いでした。

ゴールしてから少しランナーの姿を見ていると、4時間くらいで走っている人たちはスタイルの似ている人が多かった。
おそらく、ほぼ10割の人が手袋。
9割の人が長袖シャツ。
8割の人がスパッツ。
7割の人が帽子。
ついでに、これは装備じゃないけど、やや細身。非もちもち肌。

ぼくみたいに、手袋&半袖シャツ&スパッツ&ジャージ下&iPodっていうスタイルはごく少数でした。

まあ、目標の3時間台(サブフォー)を達成できてよかったです。
一回言ってみたかったんです。
「べつにあんまり練習しなくても3時間台で走れるよ」って。。。



種目(Category):マラソン男子
地点名  スプリット  ラップ  通過時間
5km    0:30:01          09:40:01
10km   00:55:09   0:25:08   10:05:09
15km   01:20:15   0:25:06   10:30:15
20km   01:45:57   0:25:42   10:55:57
25km   02:12:17   0:26:20   11:22:17
30km   02:40:47   0:28:30   11:50:47
35km   03:11:15   0:30:28   12:21:15
40km   03:41:04   0:29:49   12:51:04
Finish   03:54:54   0:13:50   13:04:54



それにしても沿道でランナーをはげましていたボランティアの方々に深く感謝。
応援の声や、思わず笑ってリラックスしてしまうようなダンスに大いに助けられました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

汚染された魚は食べにくい

2008-02-11 22:34:03 | Weblog
マグロやキンメダイ、クジラなどの大型の魚には比較的多くの水銀が含まれているのは何年も前に報道されている事実。
軟弱な私は、もともとさほどマグロが好きではないということもあり、アジやイワシなどの小型魚類の刺身を食べることが多い。
世界中の海の汚染が進み、信頼できる漁業資源は少なくなっている。

ニューヨークではこのような報道があったようだ。
たしかに、マグロは水銀が多い。特にトロ部分に水銀は多い。
マグロを食べる人が少なくなれば、マグロバブルもはじける。マグロを食べる人が減ってもいいと思う。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080210-00000016-gen-ent
■「高級寿司のマグロに水銀」で米メディア大騒ぎ
2月10日10時0分配信 日刊ゲンダイ

「危ない! ニューヨーク市の寿司屋で出されるマグロに大量の水銀」――1月半ば、米メディアが大騒ぎした。
 海水汚染のために、大型海水魚に水銀が含まれることは、何年も前に発表されているが、今回NYタイムズ紙が行った調査で、市内の高級寿司レストラン4店と、グルメ食料品店で売られるマグロの水銀含有量が、異常に高かったというのだ。なにもマグロだけに水銀が含まれるわけではないが、グルメの間で人気の高級魚だけに、つい、やり玉に挙げられてしまう。
 それにしても、まるで「マグロの寿司は体に悪い。食べたら病気になるぞ」と言わんばかりのテレビ報道。当のNYタイムズ紙によると、「それでも食べる派」がほとんどだが、中にはビビって「もう食べない派」もいるそうだ。
 この調査結果が市民にマグロへの不安感を募らせたのは事実。市の精神保健衛生局がついに「水銀から体を守るために」というパンフレットまで作製した。寿司食人口が多い日本人コミュニティー向けに、日本語でも作製するという異例の扱いだ。
 パンフの内容はというと、ごく常識的。「胎児・幼児に影響があるから、妊婦と母乳育児中の母親、子供は生魚を食べるな。でも成人が時々食べる分には心配ない。毎日寿司を食べないように」
 そもそも寿司を毎日食べるヤツがどこにいるのかと思うが、いるんだ、アメリカには。具合が悪くて検査したら、体内の水銀値が異常に高く、医者から寿司を控えるよう注意された話も身近で聞く。この手の調査結果は、こういう極端なアメリカ人に警鐘を鳴らす意味で発表されるんじゃないかとさえ思う。
 ちなみにNYタイムズが調査したレストラン4店は「ブルーリボン・スシ」「ノブ・ネクストドア」「スシ・セキ」「スシ・オブ・ガリ」。いずれも市内の高級人気店だった。(ささききん・NY在住)

最終更新:2月10日10時0分


また、韓国ではいまだにゴミを日本海の沖合いに廃棄したりしているから、日本海(韓国名・東海)の汚染が進んでいる。
日本海側の漁業関係者は、韓国の精力的な密漁によって甚大な損害をこうむり、長い間忸怩たる思いを抱えてきたけど、政治の狭間で無視され続け、苦しい思いをしてきた。
いくら訴えても動かなかった日本政府だけど、意外にも韓国メディアが日本海側の漁業関係者の助けになるかもしれない。
日本海の中心部の大和堆という浅瀬のすぐ近くで韓国の産業廃棄物が捨てられていた。
一部は栄養素として魚や蟹やクラゲの成育に役立ったかもしれないけど、魚たちは同時に水銀や鉛などの重金属も摂取した。これは深刻な事実だ。
軟弱な私は昨年からあまり日本海側の水産物は摂取していない。危険かもしれないから。
去年3月に下記のような記事があったけど、日本のメディアで大きく報道されることはなかった。個人的には大きな事件だったけどね。

http://www.chosunonline.com/article/20070308000032
■韓国の海は廃棄物だらけ!?
年間1000万トンのゴミを海洋に投棄
2007/03/08 11:21:32
西海 | 東海
 韓国の海に1年間で1000万トン近くの陸上廃棄物が捨てられ、海を汚染していることが分かった。これと関連し、仁川地域の漁民と仁川環境運動連合の会員30人余りは7日、仁川港沿岸ふ頭前の海上で海洋投棄の中断と関連法改正を要求するデモを行った。

 海洋水産部によれば、陸上で発生した廃棄物を合法的に海洋に投棄できるよう定めた1988年以降、海洋廃棄の量は年々増え続け、90年の107万トンから2005年には993万トンにまで増加しているという。

 特に05年の投棄量の3分の1が仁川港を通じて投棄されており、海洋投棄されるのは主にふん尿、畜産廃水、食品廃水、下水汚泥などだ。これらの廃棄物はコンテナに積み込まれ、船から投棄される。

 現在、海洋水産部は東海(日本海)の2カ所と西海(黄海)の1カ所を廃棄場に指定・運用している。各廃棄場は、「東海丙」(浦項東方125キロ沖合、水深200から2000メートル)、「東海丁」(蔚山南東方63キロ沖合、水深150メートル)、「西海丙」(群山西方200キロ沖合、水深80メートル)などの海域に位置している(なお、ここでの「丙」や「丁」とは、干支の十干〈甲乙丙丁…〉から来ており、海の一定地域を指定する際に便宜上つけたもの)。このうち、東海丙、西海丙の海域は既に飽和状態を超え、重金属汚染が深刻な状態にある。

 廃棄物の海洋投棄が激増した理由は単純で、リサイクルや焼却など、陸上での処理に比べて費用が4倍から15倍も安いためだ。しかし、海洋汚染の深刻化を懸念し、海洋水産部では毎年100万トンずつ廃棄物の排出量を減らし、11年までに海洋投棄される陸上廃棄物の量を現在の半分以下に減らす計画を発表している。

 仁川環境連合のチョ・ガンヒ事務処長は「西海は水深が浅く、湾状になっているため、東海よりもはるかに環境の変化にぜい弱だ。近い将来、中国が膨大な量の海洋を投棄することが予想され、韓国が直ちに海洋投棄を中断しない場合、中国側に中断を要請する名分がなくなる」との懸念を示した。

 一方、米国や欧州連合(EU)など先進国では、10数年前から下水汚泥や畜産廃水の海洋投棄を禁止しており、焼却処分をするか、レンガやたい肥などにリサイクルしているという。

仁川=許允僖(ホ・ユンヒ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
(記事入力 : 2007/03/08 11:21:32)


そして、今日もまたこのような報道があった。
だけどこれもまた日本のメディアでは大きな報道はなされていない。
不法廃棄物が瀬戸内海に投棄されたら大騒ぎするっていうのに。
日本のメディアは恣意的だから、よく情報は個々人が責任を持って精査しないといけませんね。
軟弱な私は、瀬戸内海の魚をあまり食べませんが、(というか気をつけて選んでいますが)
日本海の魚もあまり食べません。
日本海や瀬戸内海の水産物の摂取にはお気をつけください。
なかなか報道されないかもしれないけど、なぜ私が瀬戸内海産の牡蠣を買わずに三陸産の牡蠣ばかり買うか。
東南アジア産の海老を買わずにアイスランドやノルウェーの甘エビを買うか。
養殖の魚をできるだけ避けて天然物を買っているか、知ってる人は知ってるんですよ。
まあ、多少毒の入ってるものでもすぐに害は表面化しないから神経質に騒ぐことはありませんが。
のんきな生活をするにしても、安全なものを口にするにこしたことはないと思います。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080211-00000041-jij-int
■日本側EEZに投棄区域=異議受け見直しへ-韓国紙
2月11日14時0分配信 時事通信

 【ソウル11日時事】11日付の韓国紙・朝鮮日報は、韓国政府が日本海に設定した「廃棄物海洋投棄区域」の一部が日本側の排他的経済水域(EEZ)に入り込んでいると報じた。日本政府は2、3年前から韓国海洋水産省に異議を申し立てていたが、同省は対応せず、昨年11月になってようやく対策に乗り出したという。
 同紙によると、韓国政府は1988年以降、日本海の2カ所に廃棄物を捨ててきたが、93年に公式に同海域を投棄区域に設定。韓国政府筋によれば、投棄区域の2カ所とも、一部が日本側のEEZに入り込んで設定されている。
 海洋水産省関係者は「日本の管轄権を侵したのは事実」と認め、投棄区域を近く再設定するとの考えを示した。新日韓漁業協定に合意した98年以降は、日本側のEEZ海域に廃棄物を投棄していないという。 

最終更新:2月11日14時0分

http://www.chosunonline.com/article/20080211000028
■韓国、廃棄物を日本の大陸棚に投棄
2008/02/11 11:40:18

http://www.chosunonline.com/article/20080211000029
■廃棄物投棄:日本海域汚染の可能性も
2008/02/11 11:40:57

http://www.chosunonline.com/article/20080211000034
■韓国のゴミ海洋投棄の実態
2008/02/11 12:30:34

http://www.chosunonline.com/article/20080211000030
■廃棄物投棄:ゴミで病んでいく東海(上)
2008/02/11 12:01:04

http://www.chosunonline.com/article/20080211000031
■廃棄物投棄:ゴミで病んでいく東海(下)
2008/02/11 12:01:29

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

気になる句点の位置(ブログ表記と新聞表記の違い)

2008-02-05 21:11:42 | Weblog
10年前に比べ、一般の人の文章力はおどろくほど向上している。
ブログが一般化するにしたがって、文章を書ける人の数が激増した。
文章で表現できる人の数が、10年前の数倍にはなっていると実感する。

プロのライターは何通りにでも読みとれるような、あやふやな書き方はしない。何がどこにかかるのか、すっきりとした構成の文を書く。
以前は、素人の投稿文章といったら何を書いているのか把握しづらいものが過半数で、赤字を入れて修正するのに悩まされた。

私はいつまでたっても文章が下手で、グダグダな文を書くから、素人の気持ちがよくわかるつもり。
構成なんか考えないで書いていると、夢の中のように、脈絡のない構成になってしまうんですよね。よっぽど頭とカンがいい人でもない限り。

ただ、文章力の有無というのは、あんまり問題ではない。
どんなにセンスのない人でも、読む相手が読み取りやすい文章というものを心がけて、誠実に書いていけば、ある程度の文章を書くことはできるようになる。

たいした中身もない思わせぶりな文章やもったいぶった文章よりも、中身のある誠実な文章のほうが読者にも伝わりやすい。


ただ、いろんなブログを見ていると、一つ、「素人っぽいな」と感じる表記が多く目に付くのを惜しく感じる。

下記の3つの表記のうち、新聞や雑誌、書籍で見るのは(1)。
ブログでけっこう見かけるのは(2)のような表記。
ごくまれに(2)のような表記を雑誌や書籍でも見かけることがあるけど、ほとんどの場合、素人が編集・校正したもの。
(1)シェフに「新作の青海苔スパゲティ、おいしいですよ」と言われた。 ○
(2)シェフに「新作の青海苔スパゲティ、おいしいですよ。」と言われた。 ×
(3)壁に「新作の青海苔スパゲティ、おいしいですよ。」と書いてあった。 ○

『。』と『」』が続くと、なんだかかさばったような印象。(2)のような表記を、すっきりと(1)のように変えれば、いろんなブログを見ている各社の編集者や記者も「見やすいな」「なかなか分かってる人では」と感じるかもしれません。

まあ、表記は人それぞれな面もありますけどね。
ちなみに、「?」や「!」の後は1字分空白を入れるっていうのが新聞雑誌などの標準だけど、私は全角1字分あけるのが間延びしているように感じてしまうので、ひそかに半角分しかあけなかったりします。というか、半角あければ十分だと思っています。スタンダードにはならないと思いますが。数ある「私流」のやりかたのひとつ。


ちなみに、例文で出した「青海苔スパゲティ」は私の創作パスタ。
なかなかおいしいですよ。アサリのスパゲティなどに買って来た青海苔を洗って入れるだけ。
磯の香りがいいのです~。


<参考>句点の場所について
「記者ハンドブック 新聞用字用語集 第八版」共同通信社発行 
--------------------------------------------------------------------------
P77 書き方の基本 ―― 句読点 

句点「。」

一、 句点は文の終わりに付ける。

二、次の場合は句点を付けない。
 1 パラグラフ(段落)全体が『「』『(』『“』などで始まり、『」』『)』『”』などで終わる場合。
[例]「メダルに一歩でも近づこうと最後まで一生懸命走った」
 2 段落の途中に句点があり、それに続く最後の文が『「』などで始まり、『」』などで終わる場合。
[例]…父が踏んだ大舞台へのあこがれは強かった。「父から五輪の雰囲気がどんなものかよく聞いていたわ」
夢がかない…
 3 例外=段落最後の文が『」』で終わる場合でも、その文の直前に主語となる語、句があり、『」』の後の述語(「と語った」「と述べた」など)が省略されているときは『」』の後に句点をつける。
[例]…Aさんは笑いながら「ご想像に任せます」。
   ほほが赤みを帯びていた。…

三、文末に部分的注釈の丸カッコを使うときは、閉じカッコの後に句点を付ける。
[例]○○○○選手、スピードスケート男子500メートルで優勝(96年日本選手権)。
○○○○選手、女子フィギュアで5位入賞(96年日本選手権)。

四、文章全体の注釈、筆者名、クレジットなどを、丸カッコに入れ文末に付けるときは、カッコの前に句点を打つ。
[例]週休二日制の普及のためか、土曜出勤者が五割を切っているのは日本だけ。(香港、共同)

五、座談会、対談記事の中で、情景描写などを丸カッコに入れる場合は、段落の終わりのときは『(』の前に句点を付け、文中のときは『)』の後に句点を打つ。
[例]①○○氏 これでは国会の正常化はできない。(○○党席から拍手、△△党からヤジ)
   ②…大変な問題提起ですネ(と身を乗り出す)。だれかがきちんと答えなければ…

六、段落の最後の文が「?」「!」の符号で終わるときは句点を付けない。

七、文末が「?」「!」で終わるときは句点を付けず、その後一字あける。しかしこれらの符号の次が『」』『)』『”』のときは一字あけしない。
[例]①そんなことが起こってたまるものか! Aさんは叫んだ。
   ②「○○に会いたいって? どういうわけで?」

八、単語に係る「?」「!」の後は一字あけない。
[例]こんな妙案?にはお目にかかったことがない。

九、改行で個条書きするときは、各個条書きの終わりに句点を付ける。ただし、簡単な個条には付けなくてよい。
[例]次の事項を書いた申請書を提出してください。
   1 申請者の住所氏名
   2 建築の目的
   3 建築の場所

十、文中の追い込みの個条書きでは、各個条の終わりに句読点を付けない。最後の個条と本文の切れ目には『―』を用いる。
[例]…同会議は①休職の衛生対策の基本である「学校環境衛生の基準」の見直し②調理場の施設・設備の整備③加熱など調理方法の在り方―について検討を進める。

十一、省略や間を持たせるために、文末で用いた「…」「―」の次には、句点を付ける。
[例]あれからもう90日、あすはあの子の誕生日だというのに…。

--------------------------------------------------------------------------


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新しいディプロマミルか? 村上学園の「日本カイロプラクティック医科ユニバーシティ」

2008-02-05 20:56:16 | Weblog
一般に通用しない学位を発行するディプロマミルとして批判されることが多い「イオンド大学」は、ひそかに日本の文科省の人の助言に従い、昨年から公式サイトでも「イオンドユニバーシティ」と名乗っている。

そこで思い出すのが、昨年村上学園が設立した「日本カイロプラクティック医科ユニバーシティ」だ。
何やらここにもあやしさを感じる。
「日本カイロプラクティック医科ユニバーシティ」のサイトには冒頭にこう書かれている。

 当学校は、内閣府認証のカイロプラクティックの大学です。
 代替医療、予防医学の学科を設置しています。

 内閣府認証 日本カイロプラクティック医科ユニバーシティ    
 大学開学 村上学園グループ

ほんとのことなら、なかなかすばらしいことですね。
村上学園グループの学校案内ページには、ユニバーシティに関して下記のような説明もある。
 「日本初。予防医学の先進的学問を学べる専門学校。

ただ、この表現は適切ではない。専門学校は高校や大学と同じように学校法人格を認められているもののことを言う。村上学園グループの「ユニバーシティ」や「専門学院」は専門学校ではない。塾やカルチャーセンターや任意団体のようなもの。
修了しても学位は認められない。

「当校の特徴」ページには下記のような記述がある。だが、「内閣府認証」というのは政治団体として認識されている、というだけのこと。
学校法人として認められているわけではない。
 「平成18年、内閣府より認証された「本学」は、従来の日本になかった新しい教育システムとして、注目されています。」


疑問点その1   
 村上学園の村上一男会長は医学博士なのか?何大学での博士号なのでしょうか?
 非公認大学の博士号ではないのでしょうか?
疑問点その2 
 「当学校は、内閣府認証のカイロプラクティックの大学です」という表現は事実に反しないのでしょうか?
 内閣府が認証しているのは政治団体やNPOであり、大学は存在しないのではないでしょうか?
疑問点その3 
 「内閣府認証 日本カイロプラクティック医科ユニバーシティ」という表現は、
 政府が大学を認めているとの誤解を招くのではないでしょうか?
 総務省内閣府はこのような表現を許しているのでしょうか?


実態としては、日本カイロプラクティック医科ユニバーシティはカルチャーセンターとあまり変わらない。
朝日カルチャーセンターや産経学園、よみうり文化センター、高齢者大学校や市民大学校などは大学とは言えない。
学校法人ではないから。もちろん学位は発行できない。


・日本カイロプラクティック医科ユニバーシティ
http://www.ikauniv.com/index.html
・イオンド大学
http://www.iond-univ.org



総務省は一応通達を出したようですが、対応が甘い。
何か弱みでも握られているのかな。

<参考>総務省からの通達について
「総務大臣所管○○○○」又は「総務省所管○○○○」と称する政治団体について 
2008/01/29
http://www.soumu.go.jp/menu_00/important/topics080129.html
■「総務大臣所管○○○○」又は「総務省所管○○○○」と称する政治団体について
 「総務大臣所管○○○○」又は「総務省所管○○○○」と称する政治団体について、苦情等が寄せられることがありますが、以下の点にご留意願います。

 政治団体は、政治活動のための寄附を受け、又は支出をするためには、政治資金規正法の規定に基づき、設立の時に総務大臣又は都道府県選挙管理委員会に必ず届出なければならないこととされています。この届出をもって、総務大臣や総務省が当該政治団体やその活動全般を所管しているわけではありませんし、特別な許可、認可等を行っているものでもありません。
 政治団体の具体的な活動内容については、総務省において実質的な調査等をする権限がなく、承知しておりません。

<参考2>「総務大臣所管 日本予防医学行政審議会」について
公式サイトを見ると、総務省の関係する公的な機関かと思ってしまう。
http://www.yoboushingikai.com/about/index.html
「総務大臣所管 日本予防医学行政審議会」の名誉会長は、医学博士の野末源一氏。学校法人村上学園の総長でもある。
村上学園は、グループ内に学校法人と、そうでない学校を抱えている。

「日本予防医学行政審議会」は、科学的に効果があると認められてない健康グッズなどにお墨付きを与えることによって収入を得ている様子。
行政機関とまぎらわしい名称になっているが、民間の政治団体。
村上学園の関連団体で、「日本カイロプラクティック医科ユニバーシティ」を認定している。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

耕論~和田中学校の夜間塾「夜スペ」をめぐって

2008-02-03 23:13:43 | Weblog
2月3日(日)の朝日新聞朝刊に、和田中学校のことが記事になっていた。
できる子むけに公立中学校が夜間の特別授業を設ける、というのは画期的。栄光ゼミナール(じゃなくて、SAPIXでしたね、和田中は)の教えるノウハウは優れているから、公立校もそれを活用しない手はないと判断したのだろう。
昨年末、ある町の教育委員会委員長に和田中学校の「夜スペ」開始のニュースを伝えたら、好意的に受け止めていた。

公立学校の教師は雑用に忙しく、教える技術のプロは少ない。教える技術が低くても更迭されたりしないし。教える技術を一流塾講師並みに磨いている人は少ない。
いまだに教科書を棒読みして順番に生徒をあてて答えさせる、という古典的な進行で時間を潰している教師もいる。
教師の学力も決して平均的には高いものではなく、中高の英語教師でも抜き打ちテストをすれば英検準1級、TOEIC730点をクリアできない人が過半数のはず。2級、600点をクリアできない人も少なくない。(TOEIC運営委員会の資料にもあるはず)


それはともかく、朝日新聞の記事を見ておどろいた。
これは、先に国際基督教大の藤田英典教授に意見を聞いて、それを和田中の藤原和博校長に見せて、藤原校長の意見を聞いただろうか。
これがディベートなら、藤原校長の圧勝でしょう。こんなに藤田教授に恥をかかせて、朝日新聞は平気なのだろうか。これは藤田教授の名誉のために、もう一度発言してもらう必要があるのでは。

たしかに、藤田教授の話す内容は、昔の知識人のように、「何々をもっと考えるべきだ」「何々が大切だ」と言っても解決策を提案しないあいまいなもの。
でも「ロジカルシンキング」など聞いたこともないというむかしの知識人は、意味ありげだけど具体的でないことを演繹的に言う癖がついてしまっているので、なかなか修正することは難しい。

ちょっと前まで日本人が欧米人を前に意見を言うと、「で、何が言いたいの?」「何が言いたいのかわからない」と言われたものだけど、アグネス・チャンと同じくスタンフォード大の大学院で教育学の博士号を取得された藤田さんも、「何が言いたいの?」と言われたことがあるかもしれない。

論理的に考え、問題を解決しようという試みは、アメリカのコンサルティング会社などを中心に発達してきた。
その中で、一番やってはいけないのは、あいまいな言葉でごまかすこと。
「適切にしなければならない」とか「より良くしなければいけない」「よく検討しなければならない」などと言うと、何も解決できない人間だなと思われてしまう。
意見を言うときには、状況を分析し、問題を解決する具体的なステップを提案する力が求められる。

ところが藤田教授は言ってしまった。
「できる子とそうでない子を理不尽に別扱いすることの意味を、教育者ならもっと考えるべきだ」←具体的にどのようなことを考え、行動するのか。具体的な案は?
「学び合い高め合える教育が大切だ」←どうやって実現するのか。具体的な案は?
「都教委や杉並区教委は、公教育の理念や望ましい受験対応について、いろんな人の意見を聞き、十分かつ適切に検討・判断すべきだ」←どんな意見をどう検討するのか。具体的な案は?

藤原校長は1955年生まれだけど、おそらくロジカルシンキング(論理的思考)のことを熟知している。やることや言うことが具体的だし。
東大経済学部を出た後リクルートに入り数々の業績を上げた。相当頭がいいだけではなく、行動力も超一級。また、プレゼンに関しては天才的な技能を持つ。
この人を前に、立ち向かうのはたいへんだ。
おそらく、和田中の先生の中で藤原さんに批判的な人は少ないのでは。
藤原さんがやろうとしていることは日教組のやろうとしていることと全然違うけど、藤原さんの考えていることのほうが天才的発想だから。

今日、日本教職員組合(日教組)の全体集会がホテルの拒否によって実施できなかったということが大きなニュースになっていたけど、日教組の教育研究全国集会で、和田中の取り組みが取り上げられたりするのかな。
そういう日が来れば、日教組も風通しが良くなって、保身行為や利権確保に動くことが克服できるのではないかと思う。

私としては、さっさと塾の優れているところを公立校も取り入れればいいと思う。
藤原先生にはむかしの知識人と違う、新しい知性を感じる。藤原先生の取り組みを応援したい。

私は、公立中高で学んだけど、得たことはほとんどない。
つまらない授業に耳を傾けることなく、消しゴムをクルマに見立て、ペンのキャップを宇宙船に見立て、机上レースにいそしむ日々でした。あー、無駄なことしたものです。
(浪人して予備校に行ってカリスマ講師の授業を聞いたら偏差値は10くらいすぐに上がりました)


<参考1>
■■■朝日新聞 2008年(平成20年)2月3日 日曜日 12版▲ オピニオン 4

耕論
公立中学校で放課後、授業をする進学塾が登場した。各地で進む公教育と教育産業の連携のあり方を考える。

学校と塾の連携どこまで

東京・杉並区立和田中の夜間塾「夜スペ」
大手学習塾が有料で希望者に、週3回の放課後と土曜に授業をする。1月26日から始まった。東京都教委から「機会均等の確保に疑義がある」と指摘を受け、区教委が「学校の活動外の取り組みだ」と説明し、認められた。
このほか、東京の港区や足立区、青森県東通村、福島県川内村などでも、自治体が費用を負担し塾講師に補習を依頼。東京・江東区立の小中学校では教師と塾講師が一緒に授業をする。茨城県鹿嶋市は、市立小中の教員を研修・養成する「師範塾」の責任者に、民間塾の経営者を起用した。


■藤原和博(ふじはらかずひろ)さん
杉並区和田中校長
55年生まれ。リクルート社員を経て、03年から現職。「公立校の逆襲 いい学校を作る!」など著者多数。
★批判は具体的な対案で
 「夜スペ」の狙いは、ある程度、勉強ができて意欲もある子たちに、さらに伸びる機会を提供することだ。
 公立の学校は、勉強が苦手な子やつまずいている子に目を向ける。その部分の熱心さは日本の教師の美徳だろう。
 一方で、ある程度できる子には、「自分でもっとがんばれるだろう」となりがちだ。授業をつまらなく感じて、「ふきこぼれ」現象も起きる。成長機会という意味では、不平等で不均等ともいえる。
 「公立ではできる子には対応しません」ということでは、ふきこぼれが増えるばかりで、都会で言えば親の関心をますます私立に向かわせるだけだ。そんな公教育で日本はどうなってしまうのか、考えてみてほしい。
 では、「できる子を伸ばす方にも力を入れろ」と教師の尻をたたくか。それはない。家庭のしつけが後退するなかでの生活指導、部活や委員会活動など、教師はほんとうに忙しい。環境、IT、国際理解、キャリア、生命など、新たな「○○教育」の必要性が言われるたびに対応を迫られる。教師の負荷は限界だろう。
 だから、進学塾と組むことにした。入試など進路指導の情報も多い。無料では塾側が続かないし、生徒もさぼりがち。そこで月謝を通常の半額に設定し、経済的事情によっては更に下げることにした。
 塾を単なる詰め込みだと言う人は古すぎる。飽きさせずに理解させるには相当な力量が必要だし、今回は狭い受験対策に特化せず、国際的な学習到達度調査(PISA)型の学力も視野に入れている。塾の講師と和田中の先生が、教え方について互いに参考にできる利点もある。
 入室テストは希望者の実力を塾側が診断するためで、誰も落としていない。全員にテストをして、上位19人をピックアップしたわけでもない。実際は中位の生徒も多い。
 ただ、公立校が特定の塾の講師を招いて、一部の子ども向けに有料の授業をするわけにはいかない。だから、和田中を支援するボランティア組織「地域本部」が主催する。
 ここには30人を超える教師志望の学生や、保護者OB・OG、団塊世代のリタイア組などが参加してくれている。
 地域本部の役割は多い。土曜朝のほぼ無料の寺子屋「ドテラ」もその一つ。分からない部分を少し年上の人たちが教えてくれる。授業に遅れがちな子や集中するのが苦手な子に、丁寧に対応する。「落ちこぼれ」を防ぐ対策を続けてきたことも知ってほしい。
 できる子をさらに伸ばすのは、次のような理由だ。
 地域本部は、ドテラ以外に「英語アドベンチャーコース」という集中講座もやってきた。英検協会と協力し、格安の謝礼で講師を頼んで主に英単語を教える。検定が励みになり、準2級に受かる子がどんどん増えた。
 面白いことが起きた。自信をつけた子が、自然に仲間に教えるようになった。普段の授業でもリーダーシップを発揮するようになり、互いに学び合う雰囲気が生まれた。英語が苦手な子も変わっていき、杉並区の学力テストの順位が跳ね上がった。上位の一部が伸びたのではなく、生と全体が上がったのだ。
 批判するなら具体的な対案を出してほしい。僕らは現場で実践と挑戦を重ねている。観念論や理想論だけで教育を語っても子どものためにはならない。
(聞き手・上野創)


■藤田英典(ふじたひでのり)さん
国際基督教]大学教授
44年生まれ。東大教育学部長などを経て03年から現職。編著書に「誰のための『教育再生』か」。
★受験偏重を恐れる
 和田中の夜間塾には、和田中に直接かかわる問題と、公教育の在り方をめぐる理念的な問題がある。
 第一は、学校という公共施設を塾の営利活動に提供することの問題性だ。学校側は「1コマ500円で利益はない」と説明しているが、施設費や光熱費がかからない上、宣伝効果のすごさを考えれば、塾の営業活動としてプラスになることは明らかだ。これが全国各地の学校に広まると、学校教育は受験準備教育にますます偏重していく。学校以外の公共施設も含めて、営利活動に提供しないという原則も崩れることになるだろう。
 第二に、夜間塾は、一部の「できる子」だけを対象とすることにも問題がある。学校が公然と「できる子向け」と言うことは、潜在的に「できる子は優遇され、そうでない子は特別配慮に値しない」というメッセージを発信することになる。
 中学校という難しい時期に、夜間塾を受けられない子とその保護者は今後どういう思いで学校生活を送ることになるだろうか。たとえ選抜テストをしなくても、ついて行けそうにない子に受講を希望しないように説明しているなら同じことだ。できる子とそうでない子を理不尽に別扱いすることの意味を、教育者ならもっとよく考えるべきだ。
 米国の教育学者カミングスは、70年代の日本の教育を見て、小中学校では学校間格差や習熟度別などの差別がなく、平均以上の水準を標準に満たしていることを高く評価した。PISAで注目されているフィンランドの教育の卓越性も同様のところにある。できる子にも日常の教育活動の中で対応するのは当然のこと。特別扱いするのではなく、多様な背景や能力をもつ子と学び合うことで、考える力や思いやる力もはぐくまれる。そういう学び合い高め合える教育が大切だ。
 高校受験については、学校の授業と家庭学習だけで対応できないことはないはずだ。とはいえ、子どもや保護者が学校に受験への対応を求めているのは事実だろう。公立校にも従来、受験「プロ」の先生がたくさんいた。最近の先生は忙しくてそこまで手が回らないというなら、先生の数を増やすという王道を含め、受験を直近で経験している大学生の力を借りるなど種々の方法がある。
 藤原校長が進める改革には評価できるものも多いと思う反面、危うさも感じていた。それが今回表面化した。藤原校長はホームページなどで「全国の公立中学校に先駆けて」「公立校の弱点である『ふきこぼれ』を出さない」と協調している。こうした発言は他の公立校をおとしめていないか。「総合的な学習の時間」や学校支援ボランティア制度などで成果を上げている学校は多い。そういう学校まで、よく知らない人たちから「なぜ他の学校もやらないのか」と責められ、浮足立ってしまう危険性がある。
 都教委や杉並区教委は、公教育の理念や望ましい受験対応について、いろんな人の意見を聞き、十分かつ適切に検討・判断すべきだ。区教委は夜間塾を「地域本部の主催なので学校の教育活動外」と位置づけたが、地域本部の主催なら何でもやっていいとなれば歯止めが利かなくなる。教委には、地方分権や学校裁量権の拡大を適切に進める責任と義務がある。
(聞き手・葉山梢)


■菅原明之(すがわらあきゆき)さん
全国学習塾協会常任理事
59年生まれ。83年から東京都江戸川区で菅原進学教室を開く。04年度から江東区八名川小の授業に参加。
★互いを知れば補完できる
 公立の小中学校と塾の連携は、すでにいくつもの自治体で実施されている。私は04年6月から、東京都江東区の小学校で、高学年の数学を教えている。
 当初は学校の教師からの抵抗感も強く、ぎくしゃくした。やはり塾とは教え方がまったく違う。学校の指導は問題解決型。割り算なら「2で割るというのはどういうことか」という原理原則をみんなで考えながら、答えを見つけていく。塾は、演習による定着型。問題を次々とやりながら解き方を覚えていく。
 学校では「なぜ」「どうして」を大事にする。「答えをスッと出さないでほしい」と何度も教師に言われた。学校の土台があって、塾の教え方が成り立つのだと実感した。お互いに探り合いながら、やり方を見つけてきた。
 みんなで考えることが重要なのはわかるが、学校ではどうしてもできない子を中心に教えていく。できる子は手持ちぶさたになっても、待たせているのが現状だ。算数や英語などは特に習熟度別に分けたほうが良い。
 ただ、習熟度別は教師の人数を増やさないと難しい。例えば、40人学級の3クラスを習熟度別に分けたとする。一番下のクラスは、分からない子ばかりが40人。これを教える先生は大変だ。江東区では習熟度別に分けた時には、私が発展的な学習をするクラスに入る。教師の余裕ができる分、わからない子を徹底的に教えることができる。これは大事なことだと思う。
 現場の学校に入ってみて、教師の忙しさには驚いた。勉強を教える以外のことが多すぎる。残業しても終わらず、苦しんでいる。教育現場は限界に来ているのではないかとすら感じる。
 学力格差の広がりも実感した。中学校でも教科書がきちんと読めない子、割り算ができない子もいる。学力低下だけではなく、学習意欲も低下している。そういう子をどうやって教えたらいいのか。様々な教え方を取り入れなければ、立ち行かないだろう。
 そして教師が一生懸命授業をやっても、入試までに学習内容が終わらないというのも現実だ。学校の授業だけでは、入試に対応できない。それほど学校の授業と入試内容には隔たりがある。ここをなんとかしない限り、生徒たちは塾に通わざるを得ない。
 学校は学習した内容を定着させることに弱い。家庭での定着を求めてもなかなか難しい。学校で、勉強を教える専門家の手を借りざるを得ない状況があるのではないか。
 ただ、教師には「自分の子どもたちは自分で育てたい」という強い思いがある。だからこそ、もし塾が入っても、講師と信頼関係を築いていくことは簡単ではない。塾の講師が色を出さないように、補助の役割に徹しなければならない。和田中では、「学校の教育活動外」ということで塾の連携を認められた。
 しかし教師は、塾の講師が何をどう教えているかを知りたいはずだ。足立区の中学校で長期休暇中に補習をしたときには、教師から「ここを教えてほしい、ここまでは教えないでほしい」と教材に細かい注文がついた。そうやって初めて、お互いに納得がいく連携ができる。塾がかかわるなら、教師の承認と協力が不可欠だ。そこまでやって、できる子にもできない子にも充実した教育が可能なのではないか。
(聞き手・平岡妙子)


<参考2>
※あらたにす(http://allatanys.jp/)のトップページの「編集局から」というコーナーにこういう記事があったけど、単に紙媒体の紙面の紹介をしているだけなのだろうか。
「耕論」はネットで公開されてない様子。出し惜しみしないですべての記事をネットで無料公開してほしい。新聞社も通信社的な立場になって生き残るかもしれないし。
   ↓
[編集局から]朝日新聞 
毒入りギョーザ事件は工場内での製造の状況や流通経路などがかなりわかってきました。真相はナゾに包まれていますが、日中双方での取材結果を1、2面、社会面で詳しくお伝えしました。杉並区立和田中学で始まった夜間塾。藤原和博校長をはじめとする3人の賛否両論がオピニオン面の「耕論」です。学校と塾の連携、そのあり方とは。さて、きょうは節分です。1面の写真は、春なお遠い猪苗代湖の波と風の造形「しぶき氷」です。(和)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする