ここ数年、音楽業界において普遍的な存在が欠如していることは誰もが感じていた。
ラジオから聴こえてくる曲には魅力が乏しく数年すれば消えてしまう曲ばかりだ。
ゆえにエリック・べネイのような本物でタイムレスな曲を作り続けているアーティストは尊敬に値する。
YouKnowGotSoulはエリックべネイ”Lost In Time”を2010年のトップR&Bアルバムとして選んだ。
インタビュー中にエリックとなぜ70年代のサウンドへのオマージュをアルバムのテーマに選んだのか、
これが彼の今までで最強のアルバムか、どのように完璧なデュエットのパートナーを選ぶのか、
ビルボードのチャートにランキングされないことを残念に思うのか、
娘とのデュエットの感想、タイムレスな曲作りを目指すこと、等々を質問した。
YKIGS: Newアルバム”Lost In Time”について聞かせて下さい。
このアルバムはあなたをアーティストとして磨き上げた70年代への
愛情のこもったオマージュだと読みましたが、なぜこの時代に焦点を充てたのでしょうか?
Eric Benet: 「君も分かっているように特にR&Bに関しては近年充実がみられない。
僕の考えるほんとうの音楽性、アーティスト魂のようなものが感じられない。
僕の考えるR&Bはもっとボーカル重視だ。基本があり、質の高い物。
実際に歌い演奏し、心の機微が声に現れる、そういうもののはずだ。
僕は今回のアルバムを生のストリングスによってR&Bの本質に迫るCDにしたかった。」
あなたのファン達はこのようなアルバムについてどう思っていますか?
「反響は良く、ファン達にとって特に違和感はなかったはずだ。
1stアルバムから70年代の影響は感じられると思うし、
そのことを僕が追求した結果このアルバムに至ったことはファンにとっては必然に感じるだろう。」
YouknowIGotSoulでは、2010年に発売されたすべてのR&Bについてのレビューを書いて来ましたが、
昨年はR&Bの当たり年とも言えた。R. Kelly とEl DeBargeのアルバムも候補に挙がりましたが、
あなたのアルバムをトップアルバムとして選びました。
「それは素晴らしい!ありがとう。知らなかったよ。感謝している。」
今までで最高のアルバムだと思っていますが、どうでしょう?
「ありがとう。僕もそう思う。いくつかの進化があった。
どのアーティストでもずっと活動してくれば、必ず良くなってくる、
時間と共に変化があるのは当然だ。ずっとこの業界でやってきて、
真剣に70年代へのオマージュを捧げることを考えていた。
経験と時期が熟するのを待っていて、そしてとうとうその時がやってきてこのアルバムが出来上がった。
だからこそ自分にとってのベストなアルバムと言うことができる。」
このアルバムは音楽評論家達に絶賛されながらもビルボードのチャートでは33位に留まった。
このことはあなたを失望させましたか?
「がっかりはしなかったね。もちろんナンバー1になっても良かったと思うよ。
でもR&Bのカテゴリーの曲がそうなることはほとんどない。
自分の曲が最初の週にトップ5に入らなかったとしてもその曲が終わってしまうわけではない。
それはそれで、また次の曲を作っていこうというエネルギーへと繋がっていく。
ポップスやヒップホップの曲がナンバー1になっても次々と移り変わっていく。
そういうものなんだよ。」
最初のシングル、"Sometimes I Cry"はアーバンA/Cチャートでナンバー1になりました。
作った時、そうなることを予感していましたか?
「誰もその曲がNo.1になるかは予想できないよ。でもこの曲は人々の共感を呼び、ヒットすると思った。
そして実際にそうなった。」
"Never Want To Live Without You"、なぜこの曲をセカンドシングルとして選んだのでしょう?
「自分は実はシングルカットすべき曲を選ぶのは得意じゃないので、レーベルと相談しながら決めた。
クラシックR&Bサウンドであるこの曲は"Sometimes I Cry"の次のシングルとして
アルバム全体のテーマに相応しいものと判断された。
ストリングスもボーカルもR&Bの王道を行く曲なので、
アルバムの雰囲気を象徴しているものとしても考えられる。」
このアルバムはほんとうに素晴らしくてどの曲にもパワーがあるだけにシングルとしてどれを選ぶか、
とても悩んだことと思いますよ。
「そう言ってくれて、ありがとう。感謝しているよ。」
アルバムの中で好きな曲の中の一つにお嬢さんとデュエットした"Summer Love"がありますが、
自分の娘とコラボするのはどんな感じでしたか?
「ありがとう。僕もこの曲は好きなんだ。
娘のインディアと一緒に仕事するのは楽しかったよ。
何十年も多くのプロの歌手と仕事をしてきたが、それぞれ自分のボーカルの部分に入り込むのに、
時間が必要だった。インディアはとても呑み込みが早く、親として誇りに思ったよ。
期待通りにやってのけたよ。彼女は歌の才能がある、そしてソングライターとしても。
今、自分の曲を作っている最中だ。」
自分の娘とそんな風にコラボレーションできる人はそういないと思う。
「確かに。娘とそういう一時を共に過ごせるのは恵まれているね。」
以前にフェイス・エバンスと"Georgy Porgy"で90年代終わりに組んでいますが、
今回のアルバムでも共演していますね。フェイスと一緒の仕事はどうでしたか?
「僕はずっと彼女のファンで素晴らしい歌手だと思ってきたから、
彼女と最初に組んだ時は最高の気分だったよ。
最初は憧れの人とレコーディングしていると思って緊張したけれど、
だんだんと彼女が優しくて謙虚な人だって、わかってきたんだ。
"Georgy Porgy"は二人にとって代表曲となりヒットした。
それ以来、彼女と次にデュエットすることを考えてきて
チャンスと彼女に相応しい曲が作れるのを待っていた。
僕と従兄のジョージで"Feel Good"を書きあげた時、すぐに考えたのはフェイスのことだった。
彼女にぴったりだと思ったんだ。」
今までそれほどたくさんの人とデュエットして来ていませんね。
でもデュエットした相手とは最高の作品を作り上げている。どうやって相手を選ぶのですか?
「ソングライティングに等しいね。歌を書いている時、言葉を書く前に、
メロディーが最もそれにふさわしい言葉を教えてくれるんだ。あるいはそのイメージがわいてくる。
メロディーが沸いてくる時がある、憂鬱だったり、興奮したり、怒りだったり。
それにぴったりな言葉を探せばいい。デュエット相手も同じことだ。
その曲にフィットする相手が必ずいるはず。時にはその相手が微笑みながらその歌詞を口ずさむ様子まで
浮かんでくるほどだ。曲に最もふさわしい相手を選ぶのは重要だ。
そうしなければ、その曲に魂を吹き込めないから。」
デュエットに関する話が続きますが、クリセット・ミシェルとのコラボレーション曲"Take It"
これも素晴らしい大好きな曲です。どのようにしてコラボレーションを進めたのでしょう?
「クリセット・ミシェルが登場してからずっと僕は彼女のファンだった。
クリセットの方も僕のショウを観に来ていて僕のファンだって言うんだ。
それでずっと彼女とコラボしたいって思っていた。
"Take It"の曲が出来上がった時、これは彼女にぴったりだって思った。
個性的で生意気な女の雰囲気でこの曲を完璧に仕上げてくれたよ。」
FantasiaとKandiとのツアーを終えたところですが、感想を聞かせて下さい。
「楽しかったよ。順調で笑いに満ちていた。二人ともとっても優しくて、才能がある歌手、
一緒にステージで組めて良かったよ。個人的にもツアーを楽しむことができた。
またぜひ一緒にやりたいね。」
あなたの履歴を読んでいて、80年代の終わりに"Gerard"という内輪のバンドをやっていて、
グループが解散した後、UPSで働いていたそうですが、その時、今の自分を想像できましたか?
「もし、自分に夢があるなら、決してそれをあきらめずに育み続けることを忘れてはいけない。
答えを言おう。僕は決して自分の夢を捨てなかった。
UPSでやりたくない仕事をしている時も、自分の夢のことを忘れなかった。
誰もが自分のやりたいことを現在しているわけではないと思う。
だがそれでも自分の向上心、大願、切望を決してあきらめずに炎を燃やし続けることだ。」
90年代のタミアとのヒットソング"Spend My Life With You"、この曲をタイムレスな音楽、
タイムレスなR&Bとして捉えれれています。
あなたの作品は人々からタイムレスとされている、そのことをどう思いますか、そしてどうすれば、
そのような曲が作れるのでしょう?
「アーティストにとって、それは最大の褒め言葉だね。画家でも作家でもソングライターにとっても。
自分の作品が時を、年代を超えて後世に残る物だと評価されるのは。
だからこそ、いつもそうありたいと思って作品を作っている。
ゆえにそう言われる時ほど嬉しいことはない。」
これで私のこちらの質問はすべてですが、あなたが付け加えたいことは?
「話せてとても良かった。そしてそれでは、これを最後に。
ツイッタ―のフォローをよろしく。Twitter @Ebenet
そして僕のウェブサイトもね。EricBenet.net
僕のツアースケジュールも掲載されているから、ぜひチェックしてみて。
以上だ。」
http://youknowigotsoul.com/?p=5326
ラジオから聴こえてくる曲には魅力が乏しく数年すれば消えてしまう曲ばかりだ。
ゆえにエリック・べネイのような本物でタイムレスな曲を作り続けているアーティストは尊敬に値する。
YouKnowGotSoulはエリックべネイ”Lost In Time”を2010年のトップR&Bアルバムとして選んだ。
インタビュー中にエリックとなぜ70年代のサウンドへのオマージュをアルバムのテーマに選んだのか、
これが彼の今までで最強のアルバムか、どのように完璧なデュエットのパートナーを選ぶのか、
ビルボードのチャートにランキングされないことを残念に思うのか、
娘とのデュエットの感想、タイムレスな曲作りを目指すこと、等々を質問した。
YKIGS: Newアルバム”Lost In Time”について聞かせて下さい。
このアルバムはあなたをアーティストとして磨き上げた70年代への
愛情のこもったオマージュだと読みましたが、なぜこの時代に焦点を充てたのでしょうか?
Eric Benet: 「君も分かっているように特にR&Bに関しては近年充実がみられない。
僕の考えるほんとうの音楽性、アーティスト魂のようなものが感じられない。
僕の考えるR&Bはもっとボーカル重視だ。基本があり、質の高い物。
実際に歌い演奏し、心の機微が声に現れる、そういうもののはずだ。
僕は今回のアルバムを生のストリングスによってR&Bの本質に迫るCDにしたかった。」
あなたのファン達はこのようなアルバムについてどう思っていますか?
「反響は良く、ファン達にとって特に違和感はなかったはずだ。
1stアルバムから70年代の影響は感じられると思うし、
そのことを僕が追求した結果このアルバムに至ったことはファンにとっては必然に感じるだろう。」
YouknowIGotSoulでは、2010年に発売されたすべてのR&Bについてのレビューを書いて来ましたが、
昨年はR&Bの当たり年とも言えた。R. Kelly とEl DeBargeのアルバムも候補に挙がりましたが、
あなたのアルバムをトップアルバムとして選びました。
「それは素晴らしい!ありがとう。知らなかったよ。感謝している。」
今までで最高のアルバムだと思っていますが、どうでしょう?
「ありがとう。僕もそう思う。いくつかの進化があった。
どのアーティストでもずっと活動してくれば、必ず良くなってくる、
時間と共に変化があるのは当然だ。ずっとこの業界でやってきて、
真剣に70年代へのオマージュを捧げることを考えていた。
経験と時期が熟するのを待っていて、そしてとうとうその時がやってきてこのアルバムが出来上がった。
だからこそ自分にとってのベストなアルバムと言うことができる。」
このアルバムは音楽評論家達に絶賛されながらもビルボードのチャートでは33位に留まった。
このことはあなたを失望させましたか?
「がっかりはしなかったね。もちろんナンバー1になっても良かったと思うよ。
でもR&Bのカテゴリーの曲がそうなることはほとんどない。
自分の曲が最初の週にトップ5に入らなかったとしてもその曲が終わってしまうわけではない。
それはそれで、また次の曲を作っていこうというエネルギーへと繋がっていく。
ポップスやヒップホップの曲がナンバー1になっても次々と移り変わっていく。
そういうものなんだよ。」
最初のシングル、"Sometimes I Cry"はアーバンA/Cチャートでナンバー1になりました。
作った時、そうなることを予感していましたか?
「誰もその曲がNo.1になるかは予想できないよ。でもこの曲は人々の共感を呼び、ヒットすると思った。
そして実際にそうなった。」
"Never Want To Live Without You"、なぜこの曲をセカンドシングルとして選んだのでしょう?
「自分は実はシングルカットすべき曲を選ぶのは得意じゃないので、レーベルと相談しながら決めた。
クラシックR&Bサウンドであるこの曲は"Sometimes I Cry"の次のシングルとして
アルバム全体のテーマに相応しいものと判断された。
ストリングスもボーカルもR&Bの王道を行く曲なので、
アルバムの雰囲気を象徴しているものとしても考えられる。」
このアルバムはほんとうに素晴らしくてどの曲にもパワーがあるだけにシングルとしてどれを選ぶか、
とても悩んだことと思いますよ。
「そう言ってくれて、ありがとう。感謝しているよ。」
アルバムの中で好きな曲の中の一つにお嬢さんとデュエットした"Summer Love"がありますが、
自分の娘とコラボするのはどんな感じでしたか?
「ありがとう。僕もこの曲は好きなんだ。
娘のインディアと一緒に仕事するのは楽しかったよ。
何十年も多くのプロの歌手と仕事をしてきたが、それぞれ自分のボーカルの部分に入り込むのに、
時間が必要だった。インディアはとても呑み込みが早く、親として誇りに思ったよ。
期待通りにやってのけたよ。彼女は歌の才能がある、そしてソングライターとしても。
今、自分の曲を作っている最中だ。」
自分の娘とそんな風にコラボレーションできる人はそういないと思う。
「確かに。娘とそういう一時を共に過ごせるのは恵まれているね。」
以前にフェイス・エバンスと"Georgy Porgy"で90年代終わりに組んでいますが、
今回のアルバムでも共演していますね。フェイスと一緒の仕事はどうでしたか?
「僕はずっと彼女のファンで素晴らしい歌手だと思ってきたから、
彼女と最初に組んだ時は最高の気分だったよ。
最初は憧れの人とレコーディングしていると思って緊張したけれど、
だんだんと彼女が優しくて謙虚な人だって、わかってきたんだ。
"Georgy Porgy"は二人にとって代表曲となりヒットした。
それ以来、彼女と次にデュエットすることを考えてきて
チャンスと彼女に相応しい曲が作れるのを待っていた。
僕と従兄のジョージで"Feel Good"を書きあげた時、すぐに考えたのはフェイスのことだった。
彼女にぴったりだと思ったんだ。」
今までそれほどたくさんの人とデュエットして来ていませんね。
でもデュエットした相手とは最高の作品を作り上げている。どうやって相手を選ぶのですか?
「ソングライティングに等しいね。歌を書いている時、言葉を書く前に、
メロディーが最もそれにふさわしい言葉を教えてくれるんだ。あるいはそのイメージがわいてくる。
メロディーが沸いてくる時がある、憂鬱だったり、興奮したり、怒りだったり。
それにぴったりな言葉を探せばいい。デュエット相手も同じことだ。
その曲にフィットする相手が必ずいるはず。時にはその相手が微笑みながらその歌詞を口ずさむ様子まで
浮かんでくるほどだ。曲に最もふさわしい相手を選ぶのは重要だ。
そうしなければ、その曲に魂を吹き込めないから。」
デュエットに関する話が続きますが、クリセット・ミシェルとのコラボレーション曲"Take It"
これも素晴らしい大好きな曲です。どのようにしてコラボレーションを進めたのでしょう?
「クリセット・ミシェルが登場してからずっと僕は彼女のファンだった。
クリセットの方も僕のショウを観に来ていて僕のファンだって言うんだ。
それでずっと彼女とコラボしたいって思っていた。
"Take It"の曲が出来上がった時、これは彼女にぴったりだって思った。
個性的で生意気な女の雰囲気でこの曲を完璧に仕上げてくれたよ。」
FantasiaとKandiとのツアーを終えたところですが、感想を聞かせて下さい。
「楽しかったよ。順調で笑いに満ちていた。二人ともとっても優しくて、才能がある歌手、
一緒にステージで組めて良かったよ。個人的にもツアーを楽しむことができた。
またぜひ一緒にやりたいね。」
あなたの履歴を読んでいて、80年代の終わりに"Gerard"という内輪のバンドをやっていて、
グループが解散した後、UPSで働いていたそうですが、その時、今の自分を想像できましたか?
「もし、自分に夢があるなら、決してそれをあきらめずに育み続けることを忘れてはいけない。
答えを言おう。僕は決して自分の夢を捨てなかった。
UPSでやりたくない仕事をしている時も、自分の夢のことを忘れなかった。
誰もが自分のやりたいことを現在しているわけではないと思う。
だがそれでも自分の向上心、大願、切望を決してあきらめずに炎を燃やし続けることだ。」
90年代のタミアとのヒットソング"Spend My Life With You"、この曲をタイムレスな音楽、
タイムレスなR&Bとして捉えれれています。
あなたの作品は人々からタイムレスとされている、そのことをどう思いますか、そしてどうすれば、
そのような曲が作れるのでしょう?
「アーティストにとって、それは最大の褒め言葉だね。画家でも作家でもソングライターにとっても。
自分の作品が時を、年代を超えて後世に残る物だと評価されるのは。
だからこそ、いつもそうありたいと思って作品を作っている。
ゆえにそう言われる時ほど嬉しいことはない。」
これで私のこちらの質問はすべてですが、あなたが付け加えたいことは?
「話せてとても良かった。そしてそれでは、これを最後に。
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