Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

NOLA 最終日カウントダウン

2009-07-21 00:13:19 | ニューオリンズの旅
カミュラがシャンパンを用意している。
ボトルが開かない。
リサがボトルのコルクをナイフで切り始める。
そしてワインオープナーで開けた。
みんなで私のベッドに腰掛けながら、シャンパンで乾杯。
いろいろな話をする。

カミュラが「AK、ワインとか飲むの?」
「飲むよ。」
「あなたがワイルドになるところ、想像できないんだけど?」
「今、会ったばかりで私の何がわかるの?」
「確かにそれは言えている。」
「1年後、5年後、10年後にまた会いましょう?
その時にどう思うか教えて。」

リサはいつもエレベーターでも廊下でも道でも、
知らない人に話しかける。
東京では余りそういう事しないなぁと言うと、
リサも仕事でよく行くLAではやらないと言う。
ヒューストンでもここまではしないけど、
やはり南部の習慣かなぁと。

カミュラの仕事を聞いてびっくり。
何と政府のおとり捜査官だそうだ。専門は税金。
アメリカのドラマ、裁判物とか刑事物のファンの私。
まさか本物に会えるとは思わなかった。
特別なIDを持っていて見せてもらった。
「FBI捜査官の○○です。」というあの捜査官がドアの前で見せるID。
マニアの私としては、思わず「そのIDの写真撮らせてくれない?」
と言いそうになって、ぐっと言葉を飲み込んだ。
いくらなんでも、それは禁止事項だろう。
仕事用の名刺とこのID、彼女の普段のイメージとのギャップがあり過ぎる。

カミュラは私のショールを丁寧に畳んで返してくれて、
「ほんとにありがとう。洋服は持ってきたのに、
こういう用意ができてなくて。」
そして、「これを私の記念に持っていって。
今回、使おうと思って買ったけど、付けなかったから。」
ラメ入りの付けまつ毛を渡してくれた。
どこで使おうか?

リンダは私の知っているフランス系の女性達とはぜんぜん違う。
心が優しくて、いつも思いやりがあり、自分よりも他の人の身になって行動する。
それでいて、とてもテキパキしていて、手際が良く、しっかりしているので、
頼りになる。暖かさの中に真の強さを持った女性だ。
フランスの綺麗なデザインの日記帳をプレゼントしてくれた。

エリック・ベネイとインディアの話も。
インディアは1歳半で母親を亡くしている。
そしてハル・ベリーとエリックが結婚した時、自分に母親ができたと喜んだ。
ハリーは自分を正当化するためにエリックの悪口を言いたい放題に
マスコミに話し、そのことでインディアは深く傷ついた。
インディアは母親を二度も失うことになってしまったとリサ。

「ところで、エリックにワーナージャパンは
『愛と魂の伝道師ーEric Benet』って付けているのよ。
それって知ってた?」
「伝道師ってつまりフランシスコ・ザビエルとか、その手の人のこと?」
みんな、笑い転げている。

また一緒に旅行しようね、今度はどこにしようか?
ニューヨークに行ってみたい、パリにも来てね、とリンダ。
そういう意味で東京、良いところだから来てって自信を持って言えない。
でも、「東京に来れば、エリックのショウ、4日続けて観られるわよ。」
帰ったら、東京の誇れる場所を探索しないと。

かなり疲れが出てきた。
冷えた体も辛い。
誰かが「AK、たとえ1時間でも横になりたいんじゃない?」と聞く。
「うん。」と答え、みんなで寝ることにする。
15分くらい寝ると目覚ましが。
みんなを起こさないように支度をするが、
リサとリンダは起きてきて、ハグ。
リンダは泣いている。

一人で部屋を出て、フロントに向かう。外は真っ暗だ。
フロントに人がいない。
お掃除の人が通ったので、フロントの人を呼んでもらう。
そして空港までのタクシーを呼んで欲しいと頼む。
朝早く起こして電話をしてもらうことになった。
2ドルのチップを渡す。
目の前の冷蔵庫から1・5ドル位のジュースを出して、
「いくら?」と聞くと、
「どうぞ、持って行って。お金はいらないわ。」
なるほどね。これがチップか。
お互いに相手に対してのリスペクトを表現する習慣。

外は一向に明るくならない。
エジプト人の運転手は話好きだった。
「次回は5月のジャズフェスティバルかマルディグラの時、来れば?
ホテルは高いから、自分の所に泊まって、その代り日本料理を作ってくれ。」
眠くて疲れているので、取り合って切り返す気もしない。

空港には6時ごろに着く。
航空会社の人に2時間半前にと言われたが、2時間15分前。
国内線に乗るのでも、そこで出国扱いになるから早めにとのことだったが、
30分もしないうちにすべての手続きが終わり、
ゲートの前で搭乗を待つことになる。

一昨年のベルギーの時は、ブリュッセルの空港に着くなり、
「あなたの乗る飛行機は霧でキャンセルになりました。」と言われ、
乗り継ぎ便のこともあるので、一瞬頭の中が真っ白になり、
「何ですって? 今言ったことをもう一度、ゆっくり話してください。」
かなり早めに空港に着いていたので、予約カウンターに行き、
一つ前の便にねじ込んでもらうことができたが、
それでも、霧が晴れずに中々ゲートも決まらず、
決まってからも延々と待たされ、搭乗が始まったのは2時間後だった。

今回のNOLA(ニューオリンズ市ルイジアナ州)
フライトは順調、手続きも簡単に終わり、のんびり。
コーヒーを買い、バッグに入っていたクッキーバーを食べ、
目の前の飛行機の後ろから太陽が昇っていく様子を眺めている。