■2017年12月23日
怪物公園と同じく、ローマではなかなか縁の遠かったコロンナ宮殿へ行きました。週に一度だけ、土曜日が予約なしで入れるチャンスなのです。他の曜日でも、予約をすれば入館できるのですが、そこまでしてまでは、という気持ちでした。が、今日は土曜日。よしっ行こうとなりました。
この宮殿は、名作映画「ローマの休日」の最後のシーン、アン王女が記者会見する場面に使われました。もう何度も何度も観た私が大好きな映画ですが、ここにアン王女が立ったのだ、そしてこちらには、グレゴリー・ペック扮する記者のジョーが・・・と名場面を思い浮かべていると、不覚にも涙が出そうになりました。別れを余儀なくされた二人ですが、その後どうなったのでしょうね。現代ならば、メールやラインでやりとりが出来るのに、そして身分を超えた結婚だって可能なのにな~などとこの煌びやかな宮殿にはにつかないことを考えながら、余りにも世離れした豪奢な室内に目をぱちくりしていた私です。
宮殿に入ってすぐの「ベッリカの間」に続く大広間の階段に鉄球が埋めこまれ、階段の大理石は一部欠けているのが目にとまりました。ここが映画の中で編集されて取り除かれた場所だなと、思い入れも深く見ましたが、考えれば歴史の生き証人ならぬ生き球というべきでしょうか。
1849年、ローマ共和国とフランスとの戦いで、仏軍がジャニコロの丘から発射した弾がここまで届き、着弾した、これがその大砲弾なのでした。どこもかしかも、この国には戦いの爪痕が今なお残されていて、たった一つの鉄球でさえ、見る者を圧倒します。
今日は、入場種類の選択に三つあった中から、「大広間と庭、そしてイサベラの居室」全てを、折角の機会なので選んで見学しましたが、うーん入場料30ユーロは高いのか安いのか、それとも妥当な金額なのか、イマイチよく分からない。
この30ユーロの料金での見学は、どうもガイドさんが付くようで、 ベッリカの間と大広間、風景の間、マルティヌス5世神格化の間、玉座の間、黄色の間、礼拝堂の間と進んだ後は、別途チケットの半券が切り取られ、そこからどうもイサベラの居室、庭を見るコースになっているようです。
私は大広間をゆっくり見たかったので、ガイドさんがどこから付いていたのかさっぱり分からないまま、途中から別料金になっている入り口で英語のガイドさん付きのグループに紛れ込んでしまいました。スタート時の人数と合わないだろうに、一人多いだろうに、誰も気にしない。東洋の平たい顔族が一人増えているのに。
英語の説明を聞いても、さっぱり分からないのだけれど、その豪華さに、コロンナ一族の栄耀栄華は想像するに余りある。どの部屋にも世界の名だたる美術家が描いた絵画が所狭しと飾られていて、どれ程の財力を有していたのか。いわゆる金に糸目は付けない収集だったのでしょうね。
更に驚くのは、今も貴族としての体裁を保っていて、一族の肖像画や記念写真が並べられた中には、ローマ法王フランシスコ一世と写る写真もありました。数百年もの血脈を営々と受け継ぐコロンナ家は、ローマの歴史に欠かせない類い希なる一族なのだとつくづく感じ入りました。
コロンナ宮殿には、テルミニ駅から簡単にアクセスできます。バス40番、60番、64番、70番、170番等々に乗って、Nazionale quinaleで降ります。このバス停前は、Hotel Fiori。そこから歩いてすぐです。
戦争の爪痕が残り、そしてローマの休日の撮影にも使われた宮殿に行くことができて良かったですね。そして羨ましい。。私も「プライドと偏見」の舞台となったお屋敷に行きたいのですが、とても行きにくい場所なんですよ。多分、あきらめちゃうんだな。。。
プライドと偏見の屋敷?いわゆる撮影場所ですか?sachiさんがそう言われるくらいだから、余程行き方がないエリアなんでしょうね。レンタカー、ちょっと気持ちが揺らぎませんか(笑)私は、ローカル線を選んで行きたい派ですが、余りにも不便な所へは、車があればなぁといつもそう思います。移動時間が無駄なんですよね。短い期間の旅行でほんと時間がもったいないです。でも分かるなぁ…行きたい気持ち。分かりすぎますよ。
無事にイタリアに着いてらして良かったです。もっと早く連絡できていれば成田でお会いできたのに。。と思います。コロンナ宮殿私も行ってみたい所です。
すごく豪華ですね。。色々の中で、本当によく計画されて実行に移されてすごいです!!体調に気をつけて旅を続けてくださいね。
あと、上のコメントの「完投」→関東です。自分のミスに爆笑(≧∀≦)
ベローナでの出来事楽しみにしてます♡
日本はイタリアより時間が早いからもう過ぎてしまったかしら。ありがとうございます。そんな風にお会い出来たら素敵ですね。言って下さるだけでも嬉しいです。一人の旅行なので、出来る限り調べて行かないと、目的は達成できなくて(笑)。その点、やはりツアーは値打ちがありますよね。でも、アクシデントに見舞われながも、きっとこんな旅行が私の性に合うのだろうと思います。
コロンナ宮殿はmokochanさんと同じく私もずっと行ってみたくて、今回見学出来てほんとに良かったです。mokochanさんなら、きっといつか行かれると思います。キンキラキンの宮殿、これが個人の持ち物だなんて今でも信じられません。こうして保存し続けるのは並大抵のことではないだろうなとも凡人は思う次第です。
お陰様でヴェローナでは、特段失敗もしなくて過ぎそうです。皆さん、とても親切にかまって下さって、今日は、銃を構えた迷彩色のお巡りさんにお世話になりました^^;
私も6年前、イタリアに行った時、ローマでローマの休日で出てきた場所をいくつか見て回りました。コロッセオ、スペイン階段、真実の口、アン王女が泊まったという設定になっていた場所(今は美術館)などです。この美術館にも行きました。土曜だけ予約なしで入れる--というのは変わっていないのですね。私が行った時もそうでした。
入口が狭いだけに上に上がった時の驚きと言ったら・・・。言葉も出ないくらいでした。私は€12くらいの見学コースだったのですが、ほとんどあの2部屋でアン王女の気持ちになって過ごしました(笑)
ローマの休日は絶対土曜日に!