Jeff Lorber, feat Paula Cole & Eric Beneｔ

Jeff Lorberのアルバム、"He Had A Hat"の
"The Other Side Of The Heart"
冬の気配が近づいてくると
こういうしっとりしたジャズを聴いてみたくなる。

ジェフ・ローバーはずっととエリック・ベネイを贔屓にしてくれていた。
EricBenet、姉と組んでいたBenet、EMIから契約を打ち切られ、
UPSで働き、夜はスタジオエンジニアをしていた時期も、
ジェフはエリックベネイを忘れず、
自分の演奏にボーカルが必要な時は必ず声を掛けてくれた。

Eric Benet、音楽業界の流れから退いていた時期、
またリリースしたアルバムと次のＣＤまでの間も、
他のアーティストの演奏でリードボーカル、
そしてバックボーカルとして参加している。

10月のインタビューでのジャズファンからの質問
「今後、ジャズミュージシャンとのコラボはあるのか？」

これからの予定としては、
昔ながらのアメリカで親しまれている歌、Ｒ＆Ｂソング、クリスマスソング、
そんなアルバムを予定していてると答えている。


Jeff Lorber, feat Paula Cole & Eric Benet

Eric Benet-Why (1998)

エリック・ベネイは1996年に"True To Myself"をリリースしてから、
1999年に"A Day In The Life"を出すまで何をしていたのか？

1999年のインタビュー、
スウェーデンの女性音楽リポーターにエリックベネイは、
分かりやすくその事を語っている。
http://hem.bredband.net/funkyflyy/benet/1999int.html

EricBenet"True To Myself"から
エリックベネイ"A Day In The Life"
この3年間は何をしていたの？
「僕はのんびり屋だからね。
"True To Myself"のツアーをしたり、"A Day In The Life"を作ったり。
"A Day・・・"には時間を掛けたよ。約一年間。」

カメオ出演をしたり他の人のアルバムのサウンドトラックに出ているでしょ？
「"The Ride"のサウンドトラックをルーツと一緒に作ったよ。」

今もミルウォーキーにいるの？
「うん、新しい家に移ったけれどね。
娘も大きくなったし幸せにやっているよ。」

インタビュー中、1stアルバムでのエリックベネイのオリジナリティーが
2ndで新進のプロデューサーと組んだりする事で失われる事を
彼女は危惧していた。
またボーグのメンバーやハル・ベリーやいろいろな女性との噂も心配している。

ずっと日記をつけているんですって？
「歌詞やメロディーのインスピレイションになるからね。」

ショウの前って緊張する？
「いつもだよ。
ショウの前もツアーの間も。
声が最後までだいじょうぶかなぁって。

特にこんな時期。
寒くて風邪が流行っている。

でも喉に負担が掛からない歌い方を工夫して
声を作り上げたからね。」

"A Day In The Life"の"Love Of My Own"
あなたにとってたった一人の人、もう見つけた？
「今も捜しているけれど、きっといると信じているよ。」

彼女は新しいアーティストの移り変わりが早い今の時代、
エリックベネイには息の長いアーティストであって欲しいと
締め括っていた。

このインタビューの10年後、
2009年の2月にEric Benetは来日する。
4作目のアルバムと共に。
エリックはこの業界の中で10年を走り抜けた。

最も寒くて乾燥し、風邪も蔓延する真冬の日本。
エリックベネイが1日、2ショウの東京4日間、
翌日大阪に移動し、2日間のライブ、元気で無事に
楽しんで終了できる事を祈りたい。

Eric Benet-Why (1998)

エリックベネイ年内のスケジュール

エリック・ベネイ、カリフォルニアのHouse of Bluesで
サンディエゴ、アナハイム、ハリウッドと3日間のライブを終了。
Eric Benet、アナハイムとハリウッドは自宅から車で通った。
ライブが続いても、自宅通勤は少し楽かも。
他のメンバーは近くのホテルに滞在。

サンディエゴはラフな雰囲気のライブで盛り上がり、
アナハイムはシックな様子で豪華な指定席から売れていたようだ。
ディズニーランド中心の郊外の住宅地、ちょっと客層が違っていたらしい。

結婚して3日目のカップルが観に来ていて、
エリックベネイ、"Spend My Life"を歌う前に彼らを紹介。
「結婚して初めてのライブに僕を選んでくれて、ありがとう。
40年経った時に『あの時は楽しかった』って二人で話してね。」
11/24/08 - San Diego, CA
11/25/08 - Anaheim, CA
11/26/08 - Hollywood, CA

この後、EricBenet、サンフランシスコに移動し、
オークランドのヨシで、3日間のライブ。
最初は2日間だけのはずがすぐにソルドアウト。
翌日の1公演が追加された。
このライブは１日、2ショウ。
日本と同じ形態なる。
11/28/08 - Oakland, CA - sold out
11/29/08 - Oakland, CA - sold out
11/30/08 - Oakland, CA - sold out

その後、12月にはいると、
全米各地でのライブとなり、
最後はＤＣとアトランタで終了。
12/05/08 - Chattanooga, TN
12/06/08 - Shreveport, LA
12/07/08 - Atlanta, GA
12/08/08 - Augusta, GA
12/09/08 - Chicago, IL
12/11/08 - Columbia, SC

12/27/08 - Washington, DC
12/28/08 - Atlanta, GA

ところでCNN ニュースでムンバイのホテルの爆破が報じられた。
エリックのパートナー、マニュエラはオベロイで食事をしていて、
他の客や従業員と共にキッチンに駆け込み難を逃れたそうだ。
今は安全な場所に避難して無事。
取材に応じたManuelaは、"Sheer Chaos."

エリックとは全く関係ないが、
明日、夕食をする約束をしていた友人から、
タイのBangkokの空港で足止めになっていると連絡が入った。

世界はいったいどうなっちゃってるんだろう？
Marvin Gaye "What's Going On / What's Happening Brother"

10/18ツアー最終日ーアンコールのGeorgy Porgy

Eric Benet"A Day In The Life"の中の"Georgy Porgy"
人気のあるお馴染みの曲でアンコールでよく歌われる。
しかしこの映像のこの曲はちょっと特別。
エリックベネイの語りがたっぷり入っている。

エリック・ベネイ、9月中旬から10月中旬まで、
約一ヶ月余り行ったEricBenet"Love&Life"プロモーションツアー、
最終日のダラス、テキサス。
最後のステージ、アンコールで歌った"Georgy Porgy"

全米各地を巡る一ヶ月間のツアー。
Kyte Phone Videoで状況を絶えずアップ。
移動、睡眠や食事の不規則な生活が重なり、
アーティストのツアーの厳しさが窺えた。

しかしこの映像はツアーの最後の瞬間。
Eric Benet、思いっきり弾けてノリに乗っている。
そして一緒にツアーを共にしてきたメンバー全員にも、
感謝の気持ちを表し、華を持たせている。

そして観客に4つの大切なお願いをした。
1.エリックベネイ"Love & Life"を買うこと。
2.自分自身を愛すること。
3.お互い愛し合うこと。
4.投票すること。

最後は歌にして"Vote! We Vote! Please Vote!"
11/4の投票を控えていた時期。

この10分に及ぶ"Georgy Porgy"
Eric Benetの人柄がにじみ出ている。
リードボーカルの人の中には、
他のバンドメンバーに歌わせたり演奏させる時、
自分はちょっと手を抜いたり休憩したりする人もいる。

エリック・ベネイ、ずっと音に身を委ねながら、
踊ったり声を掛けたり。
ツアー、最終日、最後の瞬間を堪能している。
Georgy Porgy

エリック・ベネイ"That's Just My Way"

たまに掲示板、forumなどで、言い争い（書き争い）
に出会う事がある。

いかにも議論するための掲示板ならともかく、
ディズニーリゾートのHP、
アジアへの旅を語るページ。
こんな平和なはずのページでどうしてこんな事に・・・
とつい発端は何かと辿ってみたりする。

Eric Benet、Kyte phone video、カリブ海のSt.Bathsにて
インタビューした一般女性が、
「オバマが大統領になったのでホワイトハウスを黒く塗って、
ブラックハウスにする。」
と話した。

するとそこに「そんな事をvideoで配信すると、逆レイシスト。
気をつけた方がいい。」
等と書かれ、それに対して、
「そんな事を言うあなたこそ、おかしい。
これは歌の中の歌詞を言っているのよ。
DCにおいて黒は最も輝いている色だから、別にそれは差別とは思わない。」
今度は第三者が「Obamaが当選した祝福すべき時に、
こんな事であれこれ文句を言うなんて情けない！」

最後は「医者に行って処方箋を貰えば？頭に効く薬の！」
凄い事になってきた。

こういう時、お馴染みのメンバーはどうするか。
静観しているか、ぜんぜん違う話題でたくさん書き込みをして、
見る人の気をそらす。
管理者や投稿者が一連の諍い部分を削除する時もある。
そのうち、また何事もなかったかのように穏やかさを取り戻す。

実は私も時々、日本の方のエリック・ベネイについて
びっくりする事を書いている文に遭遇する事がある。
あえてそこに書き込む気にはなれない。
代わりにここで書く事にしようか、
と思ったりしたが、止めておこう。
それはエリックベネイの流儀に反すると思うから。

でもやっぱりこれだけは書いちゃおう。
エリック・ベネイは盲目の歌手ではありません。
結婚は一度だけです。
娘のインディアが1歳の時にシングルファザーになり、
今も二人は一緒に暮らしています。

以上

That's_Just_My_Way

Don't Let Go-Live エリックベネイ

ヒューストンで今年10/16に行われたライブでのパーフォーマンス。
Eric Benet、バックシンガーのキムと盛り上げ、
会場の観客達にも"Don't Let Go"と歌わせている。

Don’t Let Go
エリック・ベネイ「熱々の期間が終わったカップルが、
もし別れずに付き合い続ける事ができたなら、
それは、”Love & Life”の次のレベルに進むことになる」
90年代初めのR&B風の曲、とエリック。

4月のインタビュー、
現在、付き合っている相手はいるのか？
と聞かれた時、エリックベネイは頷いた。
名前を、せめてラストネームを教えてと言われて、
EricBenet "Ms. Nanya."と答えた。
周りは爆笑している。
「ナンヤ」って？
"None of your business" が詰って
" Nanya Business"になり、
最近は、"Nanya"と言うそうだ。

夏頃から、
交際相手について聞かれると、エリック・ベネイ、
はっきりとマニュエラの名前を挙げている。

昨年9月の来日の時も一緒だったし、
もうそろそろ2年近い付き合いになるのでは。

「今朝、仲の良い老夫婦が手をつないで歩くのを見た。
老人の妻をみつめる優しい眼差しに、
二人の過ごしてきた日々を思った。
二人が別れようとした事もあったかもしれないと。
Don't let go

つまらない事で大切な愛をあきれめてしまう事がある。
他の人と新しい関係を築く方が簡単に思えたりする。
恋人達のハネムーンの期間が色褪せてしまっても、
僕達はずっと一緒にいよう。
それだけ掛替えのない愛なのだから。
Don't let go 」

Don't Let Go

I Wanna Be Loved LIVE by Eric Benet

今年の2/6にＬＡのLexus Listening Loungeで開かれたプレグラミーパーティー、
アメリカのＴＶ1のファウンダー、Cathy Hughesを囲む会、
サプライズゲストとしてエリック・ベネイ、
そしてジェームズ・イングラムが招かれた。

ステージの上で歌うのかと思ったら、
内輪の会でパーティー会場の一角にバンドが入り、
そこでエリックベネイ"I Wanna Be Loved"を歌う。

映像はたまたまそこに居合わせたEricBenetファンクラブのメンバー、
GabrielleとSalinaが撮った。
パーティー客の一人の男性が上手にバックコーラスをつけてくれて、
エリックは喜んで何度か彼にグーサインを送っている。

後姿の映像がこんなに映っているのを見るのは稀だけど、
ほんとに体全体、背中もすべて使ってエリック・ベネイは歌っている。
キャシーにお礼の言葉を述べ、彼女の手を取り歌い、
最後もハグ。

今年の初め、まだEric Benet"Love&Life"完成したものの、
発売のめどもたたずライブの予定も入っていなかった時期。
こうやって呼ばれて招かれた人達の前で歌える喜びと感謝の気持ちが溢れている。

サリナとガブリエル、会場に入ろうとした時、
ちょうどエリックが到着して、
車から降りてくる所だったそうだ。
ちょっと距離が離れていたので二人に向かって手を振り、
「こんな所で会えて嬉しいよ！」とダンスで表現（？！）
二人もこの日のゲストがエリックとは知らなかったので、
大喜び。

歌った後、話をすると
「バンドがねぇ・・・」とこぼしていたらしい。
映像で見る限りでは何が問題だったか良く分からないけれど。

いづれにせよ、James IngramとEric Benetを
ゲストにパーティーをするなんて羨ましいお話。

今年もいよいよ年末に近づいてきた。
エリックベネイ、連日のようにライブが入り、"Love&Life"はヒット。
このパーティで歌った時点では、
そんな展開になるとは、予想もしていなかったと思うと感慨深い。
I Wanna Be Loved LIVE

Eric Benet - Superwoman (Stevie Wonder cover)

Eric Benetの歌うStevie Wonderの"Super woman"、
トリビュートアルバムも入っているが、
2006年のスティービーに捧げるイベントでも、
エリック・ベネイはStevieへの愛と感謝を込めてこの曲を歌った。

エリック・ベネイとスティービー・ワンダー、
エリックベネイは業界の先輩達に可愛がられる。
それは、もちろん彼の歌の才能だけではなく、
目上の人に敬意を払いながら楽しんで時を共にするから。

エリックベネイが尊敬し影響を受けたアーティスト、スティービー・ワンダー。
エリックは、スティービーのラジオ番組に今年4/10に出演して、
一緒に歌い、インタビューに答え、
newアルバム, Eric Benet “Love & Life”　から新曲も披露した。

Stevie Wonder「今、恋をしている？」
Eric Benet「生きることにね。」

S「ちょっと、deepな質問してもいいかな？」
E「うん、何でも聞いて。」

S「自分は最近、母や前妻を亡くしたりして、いろいろあったけど、
エリックベネイにとって娘の母親が亡くなった事は、
人生や音楽に影響があった？」
E「何年間か、夢に出てきたり、そして会話をしたりしたよ。
でも、彼女の願いははっきりしていた。
それは自分の事を心配して悲しんだりしないで欲しい、
娘のインディアの事を頼むという事だった。」

S「インディアとはどういう風にコミュニケ－ションしているの？」
E「テレビのニュースとか一緒に良く観るんだ。そして、こういう事は悪い、
とかじゃなくて、どうやってそれをポジティブに捉えるか、
明るい面をどう見るかとか話し合っているよ。」

S「これから先どんな事がしたい？」
E「映画のプロデュースや、脚本もやってみたいし、
Jordan Blue というブランドで（エリックの本名は、Eric Benet Jordan)
ジーンズや洋服のプロデュースも始めるよ。
そして娘にとってずっと良い父親であり続けたい。」

S「おまえ、また結婚する気はあるか？」
E「うん、父親になるのは素晴らしい事だからね。
ねぇ、スティービー、僕の結婚式で歌ってくれる？」
S　「．．．」
E「沈黙？」
S　「ハーモニカなら、いいよ。」
E「歌って欲しいな～。」

エリックベネイの歌いだしたスティービーの“As”
スタジオにいた皆の合唱になると、
エリックは、バックヴォーカルに回った。

スティービーがエリックベネイの事をいろいろ心配しながら
兄のように尋ねている。
最後はキーボードに向かったスティービーから
「何を一緒に歌いたい？」
と聞かれ、二人で"You & I"を歌った。

後の別のインタビューで、Eric Benet、
音楽をやってきて楽しかったハイライトの一つとして
スティービーのラジオ番組に呼ばれ、
インタビューを受け、
一緒に歌った、この一時を語っている。

Eric Benet - Superwoman (Stevie Wonder cover) (1997)

Chocolate Legs-Eric Benet

アール・クルーのような最初のギターのメロディーに
声とは思えぬ美しい高音のエリックの旋律が続くセクシーなラブソング。
歌う前にじっと目を閉じ、指先まですべての神経を集中し、
心を込めて言葉を選ぶように歌い始める。

初夏からライブで歌ってきて、最も観客の反応が良いのが、
この"Chocolate Legs"
とエリックベネイは言っている。
プロモーションビデオの撮影も終わり、
来春にはお披露目があるそう。

"Love & Life"のライブの中でEric Benet,
「今は情勢がたいへんな時期で、突然、状況が変わってしまうかもしれない。
そんな時、女性は家に帰ってきた愛する人を、
ただやさしく包んであげさえすればいいんだよ。
そして朝起きた時もね。」

”Wrap your chocolate legs around me”
ラジオの放送で「チョコレート色の足を持ってない人は、どうするの？」
と聞かれると、エリックではなく番組のホストが
「白い足のシスターはたっぷりと色を塗り、
黄色の足のシスターは、ちょっと色を足せばいい」と答えていた。

他の番組でやはり同じ質問をされたエリック・ベネイ、
「チョコレートでもいろいろあるでしょう？　ホワイトチョコとか」

じっと（自分の）足を見る。

Chocolate Legs

Eric Benet in David Foster&Friends

今年の5/23にラスベガスのマンダレーで行われた
"David Foster & Friends"というライブ。
デビッド・フォスターが今まで関わったアーティストを一同に集め、
自分の曲、プロデュースした曲、これまでの音楽生活を振り返るイベント。

そのライブ、CD&DVDが発売された。
ジョッシュ・グローバン、ピーター・セテラ、マイケル・ブーブレ、
セリーヌ・ディオン、ケニーG、多くのアーティストに交じって
エリック・ベネイも出演している。

Eric Benetの歌う"Chocolate Legs"
David Fosterが、オーディエンスにコーラスの指導をして
一緒に歌わせる微笑ましい場面がある。

しかしなぜ「チョコレッグ」だったのだろう・・・
エリックベネイの曲でデビッドフォスターのプロデュースなら、
"The Last Time"のはず。

今一度、EricBenet"Chocolate Legs"の説明を読み返す。
しかしD・Fosterの名前はない。

自分の記念式典のイベントにエリックがこれから出すアルバムの一押しの曲、
そしてこの日のコンサートの雰囲気にも調和する曲、
「チョコレッグ」を歌うようにさせてくれて、
かつ観客に歌唱指導までして印象付けてくれた。
デビッド・フォスターって何ていい人なんだろう。　

Part 06 - Eric Benet - Chocolate Legs / Peter Cetera - Hard

EricBenet&クラシックピアニストMK

初めてMK君に会ったのは、
2007年9月のエリック・ベネイのライブの初日だった。
翌月の海外で行われるピアノコンクールへと向け厳しい練習に励む中、
たまには少々の気分転換もと私の知人のお誘いで一緒にやって来た。

ヨーロッパの都市でピアノを学び、
かの地の音楽院を卒業し、日本に戻ってきたばかり。

ハンサムで礼儀正しく、日本の同世代よりずっと大人。
それでいて高い志の元に精進してきているので、
すごくピュアな心を持った青年だ。

エリックベネイのライブが始まると、M君、
様子が変わった。目がキラキラと輝き、
満面の笑顔で心から楽しそうに見入っている。
それこそ体全体が耳になって音楽を聴き入り、
同じアーティストの立場からEric Benetを深く理解していた。

MK君はその時点ですでに3つの世界的なピアノコンクールの優勝者。
この日のsweetなM君の様子からコンテストで戦い勝ち残る
タフガイな姿が結びつかなかった。

その後、何回かM君の演奏を聴く事になる。
まさしくクラシック音楽界の勇士だった。
曲に入り込む感情移入が、集中力が、素晴らしい。
そしてMという名前の通り、彼の存在そのものがミュージックとなる。
ピアノの音色が旋律ではなく、そこに彼の表現する世界が拡がっていく。

一つの曲の練習に掛ける時間も長いが、曲の解釈、
その曲をどのように演奏するべきかという考察にもかなりの時を費やすという。

M君は幼少の頃に両親の元を離れ、
ヨーロッパの都市に住み、
その地の音楽小学校に通う。
そして高名な音楽院に入ってからは、
若くして一人暮らしも経験しているようだ。

クラシック音楽の偉大な作曲家達が生まれた地で生活し、同じ国の血を引き、
物心ついた時から一つの目標に向かってきたソウルサーチンが
彼の音楽を形作っている。

観る度、聴く毎に一回りも二回りも大きくダイナミックになっていく。
進化し成長していくMK君の演奏を聴くのをこれからも楽しみにしている。

リストの「スペイン狂詩曲」を演奏した直後、
彼の指にはピアノの振動が刻まれ、
心も曲の中にあった。
EricBenetが"Hurricane"を歌った後の姿にM君が重なった。

今月末、M君のピアノを聴く事ができる。
http://www.tokyo-ondai.ac.jp/concert/081128.PDF

If You Want Me To Stay Eric Benet LIVE

2005年のエリック・ベネイの６年振りの来日、
それは６年振りのnew アルバム"Hurricane"のCD発売の３ヵ月後、
ブルーノートでのライブだった。

エリックベネイ"Hurricane"の雰囲気で登場するかと思いきや、
マイクを手にステージ後方から、
"If You Want Me To Stay"を歌いながら、
サングラス、ダークスーツにタイの姿で登場した。
あえて無表情にというか、無機質的な所作で。

そして壇上に上がると、
いきなり観衆を男女に分けて、
"If you want me to stay"
"Stay with me"
と歌わせた。

今回の全米ツアーでの１曲目は、
"Spiritual Thang"
これから始めるライブの観客との精神的な結び付き
Spiritual Thangを比喩し、
一緒に楽しい時間を過ごそうと誘っているとすれば、
2005年の"If You Want Me To Stay"
アメリカで罵詈讒謗の中にいたこの頃のEricBenet、
「帰りたければどうぞ。」という心境を語った形にも取れる。
もちろん、様々な考察の元にライブの演出、
セットリストは決められた事だろう。

今年9月に来日したスライ＆ファミリーストーン、
ライブには行けなかったがテレビで観た。
スライの歌う"If You Want Me To Stay"
CDよりも枯れた声が味わい深く圧倒的な存在感があった。

エリックベネイ、ライブでの"If You Want Me To Stay"
EricBenet"True To Myself"のアルバムに収められた物より、
かなりスライのCD、原曲に近い雰囲気だった。

この時、大阪公演で一緒だったドラマーが急遽帰国し、
当日、別のアーティストに代わった。
バックバンドが病欠や事情があって欠けるライブ、
今までにも聞いているが、やはりドラムスは外せない。

こういう場合はアメリカから呼ぶのか。
それとも日本で現地調達になるのか？
ブルーノートにはバックアップのお抱えアーティストが存在するのか。
R&Bの人材派遣会社、テンプスタッフなんてあるのだろうか？
ご存知の方は教えて下さい。

始まった時、あきらかに左に位置するキーボード奏者の音が大きかった。
エリック・ベネイはそれとなく彼にその事を知らせるのかと思ったが、
そのままショウを続けた。

この後、気を付けて見ていると何回か他のライブで
ボーカリストが演奏者に物申す！という場面に遭遇したが、
穏やかであっても観客はけっこう何事かと思う。
ショウの雰囲気が乱れる。流れが変わる。
言われた方も言い返し別の演奏者が仲裁し、
ステージが険悪な雰囲気になった事もある。

エリック・ベネイがそのままショウを続けた訳、
今では良く分かる。

2009年のEric Benet Japan、どんなセットリストになるか？！
今年一杯、アメリカ全土でライブをし、
更なるタイトなサウンド、シェイプアップされたライブが、
日本で行われる事になる。

年末に向かいエリックベネイのライブ、
全米各地で新たな予定がどんどん入ってきている。
それだけEricBenet"Love&Life"の評判も良く、
あちこちからお呼びがかかり、
エリック・ベネイもやる気充分と解釈している。

ビルボード東京の自由席、最終日は×、その他も△印。
まだ三ヶ月もあると、あなどるなかれ。
ご予約はお早めに。

If You Want Me To Stay LIVE

Eric Benet- The Hunger-Love&Life

エリック・ベネイのnewアルバム"Love & Life"から、
"You're The Only One"に続いて2曲目のシングルカットは、
"The Hunger"

洋服を掛けるハンガーと勘違いしている人が身近にいましたので（！？）
念のため、
"hunger"とは「空腹、飢餓、渇望」
ハンガーストライキとか言いますでしょ？

エリックベネイが何に対しての"hunger"を歌っているかは
歌詞を良く聴いてみて下さい。
シャイな私にはとてもここで書けません。

以前にも書いたけれど、偶然ビルボード東京の帰りに入った店で、
"The Hunger"の曲が流れた。
アメリカでEricBenetファン達が地元で"The Hunger"を聴いたかと
話題にしているのでこの事を知らせると、皆とても喜んでいた。

ファンの一人、アイリーン、
「日本でもう掛かっているの！？　
コネティカットはどうなっちゃってるのよ～。」
日本はエリックベネイに関して進んでいる。
Eric Benet- The Hunger

それは偶然ではなく努力だった！？

画像はエリック・ベネイ、昨年のイタリア旅行で、
ある教会に入った途端、差し込んできた陽の光を浴びた所。
Eric BenetのパートナーのManuelaが撮影。
エリックの娘のインディアも一緒にこれを見ていた。

11/12の毎日新聞に
「偶然をとらえる努力」という作家の小川洋子さんのエッセイがあった。

その中で作家で伊語翻訳家の須賀敦子に触れられ、
「須賀さんが初めてパリを訪れた時、
迎えを頼んでいた女性がイタリア人マリアで、
彼女との出会いがきっかけとなり須賀さんはイタリア語を習得すべく、
イタリアへ留学、そしてそこでご主人との出会いも生まれる。

須賀さんにとってのマリアとの偶然の出会いが、
語学習得へと導いてくれた、
自分の身にもこのような偶然が起きていれば、
語学習得は可能だったかもしれない、
いや、これは偶然ではなく、その偶然をつかみ取って、
逃がさないように須賀さんが努力したからだ。」
と小川洋子さんは結ばれている。

母校の大先輩の須賀敦子先生に自分を準えるのはおこがましいが、
自分の身に起きたエリック・ベネイとの出会いを振り返ってみる。

いくつかの語学はかじった物の、
外国語で書かれた本、まともに一冊読み通した事もない。
ところがErc Benetに関しては、
入手可能な限りのすべての記事に目を通す。
映像や音声も意味不明な所は繰り返してチェックしたり、
ファンクラブのメンバーに説明して貰ったりする。

エリックベネイを通じていろいろな人との出会いもあった。
アメリカのファンクラブの仲間達、
ライブで知り合った方、
ライブに一緒に行った事で親交を深めた人達。
その方達を通じて知り合った方。
会い得なかった人達のさまざまな「愛すること、生きること。」
まさしく"Love & Life"を垣間見る。

またMyspaceやこのブログだって、
EricBenetと出会わなければ始めなかった。
機械音痴の私が日本で放映されたエリックベネイライブを
アメリカのファン達にも見せてあげたい一心で、
画像安定装置を求めてアキバデビューする羽目になる。

プライベートで辛かった時期、
どういうわけかエリック・ベネイを通して嬉しい事が重なった。
それをファンクラブの会長に話したら、
「あなたにとってのlitte sunshineね。」
リトル　サンシャイン！
夏空に輝く太陽ではなくて
仄かにに差し込み、心に明かりを燈してくれる陽光。
何て可愛い言葉だろう。

「須賀敦子とイタリア」、「私とエリック・ベネイ」では、
あまりにスケールの違う次元のお話だが、
エリックベネイと私の出会いも偶然だけではなく、
それは自らの努力と言える程の物ではないにせよ、
なにか必然が働いたのかと思う。

これからもエリックを通して様々な出来事と遭遇し、
新たな出会いがある事だろう。

須賀敦子著「ミラノ　霧の中の風景」
アントニオ・タブッキ著　須賀敦子訳「インド夜想曲」
読み返してみたくなり本棚から取り出した。

Kim Johnson interviews Eric Benet

ツアー中にEric Benet、
93.1 WZAK　キム・ジョンソンのラジオ番組でインタビューに応じた。

「EricBenet"Love & Life"は、自分にとって初めてレーベルから
すべてを任せれて自由に作れたアルバムなんだよ。
このアーティストと組めとか、こういう曲を入れろとか
言われる事なくね。

故郷のミルウォーキーに戻って従兄弟のジョージ・ナッシュJr,
昔馴染みのジョー・デモンテと一緒に
以前R&Bが作られていたようなやり方で曲作りをしたんだ。

このアルバムはR&Bに捧げるオマージュ、
７０年代風、そして８０年代、９０年代の雰囲気の曲もある。
自分も作っていて楽しかったし、
みんなも聴くときっと良い気分になるよ。

デュエレイとエリック・ベネイのツアー、
逃すなんてもったいないよ。
ぜひ来てね！

"You're The Only One"が、４週続けて、No.1、
そして"The Hunger"もヒットチャートを上昇中。
キム、そしてみんなありがとう！」

雑誌の「Sister2Sister」のインタビュー読んだけれど、
あなたずいぶんとまた本音を喋ったわねぇ？
とても良いと思ったわよ。
ほんとうのあなた、人間的な部分が感じられてね。
「う～ん、インタビューしたジェイミーの家に呼ばれて、
食事を作って貰ってとてもリラックスしたんだ。
そしたら彼女が親戚のおばさんのように感じてね。
ついたくさん話してしまった。
彼女は、インタビューアーだったんだよね。」

Sister2Sister10月号の記事についての9/26のブログ
http://blog.goo.ne.jp/ak-tebf/e/31770752a946f5cb0e80534bfc94faa8

スタジオに着いた時点で、
エリックベネイをアーティストとして作り上げた
バックグラウンドについて聞かれている。
「３人の姉、１人の兄がいてそれぞれ全く違う音楽の趣味があり、
音楽雑誌やレコードが家にたくさんあった。
自分はそういう環境で育ったからね。」
93.1 WZAK's Kim Johnson interviews Eric Benet