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善光寺に行くならベストの時間は?

2016-01-23 07:00:33 | 日記
毎朝行われるお朝事

 毎週土曜日はウォーキングをしながら感じた謎を取り上げています。
昨年12月からは善光寺さんにまつわる謎がテーマです。
今週も「善光寺詣りのお勧めポイント」をお届けしましょう。

 大抵のガイドブックには「善光寺さんはお朝事が参拝のお勧め時間帯」と記されています。
私もそれには賛成です。
 お朝事は善光寺本堂に於いて1年365日、途切れる事無く続けられている朝の法要です。
季節によって異なりますが、夏場は5時から冬場は7時から開始され、最初は天台宗、続いて
浄土宗が内々陣にてお経を読み上げます。
 このお朝事では、天台宗の貫主さん、浄土宗のお上人さんが本堂へのお上がりとお下がりの
際に参拝者の頭に当てる「お数珠頂戴」が有名です。

 さて今回の私のお勧めは、「どうせお朝事を見るならば更に1時間早起きをする」です。
その時間帯には、余り知られていない善光寺パラレルワールドが展開されているのです。

扉を閉ざした本堂

 お朝事開始の1時間半前の薄暗い中(冬場は真っ暗ですが)、本堂の回廊には参拝を待つ
方々が既に集まっています。
閉ざされた本堂の威風堂々を見るだけでも早起きした価値があるでしょう。
 やがて閉ざされていた扉が開かれます。
最初は本堂東向拝、次いで西向拝、最後に正面向拝の8枚の重い扉が開かれます。

 そして暫くの静寂の後、唐戸で閉ざされ中の様子が伺えない内々陣から突如鋭い音が
聞こえてきます。
宿直当番の住職が打つ双盤(そうばん)の響きです。
 外陣に立って正面から聞こえてくる厳かでかつリズミカルな心地よい響きに浸っていると、
突然今度は背後から「ドン!」と重い一撃が届きます。
妻土台に置かれた大太鼓を叩く「早起き太鼓」の大音響です。
この音を合図に内々陣を閉めていた唐戸が開かれ、善光寺さん一日が始まります。

 定例のお朝事の開始は、これから凡そ50分後。
暖かな季節ならばこの時間に周辺を散策するのが良いでしょう。
寒さ厳しい今の時期ならば、待ち時間の間に是非見ておきたいのが本堂に上がって来る
住職達の姿です。
 一番位の高い住職は紫色の袈裟、一般の住職は薄緑色、当日の当番住職は黒い袈裟、
更に修行を始めて間もない天台宗の住職は赤い袈裟を纏っています。
寒さ厳しい日には黒い雪帽子を被って歩く住職も多くいます。
 西や東からあるいは正面方向の院や坊から三々五々、総勢40名に近い住職が本堂に
向かって歩いて来る姿を見るのは、やがて始まるお朝事の序曲を聞いている趣です。

 そして漸くガイドブックで紹介されているお馴染のお朝事が始まります。
どうです?
1時間半の早起きも魅力的でしょ。
コメント
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