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初詣に善光寺に行ったらこの場所もチェック!

2016-01-09 07:00:37 | 日記
柱の謎

 毎週土曜日はウォーキング中に思いついた疑問を取り上げています。
先月からは「善光寺の謎」が続いています。
謎を解き明かす為に現地を歩いていると、次々と不思議な事に気が付きます。
 ガイドブックにも載っていないそれらの話題を「驚きのポイント紹介」として
お伝えしていますが、3回目の今日は本堂の柱にまつわるお話です。

 善光寺本堂の東向拝には有名な柱が立っています。
その名も「捻じれ柱」で、弘化4年(1847年)の善光寺地震で大きく捻じれた
とされています。
 52cm角の立派なケヤキ材の捻じれ柱は、東向拝の南側に立っていて礎石の上の
本来の位置から随分ズレているのが分かります。
しかしよく見るとそれ以外の柱も礎石の上で幾ばくかのズレを見せています。
これには地震以外の力が働いている様です。

 1697年から始まった本堂建設は工期の短縮が求められており、生木を満足に
乾燥させる時間がありませんでした。
熟練の大工達は、このまま使えばいずれ捻じれが生じる事を十分に承知していました。
そこで向かい合う2本の柱が逆方向に捻じれて互いの力を打ち消し合う様に組み合わせ
をしたのです。
 日当たり等の諸条件から東向拝の1本だけが特に大きく捻じれたので、後に注目
される事になりました。
 さてこの柱が立つ礎石を良く見ると最近生じた2センチ程の擦り跡があります。
善光寺の職員さんにお聞きすると、これは東日本大震災の揺れで生じた跡だと言います。
 巨大建造物の善光寺さんが何時の時代にも地震の脅威に晒されている事が分かります。

108本の柱

 本堂正面の一番西側の柱にも地震にまつわる跡があります。
この柱の前に掛る大きな梵鐘が昔の地震の揺れで外れてしまったそうです。
梵鐘は柱に激突して落下、その時にできたのが今でも残る20cm程の傷跡です。

 本堂は合計108本の大きな丸柱で支えられています。
ビニールひもを持参して1本の柱を計ってみましたが、円周は何と1m98cm!
今ではこんなに太い物は揃わないでしょう。

 柱は全部で108本と言われています。
この内68本はカツラ、34本はケヤキ、5本はスギ、残りの1本だけは未だに原木が
不明だと言います。
 外陣、内陣には主にケヤキが、内々陣にはカツラが使われています。
これらは全て円柱ですが内々陣にある1本だけは角柱です。
それは本堂一番奥に位置するご三卿の間と瑠璃壇の境にある「守屋柱」(もりやはしら)です。
 何故1本だけが角柱なのか、はっきりとは分からない様です。
 
 以前、法要の折に比較的近い距離から守屋柱を見る機会がありました。
その時の印象では四角柱の角をそぎ落とした8角柱の様に見えました。
さすがに一般の立ち入りが禁止されたエリアですのでそれ以上の観察は出来ません。
 謎は謎のまま、ひっそりと本堂奥にたたずんでいます。
コメント
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