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波打ち際の考察

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波屋山人

療病院

2011-07-14 00:17:52 | Weblog
さっきテレビの歴史番組をながめていた。
厩戸皇子は四天王寺に療病院という施設を作っていたという。
療病院とは、現在の病院。

それを見て、ふと思った。
もしかしたら、数十年後には「病院」という語は不適切な言葉として排斥されているかもしれない。

「病院」は字面だけ見ると、「病んだ院」に見える。あるいは「病の院」。
これよりは、医院、治療院、施療院、療病院などのほうがポジティブな印象がある。
病を癒し、治すことが視野に入っている。

「獣医」だって字面だけ見ると、「獣の医者」に見える。
獣を治療対象にする医者だと読むこともできるけど、
いまどき獣(けもの)扱いされる動物も少ないだろう。
数十年後には「動物医」「ペットドクター」などに名称が変わっているかもしれない。

「産婦人科」だって、「産女性科」「助産科」「産科」などになっているかも。もうなってるか?
「小児科」だって、「子ども科」「幼児科」などになっているだろうか。
あたりまえのように扱っている言葉でも、時代が変わればへんな言葉として疎外されることは珍しくない。

いくら時代劇などで時代考証が大事だと言われても、言葉遣いも喫煙率もずいぶん現代にあわせた表現になっている。
歴史的な表現でも放送禁止用語だとか差別語だと認定されてしまえば、名称がなかったことにされてしまう。
(高橋貞樹の名著『特殊一千年史』は著者関係者の許諾も得ず『被差別一千年史』に改題されてしまった)

いま、ふつうに使われている言葉が何年か後に差別語として使用が制限されるかもしれないということは意識しておいてもいい。

正義を主張して何かを否定する言動の中にも、後の世に否定されてしまう要素があるかもしれない。


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