Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

3日目のNOLA 4 ルームメート

2009-07-16 00:07:19 | ニューオリンズの旅
ニューオリンズ・コンベンションセンターからの帰り道、
カミュラはすっかり元気がない。
リサも昨夜寝てないだけに、疲れきっている。
道路は大勢の人で溢れ、屋台や物売りのブースが並んでいる。
タクシーを捕まえたいと言うが、全然、通らない。
ほんとに皆私よりもずっと暑さに弱い。
日陰を歩こうという事に。
カミュラが日焼け止めを出して、顔と手に塗っている。
私にも薦めてくれるが、私はいらないと断った。

カミュラの手にはエリック・ベネイに渡そうとしたクッキーが。
それを見た瞬間、ずしんと来た。
私はエリックに会えたけれど、彼女は目を合わせることもできなかった。
「Eric Benetは私のこと、知らないし、エッセンスのショウ、
セカンドだけ見れば充分。エリックとのミート&グリートには行かない。」と言う。

そういう状況なのに、カミュラは飲み物を4人分買うと、みんなに配ってくれる。
歩きながらもほとんど口数がない。
部屋に帰ってからも、「私は行かない。」と言うので、
「どうしたの?せっかくクッキーを焼いたんでしょ。」
私はこの言葉を彼女に3回以上言ったと思う「行かなければだめよ。」

「洋服、どんなの持ってきたの?」と聞くと、
オレンジのグラデーションのホルダーネックのロングドレスを見せてくれる。
「それを着れば、きっと素敵よ。」
「でも、ちょっと派手すぎない?」と言いながら、
「これはどうかなぁ。」とグレーのチューブトップのミディー寸のドレスを出す。
「それ、すごくいいよ。それを着れば?」
「着てみようかな?」

皆、夜のドレスに着替える。
私だけ昼間と同じ服のまま。ちょっと寂しいなぁ。
感じとしては、黒が基調で、黒いボトムに上は光物とか、
白と黒とかがベースの服を選んでいる人が多い。

「リサ、ここを何時に出るの?」
「6:40。」
「だってエリックとのミート&グリート、6:45からでしょ?」
「タクシーで行くから、問題ない。」

部屋では、みんな、昨晩寝てないせいか、
のんびりしていて、既に6:40になっている。

カミュラはニューオリンズのタクシー会社を数社、
調べて携帯に登録していた。
階下に下りて、タクシーを呼ぶが全然来ない。
町の様子は昨日とは一変している。
車は渋滞し、道は人が連なって歩いている。
東京で例えれば、東京湾の花火大会とかの混雑。
「歩こう!」ということになる。

トロイリンからリサに何度も電話が掛かる。
「なにやっているの?!」
「どこにいるの?」「急いで!」
みんなでルイジアナ・スーパードームへとダッシュになる。
入り口でチケットの提示とバッグの中のチェックがあった。
リンダは飲み物を取り上げられる。
係員にペットボトルを手渡す前に飲み干すリンダ。
しかしどういうわけか私は忘れられてそのまま入場。
けっこう詰めが甘い。

中に入ると、疲れきっている三人は「コカコーララウンジってどこ?」
集中力が高まっている私は、次々とそこへ向かう案内板を見つけて、
先に走って、「こっちよ、こっち!」
スーパーラウンジに飛び込むと、歓声が上がった。「良かった、間に合って!」
「ほんとに良かった、心配したのよ。」
「AKは、日本から来てこの瞬間を逃すなんて、考えられないわ。」

トロイリンが付き人と連絡を取り、Eric Benetが来るまで、みんなでまた記念撮影。

一人、ご主人と参加している人がいて、そのご主人は、20年前に海軍にいた時、
日本に駐在し、皇居の中でお花見もしたそうだ。
富士山も登ったと言うので、「私は皇居のお花見も富士登山もした事ないなぁ。」
男性が一人なのに、みんなの写真を撮ってくれたり、とても感じがいい。
写真を撮る時、「さあ、エリック・ベネイと言おう!」
後でお礼を掲示板に出したところ、何とニュージャージーから来たと知った。
「会えて嬉しかった。良い一時を過ごせて無事に日本に帰れて良かったわね。」
とメッセージを貰った。
ご主人も皆に溶け込んで楽しく過ごせたので、
また近々、エリックのショウ、二人で行くつもりでいるそうだ。
ショウの間も二人で寄り添っている様子が、仲睦まじくて微笑ましかった。

全員で写真を撮る時、サリナが前に出て仕切る。
「えっと、もうちょっと左に。」「そしてあなたは少し前に出て。」
「後ろの人、顔が見えないからずれて。」
真剣な表情でやるので可笑しい。
サリナはほんとうに可愛い人だ。大柄だがいつも飛び跳ねたりしてニコニコ。
足にバンドエイドが付いているので、「どうしたの?」と聞くと、
「昨日、バスタブで滑ったの。」
サリナはエリックの昨年のミルウォーキーの里帰りライブにも行き、
エリックベネイのお母さんにも会った。
「あの時は、ほんとに感動したわ。」とサリナ。

ケビンが迎えにやってきた。
エリックは控え室にいるから、そっちに来るようにと。