イタリアより

滞在日記

アッシジの魚の小骨

2012年01月30日 | アッシジ

私のお気に入りの町角

映画「ブラザー・サン シスター・ムーン」にも似たような通りが…(^^)

アッシジの小さな旧市街は、バスも巡回していますがバスを待つよりも歩いた方が断然早いです。先に紹介したコムーネ広場は、メイン通りになるサン・フランチェスコ通りを初め、ルッフィーノ、サン・パオロ、アレッシなど、どの通りもこの広場に通じていて、町巡りを始めるとこの町は歩くように出来ている、と実感します。

カルチェリの庵に連れて行ってくれたタクシーの運転手さんに聞くと、このクリスマスの前後は他の都市と同様に、一年の内で最も観光客が少ない時期なのだそうで、私もどこに行ってものんびりと過ごせたし、町の中に点在する教会もゆっくりと見ることが出来て、オフシーズンのメリットを思う存分味わいました。


小道から、隣の通りももひょっこり見える

しかし初日、町を歩き始めて少し違和感を覚えました。喉に魚の小骨が刺さったような感覚…。それが一体何に起因するのか、しばらく分からないままいましたが、二日目、やっと気が付きました。魚の小骨の正体は、車です。


道路脇に並ぶ車


狭い通りを背後から猛スピードで上がって来る、家と家の間を縫うように坂道の上からも降りてくる、その度に私は石の壁に身を寄せて、これらの車をやり過ごしましたが、時には、ショルダーバックのかけ紐を車のサイドミラーにひっかけられそうになったこともありました。それは、自家用車だったり、荷物を運ぶトラックだったり、タクシーだったり様々ですが、いずれも歩行者に配慮するなんてこともなく…


こんな狭い坂道を車はスピードをあげてやってくる…



「歩行者専用」「犬はノーリード禁止」の標識のある通り

勿論、坂だらけの町に生活する人たちの足として、車は欠かせないのは当然ですが、フランチェスコやその兄弟たちの足跡を当時を偲びながらゆっくりとたどるのには、背後から迫る車や頭上から勢いよく降りてくる車はちょっとしたストレスになりました。今は閑散とした町の中ですが、観光客や巡礼者が増えてくるシーズンになるとどうなるのでしょう。歩行者天国のように、町の中は車の乗り入れが禁止にでもなるのでしょうか。

これは町の人達のことを考えないだけの、単なる観光客のわがままかも知れないと思いながらも、町巡りの間中、魚の小骨はちくちくとちょっとやっかいなものでした^^;。

が、しかし、翌日、この魚の小骨に助けられる事態になろうとは…(-_-;)
コメント (4)
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