ランニングおやじの野望!

50歳を目前に突然走り始めた鈍足おやじランナーのトレーニング雑記です。

「和の身体・和の発声」

2006-05-27 23:00:31 | ナンバ・古武術・動き
未明から降り始めた雨で小学校の運動会はあす以降に延期。
小4息子はいつものようにランドセルしょって学校へ。月曜の時間割でお昼頃に帰宅。

午後、ワシは新宿の朝日カルチャーセンターへ。
かねて関心があった能楽師・安田登氏の講座「和の身体・和の発声 ―能のエクササイズ」を受講。
ちょうど2週間ほど前、朝日新聞に大きく取り上げられたこともあって、50人を超える参加者で教室は満員の盛況。

まずは、能の発声法とその基礎となる呼吸法を中心に。
西洋流の声楽が頭の上に抜けるようにして発声して響かせるのに対し、能ではまっすぐ前に声を出す。
正しい複式呼吸に声を乗せていく。

「正しい腹式呼吸」とは、

①両手の掌を下にしてアーチ状に指先を合わせ、横隔膜の前に置く

②息を吐くときにお腹をへこませ、指先は上げて肺を圧迫するイメージで。

③息を吸うときにお腹を膨らませ、指先を下げて内臓を圧迫するイメージ。

続いて、すり足。笛師による笛の音とともに安田氏がすり足の動きを実演。
至近距離で、すり足を見るのは初めて。
動いていないようで、動いている不思議な動き。すべるような幽玄な身体移動。まさにサトル・ムーブメント(subtle movement=微かな・微妙な・巧緻な動き) そのものである。

実際にやってみる。普通に筋肉に頼って形だけのすり足だと、太ももの外側に力が入ってしまう。
太ももの内側に意識を置き、股関節から太ももが上がっていくように足を前に進める。これが深層筋である大腰筋を活用した動き。

板の間や畳の上で1日20分ほど、静かな動きにマッチした音楽に合わせて気持ちよく動くと大腰筋が活性化して、疲れない体が形成されていくという。

後半は、安田氏の能の発声と、女優・水野ゆふさんの新劇の発声とのコラボレーション。お2人による朗読(「重読」じゅうどく、と安田氏が命名) に笛の音が加わり、迫力あるライブコンサートのよう。
まさに「和して同ぜず」の顕現。

最後に、世界的な免疫学者であり、脳梗塞で倒れた後に詩人となった多田富雄氏の詩を受講生一同と水野さんとで重読。
声が自分の内と外で響き合っている不思議な感覚。気持ちのよい3時間を堪能したオヤジであった。


本日、休養。ナンバ体操/腰割り/素振りなどのみ。
コメント (2)
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