Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

新しい段階へ

2014-07-29 12:40:09 | エリックベネイの愛と人生
7/22付の記事。
エリックべネイの現在と過去、今後の予想などが簡潔にまとめられている。
http://thephoenixunleashed.com/2014/07/eric-benet-is-the-new-ceo-of-jordan-house-records/

エリック・べネイのイメージというと心地良い声で情感豊かに歌う歌手、
かつては裸足でステージに立っていたことも印象深い。
そして多くの女性のハートをとろけさせてきた存在でもある。

ゴスペルを歌う家庭で育ち、90年代から第一線で活躍してきたべネイ、
今、新たな段階へとステップを踏んでいる。
自身のレーベルであるジョーダン・ハウス・レコーズ、
マネージメントであるプライマリー・ウェーブ、
どちらにおいても共にエリックはCEOという立場になった。

べネイがスタートしたのは、1980年代の"Gerard"というグループからで、
その後、姉リサ、従弟のジョージ・ナッシュJr.と作った"Benet"というグループ、
グループ名と同じ名前のアルバムで、1992年に100.000枚以上を売り上げた。

ソロとして開花したのは1994年にワーナーと契約後、
1996年に"True To Myself"をリリース、
このアルバムの中には"Spiritual Thang""Femininity""Let's Stay Together"
が含まれ、映画"A Thin Line Between Love & Hate"中にも使われた。

現在は2人のアーティスト、Calvin RechardsonとGoapeleを、
自身のレーベルのCEOとして担当している。

グラミーへのノミネートを重ね、
タミアとのデュエット曲"Spend My Life With You",
"Sometimes I Cry""I Wanna Be Loved""Chocolate Legs"等のソロの名曲を持つ。
ハル・ベリーとの不幸な結婚と離婚でネガティヴなイメージで捉えられたエリックも、
今はキャリアを積み、音楽業界において大きな成功を収めている。

さて今後のEric Benetがファンのために歌い、自分の曲を作る、
そういうシーンから遠ざかって行かないことを願うばかりだ。

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エリックべネイのスタートをミルウォーキー時代のジェラルドとしているのは、
記事として珍しいが、最後の結びの言葉、
今後は裏方に専念するのではという予想も気になる。

下記の画像はエリックにとって最初の娘インディアとの最近のショット、
まもなく現在の妻・マニュエラとの間の第二子も誕生する予定だ。

インド夜想曲:Indian Nocturnal

2014-07-22 21:51:49 | 私の日々
図書室にあったこのDVDをみつけ、懐かしさと共に手に取り、
久々に鑑賞することになる。
原作を読んだ時期を確認すると1991年、
その半年程後に公開された映画もリアルタイムで観ている。

今回、借りたDVDの特典映像、これが秀逸だった。
監督のアラン・コルノーと主演のジャン・ユーグ・アングラード、
映画化された1989年から10年後のインタビューが挿入されている。

失踪した友人を探しにイタリアからロンドンを経てインドを訪れた主人公、
不可思議な旅の持つ魅力と友人ではなく自分探しとも取れる物語。
原作はアントニオ・タブッキ、翻訳は須賀敦子。
DVDがきっかけで改めて原作も読み返すことになるが、
後書きに訳者がこの物語を知ったのは1990年の春、
フィレンツェの書店で知人から「騙されたと思って読んでみて。」
と渡されたと記されている。
1984年に書かれた作品がこのような経緯を経て、
日本語に訳され、映画もその年に公開される。
須賀敦子が手を付けなければ、この作品を日本語で読むことも、
また日本での映画封切りへの流れもなかったのではと思わせる。



映画は原作に忠実だった。
そしてテーマとして繰り返し使われている曲、
シューベルト:弦楽五重奏曲ハ長調D.956
クライマックスの言葉のない場面で、
常に雄弁に美しく物語りの奥行きを広げていく。
監督はインド音楽が好きだったが、
インドで迷う欧米人の心象を表すのにはクラシック、
シューベルトの静かでありながら死を連想させる、
悩ましく抒情的なこの曲が相応しいと選んだそうだ。
そしてこの曲は監督と意を違えたインド側のスタッフやキャスト達、
をも納得させ、すべてを包み込み和合へと導いたと言う。

イタリアの文学作品を映画化したのはフランス人の監督アラン・コルノー。
彼はインドとこの作品に魅入られていた。
アランは親しみを込めて「アントニオ」とタブッキを呼ぶ。
わけのわからない部分は電話で確認したいとさえ思ったが、
それはそれでそのままに描こうと思ったそうだ。

その他にもインドで女優を見つけようとすると、
自分が綺麗だと思うインド美人は色黒で痩せた女性なのに、
価値観、美意識の違いから色が白く厚化粧、太った女性を紹介されたり、
またボリウッドやインドの舞台俳優が台詞を覚える習慣がなく、
指導に戸惑ったこと、政府や軍との撮影許可の折り合いをつけることなど、
苦労話はつきないが、それでもインドで映画を撮るという得難い体験をしたこと、
この作品を通して刑事物中心の監督から、新たな自分の世界を構築したことなどを語る。



一方、主役のジャン・ユーグは一足踏み入れるなり、
インドに対する嫌悪感を持ち、ずっとぬぐえなかったと語る。
監督には動きや大げさな表情は控え、あくまでも内面で演技することを求められ、
これがさらに彼を混乱させた。自分を見つめる役に入り込み過ぎ、
迷いから自分自身をも見失ってしまい撮影に困難をきたす。
それはタブッキ本人に数年後に会った時にも伝えたそうだが、
タブッキは自分も同じだったと受け止めてくれたそうだ。
10年後の今ならもっとうまく演じられたはずとジャン・ユーグは話しているが、
インドへの畏怖の念や自身の悩む気持ちが素のままに出ているのが、
むしろ映画としては効果的だったと思う。

今回の特典映像のインタビューで最も驚いたことは、
この映画に出てくる病院、駅の構内で死んだように横たわる人々、
これらがすべてエキストラではなく真実の人々の姿であったということ。
低予算の作品ゆえにセットが組めずにそれしか方法がなかったとのことだが、
それが映画にドキュメンタリーのような風格を添えている。

特に原作に出てくるマドラスに向かうバスの待合所でのできごと、
「僕は少年のそばにすわった。
彼は素晴らしくきれいな目で、僕を見てにっこりした。
僕もにっこりした。
その時初めて、僕は少年がおぶっている動物と思ったものが、
猿ではなく、人間だとわかって慄然とした。
それは恐ろしい形をした生きものだった。」
原作では少年の兄とあるが映画では姉となっている。
CGではなく、実際にいた人物から選んだと監督のインタビューで知る。
監督は彼女をすんなり受け入れることができたが、
ジャン・ユーグは強い恐怖心を抱いたまま、
二日続いたこのカットの撮影に神経をすり減らす。
収録が終わった時に監督の胸に倒れ込んで号泣してしまったそうだ。



時を経て自分の中で最初に観た時と解釈が変わる映画がたくさんある。
そういう意味で年を取ることも悪くないと思う。
物語の主題は仮の姿と本質についてで、
幻想『マーヤー』のみでほんとうの姿『アートマン』などどこにもない、
というメッセージが見えてきた。
ボンベイ、マドラス、ゴアなどのインドの土地の風景、
ヘルマン・ヘッセやビクトル・ユーゴの言葉に作品は彩られていく。

映画ではなく本の「インド夜想曲」、須賀敦子の流麗な翻訳に魅惑される。
物語にぐいぐいと惹きこまれ、会話の部分は生き生きとしている。
平仮名と漢字、片仮名の外国語名、時には原文そのままの引用の使い分けが、
巧みなことに息を呑むばかりだ。

原作者のアントニオ・タブッキ、翻訳者の須賀敦子、
映画を監督したアラン・コルノーも既に故人となっている。

Family

2014-07-15 11:21:29 | エリックベネイの愛と人生
今、東京はお盆の最中、迎え火、送り火を焚き、
お盆のお飾りを仏壇に誂え、家族で集まって食事、
菩提寺の住職が読経のために訪問、
未だにそんな行事が残っている家も希少になったが、
実家では両親が健在なこともあり細々と続けている。

この時期にアメリカは7月4日の独立記念日、
フランスは7月14日のパリ祭(革命記念日)、
同じ時期に家族や友人、親しい人達と休日を楽しんでいる。
フランスとアメリカでの人々が集う写真を見ながら、
図らずして日、仏、米でこういう行事の時期が重なっていることの
面白い偶然というか、不思議な縁があるものだと今年になって改めて思う。

トップの画像は独立記念日に実家のあるミルウォーキーに娘のインディア、
ルチアと共に帰ったエリックべネイ、
姉のリサ、オードリー、ジェニファー、
エリックの叔母もそこに入り、写真に収まってる。
身重で出産の近い妻のマニュエラはLAに残ったようだ。
お母さんが一緒に写真に入らないのは、やはり余り具合が良くないのかと、
少し心配になる。

この写真に家族として一緒に入っている女性、ミシェルについて、
今日は記しておきたい。
死期の近づいたエリックの父は家族に秘密を打ち明けた。
それは別の女性との間に娘がいるということだった。
近所に住み、エリックはハイスクールでもミシェルと顔見知りだったので、
彼女が自分と腹違いの兄弟だったと知り、とても驚いたそうだ。
母を始めエリックの家族は動揺したもののミシェルのことも家族として認めた。
このことをエリックは6年程前のインタビューで初めて明かした。

エリックべネイ、自分の家族がコンサートに來ると、
観客に「姉が来てるんだよ。」と何気なくリサやオードリーを紹介する。
昨年に「シスターのミシェルが今日は来てるよ。」とライヴ中に一言挟むのを聞き、
エリックが彼女のことを家族としてここまで受け入れていることに感動を覚えた。

ここのところ、ミシェルの姿がエリック・べネイの家族写真に度々登場する。
兄のスティーヴンがミシェルのガーデニングを手伝ってあげていたり、
器用なリサに教えてもらってミシェルが手芸をする様子とか。
こういう立場の女性、本来なら敵対してもおかしく無いはずなのに、
自然体で仲良くしているエリックのファミリー。
世界平和は身近なところからと言うが、まさしくそれを実践している。
信心深く温かいエリックのお母さんの人柄がこういう家族を作り上げたのかと思う。

いずれにせよ、親孝行、母想いで年間に最低でも6回は
ミルウォーキーに帰省するというエリックべネイ。
優しい気持ちが溢れている写真に心が和む。

独立記念日の祝日を従弟達と寛ぐエリックの娘インディア

ENTREVISTA: Eric Benet

2014-07-11 20:05:32 | エリック・ベネイ関連インタビュー
トップの画像はエリックべネイがSNSに掲載した写真。
"Where words fail, music speaks"
これがまさにEric Benetにとっての座右の銘かと納得。

ENTREVISTA: Eric Ben�・t


スペイン語圏のインタビュー、質問は理解できないが、
エリックべネイの答えている部分を書き取った。

実体験とそうでなくて単に気を引くために書かれた曲の違い、
聴く人は必ず気づくと思っている。
だから自分の曲はすべて自分に起きたこと、
自分でなくても家族や友人の経験に基づいている。

人の心を打つ、そういう音楽のみを作っていきたいと、
初期の頃から思っていた。
聴く人の心に触れる、自分にとって意味のある曲を作りたい、
トップチャートに上ることではなくて。
そういう意味で生音に拘ってきた。

R&Bにおいて"Love"とは、時として砂糖菓子のようで、
現実味がなかったりする。
自分はそこに真実性を加えていきたいと思っている。
例えば隣に寝ている相手を心から愛していると思える瞬間もあれば、
時にはイライラさせられたりもする。
それでもそこには愛がある、
そんな気持ちを曲にしていきたい、
良い部分も悪い部分も両方を描いて行くことを大切にしていきたい。

20歳と40歳では"Love"に対しての考え方も感じ方も変わってくる。
僕はそれが自然だと思っている。
どちらも自分であることに変わりはないのだから。

ドレッド?
もう切ってから14年になるかな?
今はないのかって?
う~ん、時には懐かしいと思う時もあるけれど、
今の髪型が気に入っている、軽いし自分らしいし。

自分の人生において困難を乗り越えることができたのは、
音楽のお蔭。
いろいろな苦労があったけれど、
トンネルを抜け、正気を保つことができ、
やる気を取り戻すことができたのは音楽の力あってこそ。
そして家族の存在と音楽に生きる目標を見出すことができた。
多難の時期があったから、今の自分がある、強くなることができた、
何もかも感謝で受け止めている。

画像は7/4、独立記念日に実家のあるミルウォーキーに帰り、
姉達やその家族と過ごした際に娘のインディアと共に撮った写真。


Eric Benet On BET Awards Red Carpet

2014-07-04 10:22:54 | エリックベネイの日々&KyteVideo
BET Awards、Calvin Richardsonと共にレッドカーペット上に登場したEric Benet。
先頃亡くなったボビー・ウーマックについて、
「ずっと彼のようになりたいと思ってきた。
カルヴァンもボビーへのトリビュートカバーアルバムを完成させたんだ。」
Calvin「子供の頃からボビーの曲を聴いてきた。
音楽界においての偉大なレジェンドだった。」

その日にトリビュートされるライオネル・リッチ―の曲は何が好きかと聞かれ、
「ちょうどCalvinとさっきも試してたんだ。
僕はちょっと歌詞があいまいなんだけれど。」
と言いつつも二人で歌い始める。
確かにエリック・べネイは何か所か歌詞をごまかしているのが見て取れる。
それでもアドリブのアカペラ、こういうのを見られるのは嬉しい。
歌い終わった二人は汗を拭いている。
やっぱり歌うのはエネルギーを使う。
二人のハーモニーが綺麗。

その日にパーフォームするロビン・シック、
離れて行った妻へ捧げるアルバム、歌う曲も「ポーラ」
そのことについてどう思うか?
「詳しいことは知らないけれど、純粋な気持ち、
大切にしたら良いんじゃないかな。
彼の幸運を祈る。」

その日のコメディー対決、ケビン・ハートvsクリス・ロックについて、
どちらが優勢かと聞かれ、
「この業界は才能さえあれば成功できるからね。
二人ともそれぞれに良さがあるよ。」

現在の状況を尋ねられ、
「CEOとなり自分のレーベルを立ち上げて、Calvinに頑張ってもらっている。
プライベートでは娘のルチアが2歳半、
後2週間くらいでもう一人の子供の父親になる。
そしてIndiaはUSCを卒業したしね。
で、〆は?」とインタビューアーに振るエリックべネイ。

"Life is good"と彼女が言ったのを受けて、
「そう、"Life is great"だね。」と答えるEric Benet。
すっかりプロデューサー振りが板についてきている。

トップの画像はエリックのレーベルのアーティスト、
Goapele, Calvin Richardsonと三人でBET Awardsにて。

Eric Benet and Calvin Richardson Pay Tribute To Bobby Womack On BET Awards Red Carpet