Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

Rainy Days & Mondays

2016-03-14 12:41:20 | エリックベネイの曲
朝から雨の降り続く月曜日。
日本の月曜の午前中は、アメリカでは日曜の夜でもありSNSの動きが活発になる。
私のウォールに近況を尋ねてきたフロリダ在住の女性に、
「こちらは月曜日、そして雨。でもそんな時にはこの曲がぴったりでしょう?」
とEric Benet、1992年に姉リサと組んでリリースしたCD、
"benet"から"Rainy Days & Mondays"を紹介する。

カーペンターズの往年のヒット曲"Rainy Days & Mondays"
"benet"とタイトルされたデュオアルバムの三曲目に設定された意図は不明だ。
それでも"I Remember When"から軽快に始まるこのアルバムに、
しっとりとした味わいを添えてくれている。
エリック・べネイ、実はずっとこのアルバムが嫌いだった。
本来の自分の方向性とは違った形でのデュエットアルバム。
当時の映像を見るとアップテンポな曲で飛んだり跳ねたりしていて、
ダンスミュージックを意識した売り出し方をされていたのがわかる。
結果的には失敗に終わり、
レーベルだったEMIとの契約も打ち切られてしまう。
それ以降、エリックは自分の中でこのアルバムを封印し、
デビューは1996年の"True To Myself"とインタビューでも答えていた。

ふとしたことをきっかけにエリックの心境が変わる。
テレビ番組でエリックをインタビューをした女性、
このアルバムが大好きでどうしても二人で、
アルバム中の曲"Only Want To Be With You"を歌いたいと譲らない。
ほとんど歌詞を忘れていたエリックは彼女のリードで、
結局、デュエットすることになる。
その後のファンとの集いでこのアルバムを持ってきた人がいたりして、
改めて懐かしく思い始めたようだ。
30代では失敗と思っていた20代の出来事が40代後半となり、
自分の中で捉え方が変わる、そんなことは誰にでも起こるかもしれない。
以来、デビューした時期を聞かれると1992年の"benet"としている。

2014年のエリックべネイの来日時に私はこのアルバムを持っていった。
「またまたずいぶん古いのを持ってきたね!」と言うエリックに、
「あら、ほんの5年前でしょう?」と答えると、
すかさず「いや、4年前だ。」と返してきたエリック・べネイ。
ライヴでは二度と歌うことはないかもしれないが、
20代初めのエリックの初々しさが全編に溢れている。

Lisa & Eric Benet - Rainy Days And Mondays