Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

Betty Wright @ Billboard Live Tokyo 2/28 2012

2012-02-29 13:02:45 | その他のライブ
大御所の女性ヴォーカリスト達には何回かライヴで裏切られてきている。
そんな苦い経験からベティ・ライト、楽しみだけど、がっかりしないためにも、
期待しすぎないようにしようと思っていた。

結果から先に書いてしまうと実に素晴らしかった。

黒いパンツにフリンジの付いたロングカーディガン、
腰回りには光物系のストールというか、スカート。
グレイのヒールの高いショートブーツ、髪は強烈なアフロ。

バンドのメンバー、キーボードはプエルトリコ、パーカッションはハバナから、
ギターは兄、バッグコーラス、三人の内、向かって右が長女、左が末っ子だと紹介。
ベティーの娘たちは謙虚で歌も上手、可愛らしい。

"That's the way I like it"と観客に歌わせる。
一番前の女性、最初はためらっていた。
次に小さな声で歌う。納得しないベティー。
彼女に4回歌わせる。最後は会場全体に響く歌声を聴かせてくれた。
さすがベティ。歌える観客を見抜いている。

"Tonight Is The Night"
高音から低音まで音域が広く、どの音階も完璧に歌いこなす。
ステージを圧倒的に支配している。
カジュアル席から下を見下ろし観客の様子を観察すると、
誰も食べている人はいない。
じっとベティーの歌に聴き入っている。

「グラミーの前日に私たちは大きな存在を失った。
この曲を彼女に捧げたい。」
Whitney Houston"The Greatest Love Of All"
最初は娘たちに歌わせ、途中からベティーが入ってきたが、
歌い終わって、バックヴォーカル達も涙。
やっぱり巧い人は何を歌っても巧い。
こうやって多くの人が歌っている曲を歌うと、よりそれが明確になる。

「自分はカラードだけど、あなたたちもそう。
違うカラーが集まってカラフル。
違うカルチャーをもつ同士が集まって音楽に共感する。
それってすごく楽しいと思わない?」

「昔は良かったっていうのは好きじゃないわ。
10年前は良かったではなく、10年後により良くありたい。
10年たって悪くなるんじゃなくてね。Keep love, keep in new!」
"Keep Love New"

新しいCD、スヌープ・ドッグ、ルーツととコラボした映画の宣伝も。
映画の中の曲から"Surrender"

バンドのイントロとともに客席はいっせいにスタンディング。
"Clean Up Woman"
彼女は13歳からスタートしてこの曲をヒットさせたのは17歳?
芸歴は55年位だろうか。
でも10代のベティー・ライトとは違う"Clean Up Woman"
昔は良かったんじゃなくて、確実にずっとずっと良くなってきているはず。
そこからジェームズ・ブラウンの曲へと流れ、観客は熱狂する。

"No Pain"
しっとりと歌いかけてベティは楽屋へと戻っていった。
年齢が高い人は出たり、戻ったりの手間を省いてアンコールなしが多い。
最後の曲がアンコールのつもりかな、とも思ったが、拍手は止まない。
隣の二人組は「アンコールないよね。」と席を立って帰ってしまった。
ずっと拍手が続いている。
カーテンが開き、窓の外には六本木の夜景が映る。
「本日のライヴは終了」のアナウンスが会場に流れた時だった。

楽屋口付近から歓声とひときわ大きな拍手が拡がっていく。
バンドメンバー、そしてベティーが出て来てくれたのだ。
靴はフラットシューズ、目には老眼鏡らしきメガネ。

楽屋で寛ぎかけたところ、止まない拍手をずっと聞いていて、
娘たちが「ママ、行こうよ。皆、こんなに喜んでくれているんだし。」
「じゃあ、何を歌う?」
そんな会話があったのかもしれない。

歌ってくれたのはマイケルの"Rock With You"だった。
自分の曲じゃなくて、この曲で戻ってきた彼女の心意気に感服した。
会場の皆も大喜び。
ステージを去っていくベティー・ライト、
彼女もショウの途中からどんどんのってきているのがわかった。
会場の盛り上がりとベティーの気持ちの高まりが生んだ思わぬサプライズ。

実は前々日、気が滅入るような芝居を観てしまい、それを引きづっていた。
そんな気分を一掃してくれるような爽快なステージだった。
対象は違うが同じようなことを会場で会った女性も言っていた。
先週に失望するライヴを観ただけにこれですっきりしたと。
やはりライヴパーフォーマンスが観客に与える影響は大きい。

今日は大雪。
昨晩も寒かったはずだが、良いライヴを観た後はいつも心身ともに温まる。
今日もベティのお蔭で気分は最高。

ベティ・ライト / Betty Wright(Vocals)
アッシャー・ウィリアムズ / Asher Williams(Background Vocals)
アイシャ・”ボンブシェル”・ライト / Aisha ”Bombshell" Wright(Background Vocals)
アシャーラ・ジェンキンズ / Ashaala Jenkins(Background Vocals)
エイベル・パボン / Abel Pabon(Keyboards)
チャールズ・ライト / Charles Wright(Guitar)
アンジェロ・モリス / Angelo Morris(Bass)
イグナシオ・ヌニェス / Ignacio Nunez(Percussions)
ジェラルド・ワーレン / Gerald Warren(Drums)

アメリカンアイドル シーズン11 ハリウッド予選

2012-02-26 21:59:46 | アメリカンアイドル
ハリウッドウィークが始まった。

候補者たちにとって、ここまで来たと言うべきか、
いや、まだ始まってもいないと言うべきか。
新しいチャプターがスタートする。

アカペラで一曲ずつ、審査員の前で歌い、
審査員のコメントはなし。
ここで半数が脱落する。

セントルイスでサム・クックを歌い、
審査員達が彼の心地よい声を聴き続けたくて、
質問を歌の掛け合いのようにしたジョニー・キーザー。
"Dreaming"
会場が大きくなっても臆することなく、
素晴らしい歌声を聴かせた。

一方、韓国系の二世、ヒージュン。
「あんな人は初めて見た。圧倒される。」とジョニーの歌に感服している。
会場でも「きれいな人達ばかり。いったい何を食べてるんだろう?」
緊張から震えているが、そこから心に響く歌声が引き出された。

ブルージーなボーカルコーチのエリーズ、
シーズン6でグループ審査に敗れて、今回再挑戦したヘイリー・ブラウン、
かつてティーンのグループで歌っていてその後、歌を諦めたハリー・デイ。
オーディションから好感を持てた人たちが勝ち進むのを観るのは気分がいい。

サバンナで父親の質店を手伝うフィリップ・フィリップス、
家族でバンドをやっていて子供の頃から歌ってきたピッツバーグのリード・グリム、
どちらも地元のオーディションよりも力が発揮できなかったかに見えたが合格。

一方、昨年、ハリウッド予選で落ちて再挑戦のトラヴィス・オーランド。
母は家を出て、双子の兄弟と父と暮らしている。
昨年よりも状況が悪くなっているだけに、何とか通過して欲しかった。
歌はスティーヴィー・ワンダーの"All I Do"
息継ぎや歌い方にエリック・べネイを彷彿させる部分を私は見つけてしまったが、
残念ながら通過できなかった。

耳が聞こえないところからいくつもの手術を重ねて、
聴力と話すことも可能にしたというガルシア、
歌もキャラクターも応援したいものを持っていたウルフ、
どちらも脱落してしまった。

一日目、合格したのは約60名。

二日目、デビッド・クックに外見が似ているアダム・ブロック。
幼い娘を残して故郷から出てきた。
ジェニファーが似合いそうと言った曲、"Walking In Menphis"で合格。

ジェーン・キャリー、俳優のジム・キャリーの娘。
女の子は父親に似るとよく言われるが、ほんとうにそっくり。
失敗を笑顔でちゃかすが、オーディションではジムとの共演を懐かしがった
ジェニファーの顔にも今回は笑顔はない。
脱落して落胆する娘にジムは「自分もたくさん失敗をしてここまで来たんだよ。」
と慰めてくれたそうだ。

17歳に見えないほど幼く見えるノースカロライナのアフリカ系、デビッド。
セリーヌ・ディオンの歌で審査員達を唸らせた。
エリックべネイも「子供の頃は小さくて痩せていて目立たなくて、
全然もてなかった。でも学校のイベントで歌ったとたんに人気者になって・・・」
とインタビューで答えていたのを彼を見ていたら思い出した。

シャノン、大リーガーの父を持つ16歳のジュリア・ロバーツ似の美人。
アリシア・キース"Falling"
地元のオーディションから続き、絶好調だ。

ジェシカ、脳卒中で倒れた婚約者アンジェロのリハビリを支えている。
アンジェロも会場に来ている。
「大勢の人が応援してくれている。
皆の夢を束ねて歌うつもりよ。」
やっぱりドラマのある人の歌には説得力がある。
合格できて良かった。

ジェニファー・ロペスは懐疑的だったが、男性審査員から合格を貰った
NBAダンサーのブリタニーも合格。

DJでウェディングシンガーのエリカ、
ニューヨークのアーティストのクレイトン、
音楽教師のアーロン、
歌える人はもう、骨格や口の構造から違うのではと思わせる。
三人とも合格。

シモーヌ、16歳。
オーティス・レディングの曲を歌った理由を尋ねられ、
「年齢の高い人達にも喜んでほしかった。」と答えているうちに、
ステージから落下してしまう。
緊張と興奮と疲れで足元がもつれたのだろうか。
結果が心配。

次回はグループ審査、この番組中で最も厳しい戦いが始まる。
ここからは、優しく、そして強くなければ生き残れない。

金子三勇士 ローランドデジタルピアノ CMに出演

2012-02-25 17:11:58 | ピアニスト 金子三勇士
画像は大阪いずみホール楽屋にて身支度をする金子三勇士。

金子三勇士、今年初めからツアーが続いている。
自分のリサイタルの他にデュオ、オーケストラとの共演、
少なくても週に一日、多い時では6日連続(リハーサルも含めると7日)
という過密なスケジュールだ。

週末は地方都市で演奏することも多く、
ここのところ、中々、都内で聴く機会がない。
昨日、新しい動画をみつけた。

ローランド、以前にVピアノのコマーシャル、
ジョージ・デュークなどの解説と共に、
三勇士の弾くリスト「ハンガリー狂詩曲第2番」が流れていたが、
今回は金子三勇士がメイン。

コマーシャル映像の他に、
J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻より「プレリュード/No.9」、
バルトーク:オスティナート「ミクロコスモス」、
リスト:「愛の夢第3番」、コマーシャル用にテイクされたデモ映像がみつかった。

本人もこの動画、アップロードされていることを知らなかったようだ。
それぞれ様々な角度から撮影され、
またバッハはこの楽器のハープシコード・モードを使って演奏されている。
他の演奏がピアノ曲として書かれたものなら、ピアノのなかった時代のバッハ、
この演奏は実際のバッハの曲を忠実に再現していることになるのでは。

リサイタルに行けない分、映像をしっかり堪能させてもらった。
違った雰囲気の3曲から、コマーシャル用の映像としてローランドが選んだのは、
最もダイナミックなバルトーク・オスティナートだった。

HP507 Digital Piano Demo #2 Performed by Miyuji Kaneko

Bobby Womack-Across 110th Street @ Billboard Tokyo

2012-02-24 18:40:16 | その他のライブ
ACROSS 110th STREET by Bobby Womack at Billboard Live Tokyo 1st show 2012/02/23


昨夜、生中継されたボビー・ウーマック、ビルボードライブの1ショウ。
夫が早速YouTubeに録画をアップロード。

chanparaさんのツイートに「2ndを観て帰宅後、自宅で1stの録画を観ている」とあり。
そんな豪快な楽しみ方があったとは!

これからはビルボードのテレビ放映、しっかりチェックすることにしよう。
そしてやはりライヴは観てこそ語れる。
「めったに来そうもないアーティストの来日は逃すまい」を2月の自戒とする。

来週のベティ・ライトが楽しみ!


Bobby Womack @ Billboard Tokyo 2/23 1st 2012 on Fuji TV Next

2012-02-23 21:33:25 | その他のライブ
フジテレビネクスト、ビルボード東京のライヴ、
放映されていると知ってはいたが、今まで観たことがなかった。
観たいアーティストのライヴ、そこに行っていたら、
当然、テレビの生中継が観られない。

ボビー・ウーマック、カジュアルの5階の一番奥しか取れず、
また自分に課しているライヴのミュージックフィーの上限を超えていたし、
この前後予定も詰まっていたので、あきらめていた。

テレビの中継があることを知り録画しつつ、オンタイムで鑑賞することに。

"Breazing"、インストで客席を温めている様子が映る。
誰か知り合いが行ってるかな?
あっ、ブラウンシュガーのよっちゃんがいる!
何か、凄くいい雰囲気。
客席の盛り上がりも伝わってくる。
続いて白川さんも発見!
みんな、いいな~。

おもむろに登場したBobby Womack、
いきなり"Across 110 Street"
白いスーツに白のキャップ。
一気にヒートアップさせた。
持っていた杖を投げ捨てている。
先日「ジャッキー・ブラウン」のDVDを観たばかりだけに、
もうここの部分だけでノックアウト状態。

おっ、三宿、ソウルナッツのKEIKOさんもいる!
マイケルさんらしき人も。
ソウルバー関係者の方たちはこのショウを観た後でお店開けるんだな。

ホーンもコーラスも三人入っていて華やか。
"Gonna Get You"

家でのテレビ鑑賞、ライヴハウスと違ってお酒は注文できないので、
夫と二人、セルフで個人分を作りつつ、画面に目は釘づけ。

ドラマチックに曲がつながっていく。
"I Wish You Didn't Trust Me"
ショウとしての見ごたえがある。
歌+朗読劇を観ているような語りが入っていく。
"That's The Way I Feel About You"
「年取って体の調子も悪いし、女もいなくなっちゃったけど、
こうやって歌って、皆も来てくれているから、それで俺はいいんだ。」
歌い終わってにこっと客席を笑顔でみつめる表情がいい。

"Woman's Gotta Have It"
左手には点滴の後(おそらく)を隠すかの黒いバンデージ。
身を削ってステージに立っていることがわかる。
それでも日本でこんなにファンが来ている。
なんて幸せ者なんだ。

"You're Welcome Stop On By"
夫がバックボーカル、真ん中が巧くないと言い始めた。
「可愛いからいいじゃないの。」と言ってると、
ボビーは「俺には3人の妹がいる。
その妹の一人の孫だ。」と紹介。
どこの世界にも身内びいきはあるものだ。

"A Change Is Gonna Come"
「何人もの人がこの曲を歌ってくれた、チャカ・カーンもね。」

「たくさんのソウルシンガーが亡くなってしまった。
マーヴィン・ゲイ、テディー・ペンダクロス、オーティス・レディング。
いつもオールドスクールばかり、新しいのは聴かないよ。
さあ、みんなでマーヴィンの魂をここに呼ぼうよ。
Step On, Step On, Step On!」

昨年夏にサム・ムーアでも聴いている"Looking For Love"
心に響く"If You Think You're Lonely Now"
だんだんテレビ中継の時間に合わせて番組が首尾よく終わるかが心配になってくる。
巻きの耳打ちをバンドメンバーからされて「テレビだからな。時間の限りがある。」

途中で脱いでいたジャケットとハットを身に着け、
ニューアルバム"The Bravest Man"の宣伝と"I Can Understand It"
"No Matter How High I Get"
テレビを通して迫力が伝わってくる。

三人の人に支えられて階段を下りるボビー・ウーマック。
体を抱えられるようにして楽屋へと去っていく。
それなのにあんなにしっかりと立って最後はステージで歌ってくれていた。

テレビでオンタイムで観られるという便利さと、
やはりこれはと思った人のライヴは出かけ惜しみしてはいけないと、
どちらも感じるテレビ中継だった。

アメリカンアイドル シーズン11 オレゴン&セントルイス

2012-02-22 21:10:07 | アメリカンアイドル
ポートランド、オレゴン、
初めてオーディションが行われる中西部の都市。

ブリタニー、21歳。
ブランディ・カーライルの"The Story"で審査員3人から合格を貰う。

ジャーメイン、アフリカ系、24歳、教会で歌っている音楽教師。
お母さん思いの優しい2メートルを超える大男。
"Superstar"で合格。

ブリトニー、27歳。
"You're No Good"、裏切った夫への怒りを歌にぶつけて合格。

ロメオ、22歳。
リベリア出身で難民キャンプで6年を過ごして、
アメリカへとやってきた。
三人から合格を貰う。

ナオミ、22歳。
スティーヴンの曲"Crying"で合格。

ジェシカ、25歳。
5年付き合ってきた相手が脳卒中に倒れ、
その後、意識を回復したが彼女の事は覚えていなかった。
今も言語障害が残り、治療を受ける日々を支えている。
フェイス・エバンス"Again"
彼はドアの外で待っていて、彼女の合格に感激している。
この人が合格できて良かった。

風光明媚な土地、ポートランドから45名が合格。

次のオーディション地はセントルイス。
かつてここからは2004年にキャリー・アンダーウッドが登場している。

ジョニー・キーザー、22歳。
母親が6歳の時に出ていってそれ以来父と二人で生活してきた。
ほんとうに仲良さそうな親子。
サム・クック"A Change Is Gonna Come"
余りに耳に心地よい声なので、審査員たちが歌を止めさせない。
質問を歌の掛け声のように続けつつ、歌わせている。
彼の才能に審査員たちも沸き立つ。

ラシェル、26歳。
プロ歌手だったが別れた夫のせいで夢をつぶされて、歌を止めたという。
こういうパターンの人が今回続くが、相手のせいにばかりするのはどうかな?
フェイス・ヒル"Find Someone New"
3つのイエスを貰い合格。

リース、20歳。
私立校から公立校へと転向したことがきっかけでいじめをうけることになった。
それでもコーラスに入ってから、友達もでき、自分に自信もつき、
自分を取り戻したという。
"Lean On Me"
彼の心の中からの叫びはスティーヴンを涙ぐませる。
合格。

イーサン、22歳。
家族でバンドをやっていたが、父親がドラッグにおぼれ、
今はリハビリ施設に入っている。
普段はカントリーを歌ってきたが、これからはソウルを歌いたいと、
"I'll Be"
ソウルフルな歌声を聴かせて合格。
父親に電話をし、涙があふれる彼を友人や身内が見守る。

ローレン・グレイ、22歳。
家族でウェディングの仕事をしている。
当日の料理から花、歌までしきる。
"One And Only"アデル。
「守りに入らない歌い方、声が割れたけれど返ってそれも良かった。」
とスティーヴン。
女性候補者の中で最高と言われて合格。

セントルイスから46名の合格者を出した。

来週からはハリウッド予選。
それぞれの実力が試され、ふるいに掛けられていく。

LPは楽しや

2012-02-21 17:24:45 | 私の日々
始まりはMr.Yだった。
昨年のナイル・ロジャースのライヴ、連日通ったこともあり、
知り合った方だが、たいへんな量のLPを収集している。

購入する際に2枚買い、
一つは自分の分、もう一枚はそのアーティストの本物のファンと出会った時に、
惜しげもなくプレゼントしてくれている。
私もMr.YからEric BenetのLP、二枚ほどいただいた。

そして2月の初めにお会いしたJ.Iさん。
やはりMr.YからとっておきのLPを送ってもらい、
その後、地元にこの種のレコード専門店を見つけて、はまっていると聞く。

先日、久々にDVDを観た「ジャッキー・ブラウン」の中、
ジャッキーがデルフォニックスのレコードを掛けるシーンでは、
ゆったりと時が流れていた。

私もそういったレコードショップに行ってみたいと思い、
近々、お茶の水か新宿へ探しに行こうと考えていた。

家から最寄りの駅は二つあるが、徒歩で少しでも近い方を良く利用している。
普段使わない方の駅から降りた際に駅ビルをのぞく。

書店で片付けが上手にできるようになる本、
要らない物を捨てられるようになる本、
立ち読みをして、普段の生活を反省しつつ、その一冊を買いそうになる。
危ないところだった、こういう本こそ、すぐ要らなくなるのだと思って本棚に戻す。

その後、駅ビルの上階にあるCDショップ、どうせJポップばかりだろうと思ったが、
ひやかすことにする。

入ってみると奥の三分の一ほどのコーナー、
なんと中古と輸入物の新品のレコードが置かれていて、
おまけに「ソウル&ファンク」というコーナーまである。

荷物を置き、腕まくりをした私は一つ一つの箱にあるLPを点検し始めた。
今後来日するアーティストを意識しているのだろうか、
ボビー・ウーマック、ベティ・ライトなどもあるが、
圧倒的に多いのは、クール&ギャング、ジェームズ・ブラウンなど。
埋もれている中には、メジャーではなかったオールドスクールのグループのLPもある。
アシュフォード&シンプソン、"Solid"業務用の見本品のLPをみつけ、
心の中で"Wow!"

ジャッキーが掛けていた"Didn't I""La-La means I Love You"
の入ったデルフォニックスがあるかと期待したが、残念ながら見つからない。
飾るだけ、アーティスト来日の折にサインをもらうのなら、
中古でも良いかもしれないが、家でも聴きたいのでやはり新品の物に絞る。

Bill Withersのレコード、"Just The Two Of Us""Ain't No Sunshine"
"Soul Shadows"、エリックべネイも歌っている"Grandma's Hands"が入ったもの、
Betty Wrightの"I Love The Way You Love"、"Clean Up Woman"が収められたLP、
大人買いしたい気持ちを抑えて、とりあえずこの二枚だけを購入。

家に帰り、袋を破り、レコードを取り出し、プレイヤーに掛ける。
う~ん、やっぱり、レコードはいい。
中低音の重み、パーカッションの厚みが違う。
掛けることで部屋の空気感まで変わってくる。
Bill WithersのLPばかりか、Betty Wrightにも"Ain't No Sunshine"
が入っていた。
二つを聴き比べながら、唸ることしきり。

物を捨てる、買わなくする予定が、新たな物欲の対象を見つけてしまった。
でも片づけの本と同じ値段だったら、
レコードの方がずっと良い買い物だったと私は思っている。

エリックべネイは変わらない?

2012-02-20 17:10:32 | エリックベネイの愛と人生
エリック・べネイ、「昔懐かしシリーズ」と題しているが、
姉のリサと二人で組んでいたBenet、その時のCDを掴んだ画像をアップロード。

つい先日のboomboxのインタビュー、
http://blog.goo.ne.jp/ak-tebf/d/20120218
エリックも気に入っているようで、
自分のプロフィールページにも載せているが、
この中で、インタビューアーがエリックの業界デビュー、
ワーナーでの'96の"True To Myself"
としたことに対して、姉のリサと組んでいたEMI、
1992年が最初と訂正している。

この時はヒットに結びつかず、契約が打ち切りになった。
そのことは長年、悔しい思いで振り返る出来事だったのかもしれない。
その後、アーティストとしても人生においても不遇の数年間が続いたこともあり、
自分にとって不本意な路線になってしまったCDデビューと不適切だったプロモーション、
Eric Benetにとって封印してしまいたい過去だったのかもしれない。

ところが、インタビューで話しているうちに、
「この失敗があったからこそ、'96の"True To Myself"の成功へとつながった」
という結論が出てきてしまった。

エリックべネイのインタビュー、
ずっと追ってきているが、その時、答えがみつからなかったこと、
きちんとした説明ができなかったことなど、
後から振り返り、次には正確な返答をしたり、
またインタビューを受けて、過去に遡ったことで、
それが呼び水となって、
今までと違った捉え方が見えてくることがある。

インタビューがきっかけで懐かしい思いに駆られたのか、
それはわからないが、とにかくエリックはこのCDの画像をアップした。

さてこの写真、ファンたちが「エリックは変わらない。昔のままだ。」
などと騒いでいると、姉のリサがコメントしてきた。
「エリック、あなたはこの時と全然変わってない。
でも私ときたらすっかり変わってしまって、
今は二人で並んだら『姉』ではなくて『母』と思われそうよ。
不公平だわ!」
「いいえ、そんなことない、リサだって・・・」とコメントを付けようとして、
改めてこの20年以上前の二人の写真を見てみる。

リサは美しいばかりか、細くてウエストのくびれがくっきりしている。
明らかに今とは違うと思い、コメントを控えた。

節制、トレーニング、食生活、心の持ち方、遺伝子、
エリックの若さの秘密は何かとファンの間でも話題になる。

ファンである以上、エリックべネイにあやかりたいと思いつつ、
自分のウェストを思いっきりつまんでみた。

Brenda Vaughn Solo Live show 2/17@Blues Alley

2012-02-19 12:24:48 | その他のライブ
ブルースアレイ、家からそう遠くないのと、カジュアルな雰囲気、
2ショウを休憩をはさみ、ゆっくり観られるのも気に入っている。
ここのところ、応援しているアーティスト、
まずフィリップ・ウー、続いてマサ・小浜、二人が出演するのならと予約。

ブレンダ・ヴォーン、前から一度観てみたいと思っていた。
同じくずっと聴きたいと思っていた日野賢二、ケイリブ・ジェームズも参加している。

ブレンダはこの日を区切りに日本での活動を終え、
アメリカへと帰国するとのこと。
もちろん、また機会がある折には日本へも来るが、
一応この日は送別会的なライヴとなった。

席はステージに向かい右の二列目。
ちょうどフィリップ・ウーの前となる。
この日のフィリップは裏方に徹している。
全体の流れを絶えず確認しながら、指揮を取る。

2月はブラックヒストリーマンス。
亡くなった偉大なR&B界のレジェンド達への追悼、
アシュフォード&シンプソン、ニコラス・アシュフォードの名前を挙げ、
「二人のファンの人いる?」と聞かれて、思わず返事。
追悼の気持ちを込めての"It Seems To Hang On"には感激。

「ホィットニー・ヒューストン、
彼女はその日の晩、パーティーに行くつもりだったかもしれない。
皆、明日の事はわからない。だから精一杯今日を生きないと。
生きている間にしたいことのリスト、みんな持っている?
私は日本に来たことでいくつか実現することもできた。
ほんとにありがとう。

そして遺言、自分の死んだ後に人に託せるものも大切ね。
自分だけでなく、人のためになることもしていきたい。」

ホィットニーは良く知られているヒット曲だけでなく、
ゴスペルが基本でそこからスタートしたことに話が移る。

一部の最後は"Amazing Grace"
フィリップがJinoとアイコンタクトして曲のタイトルを言った。
ブレンダももちろんだが、
バックヴォーカルのDavid Kingも素晴らしかった。
この曲は日本人が気軽に歌えるものではないなと思わせる深さがある。
フィリップ・ウーのオルガンも冴える。

休憩時間、フィリップに「"Amazing Grace"はアメージングだったわ!」
と声を掛けると、「あれはね、あの時の流れから『これだ』って思ったんだ。」

ブレンダはチャカ・カーンの曲がとても良く似合う。
"You Got the Love"
エリック・べネイがチャカとデュエットした映像がyoutubeにもあり、
大好きな曲なので個人的に盛り上がってしまう。
"Ain't Nobady"
この曲では、最後はブレンダの掛け声"One time!""Two times!""3 times!"
その都度、バンドのメンバーが呼吸を一つに合わせて音を出す。

好きなアーティストとしてブレンダはチャカ・カーン、アレサ・フランクリン、
そして意外なことにLedisiも上げる。
レディシもカバーしている"Them Changes"(原曲はBuddy Miles)
マサ・小浜のギターが炸裂。

二部のホィットニーへのトリビュート曲は"Greatest Love of All"
歌詞の意味が心に響く。

ちょっとしんみりしてしまったところで、
アンコールはチャカの"I'm Every Woman"

小雪も舞い、はく息も白くなる寒さの続く2月の夜、
この日の出演者たちは、観客の心も体も温めて送り出してくれた。

(Vo)Brenda Vaughn (Key)Phillip Woo、Kaleb James (B)Kenji“Jino”Hino
(G)Masa Kohama (Ds)Jay Stixx (Cho)David King、Tahirih Walker 

Eric Benet Interview 2/14 The boombox

2012-02-18 00:08:17 | エリック・ベネイ関連インタビュー
The Boombox, Georgette Clineによる2/14付のEric Benet インタビュー。
http://www.theboombox.com/2012/02/14/eric-benet-the-one-album/?a_dgi=aolshare_facebook

「今、あなたのレーベルはどうなっていますか?」
ずっとワーナーでやってきて、それはそれで良かったんだけど、
自分自身で自分のプロジェクトを流行と関係ない部分で
やってみたいと思い始めた。
EMIと別のマネージメントとパートナーになった。
そして自分のレーベル、Jorden House Recordsを起ち上げた。
念願であったことがNewアルバム、"The One"で実現する。

「"Real Love"のインスピレーションはどこから?」
自分の実生活、マニュエラと5年の交際を経て、
昨年7月に結婚した。
人生の経験を重ね、成長し円熟した後では"Love"は変わってくる。
長年共同製作をしている従弟のジョージとスタジオで作り上げた。
自分も気に入り、僕の曲を今まで聴いてきてくれているファンたちにも、
喜んでもらえるような曲になると思った。

「まだアルバムは完成してない?」
後、一ケ月から一月半、掛かると思う。発売は5月(日本では4/25)

「娘のインディアとのデュエット曲について」
タイトルを聞きたい?(笑)
まだ歌詞やメロディーの変更を考えていて、未完成な状態。
インディアと僕の関係は特別なものだ。
娘のために曲を書く時に古臭いものにしたくないし、
かといって男女間の曲も相応しくない。
そして僕たち父娘の関係を象徴するものでなくてはいけない。
インディアが生まれてから、彼女に失望させられたことは一度もない。
彼女の存在はいつも僕を励ましてくれていた。
昔っぽくなり過ぎない、二人の関係を表す曲に仕上げたい。

「もう一人の娘、ルチアは?」
インディアが生まれた時、僕はまだ大人になりきっていなかった。
そのままシングルダドとなり、「ほんとうに一人で育てられるのか?」
と怖くなったり、将来の不安もたくさんあった。
母や他の家族が協力して助けてくれたけれどね。
それはそれでありがたいことで良い経験だった。
ルチアには何の心配もない。ただ楽しんでいるよ。

「新しいアルバムには、ルチアの曲もある?」
もちろん。でもタイトルは聞かないで(笑)
子守唄になる。
マニュエラが詩を書き、僕が曲を付けた。

「初めてのアルバムを作った1996年と今では、
自分のクリエイティブな部分で違いがある?」
最初は96年ではない。
それ以前に姉と二人で歌い、EMIと契約していた。
それが自分の初めての業界デビューだ。
その時に自分たちがやりたいと思っていた方向性とは違った形の
リリースとなり、その失敗から契約は打ち切りとなった。

何年か二つの仕事を掛け持ちした。
スタジオのアシスタントエンジニアとUPS。
スタジオが使われてない時に自分の曲を作った。
その時に「もし今、自分の作っているアルバムがリリースされるなら、
それは自分の思った通り、ほんとうの自分らしいものにしたい」
そう思ってアルバム名を"True To Myself"と名付けた。
ヒットチャートを狙ったり、流行りのプロデューサーと組んだりしない、
そういう信念を持ってアルバム製作に臨んだ。
その気持ちは今も変わってない。

「ラッパーではどんな人が好きですか?」
Lil Wayne。嫌われようが好かれようがこれが自分だ、
というところが彼の良さだね。
彼の声も好きだ。
Frank Oceanもいい。彼の"Novacane"なんかが好きだね。
歌詞も気に入っている。

「ミルウォーキー出身だけど、里帰りはしていますか?」
母、二人の姉、兄、家族がいるから年に5回は帰るよ。
レコーディングもミルウォーキーでするしね。
「里帰りの意味は大きい?」
普段は妻や子供と過ごしているが、音楽を作るという意味だけでなく、
それ以外の家族と会う良い機会になっている。

「まだコラボしてない人でしたい人は?」
Steely DanのDonald Fagen。
子供の頃から彼の曲を聴いてきて、曲作りには学ぶことがたくさんある。
一緒に制作できたら、すごく勉強になると思っている。
スティービー・ワンダーとも一緒に曲を作りたいね。
チャカ・カーンとも共演したい。
「だれと組みたいか?」と良く聞かれるけれど、
僕がいつも思うのはR&Bクラシックの分野のアーティストだ。

「ジャッキー・ブラウン」

2012-02-17 00:00:23 | 私の日々
クエンティン・タランティーノ監督の"Jackie Brown"
観たのは12年程前だろうか。
ボビー・ウーマックの来日が決まってから、
この映画、もう一度観てみたいと思っていたところ、DVDを入手し鑑賞。

12年前とこんなにも印象が違うものかと驚いている。
あの頃から、もちろん70年代前後のR&Bが好きだったが、
この映画にはそんな曲がたくさん散りばめられている。

前作「パルプフィクション」がエキセントリックな人物だらけだったのに対し、
こちらにはどこか人生をあきらめているような、
あるいは全く何も考えていないような厭世的なキャラクターが登場する。

冒頭のパム・グリア扮するジャッキー・ブラウンの空港で歩く姿、
バックに流れるのは、Bobby Womack"Across 110 Street"

麻薬の元締め、オデール(サムエル・L・ジャクソン)が、
手下のボーマンを車のトランクに入れるシーン、
車の中で流れているのは、the Brothers Johnson"Strawberry Letter 23"

曲はThe Supremes"Baby Love"に変わる。
画面ではオデールの愛人の一人、シモーンが派手な衣装を付けて、
歌いながら踊り、オデールの刑務所仲間ルイス(ロバート・デニーロ)
に見せている。

空港ではジャッキーがLAPDの警察官二人に呼び止められる。
警官の一人レイ(マイケル・キートン)はジャッキーに優しい。
バックに流れる曲は、Roy Ayers"Brawling Broads"

今までパムの主演してきた映画のテーマソング、
所々に使われている。

荷物から多額の現金ばかりか麻薬までみつかり、
刑務所に収監されるジャッキー。
この時はPam Grier"Long Time Woman"

保釈請負人のマックスがオデールから仕事を請けて、
ジャッキーを迎えに行く。
この時の曲は"Natural High"Bloodstone
歩いてくるジャッキーの姿を見ながら、
何かの感情、恋心にも近いものがわいてくるのを暗示させる。
フライトの後に取り調べを受け、投獄されたジャッキーは疲れ切っているが、
むしろ、その姿がマックスの心を掴んだ。

ジャッキーを待ち伏せするオデール、
車の中ではなぜか、Johny Cash"Tenessee Stud"

翌日、マックスはジャッキーが車の中から持ち出した拳銃を取り返しに家を訪ねる。
シャワーを浴びバスロブで寛いだ様子のジャッキー、
一つのLPを取り出し、プレイヤーに乗せる。
The Delfonics"Didn't I Blow Your Mind This Time"
この曲はこの後もマックスのテーマとして彼の核となるシーンに使われる。
この曲をジャッキーと共に好きになってしまったマックス、
探しにレコードショップに行き、カセットを買うシーンもある。

「年を取るのは怖い?」とジャッキーに聞かれて、
「君はずっと29歳の時と同じだよ。」答えるマックス。
引き続き、Delfonics"La-La (means I Love You)"

31歳の時に逮捕されたジャッキーは職を失い、
ようやく今の仕事を得て13年。
もう一度、懲役を受けたら刑に服すことになる。
その時に出所して人生をやり直すことを考えると、
「どん底に落ちることはオデールよりも怖い。」

オデールと取引するためにバーで会うジャッキー。
店内でかかっているのはMinie Riperton"Inside My Love"

この辺りからジャッキーがどんどん美しくなってくる。
ジャッキーは麻薬元締めと警察、両方を手玉に取り、
マックスという自分への協力者も得て自信に溢れている。
疲れた中年のスチュワーデスという姿からすっかり変わってしまった。
真っ赤なドレスに黒いバッグとサングラス、
黒いスーツに白いシャツが良く似合う。
バサバサのストレートだった髪も艶やかにカールされている。
リップはいつもベリーレッド。

刑事のレイと食事するシーンでは輝くばかりだ。
横から彼女が話す様子を捉えるカメラ、
監督がパム・グリアの大ファンで彼女のために、
原作では白人だった主人公をアフリカ系の女性へと設定を変えた。
クエンティン・タランティーノ監督のパムへの長い間の憧れと
遂には彼女を主役にした映画を製作した喜びが滲み出る。

二回目の現金引渡し、ここではRoy Ayers"Aragon"
が聴こえてくる。

いよいよという勝負時、ジャッキーのテーマは
Randy Crauford, the Crusaders"Street Life"
オデール、そして二人で組むロバート・デニーロとブリジット・フォンダ、
違う曲が流れている。
ジャッキーのバックアップに行くマックスのテーマは先ほどの"Didn't I"
それぞれの時間が交差していく。
Roy Ayers"Vittroni's Theme-King Is Dead"

計画が成功した時、流れ始めるのはRoy Ayers"Aragon"

すべてが終わり、三日後にマックスの事務所を訪れるジャッキー。
白いジャケットにジーンズで清々しい表情。
「あなたを一度も利用したことはなかった。」
マックスも「俺は56歳だ。後悔するようなことはしたくない。
君に利用された覚えなんかないよ。」

言葉とは裏腹にジャッキーには、少ない報酬しか受け取らず、
自分の計画に命がけで協力してくれたマックスの気持ちに
充分こたえていない思いが残っている。

「街を離れるけど、一緒に行かない?」
と誘うジャッキーの気持ちだけ受け取るマックス。
二人が良い雰囲気になった時に仕事の電話が掛かってくる。
電話を切るとジャッキーはもういない。

最初と同じ曲"Across 110 Street"の曲と共にジャッキーは去っていく。
車を運転するジャッキー、オフィスに残されたマックス、
どちらにも未練の表情が読める。
それでも戻ったり、追ったりしないところがいい。

ボビー・ウーマック、"Across 110 Street"
「生き残りたいなら強くなれ、生きるか死ぬかを選ぶのは自分だ。」
と歌詞が出る。
"Street Life"とこの曲は映画の中でジャッキーを象徴するかに使われる。
一方デルフォニックス"Didn't I"はマックスのジャッキーへの仄かな想い。

状況を受け入れるだけであきらめていた女性が
自分の人生を仕切り直し始めた時から輝き始める。
彼女と共に大きな賭けに出た中年の男性が、
最後は自分の分をわきまえて、元の場所に留まる。

主役のパム・グリア、脇を固める一流の役者達、
選りすぐりの音楽がQuentin Tarantinoの映画を彩っている。

グラミー賞、翌々日のエリックべネイ

2012-02-16 09:13:02 | エリックベネイの愛と人生
2月14日、エリック・べネイはシカゴのローカルテレビに出演した。
http://www.wgntv.com/videogallery/68088602/News/Music-Lounge---Eric-Benet

キャスターが「グラミー、4回のノミネートのエリックべネイ」と紹介。
Whitney Houstonの死の翌日のグラミー賞、
グラミーを巡る悲喜交々をエリックから聞き出す。
そこからベビー誕生へと明るい話題へ振り、新曲"Real Love"のパーフォーマンス。

エリック、痩せたな。
とても疲れて見える。
サングラスはずっと取らない。
グラミーの翌日、1日休んだだけで、シカゴでもう歌っているんだ。
Show must go on...
この日の晩はライヴもあり、エリックの歌を楽しみにやってくる観客たちがいる。
最高の歌を聴かせなければならない。

でもそういう中で、自分の日常を取り戻し、
新しいアルバム、"The One"へと全力投球して欲しい。

しかし。グラミー賞の前日と翌々日に仕事を入れたのは、
もしかして前回の教訓からそこまで読んだのかも?

エリックべネイ、インタビュー Out in Jersey

2012-02-15 00:12:50 | エリック・ベネイ関連インタビュー
画像はグラミー賞、レッドカーペット上のエリックべネイと妻のマニュエラ。

エリックはグラミー授賞式の翌日、
昨日のヴァレンタインによせて次のようなツイートをした。
Wishing u all a day filled with intimacy,romance,
fun and passion, all before AND after an amazing dinner!
Happy valentines day!!

2/5、Out in Jerseyのインタビューから。
http://outinjersey.net/index.php?option=com_content&view=article&id=1570:rab-superstar-eric-benet-qwith-wisdom-comes-happinessq&catid=38:general-features-not-the-lead&Itemid=78

R&Bのスーパースターで数々のヒットを生み、
クラシックR&Bを甦らせているエリックべネイ。
ニューアルバム、ベビー誕生、今回の結婚の幸せの秘訣について語ってもらった。

「新しいアルバムについて聞かせてくれますか?」
"The One"は5月にリリースされる。
これは自分のレーベルからの初の作品になる。
そのことに感激の思いでいるよ。
ニューアルバムと自分のレーベルを持つという二つの意味でね。
ずっとそうなることを願っていて、夢が叶うことに。
全くの僕自身の理想通りのアルバムになる。
自分がしたいようにレコーディングをした。
従弟のジョージ・ナッシュ・Jr.、彼とは12歳から作曲をしているんだよ。

僕は今、40代に入り、今までよりもずっとこの業界を理解している。
完璧に近いものができると思っている。
ヒットチャートを狙うというようなことではなく、
70年代に育った一人としてR&Bらしい作品。
EW&F、ダニー・ハサウェイ、アル・グリーンのようなソウルフルで情感豊か、
生の楽器が中心となった曲に共感できるからね。

「あなたと妻のマニュエラはお互いにどちらも有名人と結婚していたけれど、
(エリックはハル・ベリー、マニュエラはプリンス)
常にマスコミに晒されているような相手よりもそうではない人との結婚の方が楽?」
前回の結婚で問題になったのは、マスコミを通して、
物事が拡大されてしまったことではない。
ハリーとマニュエラは全く別の人格だ。
マニュエラはただ素晴らしい女性であって、有名であるなしの問題ではない。
そんなことは関係なく、僕たち二人の絆がいかに深いかということだ。
多くの人は間違った相手と間違った理由で結婚をする。
前の結婚では自分は若く、
一人の女性と人生を共にするだけの準備ができていなかった。
そこから成長した今、マニュエラと出会えてほんとうに良かったと思う。

彼女は存在そのものが一人の完成した女性だ。
僕たちはお互いにふさわしい時期に巡り逢い、
相手の存在によって自分を完成させたい、などという思いではなく、
それぞれ独立した人生をお互いの存在でより豊かにしたい、
という気持ちでいる。彼女は最高だよ。

「ルチア・ベラ、赤ちゃんが誕生しましたね?」
ルチアはどんどん成長しているよ。
お蔭で楽しく振り回されているけれどね。
今の彼女を見ていると将来が楽しみだ。
大統領にもなれるし、癌を撲滅することも可能に思えてくる(笑)
もう、ただ可愛くてたまらないね。

「インディアは姉としてどうですか?」
インディアは姉としても、学生としても良くやっているし、
自分で仕事も持っている。
スタジオで音楽も作るし、びっくりさせられるよ。
彼女の曲はポップなアレンジがありながらソウルフルで中々いい。
ギターの演奏もできるしね。
ジャンルに捉われない曲作りをしている。

「タミアとのデュエット、"Spend My Life With You"
爆発的なヒットを記録していますが、次のデュエットは予定していますか?」
"Lost In Time"のアルバムではレディシと共演した。
彼女は天性の才能を持ったアーティストだ。
これからもチャカ・カーン、アレサ・フランクリン、アル・グリーン、
本物の歌手とコラボしたいね。

「次の"Eric Benet"は?」
今、自分自身のレーベル、ジョーダン・ハウスレコードから、
"The One"を制作中なので、このアルバムを世に出せることを楽しみにしている。
自分のレーベルから他のアーティストの作品もリリースしたいね。
自分のやるべきことをやり、さらにうまくできるように努力するのみだ。
マニュエラと相談して、後一人か二人、子供を持つのもいい。
今、自分のいる場所、わずらわしいことに巻き込まれたりしないマチュアな状態に、
とても満足している。
自分の世界、子供たち、妻、家族のありがたみをゆっくりと味わっているよ。
賢明さがあってこそ、幸せを掴める。

アメリカンアイドル シーズン11 オーディション4 テキサス

2012-02-14 11:07:24 | アメリカンアイドル
トップバッターはフォン・ブー、アジア系25歳。
ピッツバーグのトップだったヒージュンがアジア系でも優れていたので、
それに続く人かと思えば、歌もキャラクターも外れてしまった。

その後、ヒューストン・テキサスはほんとうに大丈夫なのか?
といった出場者たちが続いた。

スカイラー、17歳、ミシシッピ出身。
家族全員、祖父も両親も一緒にダイナーをやっている。
ここ数年景気が悪く、経営難になっているが、
祖父が「お客が来てくれる限り続けるよ。」
鹿狩りをするという男勝りの女子。
"Hell On Heels"
審査員3人からYESを貰う。

ヘイリー・ブラウン、21歳。
5年前、シーズン6の時に出たという映像を見て、
彼女のことを思い出した。
予選では輝いていて、強い印象を残したのにも関わらず、
グループ審査でつぶれてしまい、気の毒だった。
今回、立ち直って再挑戦、審査員全員からYESを貰う。

クリスティン、28歳。
年齢制限の上限だ。
プロとしてバーやクラブで歌っていたが、
出産をきっかけに歌から離れた。
今は3人の子供がいて、夫とは別居。
弁護士費用のために工面したお金でオーディション地への航空券を買った。
「再出発ね。」とジェニファー。「頑張って、ママ!」
3人から合格を貰う。

その後、3人の優れた女性を男性審査員二人が失格にしてしまい、
納得できないジェロー。
次に外見はきれいだけれど、歌がシャウト気味の女性、
ランディーとスティーヴンが合格させてしまい、怒りが爆発。
スペイン語でランディーに文句を言っている。

2日目。
コルテス、シングルママに兄と二人で育てられた。
アデルの"Someone Like You"
20歳、仕事をしながら学校にも行っている。
ランディーが途中で何度か歌を中断させようとしたのを、
ジェニファーが制止する。
難しい曲で、それらしく聴こえてくるのに時間がかかった。
アフリカ系、見た目も華があり、結局3人から合格を貰う。

歌唱力に問題ありの女性が続く。
一人など最後まで聞いて「これはひょっとして"Grapevine"?」
と気づいた。

ラミロ・ガリシア、28歳。
生まれつき両耳がなかった。
右は耳たぶのみ。
4歳から何度も手術を受け、鼓膜がみつかり外耳と繋げ、
遂には両耳を得た。
話すことも聴くこともできなかった人が今は歌っている。
"Amazing Grace"
「君は人々に勇気を与える存在だ。そして歌もうまい。」
とスティーヴン。
「逆境に慣れているといったな?それを信じよう。」とランディ。
「これからのあなたに期待しているわ。」とジェニファー。

「息子は最高だ。」と待ちながら涙で語る父。
「話せず、耳も聴こえなかった息子にこんな日が来るなんて。
ほんとうに幸せだ。」と泣く。
家族に囲まれて、ラミロも涙。

テキサスでは54人が合格した。

エリックべネイ、グラミー受賞には至らず

2012-02-13 10:13:01 | エリックベネイの愛と人生
画像はグラミー授賞式へと向かうEric Benetと妻のManuela。

早朝からGrammyのサイト
http://www.grammy.com/live
を見つつエリックのファンサイト、ツイッター、facebookなどをチェックしていた。

延々と続くかと思える入場者の映像とインタビュー、
その隙にと思って、あちこちにアクセスしたり投稿しすぎたせいか、
一瞬パソコンが固まってしまった。

慌ててノートパソコンも開くと、そこには、
「今、レッドカーペットでエリックがインタビューされていた。」
というコメントが付き、「わっ、逃してしまった!」
画面ではトニー・ベネットが映っている。
「Benetでもトニーじゃなくてエリックが観たかった・・・」
と思いながら、パソコン二台を開きつつ、
画面を凝視している。

そこにグラミー授賞式に行っていたファンクラブメンバーから、
「エリックはグラミーを取れなかった。」とメッセージが付いた。
まだ先かと思っていただけにインタビュー映像を見損なっただけでなく、
受賞を逃したというニュースとダブルでしばし呆然。

その後、Ledisiがレッドカーペットでインタビューを受けている。
とても可愛らしいが「レディシは観れたのにエリックは見逃してしまった」
と残念な思いを引きずる。
これから始まるWOWOWの放映でもエリックべネイの映像はなさそうだ。
いずれネット上で見られることもいつかあると思うが。

ニッキー・ミナージュも車から降りてきたところが映される。

2009年の時はグラミーのプレパーティーにもエリックはマニュエラと参加していた。
授賞式にも娘のインディアとマニュエラと共に向かった。

2010年、グラミー賞の翌日、エリックはミルウォーキーからkyte videoを通して、
「昨夜のグラミーは素晴らしかった。
自分の仲間たちはそれぞれ良い仕事をしていた。
僕は何もしていないと思っている業界の人もいるかもしれないが、
ミルウォーキーで今、アルバム作りをしている。」と毅然とコメントした。
娘のインディアも「今年のグラミーも行きたかった」と呟いた。

2011年には特にグラミーに対しての意思表示なし。

今回はノミネートが決まった時にはとても嬉しそうだったが、
エリックべネイ、前日までツアー、自分のライヴを続けていた。

エリックべネイ、残念ながら今回もグラミー受賞には至らなかった。
それでもこれで「4度のグラミーノミニー」となったことに変わりはない。
これからも良い仕事を続けて欲しい。

今回のカテゴリー18. Best Traditional R&B Performance、
受賞者、Winnerは、Cee Lo Green & Melanie Fiona"Fool For You"だった。
http://www.grammy.com/nominees?year=2011&genre=27